【検証:】中量板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】<中量輸送システムの明日…>
(過去ログNo.367)
下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
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万葉線の赤字をなくすには高速化をすることである 〔続〕
 投稿者---うめ氏(2003/10/18 11:58:50)
万葉線の赤字をなくすには高速化をすることである
└高速化で赤字がなくなるわけが無い
 └Re:高速化で赤字がなくなるわけが無い
  └物理的に可能であっても乗客はどうなる?

(以上前ページ)

└≪管理者投稿≫ソース開示とメールアドレスの明記を
 └ソース開示
  └夢想とするか妄言とするかでも主張は違うものになる
  └新湊大橋(仮称)への軌道併設は無理では
   └Re:新湊大橋(仮称)への軌道併設は無理では
    └はっきり言えば無理です
    └Re:新湊大橋(仮称)への軌道併設は無理では
「たびのっさん」の元富山県民ですが・・
 └Re:「たびのっさん」の元富山県民ですが・・
  └では採算性と必要性は
   └Re:では採算性と必要性は
    └Re:では採算性と必要性は

▽前ページより

≪管理者投稿≫ソース開示とメールアドレスの明記を
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(2003/10/19 00:35:01)

 【検証:】サイトを御覧の皆様、おさぼり管理人の551planningでございます。皆様には当掲示板群の快適な議論スペース維持に御理解御協力を賜りまして誠にありがとうございます。

 さて、新湊ケーブルネットワークからお書込み頂いているうめ様、どうも。地元の方でしたか。
 誠に恐縮ですが、一部専用軌道化や射水線復活等の部分について、何らかのソース開示をお願い致します。開示前提情報は必ずしもWeb掲載と限るものではありませんが、それに代わり得るもの(新聞記事、当事者の明言等でも構いません)の明記を強くお願い致したく。
 また、メールアドレスの開示についても強くお願い致します。以前お書きになられていたアドレスにはなかなか届かなくて…開示を望まない場合でも、少なくとも管理者である当方までメールなりのアプローチをお願い致したいと存じます。
 いずれにせよ、上記2点はお約束に定めているところでもあるため、御対応頂きますよう重ねてお願いを申し上げるとともに、御覧の皆様全員にも再度の御確認を賜りたいと存じます。

ソース開示
 投稿者---うめ氏(2003/10/19 13:40:59)

 「新線鉄道計画徹底ガイド西日本篇」(川島令三著、山海堂)によると、富山市と新湊市は射水線を復活し、万葉線越の潟につなげ、富山市のLRT構想に連携させるため富山市内線(大学前ー南富山)に直通することが考えられています。富山市では、2010年までに富山市内線を環状線化(富山市内線で廃止された丸の内〜越前町〜西町間を復活し、富山駅前−県庁前−丸の内−越前町−西町−荒町−富山駅前といった環状線にする。この環状線の名称はLRTコリドー)し、富山地鉄上滝線と直通できるLRT車両を投入することが考えられています。さらに路面電車化する予定のJR富山港線からLRTコリドーに直通することも考えられています。2015年以降には、地鉄線で廃止された射水線と笹津線を復活することを視野に入れているとのことです。

 「新線鉄道計画徹底ガイド西日本篇」の16ページ〜17ページによると、万葉線株式会社は自動車の洪水から解放させるため、道路併用区間の一部を専用軌道化することが計画されています。具体的には吉久電停付近(能町口ー中伏木間にある電停)が専用軌道化されます。できれば能町口ー中伏木間を専用軌道化したいとしています。新湊市では、一層の乗客増を図るために、万葉線中新湊から富山新港の埋め立て地にある海王丸パーク内へ鉄道を建設することを予定しています。現在、昼間時と夜間は中新湊折返しがあり、同駅を境に高岡駅前寄りが15分ごと、越の潟よりが30分ごとになっています。この昼間時の中新湊折返しが海王丸パークまで延長運転されます。多客時には中新湊ー海王丸パーク間の区間運転もされます。まだ、市民レベルの段階ですが、北陸新幹線開通時に高岡駅前から南下して北陸新幹線新高岡駅まで万葉線を延伸する構想もあります。高岡駅は2005年ごろに高架化されるので万葉線を南に延伸することが可能になります。

 新高岡駅の付近には去年、大規模ショッピングセンター、イオンがオープンしました。北陸新幹線開業時でなくても、高岡駅高架化時にイオンまで伸ばしてもいいはずです。高岡駅前−イオン間は専用軌道で建設して、80キロ運転をすべきであります。
 万葉線米島口−広小路間は複線となっています。米島口−高岡駅間を5分間隔で運転するため、広小路−高岡駅前間も複線化すべきです。また、広小路−高岡駅前間は、道路の両側に万葉線の上下線を寄せて、道路の中央に車が走るようにすべきであります。そうすれば、バスとの乗り換えが便利になります。
 広小路−高岡駅前間の複線化時には運賃をさらに値下げして乗客増をはかるべきです。米島口−越の潟間は10分間隔(急行も含む)で運転すべきです。そのうち急行は20分間隔で運転すべきである。また現状でも射水線越の潟−海老江間を暫定的に開通してもいいはずです。

夢想とするか妄言とするかでも主張は違うものになる
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(2003/10/20 16:59:59)

 全文を斜め読みして「妄言」とすることは容易いと思います。ただ拾っていくといろいろな論点が含まれている事に気づかされました…その結果でもツッコミどころ満載の「夢想」にしか過ぎないかもしれません。ただ、それだけでも主張としては変わるはず、夢は大きく持ったほうがいいじゃないですか!

● 車両レベルを考える

 万葉線につかわれている車両はデ7000型、デ7050型、デ7060型、デ7070型といった旧式車両であり、それらの車両は老朽化が進んでおり、冷房もない。今後、冷房付の新車が投入される。
 投入する車両は加速度5.0、常用減速度5.0、非常減速度6.0、最高速度120キロ、転換クロスシートの2両編成のLRT車両にすべきである。

 皆様御承知の通り、万葉線には今冬にもLRVが導入される予定です。外観からは準岡電MOMOタイプと推察されます(なお乗降口数等に差があり)が、四半世紀振りとなる新車に注目が集まるところでしょう。そろそろ実車もお目にかかれるのではないでしょうか。今後タイプ未定ながら計6両の投入が予定されているそうですが、さてこのペースは先輩・岡山を上回るでしょうか…。

万葉線 http://www1.coralnet.or.jp/manyosen/shinsya.html
万葉線ネット 
http://www.manyosen.net/news/

 で、うめ様の投稿で気になった点として、加減速性能は既に皆様から御指摘のあるところ、当方は「転換クロスシート」というところに拘ってみようと思います。
 実は書きぶりから拝察するに、うめ様は速度性能を重視しておられるので低床性には拘られないと見ます(「LRT車両」とされているだけであり、LRV=低床車と限らない事は【検証:】を御覧の皆様には御同意いただけるかと思いますし)。そうするとMOMOでも最大のネックとなった低床での走行機器と座面の抵触という問題がクリアになる事から、転換クロスシートの設置も容易となるほか、車内造作のフレキシブル性が高まる事で語主張にある「折り畳み自転車持込」との並立性も増えましょう。そう考えると、現状の単車から2連とすることにも納得が行くわけです。イメージを膨らませれば既に別スレで可能性の指摘される既存鉄道(ここではJR氷見線・城端線等が該当か)直通対応も容易に可能となりそうです。
 同じく専用・併用軌道問わず高速性追求という御主張の姿勢からしても、現状安全地帯のない電停も多い中で、ホーム型電停への整備が必要となる分、利用者の安全性確保は格段に向上されることにもなると思います。

…さて、現実に立ち返ってみれば、万葉線は低床型LRV投入を選択しています。何を持って現実的かを考えるかはさまざまでしょうが、現状の経営レベル、根本的に沿線住民へマイレール意識に訴える状況下からして当然の帰結と考えます。そのときに加減速性能はさておき、転換クロスシートという御主張は現状認識をどのようにお考えかと強く問いかけたいと存じます。

● 将来構想案再確認

 先ず当方のソース開示要請に対し、ご解答と補足説明を頂きありがとうございます。当該書籍(川島令三著「新線鉄道計画徹底ガイド西日本編」2001年6月 山海堂刊)について当方の手元に第1刷がありましたので、そこから抜粋して「当方が読み取った」記事内容を御紹介致します。

▼ 富山市LRT整備構想(p10〜11)

 見出しに『富山地方鉄道の既存線・廃止線を活用してLRT化を』とされており、2000年3月発表の「富山市公共交通活性化基本調査」から整備対策を引いた文章になっています(なお富山市サイト内に同調査概要報告があるものの、LRT整備対策への具体的言及は掲載無し)。

富山市 http://www.city.toyama.toyama.jp/cgi-bin/…

 『具体的な事項はほとんど書かれていない』と前置きされつつ、下記整備方針が触れられています。

2005年までに
  ・南富山での市内線と上滝線のシームレス化(乗換改善・通し運賃化等)
  ・市内線丸の内〜西町間復活による環状線化、さらにLRT化への検討を行う(LRTコリドー形成)
2010年までに
  ・市内線環状線化・部分的LRT化の実現(上滝線直通車両の導入)
  ・JR富山駅高架化による南北駅前広場の一体化
  ・JR富山港線の市内線直通検討調整
2015年までに
  ・LRTコリドー完成
  ・富山港線のLRTコリドー直通化の実現
  ・地鉄本線・北陸線直通の実現
 (北陸新幹線開通・北陸線経営分離前提で視野に入れる)
  ・地鉄線の北陸線直通
  ・地鉄線廃止路線(射水線・笹津線)復活、LRTコリドー直通も

 その上で、自動車社会脱却の社会認知による実現可能性の高さを踏まえつつ、『これが受け入れられるには、なお、遠い道程が必要であることも確か』とダメ押し?して不透明さを残しています。
 なお、併載の簡易図では、射水・笹津線とJR高山線のLRTコリドー接着表記については『?』マークが添えられている事を明記しておきます。

▼ 加越能鉄道の第3セクター鉄道化と新線構想(p15〜17)

 見出しには『市民の足「万葉線」を存続させる計画』とあり、中見出しで加越能鉄道3セク化についてと、専用軌道化される区間の存在、新湊市の新線構想が引かれています。
 専用軌道化についてはうめ様御紹介の通りです。ただし『乗客が増えるのは間違いないが、それだけで慢性的な赤字が解消できるかは疑問』として、電車優先思想に立った諸施策の必要性を問うています。

 さて、新湊市の新線構想ですが、『新湊市では一層の乗客増を図るために、埋立地に整備中の海王丸パーク内への延伸を調査した』として中新湊折返ダイヤ延長等に触れられています。さらに新湊大橋架橋計画に触れ、『このときには万葉線も専用軌道を併設して橋を渡り、射水線を復活させて新富山から富山地鉄市内線に再び乗り入れるという考えもある』としつつ、実現は不透明であり、自動車社会反省の下公共交通重視世論の高まり如何としつつも、『海老江付近までの延伸はしてもいいといえる』という表現で含みを置いています。
 このほかに市民レベルの段階としつつ新幹線新高岡接続案の言及がありますが、現北陸線との交差問題や在来線経営分離問題を踏まえつつ、城端線活用案を提示する流れになっています。

 当該書籍で構想案について川島氏の判断が×△○◎の4段階で示されていますが、海王丸パーク乗入れや新高岡延伸については○印が打たれている一方で、射水線復活は△、(新湊市東端部、新港にも接し富山商船高専等がある海老江までの)一部区間復活は○という判断になっているところに着目したいところです。

***
 さて、上記内容とうめ様の御投稿を照らし合わせると、かなり事実関係と御主張とが錯綜している部分がありますが、細かいところではありましょうが

というところに関しては明らかにしておきたいと存じます。また、JR-Wによる富山港線LRT化案は当該書籍発刊後の公表案でもあり、富山市については今年度を目標に総合的都市交通体系マスタープランの策定が予定されているそうなので、その動向も気に掛けておきたいと思います。

富山市総合計画新世紀プラン(第1期実施計画 平成15年度) http://www.city.toyama.toyama.jp/contents/…

 なお、射水線復活について完全否定をするつもりはありませんが、2002年度に国交省事業計画に盛り込まれ実現の運びとなった新湊大橋を見る限り、その規模が首都高湾岸線鶴見つばさ橋級であることを知るに至り、その時点でそもそも軌道併設の是非を越えていると云わざるを得ないと考えます。まぁ、それを云ってしまえば軌道改修による高速化・頻発運転でクルマと同等の利便性確保ができれば利用者は湧くかのごとく増えるだろうという論旨そのものの否定につながってしまうわけですが…。

● 上記を踏まえて…「バイブル」とするしないにせよ

 このほか、うめ様の御投稿には当該書籍からの引用を超えた、表現そっくりの「書き写し」の部分が多く見受けられる点(例:電車優先思想における電車優先信号やセンターリザベーション化のくだり)については、論旨の曖昧化につながるものと考えますので、川島論の紹介なのか同調なのか自論なのかを明確にされるべきと存じます。少なくとも事実関係の(正確な)紹介でもなければ川島論のリスペクトにもなっていないと断じざるを得ません。
 川島氏の著作についての考察をこの場で具体的に批評するつもりはありません。ただ当方自身ネタ帳的目的として全著作とまで行かずともそれなりな書籍を所有している手前、「バイブル」的に扱われる方の存在についてその是非を問おうとは思っていません。しかしながら、引用転載の前に個々の考えというものが前提にあるはずではないでしょうか。個人的には是非それを見せて頂きたい。
 勿論このBBSは議論の場であるとはいえ表現方法の揚げ足取りの場でないことは当方自身理解し実践しているつもりではありますが、目に余るばかりに愚言申し上げる次第です。

 なお、当方自身は万葉線そのものの存立については懐疑的でありますし、並立的にコミュバス導入の動きが高岡・新湊、そして富山でも相次いで起こったことからして、路線バス先細りの現状などを踏まえた総合的な公共交通対策への検討の有無は?という認識から、ある意味「(廃線表明→会社移管時の)ピンチという名のチャンスを乗り越えた」、という思いすら持っています。
 ただし、万葉線株式会社をはじめ、RACDA高岡に代表される市民活動について否定するつもりは毛頭ありません。これは以前別スレでも申し上げたかと思いますが、自己の興味関心を前提として客観的に見る姿勢ゆえ、地元の方が動く動かないで決まる結果そのものまで批評を加えるものではありませんし、あくまで「利用者の視点」から将来性を議論するのが【検証:】であるという場だと認識しているためです。

 よって明確な対論を示しているわけではないこの投稿に対して御不満もありましょうが、それに対する批判でも結構、今後は是非とも率直な意見交換を展開してゆければと考えております。

新湊大橋(仮称)への軌道併設は無理では
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/10/20 11:18:36) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 富山新港の湾口架橋については仮称「新湊大橋」とその前後の「臨港道路」として着工されています。

http://www.hrr.mlit.go.jp/gaiyou/jigyo15/7/7_2.html

 ただ、その基本スペックを見ますと、湾口部の橋梁が600m程度なのに、新港入港船舶のクリアランス確保のため海面高49mを確保したため、前後にループ部を含めて都合3kmのアプローチ区間を必要としています。また片側1車線というスペックであることから、ここに軌道を併設するとなると完全な併用軌道であり、かつ強度計算もやり直しとなるわけで、せっかく1967年に湾口が切断されて以来の悲願の架橋というのに、一からやり直しになるばかりか、より高価になるコストの問題も再燃します(現計画は当初52mのクリアランスだったのを下げるなど、コストダウンした結果の計画)。

 また、都合3kmに及ぶアプローチ区間は越の潟、射水の集落を跨いでしまうこと、さらに軌道併設であると、橋梁部40パーミル、ループ部30パーミルの最大勾配も問題になるわけで、勾配緩和(ループ半径の増加など)に伴う距離延長などのコスト問題、そうなると富山新港を迂回する現状の迂回道路ルートに対する優位性の減殺があります。
 さらに、越の潟や射水の集落もさることながら、迂回道路(富山新港の欠き取り部の奥)に、港湾に面した工場集積があるわけで、新湊大橋経由のルートが地域流動と乖離する可能性もあります(そもそも日に1万台弱、うち半分が臨港関係という見通しの交通量。少ないと評判?のしまなみ海道のボトムである多々羅大橋のお盆のピーク時で1.1万台/日です)。

 これでは射水線の復活への障害は大き過ぎますし、湾口で切断された交通の早期復活を唱える地元新湊市の意向に沿うかも疑問です。

Re:新湊大橋(仮称)への軌道併設は無理では
 投稿者---うめ氏(2003/10/20 16:42:31)

 しかし、「新線鉄道計画徹底ガイド西日本篇」によりますと、新湊市では新湊大橋に万葉線の専用軌道を併設する考えが出ています。欧米ではLRTでも50‰といった急勾配が設定されているところもあります。

はっきり言えば無理です
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/10/20 18:57:34) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 積雪地における40パーミルの連続勾配での運行、しかも併用軌道ですから追突の危険性すらあるわけで、その他渋滞でもした時に登り40パーミルでの再起動や、前を低速走行のトレーラーが走っているときの減速運転などへの対応(フルノッチで登れない)など、安全面、技術面からも到底無理でしょう。併用軌道が拙いとして、クルマを排除するというのは港湾地区の物流対応として建設される橋の意義を考えると本末転倒ですし。
 よしんば御説のとおり50パーミル対応車両が可能だとして、この区間だけの対応のために、万葉線でしか使わない(=他社との共同購入ができない)のに、現在神戸電鉄で使われているようなレベルの制動、保安装置を完備した高価な車両を導入することによる経営の圧迫を考えると、極めて脆弱な万葉線の経営とは相容れないと思います。

 なお、道路専用橋から軌道併用橋に設計変更をする場合、ケーブルの太さ、強さ、橋脚の設計など総てやり直す必要があります。新湊大橋の場合、コスト削減のためにクリアランスも最小限にするなど、ギリギリの設計であることは火を見るより明らかであり、原設計よりコスト増になる架橋計画が受け入れてまで軌道併設を実施する必要性は皆無と言えます。
 そして、その設計での架橋を受け入れている富山県や新湊市が軌道併設を考えているという話は情報ソースを要求する以前の問題ですし、もし本気で考えているとしたら、橋を落とす気か?という疑問を呈さざるを得ません。

***
 ちなみに、明石海峡大橋における架橋可能性について、これまでも一部の鉄道評論家の方の主張を下敷きにする形での議論がありました。
 しかし、これも技術的に不可能であると言う部分を全く無視していることが明らかになっており、今回の軌道併設論もそうした技術を無視しているのではないでしょうか。
 「規定以上の負荷を掛けると橋は落ちる」ごく当たり前のことなんですが...

淡路島に軌道系の公共交通は可能でしょうか? log357.html

ちなみに上記の議論で引用した明石海峡大橋の鉄道併用を放棄した事情 http://www.topics.or.jp/Tokushu/zentsu/y0319m.html
道路単独橋であってもギリギリの設計であったと言う事情 http://www.topics.or.jp/Tokushu/zentsu/y0406m.html

***
 あらかじめ申し上げますが、「可能」というのであれば、川島氏の著作の孫引きではなく、私が不可能としている理由である、

1.車両の走行における技術的な問題
2.同、安全上の問題
3.同、コスト的な問題
4.新湊大橋に軌道を併設した時の負荷の問題
5.設計変更をするのであればそのコストの問題

について、説得力のある証明をもって「可能」であることを示して頂きたいです。
 不可能であると言う理由を否定せずに可能といわれても意味がないですから。

Re:新湊大橋(仮称)への軌道併設は無理では
 投稿者---とも氏(2003/10/20 20:09:45) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 エル・アルコン様が述べられているように、川島氏の著書に出ているからできるというのは議論になりません。
 また、高岡・新湊両市のHP・市議会議事録・広報、富山県のHPなどを調べても新湊大橋への鉄道計画など出ておりませんし、それぞれの総合計画、基本計画・基本構想、都市計画マスタープランなどの「公的資料」にもその記述はありません。

 よって、
「新湊市では新湊大橋に万葉線の専用軌道を併設する考えが出ています」
というのは質問に対する回答になっていないと考えるのが常識的と考えます。

 さて、では本当に必要でしょうか?
 技術的には不可能というのが既に示されておりますが、そもそも需要があるのか。

 富山県のHPにある「富山高岡広域都市圏の人の動きについて」によりますと、新湊市−富山市間の流動は1万〜2万トリップ/日。
 仮にLRTが敷設され、その利用率が「東京都心への鉄道通勤流動」とほぼ同じ75%(世界的に見れば異常)として多く見積もって15,000人。LRTの先進都市であるフランス・ストラスブール市への都心方向利用率と同程度として11%、2200人。富山都市圏の平均であれば4.2%。なんと840人。
 往復でですから仮に鉄道が敷かれて飛躍的に流動が増えた(あり得ないが)としても、バスでもまかなえる規模になります。もちろん、この数字は全市域での話し。現実に利用エリアはもっと狭いですから、この1割〜2割といったところでしょう。

富山高岡広域都市圏の人の動きについて http://www.pref.toyama.jp/sections/1506/PTtitle.htm

 つまり、高い金を出して整備しても、そもそも人の流れが弱いのだから効果は薄いのではないでしょうか?
 むしろ、高岡−氷見や高岡−新湊のように多くの流動が見込める場所での強化がLRTとしての万葉線に必要と考えます。

 技術的な面でいえば、エル・アルコン様のご指摘そのものですが、さらに言えば道路の片勾配(=バンク)と縦断勾配の関係からして、鉄道が敷設できるモノではないと考えます。あのゴムタイヤのゆりかもめすら縦断線形が変わってくるのです。道路と鉄道はそれほどまでに違うモノ。とても敷設などできるものではないでしょう。

 仮にLRTが桁に与える影響が小さく敷設に問題がないとしても、高さ50m弱の斜張橋上を鉄道が走るとなった場合、風速規制などが不可避になります。その場合、年間平均風速にもよりますが、相当日数の運休をも覚悟しなくてはならないでしょう。日本海側ですからその認識は不可避です。

 非現実的なご意見としか私には受け取れませんが、いかがでしょうか。
 川島氏が著作で出来るという以外の回答をお待ちしています。では

「たびのっさん」の元富山県民ですが・・
 投稿者---Tom氏(2003/10/20 21:50:10)

 富山の方ならわかりますよね、この表現。96年まで8年間富山市に住んでいました。
 当時と劇的に通勤形態が変わっているというのならば別ですが、少なくとも高岡北部・新湊地区と富山市を結ぶラインに北陸線経由とは別の鉄軌道系のものを敷設するほどの需要はないと思います。
 射水線があったときと異なり、今では自家用車保有率が増えており、富山県は全国でも自家用車保有率が上位にある、というのはよくご存知と思います。
 朝ラッシュ時こそ、R8バイパスの中島大橋や旧8号の富山大橋、神通大橋など渋滞しますが、それ以外は自動車でもさほど移動に痛痒を感じることはないはずです。
 また、高岡市内も混むのは同じくラッシュだけ。これで10分ごと+急行運転の為に大規模な投資をしろといわれても、投資効果を疑います。

 クルマより便利って、東京ですら日曜朝だとクルマの方が便利なので鉄道利用者はまばらです。基本的に道路が渋滞しない限りはドア・ツー・ドアで結ばれる自家用車の利便性が勝ると思います。

Re:「たびのっさん」の元富山県民ですが・・
 投稿者---うめ氏(2003/10/21 16:15:16)

 120キロの高速運転を行い、急行を20分等間隔で運転し、パークアンドライドやバスアンドライドをおこなったり、バスとの接続をよくしたり、車両も車なみに快適にしたり、折りたたみ自転車の持ち込みを許可したりすれば、車より役立つ鉄道になります。だから、射水線を復活する価値はあります。

では採算性と必要性は
 投稿者---Tom氏(2003/10/21 22:19:32)

 では採算性はどうお考えでしょうか。
 既にあるローカル線の廃止問題と異なり、路線を新設し車両も新しくするとなるとそれなりの費用がかかります。
 この費用、及び採算性をどう考えるのでしょうか。
 普通・急行を各20分毎となると、6本/時となり人件費も相当な値になると推察されます。
 大まかでもいいので工事費用、車両購入費用及び採算を明示してみて下さい。

#車両費はどういう性能のものを何両いれるかによって変化します。ご想定のダイヤを元に何両必要かを考えればいいでしょう。
#工事費は類似の路線のキロ数と引き合わせ工事費をだす程度でもいいでしょう。専門家でなければ。

 もし、乗客数が激増し十分黒字化が可能であるという見立てであるならば良いのですが。
 赤字前提の場合、公共事業として県や市(高岡・新湊両市)がお金を出す必要はどこにあるのか説明を求めます。

#富山・高岡・新湊あわせても人口60万前後なわけですから、更にこのエリアに限定すると更に人口は少なく、ご提案の前提で採算を確保するのは相当難しいと思います。

Re:では採算性と必要性は
 投稿者---うめ氏(2003/10/22 17:36:53)

 (それこそ先にあげた)上のような改善を行えば、車より便利になり、車から鉄道へ転移する客が増えるので、採算が合います。万葉線が今、赤字なのは、車より遅く、そして駅での車、バスとの乗り換えが不便で、車両も車とくらべると快適でないからです。だが、スピードアップで車より速くし、車両も快適にし、車、バスからの乗り換えを便利にすれば、ローカル線であっても利用されます。

Re:では採算性と必要性は
 投稿者---Tom氏(2003/10/22 17:43:34)

 具体性が全くありません。費用と収入の関係が全く不透明です。
 収入は旅客一人当たりいくらか、平均乗車距離は、費用は設備投資と維持費・人件費など荒っぽくてもいいから出ないと、とても事業としての評価はできません。

高岡・伏木そして新湊・・・
 投稿者---KAZ氏(2003/10/19 14:04:31) 
 http://www5b.biglobe.ne.jp/~ktnh/mono/

高岡・伏木そして新湊・・・
└Re:高岡・伏木そして新湊・・・
 └大幅な所要時間の短縮は可能です。
  └システムの誤解とスピードアップの効果
   └Re:システムの誤解とスピードアップの効果
    └≪管理者投稿≫根拠開示要請
     └≪管理者ではないが≫根拠開示請求
     └Re:≪管理者投稿≫根拠開示要請
      └Re:≪管理者投稿≫根拠開示要請
       └追伸・その理論だとこうした不可解な事態が...
        └あくまでも客観的合理的な説明を求む

 どうもです。レスするかどうかちょっと考えましたが、思うこともあるエリアなので・・・。

 高岡から伏木・新湊へは万葉線のほか氷見線・新湊貨物線といった鉄路もあり、各線の輸送状況はともかくとして鉄道路線の多いエリアですよね。しかし沿線人口は複数の鉄道線が成立するほど多いとは思えません。万葉線は市内路線と都市間輸送の二面性を持つ路線でありながら都市間輸送を云々というような軌道条件になく、また氷見線との機能重複(伏木・能町と高岡の連絡)や使用頻度の低い新湊貨物線との並行など、地図上で見ると無駄の多い路線にも思えます。思い切って市民病院前からは氷見線へつなぎ、新湊貨物線経由で六渡寺へ向かい、そこから従来の路線へ入る形というのもアリなのではないか、と思います。重複区間を廃止し二重投資を避け、都市間輸送の機能強化を図ろうというものなのですが・・・。

 現場を見ていないだけに、もしかしたらヘンテコ案かも知れませんが、氷見線・新湊貨物線という本格的な専用軌道を有した路線があるなら有効活用したいものです。高岡・新湊の両市内では軌道線ならではの親近感も残り、うまく企画できないものかと思っています。

Re:高岡・伏木そして新湊・・・
 投稿者---とも氏(2003/10/20 13:05:06) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

1 ひょっとしたらひょっとする可能性

 現場を見ていないだけに、もしかしたらヘンテコ案かも知れませんが、氷見線・新湊貨物線という本格的な専用軌道を有した路線があるなら有効活用したいものです。高岡・新湊の両市内では軌道線ならではの親近感も残り、うまく企画できないものかと思っています。

 なるほど。ということで地図を眺めて改めて見てみますと、高岡はいろいろ手は加えられるんですね。
 たとえばうめ様ご呈示のイオン延伸(まぁ専用軌道で80キロでやる必然性は皆無ですが。あの距離なら軌道にして60キロでも3分違うか違わないか。それなら60キロにして併用軌道を適所に入れる方がむしろ利便性向上になるでしょうし)などは可能性を見いだせるモノですね。

 KAZ様ご呈示の既存鉄道線の活用は考えたいところ。特に氷見線は性格が被りますからね、考えたいところです。
 たとえば終日の都市交通サービスは万葉線として、氷見線を急行線とし、朝晩のラッシュや速達サービスに特化させるなんて方法もありますね。

 高岡市の場合、R8が一種のフリンジになってますが、ヨーロッパ的なLRTのフリンジには距離があります。都心1km圏ぐらいにもう一段のフリンジを設け、その内側を万葉線が水平エレベーター、その外側では通常の軌道線として若干の駅の統廃合を行うなどして速達化を図るのが無難な線かなと。
 専用軌道化は都心ではむしろ逆効果(たんなる分離なら効果があるが)ですから、そこも注意する必要がありましょう。

2 乗り換え抵抗

 万葉線に限らず、安易に語られがちなパークアンドライドやバスアンドトレインライドですが、この乗換抵抗はいくら同一平面やエスカレーターを活用しても早々簡単にクリアできるモノではありません。
 様々な学術的研究が進んでいますが、同一平面でも乗換は非常に嫌がられます。盛岡のゾーンバス実験などを見ても、所要時間短縮があっても乗換を避ける傾向は見て取れますし、逆に所要時間の大幅な短縮(うめ様の案ではお話にならないレベル)と定時性の確保を実現したら乗換が不便でも乗換客が生じている「ゆいレール」のようなものもあります。
 ですから単に乗り換えしやすくすれば乗り換える、電車が速ければ乗り換えるのではなく、価値とのバランスという面も含め考える必要がありましょう。

 我が国では悲しいかなフライブルグやカールスルーエ、グルノーブルなどの事例から「こんなに簡単に乗り継ぎが・・・」としてTDMの一環で・・・なんてな形で紹介されてますが、現実には実に緻密な乗換誘導策や自動車の誘導・抑制策をとっています。フライブルグでは都心に至る陸橋を一箇所通行止めにし、環状道路に誘導しつつ、環状道路の容量を拡大して自動車の走行にメリットを与えていますし、パース市では一方通行などで都心への自動車移動を難しくしてその変わり外周道路を4車線の一方通行にしてスムーズな走行を実現しています。こういった「ギブアンドテイク」の策があって、始めて都心へのパークアンドライド交通が生じるのであって、単に乗換をしやすくして軌道を速くすれば乗り換えるなんていうのは暴論でしょう。

 ですから、高岡ならばたとえば都心からの距離に応じて駐車場料金を変動させ、都心では高いけどフリンジで止めて電車が一番安くて楽で速いという形を演出することで転換を促すことも出来ますね。
 そういった「工夫」が必須です。

3 新湊大橋

 エル・アルコン様が書かれてますので今更ですが、調べますと幅員13.5m。車道7m。それでLRTを何処に入れましょう。まぁ無茶も無茶です。
 私はむしろバスの高規格化やTVRのほうが無難かなと感じます。
 新湊は都市圏としては高岡に属しますし、生活依存もデータ上ですが高岡と共通です。であれば新湊分断の交通機関でも連携さえ確保できれば差し障りなかろうと感じますが。

 それでは

大幅な所要時間の短縮は可能です。
 投稿者---うめ氏(2003/10/20 17:18:50)

 所要時間の大幅な短縮(うめ様の案ではお話にならないレベル)

 私の計算では米島口−高岡駅前間の併用区間では、センターリザベーション化と電車優先信号の設置で信号待ち時間をなくし(国道8号線交差部と広小路交差点は交通量が多いので、電車優先信号の設置は無理だから信号待ち時間がある)、LRT車両の投入によって、最高速度を60キロに引き上げ、米島口ー越の潟間の専用軌道区間で、80キロ運転をすると、高岡駅前−越の潟間の所要時間は18〜19分位になります。急行運転をすると12〜13分で結ばれます。さらに、KAZさんが述べた、市民病院前から氷見線合流点に線路を敷き、氷見線、貨物線を電化し、急行を同線(市民病院前−六渡寺)経由に移転し、同線内で100キロ運転をすれば、高岡駅前ー越の潟間はおそらく10分を切って、8〜9分で結ばれるでしょう。

システムの誤解とスピードアップの効果
 投稿者---とも氏(2003/10/20 20:35:36) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 私の計算では米島口−高岡駅前間の併用区間では、センターリザベーション化と電車優先信号の設置で信号待ち時間をなくし(国道8号線交差部と広小路交差点は交通量が多いので、電車優先信号の設置は無理だから信号待ち時間がある)

 システムを誤解されてますね。
 電車優先信号という言い方はさておき、このようなシステムを総称して「PTPS」(公共車両優先通行システム)と言います。
 で、このシステムですが、「電車が来たら、ハイ青ですよ」ではないんです。
 電車を極力止めないように、流れを阻害しないように信号を制御するのですが、常に電車が引っかからないようにという発想ではありません。当然、電車は往復しますから上り下りがあるわけです。それぞれを青にするようにしていたらいつまで経っても交差道路は赤のまま。そんなバカなことはしません。
 そこでどうするかと言えば、赤になるタイミングであれば青の時間を伸ばし、青になりそうなら赤を短くする。その程度のことなのです。
 一般的に信号のサイクルは2〜3分前後、1回の青の時間は長くて1分です。その間に電車がドンピシャで来れば良いですが、乗降のタイムラグがありますから時間差が生じます。そこで、数秒〜十数秒伸ばすことで「できるだけ止めない」ようにするというものです。
 ですから、電車優先信号であっても、通常の鉄道線のような走行はできません。

 よって、信号待ちはランダムに生じ、その時間は少ないけれど加速・減速のロスが生じます。
 ということで、前述のうめ様のご提案はそもそも不可能と考えますが。

 ちなみに、高岡−越の潟が19分、5分間隔とした場合、同区間の最大所要時間は21分(ランダムに到着なので)。到着待ち時間を最小限とし、かつ急行運転を行うとして14分。
 パークアンドライド利用者が駅に行くのにプラスになる時間を2分(500mロス)とし、駐車場の入庫に要する時間、及び駅までの徒歩時間をアメリカ・ロサンゼルスでの調査事例と同じ5分とした場合、目的地が高岡駅電停として電車の所要時間は21分。急行が10分間隔なら26分。

 2002道路時刻表(道路利用者会議刊行)によりますと、高岡市−新湊市間は9分。越の潟からとして比較するとおおよそ25分。道路交通センサスによると並行道路は混雑度が低く、ピーク時は遅いモノの他は快適な走行が可能なようですからロスはみなくとも良いでしょう。
 となると、高岡市街でのアクセス時間を万葉線:5分、自動車入庫時間3分と考えると、

万葉線:31分
自動車:28分

 さらに、万葉線の運賃が全線で250円とすると、自動車1台の運転時間換算で約4分(国土交通省道路局HP資料(H15時間評価値 1分/台=63円)より)。駐車場の料金を万葉線は無料としてもその差は7分。往復で14分ですから高岡市内の駐車料金を1回880円以上とらなくてはなりません。
 現在、市営駐車場で1時間100円のようですから、相当な値上げです。

 つまり、そんなスピードアップで乗客は増えないということです。
 ではどうすべきか、それをこれから議論していきましょう。

 それでは。

Re:システムの誤解とスピードアップの効果
 投稿者---うめ氏(2003/10/21 13:09:04)

 車からのシフトはなかなか難しいですが、誘発効果でふえると思います。10%のスピードアップで乗客は5%ふえます。万葉線のスピードアップにあてはめると、現行の所要時間41分から27分短縮(約66%短縮)して14分になると、32〜33%の乗客増となります。

 さらに、前に述べた、市民病院前から氷見線合流点まで鉄道を建設し、氷見線の一部と貨物線を電化し、急行を氷見線、貨物線経由に移し、当線内(市民病院前−氷見線能町駅−六渡寺で110〜120キロ運転を行えば、高岡駅前−越の潟間は約5分短縮して9分程度になると思います。従来線(六渡寺−越の潟間)では最高速度85キロにすべきです。

 道路併用区間では、車が通行できるようにしなければならないため舗装しているため、軌道整備に経費がかかっています。センターリザベーション化すれば、交差点と、横断歩道の部分をのぞいて、舗装する必要がなくなり、経費が安くなります。

 道路併用区間である米島口−高岡駅前間の現在の表定速度は10キロ台でしかありません。それでは、自転車を使っても同じ所要時間でついてしまいます。センターリザベーション化と電車優先信号の設置を行い、最高速度をLRV(LRT車両)の投入によって、最高速度を現行の40キロから60キロに向上し、加減速性能も向上すれば、表定速度は30キロ程度に向上する、そして各電停に自転車置き場を設置、いわゆるサイクルアンドライドを行い、折りたたみ自転車の場合は持ち込み可能にすれば自転車利用から客をシフトできます。

≪管理者投稿≫根拠開示要請
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(2003/10/21 13:22:47)

 【検証:】サイトを御覧の皆様、おさぼり管理人の551planningでございます。皆様には当掲示板群の快適な議論スペース維持に御理解御協力を賜りまして誠にありがとうございます。

 さて、うめ様には取り急ぎ確認をお願い致します。

 10%のスピードアップで乗客は5%ふえます。

 上記に関する根拠の開示を強く求めます。
 また、別スレで投稿した投稿意図等についての問題提起内容につき、別途管理者までメールでの説明を求めます。

 以上が満たされない場合、―電子掲示板活用に関する指針(お約束)―に定める(参)情報書込み時は、ニュースソースを明確にすること ないし (四)自己の書き込みに責任を持つこと に抵触するものとして、以後相応の対応をせざるを得ないと判断します。
 各氏に書き込みを頂いているところ、高岡・万葉線については関心を集めている部分でもあり、【検証:】での議論経過は今後貴重なものになろうと考えます。その際に基本的な部分で意見の応酬状態になっていることにつき、管理者として憂慮するものです。

 以上、うめ様に置かれましては熟考の上賢明なる御対応を頂きますことを接にお願い致します。

≪管理者ではないが≫根拠開示請求
 投稿者---和寒氏(2003/10/21 15:51:25) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 速度を向上すれば利用者が増える、という発想は定性的には正しいです。しかし、どの程度増えるかの予測については、確立された考え方があるとはいいがたく、たいへん難しい課題であることをまず申し上げておきます。

 車からのシフトはなかなか難しいですが、誘発効果でふえると思います。10%のスピードアップで乗客は5%ふえます。万葉線のスピードアップにあてはめると、現行の所要時間41分から27分短縮(約66%短縮)して14分になると、32〜33%の乗客増となります。

 そこにこのように具体的数字を挙げるからには、明確かつ客観的合理性を有する根拠の提示を求めます。なお、それが川島本の記述であるならば、一部の例外箇所を除き客観的合理性を備えておらず、根拠として認められませんので、予め申し上げておきます。

Re:≪管理者投稿≫根拠開示要請
 投稿者---うめ氏(2003/10/21 15:51:43)

 「鉄道はクルマに勝てるか」(中央書院、川島令三著)の133〜134ページによると統計上、10%のスピードアップで乗客は5%増えると書いてあります。

Re:≪管理者投稿≫根拠開示要請
 投稿者---和寒氏(2003/10/21 16:02:03) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 やはり川島本できましたか。

 「鉄道はクルマに勝てるか」(中央書院、川島令三著)の133〜134ページによると統計上、10%のスピードアップで乗客は5%増えると書いてあります。

 この記述の合理性を吟味していないので、ここではいちおうこの記述を正しいものとします。しかし、これを正しいとしても、
   ・富山県高岡新湊地域で同じ精度が確保される保証がない
   ・インプット10%に対する解を66%に展開して同じ精度が確保される保証がない
という重大な2点が問題として残るため、根拠として充分な客観的合理性を備えていないものと判断します。

追伸・その理論だとこうした不可解な事態が...
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/10/21 16:30:07) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 時間にして10%のスピードアップで輸送量が5%伸びるという部分ですが、例えば所要時間10分を9分にするだけで5%伸びるのか、とか、駅間3分のところを2分42秒にしたらどうかということを考えると、とうてい単純計算出来ないことがわかります。
ですから10%で5%の伸びだから、66%で33%という単純比例になるというのは有り得ません。
 逆に、瞬間移動が可能になって100%の短縮になっても、その計算では50%を超えて伸びないという不可思議な結果になるのですが。

 誘発効果といいますが、こちらは明確な相関関係は無いですね。10分早くなったから新湊に行こう、という発想は有り得ないと思います。
 逆に輸送量の増減は、他モードとの入り繰りで発生するでしょうが、当該区間の総トリップ数を上回って伸びることはありません。ですから、輸送量が増えるに連れて伸びは鈍化し、止まる地点が来ます。

 ところで、10%の短縮で5%増えるのであれば、それくらいの変動はクルマにおいてはザラですが、クルマのシェアは道路の渋滞、改修といった移動時間の変化に応じて目に見えるポイント数で変動しているんでしょうか。

あくまでも客観的合理的な説明を求む
 投稿者---和寒氏(2003/10/21 17:48:00) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 御当人からの直接の説明がないままですが。他のスレッドにレスをつけていることとその内容から、客観的合理的説明をする気がないものと判断します。
 スピードを上げれば利用者増える、という傾向そのものは直感でも首肯できる見解です。ところで、何分の短縮でどれだけ増えると具体値を示した瞬間、客観的合理的な定量論の舞台に上がったものと考えます。その際には、例えばこのようなバックグラウンド※を持つことが必須条件でしょう。これくらいの客観的な知見を背景に持たずして、具体的な数値を語ることは、極めて不適と考えます。

http://www.db.shibaura-it.ac.jp/~iwakura/tea/public_html/paper/transp-2.pdf

2004.11.02 Update


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