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【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.005)

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輸送事情の変化とダイヤ改正
 投稿者:551planning 投稿日:99/07/05(月)23:14
─京急ダイヤに付いて
 └Re:京急ダイヤに付いて

小田急  この夏、関東大手私鉄2社でエポックメーキングなダイヤ改正が行われる。
 小田急電鉄(7/17)・京浜急行電鉄(7/31)で、実施前から利用者・趣味人の間で話題となっており、両社の施策の行方が大いに注目される。

 小田急では将来の複々線化を見据えた着実な輸送力増強を行ってきた。最近では急行の強化(小田原線系統と江ノ島線系統の運行分離・10連化)が一段落したこともあり、今回は小田急にとって社の『聖域』とも言うべき特急に手を加えることとなったのである。
 【ロマンスカー】=【箱根】という認知度は高く、それがある種小田急のステータスになっていることは否定できない。しかし、やはりというべきか近年の社会経済環境を反映してか、観光客需要が減って代わりに通勤通学・買物需要が目立ち始めた。「普段着で乗る」ものとしての認知が沿線でなされてきたといっていい。
 車両面では10000系HiSEまでの従来の前面展望重視・連接構造形態を見直し、あさぎり用20000系RSEをはさんで30000系EXEで20m大型車10連へと単体輸送力増強がなされた。普通車分併の実績を特急でも…との6+4連としたことも運用面の柔軟性をうかがわせる。
 今改正ではそんなEXEの特徴を通勤通学需要で大きく引き出そうというもの。夕方以降新宿発列車の多くに充当され、列車名も「ホームウェイ」に。また、昼間時の多停車駅型特急「あしがら」「さがみ」を「サポート」に改称(その他「(スーパー)はこね」「あさぎり」「えのしま」は存置)、近距離利用客掘り起こしのため特急料金を改定し、一部値下げとなった。改札方式も従来の乗車口検札から列車内車掌検札となり、乗車口制限も無くなる。まさしく≪普段着列車≫となるといっていい。

 ステータスの高い特急列車の「開放化」は、東武【スぺーシア】の春日部停車にも見られるように、個人的にこの流れは致し方なしと考える。むしろ沿線利用者の利便性向上策として評価すべきものと考える。ただ「ホームウェイ」はライナー的印象を与えるものとして納得できる(一般公募された名称でもある)ものだが、「サポート」は…。「はこね」の「スーパー」化でも安直では?との議論があったように記憶しているが、沿線地域を示す「あしがら」「さがみ」に、今更ながらなぜか妙な愛着心を感じてしまうのだが…。

 特急列車再編が大きな目玉になっている今改正ではあるが、個人的に大いに気になる施策は【最終列車時刻繰上げ】である。最終経堂行こそそのままだが、それ以前に発車する以遠3駅行きの最終列車に関しては3分程度の時刻繰上げとなるものだ。

 小田急では複々線区間工事夜間作業時間の確保という理由もあるとしているが、これまた近年の社会経済環境を反映するものとの見方もされている。バブル時に世論の後押し(というかマスコミの煽りか)で各社軒並み終列車の繰下げが行われたが、現状の利用率はピーク時より概ね低下しているという。トータル面で見ての輸送効率化を追求するならば、保線作業に惜しみなく…という理解ができよう。さりとて一度繰り下げたものを元に戻すのはなかなかに難しい。他社の注目が集まる施策といえそうだ。

 私的には、終列車繰上げはともかく、夜間の輸送効率化を大いに図ってもらいたいところだ。小田急がどのような状況かは無知で恐縮だが、優等列車増発が図れるのであれば、スシ詰めとまでは言わないものの、長距離の立ちっぱなし帰宅は辛いもの。要は「座りたければ割増料金を」とのことなのだが、一般列車の充実もお願いしたいところである。ま、結論を言えばなんといっても複々線区間の早期全線開通なのである。特に訴訟にもなっている下北沢地域は…。

***
 一方京急は、列車種別自体の再編成という大鉈を振るうこととなった。

 従来整理券方式完全着席列車である【京急ウイング号】(夕ラッシュ時下り・品川〜上大岡ノンストップ、以南快特停車駅・乗降自由)を筆頭に、快速特急・通勤快特(朝ラッシュ時上り)・特急・急行・普通と続いていた。さらに羽田空港乗入に伴いエアポート快特・同特急が新設され、実に8種類もの種別を抱えている。
 京急だけの種別である【快特】は、都営線直通開始時に停車駅が増えてきた特急に成り代わって線内最高速列車たる位置付けをされたものであり、現在なおその名に恥じない走りをしているといって良い。かたや急行は快特・特急のサポート役で、朝夕ラッシュ時・沿線催事などで臨時停車と称して停車駅が増える。フレキシビリティありといえばそれまでだが、実際あんまり速くない。エアポート特急も快特退避があるなど、全般に何が速くて何に乗れば効率的に目的地に着けるのかという点が「いちげんさん」には非常に分かりづらくなっていたのである。

 近時の改正では徐々に急行の縮小傾向にあったのだが、今改正に至り、特急にまでメスが入るようになった。京急蒲田以南の急行(いわゆる「逗子急行」)の全廃・昼間時都営線直通本線特急の快特化が大きな柱である。従前の特急・急行停車駅の利便性確保は普通車のほぼ倍増(京急川崎―金沢文庫間)で賄うとしている。これにより、昼間時下り品川駅基準で言えば、特急と快特の発着にずれがあって、快特のほうが込み合う状態から均等に旅客を誘導できる利点が生じる。朝ラッシュ時上りでも急行の廃止(羽田急行は存置されるので縮小ということになる)による特急・快特(通勤快特の名称は廃止)の均等化をもくろんでいる。結果、本線系統種別で言えばラッシュ時は3種、昼間時等は2種に整理統合されることになり、一見すっきりすることになるといえよう。

 個人的には逗子線直通列車の動向が気になる。従前の「逗子急行」漸減化のため逗子線の利便性低下が利用者等から指摘されてきた。今改正では「逗子急行」全廃の代わりか平日朝ラッシュ時の新逗子発特急の設定や、品川発12連快特の文庫切り離し4連の新逗子直通化などが盛り込まれている。

 問題点もある。やはり従来特急・急行停車駅利用者にすると乗り継ぎが必要となることから利便性低下は否めない。快特の堀ノ内以南の各停化で品川・横浜対久里浜以遠の速達性も若干低下する(裏を返せば横須賀市南部からの利便性は向上するが)。また、都営浅草線では呼称種別が1つ増えることになるわけで、ややこしさが増す。エアポート特急はエアポート快特に統一されるものの、浅草線内各駅停車列車の昼間時直通本線快特と羽田特急も入り混じることになるからだ。結局立会川停車しか変わらない羽田急行が存置された理由も不明だ(おそらく平和島退避の存置を特急ではできなかったということなのだろうが)。長期的に見ると「急行」名称廃止による「快速特急」たる呼称そのものの方向性も議論されるだろう。その意味では都営線を介した京成との種別統一化も図られて良い頃だと考える。

 種別に関しては対称的な会社として西武鉄道が挙げられよう。千鳥式運行方法の導入で、朝ラッシュ時を中心に実に多彩な種別を抱えるに至っている。関西地域や東武鉄道に見られる「区間○○」も多種別化に一役買っている。これらの会社に共通するものは、ターミナルからの対距離圏の到達時間の均等化という命題がある。すなわち各種列車の対応区間を明確化することでそれぞれへ至る時間の平均化を図るねらいがある。京急の場合京浜間はもちろん、対横須賀方面における都市間輸送的役割を担っていることもあり、それぞれの拠点間輸送を重視した緩急分離的運行形態の先鋭化が目立つ会社でもある。その意味で今改正はさらなる分離を明確化した大いなる実験といえそうだ。逆にいえば、本線利用の頭打ちと羽田空港輸送の好調という大きな需要流動の変化がこの考えに拍車をかけたともいえよう。

 鉄道各社、特に大手私鉄はバブルに踊った付帯事業との協調路線から本業回帰・強化の流れにある。さらには社会経済情勢の変化による輸送サービス需要への発想力の転換による対応が求められている。2社はそれぞれ趣が違うものの、どんな輸送サービスを提供すべきかの答を見つけようとしているといって良いだろう。そんな2社に求めたい視点は、実際の利用者の意見汲上による即応的な改善体制の確立だ。それだけの責任のある改正を行うんだということを忘れて欲しくは無いものである。
 とりあえず…様子を見守ってみたい。

京急ダイヤに付いて
 投稿者:brother-t氏 投稿時刻:99/07/07(水)00:50

 ご無沙汰してます。brother-tです。今回は私の地元京急のダイヤに付いて書きたいと思います。>

 快特の堀ノ内以南の各停化で品川・横浜対久里浜以遠の速達性も若干低下する(裏を返せば横須賀市南部からの利便性は向上するが)。

とのことですが、これに関して1つだけ言えることがあります。
 それは、この改正で実際に所要時間が延びるのが多分久里浜だけだということです。なぜかと言うと久里浜以降が単線で久里浜での待ち合わせ時間があるためです。

 今改正では「逗子急行」全廃の代わりか平日朝ラッシュ時の新逗子発特急の設定や、品川発12連快特の文庫切り離し4連の新逗子直通化などが盛り込まれている。

 これに関しては知りませんでした。ただ昼間に関しては、各駅停車より、新逗子発の特急を快特に先行させたほうがいいと思います。それは今でも混んでる快特がこれ以上混むと考えられるのと逗子発の普通は快特と接続するのが上大岡になって所要時間が延びるからである。

京急 Re:京急ダイヤに付いて
 投稿者:551planning 投稿時刻:99/07/09(金)07:02

 brother-t様、こちらこそ御無沙汰しております。

 この改正で実際に所要時間が延びるのが多分久里浜だけだということです。
 なぜかと言うと久里浜以降が単線で久里浜での待ち合わせ時間があるためです。

 そうでしたそうでした、沿線住民にとってこの問題は切実ですね。
 ま、都営浅草線通勤利用者にとっても切実だったりします…(それは置いておいて…)。

 快特ではないですが、発表されているウイング号の所要時間から見るに京急久里浜基準で最大7分もの延着化が予想されます。快特に関してもこれは同じでしょう。確かに久里浜以南の単線区間がこれまで(今後も)ネックであることは否めず、今改正で現特急の速達化が予想される分時短もありえますが、それに勝る3駅停車分の延着化が考えられましょう。

 今改正の最大の利点として京急が強調するのは快特10分間隔(均等)化による乗車効率の均等化です。確かに金沢文庫での上り方面は追浜・八景といった現特急停車駅利用者や逗子線旅客による乗換混雑が予想されます。
 しかし利用効率は普通5分間隔とあいまって均等分散化されるはずであり、逗子線・文庫・上大岡旅客のための特急(恐らく新町止りC特のようなイメージを持たれていらっしゃるのでしょうか?)はまだ時期尚早ではないでしょうか。まあ、本論でも書いた通り、利用者の意見汲上のよる即応的対応が求められることしきりです。

「私鉄経営」の崩壊と再生
 投稿者:551planning 投稿日:99/09/01(水)23:05
─公共・公益企業の行動が利用者ではなく株主を向いている事は問題

 週刊東洋経済誌今週号(9/4特大号)裏面掲載の、編集者による連載コラム「風」で、「京浜急行のダイヤ“改悪”」として、下記要旨が紹介されている。

 京浜急行の運行ダイヤが7月末に変更されたが、筆者が住むO駅の近くの団地では、主婦や高齢者が新ダイヤについて「改悪だ」と怒っている。
 O駅はそれまで特急停車駅だったが、昼間時に快速特急に格上げされたため、横浜や都心へは乗換を伴うようになったため、不便だというものだ。
 すべての利用者が満足するようなダイヤ変更というのは難しいかもしれないが、こと特急停車駅だった利用者にとっては迷惑な話だ。
 「O駅の近くの自動車工場がいずれ閉鎖になるのを見越して」「駅周辺団地は京急系デベロッパー開発でないから」「リストラの一環では」…主婦たちの憶測が乱れ飛ぶ。
 と、一人のオバサン。「会長は鎌倉に、6月までの常務以上の半数は非沿線居住者。日常生活で使っていない経営者たちが決めたダイヤだからおかしいものになるのよ」
  少々牽強附会の感はあるが、周囲の主婦たちはこれを聞いて納得顔だ。このオバサンは頭に来て京急株を売ってしまった。主婦たちを敵に回すとコワイですぞ。(軽Q)

 (551planning注:京急では快特を正式種別とした)

 当【検証:近未来交通地図】でも以前御紹介しているが、その際【大いなる実験】と評した京急の今改正に関しては予想通りというかさまざまな波紋を呼んでいる。これについては改めて検証するとして、今回のテーマはちょっと視点が違う。

このオバサンは頭に来て京急株を売ってしまった。

  元来私鉄経営は、阪急の小林一三を祖とするとされる、利用者還元主義というか、鉄道を軸に住居を、小売業態やレジャー・文化産業、ホテル事業など、利用者にさまざまな付帯事業を提供しつつ、利益そのものを循環させることで総体的利潤構造を生み出すというものであった。その意味で沿線居住者を中心とする利用者は御客様であり応援団たる存在として位置付けされ、私鉄経営を根底から支えてもらうべく、株式保持者にさまざまな特典を提供することで沿線利用者の株式取得を勧めていった経過がある。得点として知られるのが鉄道やバスの優待乗車制度や各種付帯事業の優待利用権などである。さらには1株あたりに5円程度と固定する安定配当金政策という暗黙の了解がとられている。こうした利用者「還元」施策が好奏してか、私鉄株というのは個人保有比率および継続的保有比率が意外と高く、経営の下支えとなってきた。件の「オバサマ」もこのクチであろう。現に京急の株主総会をたまたま覗く機会を得たが、意外と「オバサマ」が多く、穿った見方だが目当ては当日の御土産であるホテルのケーキだったりするようにも見うけられた。
 しかし現状はそんな安定経営をも脅かす時代に入っている。多摩田園都市という広大な土地保有というバックボーンの中に結実させた、文字通り私鉄経営の完成形を創造した東急グループでさえももがき苦しんでいる現状は御存知の通りであろう。バブル期に多くの私鉄が踊った付帯事業の「暴走」のつけが重くのしかかってきているのである。その中での市場からの資金調達も次第に重いテーマになりつつあるのだ。かつては手堅い株価を持っていた私鉄であるが今となっては昔日の影すらない。さらに東急だけでなく、多くの私鉄の格付けが降格されている。しかしながら各社リストラの過程は不透明で、機関投資家からの評価は微妙になりつつある。頼みの綱の「安定収入源」であったはずの鉄道収入も、さまざまな要因で数年来前年割を続け、しかもラッシュ混雑緩和策たる複々線化等の大規模投資も継続しなければならないというネガティブスパイラルに陥りかけている。
 私鉄経営のおいしいトコロをもっていったと揶揄されがちなJRではあるが、株式による市場からの資金調達に対する姿勢は明確だ。政府からの放出という特殊用件を考慮しても、利用者還元施策でない明らかに投資目的での購入に誘導しているし現に機関投資家のシフトが起こっている。最近ではとりわけ海外投資家への情報開示に積極的である。しかし私鉄は今なお車内に優待制度をウリとした利用者への株式取得勧誘広告を打っているのである。
 安定配当施策は、バブル期までは浮いたおカネを他の設備投資や新規事業開拓への潤沢な資金投入を可能にする私鉄と、確実利回りの魅力ある投資対象とした利用者のバランスが取れていたものの、さまざまな穴埋めをしなければならなくなった現状では、ついに最後の砦にすら手をつけなくてはならなくなりつつある。現に東急ではリストラの進展による機関投資家へのリターンアピールをも兼ねて安定配当施策を今後止めようとの動きも見られるが、他社追随があるのかどうか注目する必要があろう。

 安定配当施策がなくなるとなると、最大の応援団であった沿線利用者への訴求力は著しく低下することが予想される。それを見越してか、最近各社では優待制度の大幅な拡充がなされていたりするが、今回の京急の例のように企業の政策が利用者個人に直接関わってくるものになるにつれ売却という直接行動に訴える個人投資家が増えるのは間違いなかろう。裏を返せば、それだけ私鉄経営そのものに投資家たちの注目が集まっているとも言えそうである。
 私鉄経営は大幅な転換期を迎えようとしている。短期的な資金調達・経営維持を考えるのなら、機関投資家にどれだけの魅力が訴えられるのか、ある意味利用者の不平不満を押さえるだけの経営的な力を持つことが求められよう。とはいえ、誰が為の公共交通を軸とした企業連合体かという存在理由をももういちど見直して行く必要があろう。その意味では、利用者の意見の率直に耳を傾ける姿勢こそが肝要であることは言うまでもない。これまでの「私鉄経営」との決別、そして新たな私鉄経営の模索・確立が急がれるところであり、それをなした企業こそ、次世代のリーダーシップを担えるのではないだろうか…。

公共・公益企業の行動が利用者ではなく株主を向いている事は問題
 投稿者:いのうえ まさし氏 投稿日:99/09/02(木)13:26

 JRの場合、エクイティファイナンスというより政府保有株を1円でも高く売るために機関投資家の覚えを目出度くする必要からああいう政策を取っているのだと思います。
 基本的に「安定株主」がほとんどであれば、きちんと配当して株価が維持されていれば、キャピタルゲイン目的の投資家に良い顔をすることや、株価に一喜一憂、それも右肩上がりを期待する必要はないはずです。

 JRの場合は利用者の利益よりも企業収益、すなわち株主への還元に軸足を置いていますが、国鉄債務返済という大目標はあるとはいえ、公共・公益企業の行動が利用者ではなく株主を向いている事は問題です。

 ところで京急はバス車内で自社株購入のお誘いをしていますが、沿線住民や沿線企業といった利用者からの出資を仰ぐケースはどうでしょうか。
 収益を上げないと株価の維持や配当もままならないので、おかしな施策には株主としてノーを突きつけたり、株式を売却することができます。
 つまり利用者イコール株主に対して経営責任が発生するのであり、会社側の施策が利用者を向いたものになります。
 一方利用者=株主も、エゴもろ出しの施策を会社に要求した場合、会社の利益確保とは程遠いような施策であれば、企業業績が悪化して、減配・無配といったところから、甚だしいケースでは会社破綻に伴い株主としての責任を問われる(持ち株の価値が無くなる)ため、会社の施策に無理が無いかチェックできる存在になります。

 文句を言うのなら利用者株主として経営にコミットする。という形が公共交通には相応しいのかもしれません。

値下げすればコトは解決するのか?
 投稿者:551planning 投稿日:99/08/29(日)23:41
─路線特色に応じたメリハリある運賃政策が必要
 └値下げよりサービスアップで
  └定期外客が都心に抵抗感なく出られるような運賃政策を
   └メリハリある運賃対応を考える

 公団住宅居住者に配布される「The NewKEY」(団地通信刊、毎土曜日発行)というミニコミ誌の8/21付一面記事は下記のようなものである。長くなるが一部引用する。

 (見出し)
 千葉NT関連の4自治体首長が連名で
 高い“北総・公団鉄道”値下げを!
 運輸、建設、公団に初めて要望書提出

 (要旨)
 7万人強が暮らす緑豊かな千葉NT。居住者の悩みはなんと言っても都心までの「足」北総・公団鉄道の運賃の高さ。沿線4自治体(印西市・白井町・本埜村・印旛村)首長が連名でこのほど住都公団・建設省・運輸相に運賃値下げの要望書を提出、議長も同様の要望書を提出した。4自治体そろっての要請は今回初めてのこと。
 要望書では北総線2期工事による新鎌ヶ谷―京成高砂間開通(H3)によって都心まで一時間足らずで結ばれた点について「利便性が向上した」と評価したものの、他郊外鉄道と比べて概ね2倍を超える水準にある同鉄道の高運賃のため、特に去年の平均10%超の値上げ後にNT一部地域の転出増加などの影響が出ていることを問題視、このままでは人口の流出・NTのイメージ低下・NT計画自体の遅延による事業期間の延伸などが起きる恐れを懸念し、それが自治体の財政計画にも支障を与えるものとして、利用住民の生活安定、NT計画自体の早期完遂を図るためには同鉄道運賃の適正価格までの引下げを要望している。
 「高運賃は建設費の借入(財政投融資)負担が大きいため、当事者のみならず(大蔵省と折衝できる立場にある)建設・運輸省にも協力・支援を仰いだ」とのことだが、「何処も具体的な回答はなかった」(白井町)との由。

 (解説見出し)
 サイフ落としても定期落とすなの声
 日本橋まで1110円、通勤6ヶ月24万円

 (解説)
 公団改革問題を審議舌先の国会でも取り上げられたこの問題。この中で運輸省局長は多額な支払利息軽減策・財投繰上げ償還について「国の制度の根幹に関わるため困難」、公団担当者は高運賃を認識しているとして「全体の経営を考えるとあの運賃は止むを得ない利用者にはサービスで返したい」と回答するにとどまっている。

 そもそも千葉NT開発における鉄道政策は紆余曲折を経て、いまだにすっきりしないものとなっている。
 当初はメイン路線たる本八幡―印旛松虫間の千葉県営鉄道(都営新宿線と相直)と、サブ路線の京成高砂―小室間の北総開発鉄道(京成線と相直)が計画されていた。北総線は1期工事として北初富―小室間を1979年に開業、新京成連絡線を介して松戸までの直通運転を開始、同じにNT入居が始まった。
 一方の千葉県営鉄道は建設に関する千葉県の動きが不明確であったため、県議会でも問題化され、ついには小室以東免許を現住都公団へ譲渡、ここに「北総公団線」たる所以が生じることともなった。さらに昭和60年運輸政策審議会答申で本八幡―小室間建設も凍結されている(なお、県は同区間建設に関して留保している)。
 84年に小室―千葉NT間が住都公団線として開業、その後、国鉄民営化に伴う法制改正により、住都公団区間で公団側が第3種(施設保持)、北総が第2種鉄道事業者(運営体)となり、全区間北総による運営となった。延長区間(〜印旛松虫)免許区分も更新されている。91年に京成高砂―新鎌ヶ谷間が開業、新京成松戸直通を中止し、京成―都営―京急方面念願の都心直通運転を開始した。95年に千葉NT―印西牧の原間が開通、来年には印旛日本医大まで延伸される。

 千葉NTは当初交通不便として、今や高運賃が影響して入居がなかなか進まないとされる。結果都心部路線が都営浅草線という「急所を外れた」モノであったことも影響しているだろう。もし県営鉄道ルートでの新宿直通がなされていれば…と青写真を描いていた沿線自治体関係者の想いがようやく率直に出たのが今回の要望書につながったのだろう。
 しかし、では運賃値下げされれば利用者がつくのだろうか…。

 運賃値下げの事例としては京王電鉄が挙げられる。特特法による輸送力増強のための加算運賃期間満了を持ってその分の値下げを一昨年実施したもので、昨年度他の関東大手私鉄が軒並み利用者対前年割れを起こしたにもかかわらず微増させた。運行不安のJR中央線という競合路線があるにせよ、利用者に値下げの評価が積極的になされた結果とも見られている。
 ではこの例をそのまま当てはめられるかといえばそうではないのは明らかだろう。まず競合路線がないこと。逆にいえばこれまでの高運賃を強いることができてきたのはそれを受け入れなければならない独占的利用者がいたからに他ならない。経営破綻した千葉急行電鉄とは違うだけの利用者を確保しているということである。そして昨今の不況。都心部の地下続落によって住み替え対象の都心部への回帰傾向が見られるのは御存知の通り。さらに千葉NTの開発形態がそれまでのマンションおよび均等的な戸建て住宅販売、すなわちオプショナルを持っていないことから、戸建て希望者に対する訴求力すらもはや無くなってしまうという状況があるのである。補足すると京王沿線は開発がほぼ終わっている、すなわち潤沢な利用者(および潜在的利用者)がいるということと当初計画すら満たしていない千葉NTの状況を比べるまでも無いことであろう。更に言えば自主路線で都心まで到達しているわけでないので、京成・都営との相互連絡運賃低減があるにせよ単独の値下げ効果だけでは…ということなのである。

 住都公団はその存在自体問われている。北総開発鉄道も正直言って苦しい経営状況に間違いは無い、でなければ値上げに訴えることは無かったであろうから。要は値下げなど無理なのである。その意味では自治体も厳しい財政状況であることはわかるものの、訴える矛先が違うというものではないだろうか。
 要望書では高運賃による地元住民負担は家計を圧迫し、通学費の過重負担や外出機会現象につながっているとの現状を直訴しているそうだが、何かしらの生活支援策があるのだろうか。「外出機会が減っている」なら、地元でカネを落としてもらえるような方策を積極的に考えてみるのも良かろう。そもそもこの要望書には積極的な提言は盛り込まれているのであろうか…。すなわち自分の足元から見直してみたほうが良いと思うのである。
 公団関係者も「サービスで返す」と国会答弁しているなら是非実現させてほしい。ダラダラと都心直通8連20分毎運行している無駄を何かに振り向けられないものか?急行を走らせる価値はあるのか?今となっては新京成連絡線を廃したのももったいなかったと言うべきだろう。考えようによっては効率的運行は可能ではないのだろうか…。

 北総線に限らず、首都圏の新規郊外鉄道路線の経営状況はおもわしくない。未開業の常磐新線や埼玉高速鉄道もそうだが、なんといっても建設費負担の大きさが重くのしかかっている。千葉では旧千葉急の他、東葉高速鉄道も危機が叫ばれている。なんといってもそこには「採算確保」という大前提がある。赤字=悪、なのだ。その傍らで公共性が要請されるのだから、公共交通運営というものほど難しいものはない。
 首都圏路線であれば廃止はないだろうという周辺自治体の甘えもあるのではないだろうか。特に千葉県下の3線を見ると3セクでありながら京成の資本比率が概ね高くなっている。千葉急の例を引かずとも、「京成による大同団結」は古くから言われることである。市原NT開発に関する京成・公団と地元自治体との温度差が千葉急破綻を招いた原因であるとされているが、歴史は繰り返すのだろうか…。
 採算度外視でやれ、というのではない。これまで鉄道開通は沿線にさまざまな経済効果をもたらしてきたことは事実であるが、そんな時代は終わった。むしろ自動車を核とした交通期間の相互連携を行政が提案する時代になっているのである。沿線自治体には、「カネも出すが口も出す、おまけに動ける人材(役員クラスで無く現業にも関われるという意味で)も出す」というバックアップの姿勢が必要なのではないだろうか。運営体・行政・利用者のトライアングルができなければ、新規鉄道はおろか既存鉄道の行方もどうなるかという、まさしく転換点に来ているのだという事を我々は把握する必要があると考える。

路線特色に応じたメリハリある運賃政策が必要
 投稿者:いのうえ まさし氏 投稿日:99/08/31(火)16:41

 北総の場合、競合他線が無いのでNTの住民が他線に浮気する可能性はかなり低いです。とは言っても、東松戸で武蔵野線へ逸走するケースがまとまって見られますし、来年の東武新鎌ヶ谷完成後はここから船橋へ逃げる客が出る可能性があります。

 反面、北総1本しかないということは、北総を生活の根幹に据えることになるので、通勤はともかく定期外利用での負担が耐えられるかが、NTに居を構える前提になります。
 その意味で、都心に出るだけで1人往復2500円程度、2人だと5000円ではいかに100平米超のデラックスな住居がリーズナブルに手に入るとはいえ二の足を踏まれるのは当然です。
 おそらく今の毎時3本が6本になっても大勢に変化はないでしょう。

 通勤についても、6ヶ月24万円ということは年48万円。営団線沿線だったりすると50万円を超えますね。
 ここまでくると企業の通勤交通費補助の上限を突破する可能性があります(かつては税法上損金算入できる上限が30万円だったので、その点でも全額補助が不能だった)。
 通勤交通費で自腹を切ってまで住めませんし、企業が社宅として購入するには、負担が大きすぎます。

 まあ代替路線が無いので通勤利用は認められるはずですから、定期外利用を促進するような施策、自治体の住民に対する補助といった運賃面での利用促進策をとることで、入居促進をはかるのが王道でしょう。
 現状では利便性以前の問題として、沿線人口(=入居者)が少ないという問題があるのです。

***
 東葉の場合は逆に自社区間が短いため、定期外に限れば安い営団との合算が奏効して、時間効果との関係で割安感すら出ています。
 ところが通勤定期が絶望的に高く、かつ競合路線が縦横に存在することから通勤利用を認めない企業が多いです。

 北総と違い、既存市街地を縫う路線にもかかわらず利用が伸びないのは、根幹となる通勤利用がさっぱりということです。
 対都心では東葉経由の方が便利である事は自明なのに認められないという理由はただ一点「定期代が高すぎる」ことですから、利用を伸ばすにはこれ以上利便性を向上させるよりも定期運賃の大幅値下げが有効です。

 もっとも、大幅なスピードアップにより、JR、京成その他競合路線経由と比較して無視できない時間短縮効果が実現すれば、企業も重い腰を上げる可能性があります。
 利便性のファクターとしては、スピード、本数、終電(笑)がありますが、東葉の場合は残念ながら優れているという状態までは至っていません。

#東京−北習志野間の某社の場合、従前の津田沼経由で45分程度に対し、東葉線経由日本橋−北習志野で30分程度に短縮されたため、5割高い東葉線経由が通勤経路になった。
 もっとも都内某所に移転した際、津田沼経由で60分程度に対し、東葉線経由は50分程度となり、効果が薄いと判定され不可になった(涙)

***
 両線ともサービス云々の議論が色褪せるような価格障壁があるので、北総の場合は他地域に居る人を転居させる目的で、奥様族に不便と思わせないような定期外への配慮、東葉の場合は既存住民が東葉線通勤に転移させるための定期客への配慮というように、路線特色に応じたメリハリのある運賃政策を取る事が必要です。

値下げよりサービスアップで
 投稿者:矢切氏 投稿日:99/09/01(水)08:28 http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/

 私は、北総は高いと思いながらも便利だから使っていた、もと沿線住民です。
 値下げについては財政上難しいと思っています。北総は遠距離ほど「急に」割安になるので、遠距離(NT周辺〜都心)を値下げするよりも、乗り継ぎ割引の拡大による新柴又・矢切の割引拡大のほうが公平では?という状態であり、NTの人は北総にしては安い運賃で乗っている・・・とひがんでいるくらいです。

 値下げよりサービスアップで対応するほうが、経営を圧迫しないと思います。たとえば、ニュータウン内全駅での定期券発行など、実現できないでしょうか。
 増発は、いのうえさんがおっしゃるとおり、あまり増客とならないでしょうが、競合路線(本数の多いバス)があり人口も多い新柴又と矢切には効果があると思います。新鎌ヶ谷も本数が増えれば東武(駅予定)や新京成からの乗り換えが少しは増える「かも」知れません。他の駅からの客はあまり増えないでしょうね。
 それでも、東武新鎌ヶ谷ができたら、青砥止まりのH特を新鎌ヶ谷かNTまで延長してもらえないかと思ったりもします(ひょっとして、更なる値上げの見返りとして実現するか?)。

定期外客が都心に抵抗感なく出られるような運賃政策を
 投稿者:いのうえ まさし氏 投稿日:99/09/01(水)12:40

 う〜みゅ。
 北総と東葉の両線、というか、経営が苦しい鉄道は、利用が少ない=収入が少ないという宿唖を抱えているわけですよね。

 東葉の場合は沿線人口については問題ないレベルであり、新京成、京成からの流入も期待できるので、利用を上げる事=シェアアップ=競合他線より優位にする、という定義が成り立ちます。
 他線との競争力が一番劣るのは「通勤定期」の部分であり、一般的に会社支給である状態で、経路を決定する企業からそっぽを向かれるほど高い(利用可能性のある社員が5人程度で、「有価証券報告書」に現れるレベルの経費増が発生する!)状態を解消するか、競合他線との利便性格差を圧倒的にしない限り、改善は難しいでしょう。

 北総の場合、新鎌ヶ谷以西の既存市街地部分においては東葉線と同じ問題を抱えています。おそらく松戸市高塚新田あたりに住んでいる人が東松戸から北総経由を申請しても、武蔵野線経由を指定されるか、本八幡までバスとされるかのいずれかでしょう。
 ですからこの区間の利用を増やすには東葉線と同じ対策が必要ですが、現行の毎時3本を倍増するというのも利便性の飛躍的向上という点では有効かもしれません。

 しかし、北総線の問題はやはり千葉NTの入居が停滞している事に尽きます。100平米で4000万円前後という、都心部なら倍額でも抽選で即日完売というような破格の条件の住宅が「先着順」で申し込みを待っているという惨状がなぜ発生しているのか。
 たしかにNT中央はともかく印西牧の原に降り立つと原野がお出迎えで不安が先に立つ事は事実です。
 しかし都心まで直通で1時間圏であり、行政区域も「印西市」と市制を敷きましたから見劣りはしなくなりました。
 日常生活ですとNT中央にはダイエーをはじめ大型商業施設ができており、都銀の支店(無人店舗だが)も複数行あり、不便はないでしょう。
 #「いには野」は印旛郡印旛村ですが...

 答えは簡単です。都心まで1時間という時間距離が、運賃を考えると2倍にも3倍にも感じる仕掛けになっているからです。
 NTで家を買う、借りる人は単身者ではなく家族持ちでしょう。都内や他の場所の居所からNTを見に行った時、都心から片道千数百円もかかるという厳粛な事実に、都心まで1時間とはいえ「おいそれとは出れない」という達観の状態に陥る事は想像に難くありません。
 #東葉線だと勝田台でも片道880円で出られる。
 往復2500円〜3000円もかかる場所というのは、もはや首都圏ではなく、東京に比較的近い地方都市という感覚です。
 会社支給の定期券で通勤するダンナさんに対し、「こんなところで一生終わるのは嫌!」と奥さんが猛反発するのは火を見るより明らかでしょう。

 その意味で西白井以東に求められる対策は、定期外客が都心に抵抗感なく出られるような運賃政策です。
 この部分はひとり北総開発鉄道の対策ではなく、NT入居促進という大きな目的があるので、千葉県、船橋、印西の両市、白井町、本埜、印旛の両村といった沿線自治体、住都公団が足並みを合わせて、かつ資金を出し合って対策すべきことです。

メリハリある運賃対応を考える
 投稿者:矢切氏 投稿日:99/09/02(木)14:15 http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/

 北総線の運賃が高すぎるという指摘なので、メリハリのある運賃の対応を考えます。北総の場合、通勤客は今の運賃までなら高くても乗るでしょうから、昼間だけ安い運賃を設定し、買物客や行楽客を呼び込みます。データイム回数券より良いものを!

[設定]
 1. 地下鉄・京成各駅までの往復乗車券と高砂までの往復乗車券を設定します。
 2. 発売は北総線内各駅のみとします(簡単のため)。
 3. 回数券とせず往復券とするのは、使いやすくするためです(回数券だと高額になるので買うのに抵抗がある)。
 4. 朝の通勤客には使わせないようにするため、平日午前9時までは使えないようにします。
   切符を使いやすくするため、夕方の使用制限はしません(終電まで乗車可)。
 5. 有効期限は1日のみとします。
 6. マイカーを意識し、家族割引を設定します。大人1人の乗車券で、高校生以下3人までを無料にします
   【無料にするには京成・都営の合意が必要。無理なら北総線内だけでも同伴者無料に】。
 7. 障害者手帳を持つ場合、介護者を2名まで無料にします。

[値段]
 現在、東銀座←→NT中央で1110円、東銀座←→新鎌ヶ谷で940円。
 ちなみに東銀座←→京成高砂は390円です。いくらなら良いか判断が難しいですが、「北総線の運賃半額」ぐらいのことはしても良いと思います。

 往復乗車券を発行する代りに、行きの切符を発売したときに「帰りの北総線は無料」というチケットを合わせて無料発行するのも良いと思います(この場合、北総線外は安くなりませんが)。帰宅時に無料券と共に高砂までの乗車券を提示すれば、清算せず降りられるようにします。

空港アクセスは荒唐無稽か?  投稿者:いのうえ まさし氏 投稿日:99/09/01(水)18:10

 たいていの掲示板では否定的な13号線〜羽田空港直通ですが、私はこれを肯定的に捉えます。

 まず、このルートで「羽田空港行き」を走らせることが可能な路線を見ると、

 1.13号線経由東武東上線
 2.13号線経由西武池袋線
 3.目蒲線経由南北線
 4.目蒲線経由三田線
 5.日比谷線経由東武伊勢崎線

と5本あります。
 つまり、それぞれ毎時1本の列車でも蒲田−京急蒲田間の例の桃源社ビルの下を通る連絡線に来ると毎時5本になります。その他の区間では小竹向原−中目黒と清正公前−自由が丘が毎時2本、中目黒−自由が丘が毎時3本、自由が丘−羽田空港が毎時5本ですから、それくらいの「リムジン列車」の需要はあると見ていいでしょう。

 日比谷線直通を前提にしますから18m車とせざるを得ませんが、渋谷地下駅で半蔵門線との連絡路を設けるとすれば20m車で伊勢崎線に入線させられます。
 ネックの京急線内ですが、京急は標準軌ですが、車両限界が狭軌車両より小さくない限り狭軌車両の入線は可能です。
 中心線の狂い対応ですが、羽田空港駅のみ対応するか、羽田空港駅にもう1面狭軌用ホームを新設するかといった対応でOKです。
 なお、同区間は18m車でないと入れない急カーブはなく、20m車だと前後がつっかえるような勾配も無いはずなので、20m車の併用は出来ると見ています。

 このプランの強みは、空港利用客の最寄り駅まで乗り換え無しというサービスを広範囲に提供できることです。
 東京モノレールが京急に押されているのは、乗り換え駅としての浜松町と品川のロケーションの差です。(横浜方面へのアクセスは京急バスとの食い合い)
 あくまで乗り換え前提の輸送手段ですから、直通サービスが登場した時、京急だけではなく乗り換えた後の線区も含めて、よほどの時間、価格差を付けない限り厳しい逸走が見込まれます。

 現状では、明らかに遅くて高くて時間が読めないと分かっていても、直通サービスを掲げるリムジンバスが一定のシェアを確保しているように、空港利用客にとって中途半端でない直通サービスの持つ意義は非常に大きいです。
 その意味で京成も、羽田空港直通列車がもう少し頻繁に走っていれば、羽田へ乗り換え無しというメリットがもっと浸透するはずなのに、惜しまれます。

2004.10.23 Update

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