【検証:】常設板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.025)
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〔道路〕R1・静岡県内有料4BPの夜間無料化の是非
 投稿者---551planning 投稿日時:2001年5月1日 23時59分
〔道路〕R1・静岡県内有料4BPの夜間無料化の是非
└Re:R1・静岡県内有料4BPの夜間無料化の是非
 └問題は徴収に耐え得る道路のレベルと時間の切り方
  └最大の問題は国の直轄国道であること?
   └Re:最大の問題は国の直轄国道であること?
    └Re:最大の問題は国土交通省の官僚の発想?
     └正しい?バイパスの作り方
      └Re:正しい?バイパスの作り方
       └Re:正しい?バイパスの作り方
        └Re:正しい?バイパスの作り方
         └日本の悪しき伝統?である過保護行政をやめるのが第一

 4/30付NNN系「ニュースプラス1」にて、R1の静岡県内の4つのバイパス(藤枝・掛川・磐田・浜名BP)で夜な夜な起こっている「事態」が取り上げられておりました。
 これらBPでは利用促進策として通行料金の引下げ・夜間割引などを実施していたものの、現道沿線の夜間交通騒音が改善されなかったため、建設省(当時)直轄事業の改築費により平成11年4月から夜間(22時〜翌6時)の通行料金が無料化されました。実際現道の夜間交通量はBP無料化の後半減している由…と、ここまでは「お、やるな」というところだったのですが。
 現在、各料金所付近では22時よりもずいぶん前から違法駐車が絶えず、渋滞のみならず事故の原因となっていると。路肩ならいざ知らず、料金所入口直前で「牛歩」するクルマまで…県警が総力を上げて取り締まってもドライバーはどこ吹く風、で22時を過ぎて無料時間になると猛然と走り出す…という光景がバッチリ映っておりました。
 これらクルマのほとんどが「大型・特大車」。「分かってるけど…タダになるんだったら」というドライバーの切実な声も流れ、同情の余地は限りなく少ないながらも、追い詰められつつある彼らを想えば…と率直に思いました。

 また有料化しても現道に戻るだけ、無料化するにも現状の昼間有料状態で償還が10年以上先とも伝えられていたことを考えれば…唸らざるを得ません。
 料金所のそばにPAを設置するのはどうでしょうか。数百円でもとって運営すれば良いでしょうし、そのほうがドライバー氏も罪悪感を感じなくて良いでしょう。飲食提供による収入も考えられるほか、何しろドライバーの安全確保の観点では大きな理由となりましょう。
 そんな用地は沿線にないのかな…付近を御存知の方、御教授の程!

JHの無料化情報 http://www.jhri.japan-highway.go.jp/touichikan/osirase/freebypass/
(社)全日本トラック協会(全ト協)の無料化情報 http://www.jta.or.jp/index.html
茨城県議の報告(通行料減少の資料がありました) 
http://www.jsdi.or.jp/~y_ide/010125highway_sizuoka.htm

Re:R1・静岡県内有料4BPの夜間無料化の是非
 投稿者--- 矢切氏  http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/ 投稿日時: 2001年5月2日 01時24分

 料金所前のどこかにPAを作れれば最良の改善策と思いますが、無理な場合は通行料をもう一度考えて欲しいです。22:00を過ぎると1430円や730円が急にタダになるというのでは差額が大きすぎますから、21:00〜21:30は3割引、21:30〜22:00は7割引、くらいの段階的料金を設ければ、22:00にこだわる人は減ると思われます。(掲載した料金は特大車のもので、大型車はこの4割強、普通車はこの3割程度の額です。普通車なら300円→200円→100円→0円などとなります)。

問題は徴収に耐え得る道路のレベルと時間の切り方
 投稿者--- エル・アルコン氏  http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs 投稿日時: 2001年5月2日 02時33分

 少し前までは藤枝BPと浜名BPのみ同時間帯に夜間割引が導入されていましたが、遂に4BPまとめて無料化されています。実は92年春まで、静岡県下のR1にはもう1個所、富士川橋の区間が有料(普通車150円)でしたが、償還に伴い無料化されました。

 さて、R1については私も結構走ってますが、昼間は地元車や大型を中心に有料区間を避ける傾向が高く、それがために空いていて費用対効果が高い状態になってます。ただ夜間は旧道(といってもR1にはかわりが無い)とBPの巡航速度に大差が無いため、BPはがら空き状態だったことは事実です。
#がら空きとは言え、規制速度云々は別として出せるスピードには限度があるので、時間差がつかない。
 無料化により、おそらくペイしてなかったであろう深夜勤務の人件費節約も実現でき、通過流動を市街地からオミットできる効果もあるので、万々歳のはずだったと思いましたが、意外な問題ですね。

 この4有料ですが、浜名BPこそ高速道規格の80km規制・4車線ですが、あとは法定60kmの対面通行2車線(大部分が追い越しが可能な白破線分離区間というのが一般国道部分と違うが)と金を取るわりに貧相です。

 東名間を通し走行した際、箱根を越えた三島からの道路状況は下記の通りで、利用者側から見たこの有料区間の「妥当性」は必ずしも高くないといえます。

三島市玉川−沼津・富士市境付近 :平面4車線・沼津BP
沼津・富士市境−田子の浦港西側 :高架2車線・田子の浦高架橋
田子の浦港西側−清水IC付近 :高架4車線・富士由比BP
清水IC付近−丸子IC :高架2車線・静清BP
丸子IC−藤枝IC分岐 :平面4車線・岡部BP
藤枝BP区間 :高架2車線・藤枝BP(有料)
藤枝BP終点−小夜の中山TN :高架2車線・金谷BP
小夜の中山TN−掛川BP分岐 :高架2車線・日坂BP
掛川BP区間 :高架2車線・掛川BP(有料)
掛川BP終点−袋井BP分岐 :平面4車線
袋井BP分岐−磐田BP分岐 :高架2車線・袋井BP
磐田BP区間 :高架2車線・磐田BP(有料)
磐田BP終点−浜名BP分岐 :平面4車線・浜松BP
浜名BP区間 :高架4車線・浜名BP(有料)
浜名BP終点−潮見BP終点 :高架2車線・潮見BP
潮見BP終点以西、鳴海IC(R23との分岐)まで :平面4車線

(高架:立体交差を専らとする。平面:平面交差を専らとする)

 以上のように、平面交差を専らとする2車線区間がないだけに、浜名BPはともかく残りの3BPの水準は明らかに低く、そこが金を取るということがドライバーの心理に作用する面は否めません。

***
 さて、もうひとつ指摘したいのは、確かにその地域にとっては22時から6時という区分には「深夜帯」という意味は有りますが、クルマにとってはどうでしょうか。
 東名間を走るクルマにとってはゴールデンタイムであり、その真っ只中に運命を分けるラインが引かれていると考えると、待ちたくなるのが人情であり、またその区分が非合理という指摘も可能です。

 この手の「夜間無料」は観光地の有料道路でよく見られ、私の体験では八ヶ岳高原道路や軽井沢の白糸ハイランドウェイ、西蔵王有料道路といったところで夕刻以降の無料通行が可能でした(千葉の九十九里有料道路のように夜間通行止にするという奇策もある) 。これらの場合、観光道路ゆえ日暮れと共に客足がばったり落ちるためであり、開放を待つ行列とは無縁の世界で、自然に切り替わっていると推測されます。

 静岡県下R1の4BPの場合、この時間帯設定は通行量が段落ちするといったデータに基づいているのでしょうか。有料に戻る午前6時はおそらく谷間(藤枝BP東行き、浜名BP西行きを出るのが午前6時だと、東京も名古屋も物流の有効時間帯に着くのは困難)であり、トラックの走行は少ないでしょうが、22時は未明に東京や名古屋到着を目指すトラックのピークのはずで、時間をもって無作為に分けるのに無理があるともいえます。

 余談ですが、以前旧盆に深夜市川を出てR1を下ったことがありますが、まだ夜間割引の時代、正規料金に戻る微妙な時間帯に藤枝BPに入ったことがあります。結局料金所に着いたのは時間を何分か回ってましたが、割引料金での請求だった経験があります。そのあたりは時間制駐車場で微妙な超過はけっこうまけてくれるように(自動収受でも!)、柔軟な運用にしていると思われます。

***
 最後に、この4BPですが、戸籍上の有料区間の起終点に料金所があるのではなく、中間地点に本線料金所を持っています。ですから、料金所手前で時間待ちをしても、既に有料時間に相当区間走行しているはずで、徴収を免れ得るのは何か別の意味の不条理を感じます。
 あと、有料区間を含むバイパス区間として旧R1から分岐している構造上、分岐の時点で有料無料を見極めて選択するというのも、実際問題として辛いです。

 PA設置は妙案で、実際磐田BP料金所には狭いが有ります。待つより旧道を通ったほうが速い時間帯からPAにたむろするわけもないですから、長っちりの心配は然程無く、かつ各BPともPA用地の制約は少なそう(もちろん用地買収などの手間はある)ですから、一考の価値は有ると思います。いっそR1では整備が進まない道の駅として見ては如何?

最大の問題は国の直轄国道であること?
 投稿者--- とも氏 投稿日時: 2001年5月4日 16時00分

 ともです。

 静岡県内のバイパスについて言えば、僕からすれば「そんなことをするのなら無料化しちゃえば?」というのが本音です。
 ただ、大きな問題があります。
 というのもこれが国道であっても県管理の国道(補助国道=道路法の指定区間外)であれば、県費で償還すべき事業費を負担して無料化するということ(=借金の臨時返済ですね)が可能です。
 しかし、国道1号のこの区間は国管理の国道(直轄国道=道路法の指定区間)ですから、国費でそれをやることになりますが、それは困難です。
 ですから無料化は難しいし・・・

 ということで、もう一つの対案は、大型車の常時割引です。
 これはイギリスなどで行われている策で、大型車の市街流入を防止するために大型車の料金を意図的に下げるのです。大形のドライバーにとっても市街走行は避けたいのですから、料金を下げて、乗りたくなる金額にすれば良いのです。
 本当は、これをアクアラインでできれば湾岸線の交通量を減らせるんですけどね(苦笑)。

 さて、このTV番組を見ての国土交通省の出方はどうなのか。気になるところですね。
 ではでは。

Re:最大の問題は国の直轄国道であること?
 投稿者--- エル・アルコン氏  http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs 投稿日時: 2001年5月7日 02時18分

 ご指摘の部分、結局、利用者にとっては全く関係ない管理側の区分が利用者に迷惑というか当惑を呼んでいる部分だと思います。
 利用者にとっては「一般道の有料区間」である以上の話は関係が無く(ハイカが使えるか否かという情報に直結することは事実だが…)、逆に名阪国道や加古川BP、保土ヶ谷BPといった高速道路もどきの自動車専用無料区間との整合性が取れていないことから、料金徴収の理不尽さが残ります。
 実際には償還が進んで開放されてきてはいますが(先述の新富士川橋の他、R2の姫路BPやR4の新利根川橋など)、静岡県内の4BPに関しては、このままでは「刀折れ矢尽きて」無料開放に追い込まれる可能性すら見えてきました。

 余談ですが理不尽というと、R1の横浜新道がかつては戸塚の本線料金所を通るクルマだけ100円を徴収するという鷹揚な体制だったのが、最近になって完全徴収を志して各ICに料金所を無理矢理設置しています。戸塚の料金も200円になっており、償却が進んでいるはずなのに値上げ&新規徴収というのは、「取れるところから取る」というスケベ根性にすら見えてきます。

 行政上の区分を利用者の目に触れる部分に持ち込む例としては、「高速自動車国道」と「自動車専用道路」と「高規格道」の問題があります。
 山陽道の真ん中に現れる「広島岩国道路」や、山形道の「笹谷トンネル」は昔から有名ですが、このほど開業した米子道に接続する山陰道も、安来道路だの何だのという国道区間と高速道の継ぎ接ぎで、結局走ってみれば一体というのが散見されます。

#SA・PAガイドで「山形道と笹谷トンネルは連続して走行できます」とマヌケな注釈を入れるくらいなら、案内上は全線を山形道とすべき。高速自動車国道と一般国道という準拠法が違う道路だからという理屈は利用者にとって意味が無いし、高速自動車国道同士で法律上の「第一東海自動車道」や「中央自動車道西宮線」といった名称を案内上は「東名高速」「名神高速」と読み替えているのだから、やれば出来るはず。

最大の問題は国土交通省の官僚の発想?
 投稿者--- とも氏 投稿日時: 2001年5月7日 23時50分

 ともです。

 エル・アルコンさんの指摘、そのとおりですね。
 結局は縦割りというかセクショナリズムというか、「一般国道の自動車専用道路」と「高速自動車国道」、一般人からみれば区別のつけようのないものまで別にするという発想はなんなんでしょうか。まったくもって不可解ですね。
 ところが、これを役人に言うと帰ってくる答えは「あくまで高速自動車国道(ex東名、東北道など)と一般国道の自動車専用道路(ex保土ヶ谷BP、名阪国道など)と高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路(究極に○○(自主規制)な言い方ですね。ほんと。ex安来道路、東水戸道路などの地方の高速道路に多いタイプです。)は別物なんだ!」となるんですね。
 なにが違うって、予算上の位置づけと道路整備緊急特別措置法の位置づけ、あとは道路交通法上の最高速度規制(一般国道の自動車専用道路は100km/hではないのです。高速自動車国道と高速自動車国道に並行する一般国道の自動車専用道路は100km/hです。)ぐらいなんですよね。そんなことにこだわる役人って一体・・・(笑)
(ちなみに道路の設計の基準は同じですから、見た目は標識のデザインとか微妙な小物類しかないんですね。)

 話がそれましたが、静岡については、やはり無料化してしまう(繰り上げ償還する)or大型車を常に割り引く&旧道への大型車侵入規制をやるというのが無難な選択肢でしょうね。
 さらには4BPをすべて通れば割り引く(ETCなら可能)なんていうのもありうる手法ですね。
 ETCになればいろいろやれることは多くなりますから、その普及次第で新たな施策もでるのでしょうね。

 まずはこんなんで。ではでは。

正しい?バイパスの作り方
 投稿者--- エル・アルコン氏  http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs 投稿日時: 2001年5月14日 18時26分

 バイパスが選択されない理由として、有料道路の場合はコストパフォーマンスが悪いという理由になります。特に深夜帯の話になりますが、旧道と所要時間が変わらないというようなケースや、追い越しが出来ないというケースが見られるバイパスでは総じて苦戦しています。

 バイパスの規格については、通行量予測、つまり通過交通の見込みから出てくるようですが、そういう算定では旧道の通行量が飽和状態から脱した時にバイパス利用のメリットがかなり減殺されることがありえます。
何が言いたいかというと、市街地を走る4車線国道のバイパスとして2車線で建設して、空いている夜間は旧道を行くクルマが多いということの問題です。

 無料バイパスになってしまいますが、清水−丸子の静清BPの大半が2車線なのに対し、旧1号線は4車線です。またR4の郡山BPも旧道が4車線です。
 これでは前の低速車を抜くチャンスがある旧道の方に回ろうとなりかねません。バイパスはいかなる時でも旧道より条件を落とさないようにしないと、旧道の方がマシという事態を招きかねません。

 また、新旧の分岐地点において、旧道が直進してBPが曲がるという処理も問題です。信号を工夫して極力BP側をスムーズに流す努力はしてますが、曲がり角における減速が流れを阻害することにかわりは無いです。
 このほど開通したR6の藤代BPも、取手方の分岐はBPが直進に変わりましたが、土浦方は旧道に三叉路の形でぶつかります。同じR6では常磐BPも四ツ倉での合流が信号こそ無いですが、ランプウェイ経由で減速を余儀なくされます。
 この他R13の山形BPの分岐になる上山南側とか、郡山BPの須賀川方分岐。

 最悪なのはこのほど秩父に開業した皆野寄居道路です。R140の長瀞や波久礼など名うての渋滞ポイントを短絡しますが、起終点とも三叉路型です。往々にして三叉路型の場合、BPから旧道に出た際、旧道の前後の信号は常に赤です。次の信号までの距離が短いと旧道(本線)に出れず、渋滞の原因ですが、この道路の場合は特に寄居方で出てすぐに信号があるという構造ですから救いがありません。(この2つの信号間に停まれる台数しか捌けない)

 ***
結局、バイパスというのは単に作るだけでなく、道なりに進めばバイパスに入るように作り、旧道を走るより速く、同等かそれ以上の施設にしないと、志向しない向きが出てきます。バイパスというのは往々にして市街地を迂回するため、市街地を行く旧道より距離が長いというハンデがあり、これが深夜帯においては競争力の低下となるのです。

Re:正しい?バイパスの作り方
 投稿者--- とも氏 投稿日時: 2001年5月15日 20時32分

 ともです。こんばんは。

 バイパスが選択されない理由として、有料道路の場合はコストパフォーマンスが悪いという理由になります。特に深夜帯の話になりますが、旧道と所要時間が変わらないというようなケースや、追い越しが出来ないというケースが見られるバイパスでは総じて苦戦しています。

 これは、日本の最小限の費用で効果を得ようという発想が悪いほうに振れたパターンです。
 本来、一般国道でなおかつ市街地4車線のようなところでのバイパス整備は4車線が基本です。しかし、「コストパフォーマンス」という名のもとに「暫定2車線」整備という方法がとられます。
 これは、本来4車線の道路を費用がかかるからとりあえず2車線でつくっておこうという発想です。なぜこうなるかといえば、計画交通量が少ないであろうから、まずは安く2車線でつくってしまうということですから、経済性のみを追求した結果です。
 ということは、このかたちでの整備には交通計画的な概念はない(計画交通量が少ないことがそれをフォローするのでしょうが)ということになると考えられますね。
 もちろん、計画側は考えているのでしょうが、予算第一主義的というか財務省的発想がそれを生むのかもしれません。本来は重点投資的な発想があれば、そんなことはないのでしょうが。

 また、新旧の分岐地点において、旧道が直進してBPが曲がるという処理も問題です。(略)

 そのとおりですね。ただ、藤代バイパスの牛久側(取手側は直進がバイパスですよね?)は、本来は立体のようですが、暫定整備なのでこうなっているんでしょうね。こういったケースが多そうです。
 市役所や町村役場で見られる「都市計画図」を見ると、結構、将来的には伸びる予定とか本当はといったパターンでのいまの形が多いようです。

 あと、これは僕が実際に経験したことですが、「交差点は三叉路で直角につけてくれ。そうでないと旧道に行く人が迷っちゃう」といわれたことがあります。
 そこで、「バイパスに行くのが主方向だから」といったら、「お年寄りやいままで旧道を使っていた人がわからなくなる。」というのです。あきれてしまいました。
 まったく・・・

 結局、バイパスというのは単に作るだけでなく、道なりに進めばバイパスに入るように作り、旧道を走るより速く、同等かそれ以上の施設にしないと、志向しない向きが出てきます。バイパスというのは往々にして市街地を迂回するため、市街地を行く旧道より距離が長いというハンデがあり、これが深夜帯においては競争力の低下となるのです。

 そうなんですがね。その辺の設計思想がどうも理解できないバイパスははっきり言って多いです。
 交差点処理なんかは専門的な分野なので、見た目はとんでもない処理でも実は合理的なんていうこともあるので、一概に悪いとは言えませんが、「もう少し考えろよ…」と思うことはしょっちゅうです。
 この辺は一度論じたいのですが、ロータリー交差点や一時停止処理による交差点もあっても良いのに、日本は信号交差点ばかりですね。

 これも、先の例も日本的な「過保護交通行政」の表面化したものなのかもしれませんね。
 ではでは。

Re:正しい?バイパスの作り方
 投稿者--- エル・アルコン氏  http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs 投稿日時: 2001年5月16日 13時41分

●暫定2車線
 そうそう、2車線道路の脇にある草ぼうぼうの拡幅用地や、橋梁や高架部分で橋脚だけ用意されていたりするのを見ると「ケチるな!」と言いたくなります。
 この基準も不透明で、例えば天下のR1で、沼津BPと富士由比BPの間に「田子の浦高架橋」という高架BPがあるのですが、なぜかここだけ2車線なのです。実際にはほとんど4車線分完成しているのですが、なぜか供用されず駐車帯として無駄に使用されています。ここだけ通行量が少ないというとそうではなく、沼津BPも富士由比BPも4車線で、却って田子の浦高架橋がボトルネックなのです。

 地元だと県道船取線の花輪ICからR357の若松交差点の間の数百Mが未だに暫定2車線です。若松交差点がメッセ方面から船取線へ直進出来ない(驚!)構造で、R357を船橋方面に50mくらい進んでUターン路を辿って若松交差点に戻り、左折して船取線に入るというアホな構造を放置しているせいで、R357でも屈指の渋滞ポイントというのと合わせて、理解不能なポイントです(南→北流動がR357東西両方向の本線に輻輳する...) 。

 完成している拡幅をわざと塞いでいる例もあり、R1だと金谷BPの先、牧の原台地をよじ登る区間は小夜の中山にかけて4車線化が可能です。しかしブロックを置いたりして2車線使用にしていますが、登坂車線兼用で4車線化できないものか、いつも不思議に思います。

●バイパス分岐
 確かに新旧の付け替え直後は迷います(苦笑)
 特に新道が全通したりして、従来と接続方向が逆になったりするのは要注意です。私の失敗談は、R356の印西市から栄町にかけて利根川沿いのバイパスが全通した際、旧道との取り付きが逆になりました。しかも単に「→佐倉」としか出さないので、旧道方向に行こうとしていた私が間違いに気付いたのは、だいぶ過ぎてから、というのがあります(この「佐倉」は旧道からさらに分岐する道の目的地)。

 あと、都市計画では直進とか立体というのは、それこそ腐るほどありますし、一向に出来ないという共通点もあります。
藤代BPはロードマップでも、確かに建設中は竜ヶ崎への立体分岐手前にダイレクトに入る「計画」ですし、R17の熊谷BPの起点の鴻巣市箕田も、上尾BP完成時にはバイパスと旧道が交差する形態になります。
 酷評した皆野寄居道路も、起終点とも延伸してR140や高速にダイレクトに行くようですが、当面はその形態で行くのですから、暫定とはいえ考えて欲しいものです。
 R13の上山BPは、南に向かう橋脚が立ち上がっており、あと数年でR13からダイレクトに入れるようになるのでしょうが、少なくとも10年以上現行の形態だったのは事実です。

 全通までの暫定施設というのならまだしも、「暫定2車線」的発想で、交通量が多くなったら立体化というような小出しの改善も困ります。
 R4の新4号BPを例に取ると、92年か93年ごろの全通時には宇都宮の砂田の北から越谷の下間久里まで、R125とR50の交差点くらいしか立体交差は無く、全線2車線で追い越しも古河付近の最後に開業した区間の一部が白破線で可能なだけという惨状でした。
 それが10年も経たぬうちに、4車線区間が庄和町までと、栃木の南河内町以北が4車線になり、途中も「ゆずりゾーン」と称する1〜2kmの4車線区間が何箇所か設けられています。立体交差も5,6箇所で完成もしくは事業中という姿を見ると、そもそもR4クラスのバイパスを平面交差の2車線で賄えるという考え自体が甘く、最初から4車線立体化で完成させた方が効率がよかったのではと思います。

#だいたい、R4とR16という横綱級の交差点である「庄和インター」が、名は体を現さない典型で、平面交差であり、全方向のネックです。まもなくR4側が立体化しますが、遅きに失した感があります。

Re:正しい?バイパスの作り方
 投稿者--- 矢切氏  http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/ 投稿日時: 2001年5月16日 23時34分

 矢切からもバイパスに注文

●信号は最小限に
 バイパスが通ると沿線に工業団地やショッピングセンターができたりして、そこに多数の信号が設けられてしまうケースが多々あるように思えます。
 折角のバイパスが信号により大幅な速度低下を強いられているのは不快で、バイパスの信号は極力少なくするよう努力すべきです。
 たとえばバイパスと並行に細い道を設けておき、バイパスへ出られる場所は数を限定しておくなど。

●もっと頭の良い信号を(バイパスに限らず)
 感応式信号は、横道に車が来ると馬鹿の一つ覚えのように本線の信号を設定された時間後に赤にします。この時、本線側に車が来ているかいないか判断しないのはお馬鹿さん。本線に車が来ていたら少し待って赤にする、本線に車が来ていなかったらすぐ赤にする、それくらいの芸当はしてほしいです。

●五叉路は避けて
 すでにある十字路がバイパスの起点終点となるために、そこが五叉路となっている例が多数あります。そうした交差点は荒っぽい言い方をすれば3回に1回しか青にならないため、ボトルネックになりやすいようです。BPとは関係ないものの、国道50号の五叉路のなかには極端に弱いの道の青信号現示時間が短く車3台くらいしか出れず細い道側も渋滞しているという所があります。
 なるべく五叉路にならないようにしてほしいです。

日本の悪しき伝統?である過保護行政をやめるのが第一
 投稿者--- とも氏 投稿日時: 2001年5月17日 00時00分

 ともです。こんばんは。

 エル・アルコン様、矢切様の御意見、ごもっともですね。
 同感です。

 計画のため、やむを得ず変な形の交差になるのは仕方が無いとしても、信号や交差点形状の工夫なんていくらでもできるのに、やらないんですよね。
 まったく何を考えているんだか。
 暫定2車線についても、交通量が見込めないのならまだしも、どう考えても交通量はあるのにそのままなんですね。経済効率ばかりを追求した結果でしょうか。

 で、信号に関しては僕からも。
 海外、特に過去にイギリスやフランス統治であった国で自動車を運転された方なら気がつかれると思うのですが、日本ほど信号の多い国はありません。
 たしかに国土が狭いので難しいのは理解できるんですが、なぜか日本にはロータリー交差点(ラウンドアバウト)が少ないのです。さらには地方の交通量がさほど多くない交差点でも信号があるのです。
 これは、交通事故防止を大義名分にした過保護な交通行政以外のなにものでもありません。
 確かに、交差点での交通事故防止を図るのは重要ですし、そのためには多少渋滞させてもやむを得まいということはあるかもしれません。しかし、そのために信号が多くなってバイパスが本来機能を発揮できず、通過交通が市街地に流れ込んではなんの意味もありません。
 このへんの考え方がずれているんですよね。
 ロータリー交差点はスムーズにクルマを流すことが出来、かつ、運用さえきっちりやれば、安全でわかりやすい交差方式なんです。なんでだめなんですかね。

ほとんど愚痴です。(笑)
ではでは。

ハードの先に見えてくるソフト…交通バリアフリー法施行から半年
 投稿者---551planning 投稿日時:2001年5月20日 23時07分
ハードの先に見えてくるソフト…交通バリアフリー法施行から半年
└交通バリアフリー法施行から半年〜まだ半年なのですねえ。
 └Re:交通バリアフリー法施行から半年〜まだ半年なのですねえ。
  └Re:交通バリアフリー法施行から半年〜まだ半年なのですねえ。
└「簡易筆談器」とは何ぞや?
 └「簡易筆談器」追加情報

バリアフリー型のバス 都が大量導入 2003年度末に5割以上に

 東京都は都営バスにバリアフリー型車両を大量導入する。2003年度末までに床面高65センチ以下で乗降時の段差を小さくした車両を新たに約500台導入、都バス全体の5割以上をバリアフリー化する。床面高30センチになるノンステップバスは現在66台のところ今後3年間で約110億円を投じ全体の2割、321台にする計画。
 昨年11月に施行された交通バリアフリー法は乗合バス事業者に対し2015年度末までに全車両のバリアフリー化とノンステップバス導入比率20〜25%化を求めているが、都は2002年2月の乗合バス事業規制緩和を睨んで「幅広い層に利用しやすい都バスをアピールして顧客流出を食い止めたい」として導入を加速する事にした。
(5/2 日経朝刊記事(要旨))

 交通バリアフリー法(高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律)前後から交通機関各所でノンステップバス導入やES・EVなど各種補助機器の設置による「バリアフリー化」が進んでいる。ノンステップバスの場合一般車導入費用が1台1,500〜2,000万のところ3,000万以上になるなど、なにぶんおカネがかかる話、公的補助金支給頼りのところもあるとはいえ、こうした機器の整備は交通弱者だけでなく広く利用者一般に資する施策であると「表向き」には評価できるといえようか。

 ハードの整備が進む中で、新たな問題が生じている。旧聞ながら非常に重要な事実なので、あえて御紹介しよう。

車いす対応バスが乗車拒否 障害者の“足”となるはずなのに…
「バスはもういや」乗務員に不信感 営業所平謝り「今後は停車徹底」 乗務員教育、停留所改善も必要

「車いすでバスに乗ろうとしたのに、乗車拒否されました」こんな怒りの投書が寄せられた。最近、車体に車いすのマークをつけた路線バスが増えたと思っていたが、取材してみると、せっかくの車いす対応バスだというのに、障害者にとって使いやすい“足”になりきれていない実態が浮かび上がってきた…
(3/9 東京新聞朝刊 「こちら追跡班」より)

 中野在住の投書の主(記事では実名)は99年春から自宅近くの停留所からスロープ付きの路線バスを利用するようになったが、ほとんどの乗務員が降車口から歩道に架けるスロープ板や車内での車椅子固定ベルトの使用方に不慣れな事に気付いた。「使い方を知らない」とはっきり言うものや、中には不機嫌そうに降りてきてスロープを足でけり出す、停留所で手を振ったのに乗車拒否する乗務員も現れるなど納得できない扱いを受けたという。
 2度に渡り路線バスを運行している関東バス丸山営業所に対し苦情を伝えたものの、再度また通過されそうになったことから「もうバスはいやになった」と電動アシスト付き車椅子を購入したという。東京新聞の取材に対し同営業所長は「恥ずかしい事です。乗車拒否をした乗務員は適性がないと判断し退職してもらいました。これからはバス停の周囲に車椅子の方がいたら乗車するかどうかを確認して、通過することのないよう徹底させます」と平謝りしている由。しかしながら当人にしてみれば「これまでも現場には徹底できなかった」と諦観の御様子。

 「ムーバス」運行に関わるだけでなく、自社運行路線に積極的にバリアフリー型バスを導入している関東バスゆえに残念を通り越しての事実ということになるが、障害者支援団体によると「関東バスだけでなく、他のバス会社でも運転手が面倒臭そうな表情になるのが分かる事がある」そうで、日常茶飯事といっては言い過ぎかもしれないが、珍しい体験ではないという。各社ではトラブル防止の為にも詳細なマニュアルを作成して乗務員指導にあたっているものの、最終的には乗務員個々の考えにかかっているという。また停留所の構造も歩道と車道との関係など改善すべき点が山積しているといえることは、ハードを「押しつけられる」バス会社にとっては頭の痛い話に違いない。

***
 昨年末、東京都と大阪市の両交通局において、駅職員の車椅子介助行為に対して特別手当が支給されている事実が報道され(2000.11/30産経朝刊)議論になった。都では2000年4月から「特殊勤務手当」として1件につき300円が支給され、10月末までに計45,600件、1,370万円が支給された。大阪市では1978年から支給し、1件につき350円(電動450円)、11年度には335,000人(延べ平均460人/日)を取り扱い、2億6千万円を支給していたという。大阪市では補助機器設備整備の観点とコスト削減から今年度以降に廃止を含めた見直し作業を進めることになったと同記事には書かれていたが、どうなったのか…。JR、私鉄ではこうした手当はなく、また介助作業時に旅客の助けを得ていれば、乗客に「無償の介助」をしてもらっていたことになる。

 当方は身内に車椅子利用者がいたこと、また実際に駅係員として車椅子介助経験を持っているので、双方の視点に近い立場で考えることができ得ると思うのだが、確かに車椅子介助、特に階段部の昇降は重労働である。正直言って腰に負担がくるもので、最近増えた電動車椅子はなおさら、通常3、4人のところを6人掛かりで昇降しなければならなかった。その意味において、階段部も多く狭い地下鉄駅での介助の大変さは納得できなくはない。取扱マニュアルもあり、「素手で扱う」「不用意な言葉を慎み、表情にも気を配る」とされており、神経を使ったものである。逆に身内の介助者として場面場面で係員に世話になるときに、相手の些細な一挙手一動作が何となく気になってしまうこともあった。当の本人の心境はいかばかりであったろうか…。

 この5月から新たな試みが横浜で始まる。市営地下鉄と京浜急行が接続する上大岡駅での「駅ボランティア制度」がそれで、200名の駅ボランティアを募集、各種機器の操作法、接客マナーの体験会に参加した上で、日常的に駅を利用する際に交通弱者の移動介助を率先して行なってもらおうというもの。駅に常駐するわけではなく、日常の一場面での「善意」がその輪を広げて行けば…という思いを込めた企画だ。なお上大岡駅は駅上に百貨店もある京急乗降客数第3位の駅で、改修工事の際に各種機器を積極的に導入しており、交通エコロジー・モビリティ財団認定の「利用者にやさしい駅」。実際車椅子の場合上下移動から車両に乗車するまで完全に対応機器が配されており、ボランティアに肉体的負担を強いる事にはならない。
 この誰しもが場面場面で体験する「善意の思いつき」を積極的に体現化していこうではないか、という一風変わった施策、すでに第1回の募集を終了、体験会も開催されたようだが、今後の動向が注目である。

 話を戻して、当方は「手当」支給の東京都や大阪市を批判するつもりはない。むしろ(あえて紹介しないが)記事に添えられていた「障害者の特別扱いだ」「日本的メンタリズムは…」などという「知識人然」な人々のコメントが強い批判口調だっただけに、マスコミを通して「手当報道」だけが一人歩きするようでは…と思っていたが、語弊はあろうが「事無きを得た」感だ。
 しかし職員、交通弱者を含め、広く我々の中で何かしらの「意識」がある事は否定できない事実であろう。そしてあと一歩、あと一言出れば…という場面を思い返した人もいらっしゃるかもしれないが、まさにバリアフリーは場所のそれから我々人の心のそれに要点が移り始めたといっていいだろう。交通弱者に対して積極的に「何か」が起こせる環境、さらには手助けなくしても交通「弱者」がそうでなくなるような社会基盤整備を訴えていくことが肝要なのである。

交通バリアフリー法施行から半年〜まだ半年なのですねえ。
 投稿者--- さいたま市民@西浦和氏 投稿日時: 2001年5月21日 00時35分

 こんばんわ。私も思うところがあるので、一言。

 NYに行ったときには、地下鉄より市バスをよく利用していました。歩道側のタイヤのバネが下がって歩道から乗りやすいのですね。車椅子の人も結構乗っていました。東京もそうなるのですね。

 ハードの整備が進む中で、新たな問題が生じている。旧聞ながら非常に重要な事実なので、あえて御紹介しよう。
 (略)東京新聞の取材に対し同営業所長は「恥ずかしい事です。乗車拒否をした乗務員は適性がないと判断し退職してもらいました。これからはバス停の周囲に車椅子の方がいたら乗車するかどうかを確認して、通過することのないよう徹底させます」と平謝りしている由。しかしながら当人にしてみれば「これまでも現場には徹底できなかった」と諦観の御様子。

 そんなこともあるだろうと思いました。高齢社会となって、障害のある人の外出が普通になってきたとはいえ、日本はまだまだ障害のある人が歩きやすい社会ではないですね。いつかはみんなそうなるというのに・・・。

 また停留所の構造も歩道と車道との関係など改善すべき点が山積しているといえることは、ハードを「押しつけられる」バス会社にとっては頭の痛い話に違いない。

 バス会社鉄道会社のできることしなければならないことと、道路整備や駅の整備上しなければならないことできることがシームレスに繋がっていなければ、不便この上なしです。 

 しかし職員、交通弱者を含め、広く我々の中で何かしらの「意識」がある事は否定できない事実であろう。そしてあと一歩、あと一言出れば…という場面を思い返した人もいらっしゃるかもしれないが、まさにバリアフリーは場所のそれから我々人の心のそれに要点が移り始めたといっていいだろう。交通弱者に対して積極的に「何か」が起こせる環境、さらには手助けなくしても交通「弱者」がそうでなくなるような社会基盤整備を訴えていくことが肝要なのである。

 これは、私の商売の課題かもしれませんね。それ以前の子育てや人間性形成の課題かもしれませんが。

 私のうちでも父が障害を得て、車椅子生活となりました。体調や天気のいい日など元気なときと同じよう普通に、なるべく外出できればと、ウエルキャブ仕様の車を購入したものの、もっと速い移動ができればと思う時があります。車より電車が便利で速いのなら、電車での行動にも挑戦したいと思うのです。

 障害を持つ人の車椅子もベビーカーなどと同じように、町中を歩ければいいのでしょう。ベビーカーは、小さく軽いですから結構都市計画や建物の設計上意識されていませんよね。車椅子が通れるのならば、ベビーカーも楽になると言えるのではないでしょうか。

 私の父は、約50年間鉄骨加工会社につとめ、東武線などの駅の上屋の骨組みなどを建設してきました。常盤台駅の切符売り場の屋根や、代々木八幡駅の跨線橋などを作ったと言っていました。引退(といっても会社が倒産して退職金もなく失業してしまったのですが)間近には、東上線の各駅のエスカレータ設置のための跨線橋の改築の仕事が多かったようです。まさか自分がこんなに早く利用者になるとは思ってなかったでしょうが。

 きっと、もっと利用する人が大きな声を出すべきなのでしょうね。そういう人がこれからは爆発的に増えるわけですから。あとは企業の努力のみです。必要なら税金だってどんどんつぎ込むべきです。一度作っておけばいいものなのですから文句はないでしょう。

 いろいろ書きましたが、何かのご参考に。乱筆ご容赦。

Re:交通バリアフリー法施行から半年〜まだ半年なのですねえ。
 投稿者--- エル・アルコン氏  http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs 投稿日時: 2001年5月21日 00時57分

●NYの市バス
 ニーリング機構の付いたバスですね。
 私がいた94年当時、ごく一部の旧型車を除いてこのニーリング機構と車椅子リフトがついた車両になっていました。その旧型車置換え用にマイナーチェンジした新車が、「リフトの構造が頼りない」といった批判を当時浴びており、普及のスピードも然りですが、論点が導入云々ではなく使い勝手というところに、彼我の格差を感じます。

 市の交通局であるNYCTAと上部機関であるMTA(メトロポリタン・トランジット・オーソリティー)は毎年予算のシーズンになるとピーピー言ってるくらいで、とは言っても彼の地のお国柄、税金の投入には厳しい目が光っています。
 それでも、こうしたバリアフリー対策に投じるオカネはケチっていません。

 翻って我が国を見ると、巨額の黒字決算をする会社ですら、個別案件において「国や自治体が出さなきゃヤダ」というが如き態度で対策が遅々として進んでおりません。また、目白駅のエスカレーター前の点字ブロックを、「バリアフリーのガイドラインにはエスカレーターは誘導箇所に入っていない」という理由と、視覚障害者の利用は危険だという考えで撤去しようとしたような話もあります。(実際には現地実験の結果もあり残ったが、その理由が「危険ではない」ではなく「既にあるものを撤去するのはおかしい」という消極的なものだった。朝日2001年5月19日夕刊)
 ガイドライン頼みで利用者の観点が欠けている典型的な例で、かつてはベビーカーの利用を認めていなかったのも、利用者の立場よりも、管理者の「危険だ」という判断を優先した結果でした。

 法律や補助体制はあれど、どこかに何かを置き忘れてる感がします。

Re:交通バリアフリー法施行から半年〜まだ半年なのですねえ。
 投稿者--- さいたま市民@西浦和氏 投稿日時: 2001年5月21日 02時09分

 エル=アルコンさんこんばんわ。コメントありがとうございます。

 ●NYの市バス
(略)論点が導入云々ではなく使い勝手というところに、彼我の格差を感じます。

 やはり、向こうでは病気や事故以外で障害を得る人も多いのでしょうし、その人たちの発言力は大きいのでしょう。そのような人たちに対する態度は日本人には分からないでしょうね。国家観、人生観の違う日本では病気になって障害を得ることさえ奇異の目で見られるようですから。

 ああ、我が祖国よ。

 近年の駅舎改良や高架化複々線化改良は、その費用のほとんど(たしか9割近く?場所によっても違うでしょう)が公的資金ですから、新しい改良工事ほど地方公共団体の吟味のもと、法律に基づいた設備が実現できるのです。企業独自で整備するときには、予算や稚拙な設計で独善的な場合があるのでしょう。

 ワンマン運転との絡みとはいえ、南北線などで実現したホームドアが一般化されるであろう中、新大久保の事件が、いろいろな視点から話題になったにもかかわらず、結局今のところ美談化される精神論で収まってしまったような気がするのは私だけでしょうか?事件後に新大久保のホームに付けられた、転落時にホームへ上る器具がどのようなものか、皆さんご覧になりましたか?埼京線から見えます?よ。

 法律や補助体制はあれど、どこかに何かを置き忘れてる感がします。

 同感です。笑いながら怒るしかないです。

「簡易筆談器」とは何ぞや?
 投稿者--- 551planning  投稿日時: 2001年6月12日 01時03分

 JR東日本は12日から、東京駅のお客様相談室や駅の旅行代理店など176カ所に、耳が不自由な人が気軽にサービスを受けられるようにと簡易筆談器を導入する。専用のペンで文字を書き、何度でも書き直せる。窓口社員が円滑なコミュニケーションを図る狙い。優しさを備えた駅への変身も進んでいる。

Yahoo!News 毎日新聞(全文引用しました) 
http://news.yahoo.co.jp/headlines/mai/010611/dom/22400000_maidomc120.html

 今あるんでしょうかねぇ…ホワイトボードのようなもので、専用ペンで書いて圧着部分が黒い線になって、さーっとボタンを引っ張ると圧着部分が取れてまた白い状態になる…ってなおもちゃ。なんて名前でしたか、強く書きすぎると壊れてしまうようなやつでしたっけ。そんなイメージなんでしょうか。

 窓口に、「当駅には筆談の設備がございます」とあるのは、気が利いているけれど、紙とボールペンぐらい、どこにでもあるのでは?
(鉄道ジャーナル 2000年11月号【池袋・難波を歩き楽しむ 東西B級ターミナルの見どころ 種村直樹著】より一部引用)

 蛇足ながら、耳の不自由な方々は自ら筆記具を持ち歩いているという話も聞きます。
 そもそもは、駅係員各人の対応の仕方にあると思うのですが…これは社員教育以前(当然我々全員を含め)のような気もしないではないですが。

「簡易筆談器」追加情報
 投稿者--- 551planning 投稿日時: 2001年6月17日 02時42分

 その後6/12付交通新聞記事、6/13付産経新聞コラム「チャイム」にて、この「簡易筆談器」の紹介がなされておりました。
 マグネットペンで書き、ワンタッチで消せるA4サイズ形状の磁気ボード。その名も「かきポンくん」。紙もインクも使わないので地球環境にやさしいことを強調している。実はANAやJALでも導入される由(カウンターか航空機内かは不明)。JR-Eが国内鉄道事業者では初の導入とか。
 商品開発は聴覚関連補助を中心とした福祉機器メーカーのワールドパイオニア社。サイトもありまして、いろいろ勉強になりました。ちなみにこの「かきポンくん」は2,700円だそうで。

ワールドパイオニア http://www.wp1.co.jp/Wp_top.html

 ただ、例えば駅で尋ねるという時には周辺案内が結構多い事を考えれば、いくら再使用が可能で環境にやさしいとしても、紙とペンならそれを書いて渡してあげる事もできるわけで、ここでの環境云々は…とも率直に思いました。残念ながらそういった印刷機能まではさすがになさそうです。
 ともあれ、JR-Eでは聴覚障害者と駅社員の円滑なコミュニケーションを図るのが狙いとしており、当方も製品自体がその一助になるのであれば、導入に関しては申し上げる事はありません。あとは何と言ってもそれを使いこなしてくれる「環境」整備がなによりでしょう。

2005.02.05 Update


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