【検証:】中量板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】<中量輸送システムの明日…>
(過去ログNo.347)
下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
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LRTの質問
 投稿者---光雄氏(2002/08/25 21:47:53)
 
http://www55.tok2.com/home/okayama12/
LRTの質問
└Re:LRTの質問
 └Re:LRTの質問
└ドイツでは…日本でも
 └Re:ドイツでは…日本でも
└超横レス
 └Re:超横レス
  └さらに横レス
    └Re:さらに横レス
   └横レスへの横レス
    └Re:横レスへの横レス
    └さらにさらに横レス

 いつもお世話になっています。お久しぶりの書き込みです。
 僕の友人から、9万人規模の市でLRTが成立している国はあるか?と言う質問を聞かれました。
 僕は、わからないので、書き込みをさせていただきました。
 御回答頂ければ幸いです。よろしくお願いします。

Re:LRTの質問
 投稿者---とも氏(2002/08/27 12:33:48)

 ともです。

 うーん。あるとも無いとも・・・
 9万人の市単独ではおそらく無いでしょう。ただ、隣接する市を含めた広域で数十万になる都市で、中心都市が9万クラス、もしくは大都市の衛星都市で、比較的小規模な自治体ならばあるのではないかと。
 香港LRTの拠点の屯門はそんな規模ではないかと思います。沿線人口は多いですが、レベル的にはそのレベルになります。
 日本で9万というと津山市や玉野市クラスですよね。その規模でLRTはちょっと無理ではないかと感じます。
 人口ももちろんですが、都心部の人口密度や商業集積などを考慮しなくてはなりませんし。

 答えになっていないので申し訳ありません。ではでは

Re:LRTの質問
 投稿者---光雄氏(2002/08/28 00:05:35) http://www55.tok2.com/home/okayama12/

 お返事ありがとうございます。
 やはり9万人規模の都市では難しいですよね。。。

 ただ、隣接する市を含めた広域で数十万になる都市で、中心都市が9万クラス、もしくは大都市の衛星都市で、比較的小規模な自治体ならばあるのではないかと。
 人口ももちろんですが、都心部の人口密度や商業集積などを考慮しなくてはなりませんし。

 なんかありそうですね♪その場合だと需要がありそうです。
 そうですよね。人口の面、商工業、ビジネスの面からも、発達している地域ではないと導入は難しいですね。。

 お返事ありがとうございました。

ドイツでは…日本でも
 投稿者---打越健太郎氏(2002/09/02 22:32:48)

 打越健太郎です。またの名を常陸榜眼(こっちは滅多に使わないが…)

 僕も本当に久し振りの書きこみです。別に興味を無くしてしまったのではなく,忙しかったのと,Romだけで充分に勉強になったのと,議論のレベルについていけそうもなかったこと…(一応,県土木部の職員ですからねえ。一応は玄人なのに,ド素人みたいなことしか言えないのは恥ずかしいもんで…) 

***
 ドイツのツヴィッカウは,軌間の違うディーゼルカーを路面電車に直通させるという凄い所ですが…こういう実例がある以上,一見実現性の薄そうな意見でも「鉄ヲタの妄想」などと一蹴するのには慎重でありたい…このツヴィッカウ市は人口11万人くらいです。日本でこの規模の都市では,たとえ地域の中心都市であってもそれほどの求心力は無さそうですが,わざわざ郊外線(ディーゼル列車)を市街地に直通させているのだから,日本とは事情が違うのでしょう。

 因みに,万葉線は高岡・新湊の両市を走りますが,高岡市は人口17万3千,新湊市は人口は4万弱の都市ですから,路面電車は「成立する」と言えないこともありません(両市は戦時中に合併したことがあり,実質1つの都市圏を形成していますが,それでも軌道の走る都市としては破格に小さい)。

 因みに,独仏の例を見る際にはご用心。これらの国では(特にフランスでは)日本ほど市町村の合併が進んでおらず,一見小さな街で路面電車が走っているようで,実は結構大きな都市圏だったりします。

Re:ドイツでは…日本でも
 投稿者---光雄氏(2002/09/04 08:49:02) http://www55.tok2.com/home/okayama12/

 レスありがとうございます。

 Romだけで充分に勉強になったのと,議論のレベルについていけそうもなかったこと

 そうですよね。この掲示板はRomだけでも非常に勉強になります。
 特に、僕なんかはあまり知識がないので、全然ついていけないのが現状です。しかしながら、Romをし少しずつ勉強してます☆

 因みに,万葉線は高岡・新湊の両市を走りますが,高岡市は人口17万3千,新湊市は人口は4万弱の都市ですから,路面電車は「成立する」と言えないこともありません(両市は戦時中に合併したことがあり,実質1つの都市圏を形成していますが,それでも軌道の走る都市としては破格に小さい)。

 確かに、人口的にはそれほど多くありませんね。
 それでも、路面電車はが成立しているのは、それなりの需要があるからなんですよね。もし、5万人ほどの市だとしても、企業の集合している地域だと、もちろん、通勤当で使うことになりますので、そのような、人口が少なくても、商工業が発達している地域だと、成立しているんでしょうね。。

 このたびはレスをありがとうございました。

超横レス
 投稿者---和寒氏(2002/09/04 08:11:47) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 計画人口30万人超、でも現実には 8万人そこそこの千葉NTでも、かなり厳しい経営ながら、HRTが成立しています。それは、千葉NTから東京都心に向かう通勤行動という、需要の太宗があるからです。
 石勝線の沿線は、その大部分の区間が無人地帯です。それでも特急列車が数多く走る、JR北海道の幹線の一として機能しています。それは、道東と道央を結ぶ地域間流動を担っているからです。

 というわけで、人口という要素も重要と思いますが、実際にどれほどの需要があるかもまた重要だと考えます。日本での現状を考えますと、輸送密度が1万人以上ないと、苦しいという感じがします。5千人程度でも経営を続けているところは多いのですが、これは過去の投資を活かしている面が強く、新規導入とは別次元の話と考えるべきでしょう。
(光雄様に質問された方は、新規導入を前提していると考えました)

Re:超横レス
 投稿者---光雄氏(2002/09/04 08:54:22) http://www55.tok2.com/home/okayama12/

 こんにちは^^レスありがとうございます。

 計画人口30万人超、でも現実には 8万人そこそこの千葉NTでも、かなり厳しい経営ながら、HRTが成立しています。それは、千葉NTから東京都心に向かう通勤行動という、需要の太宗があるからです。

 都心へ向かう通勤・通学所が居るということは、需要が凄いんですね。
 特に、最近は都心の人口よりも周りのほうが多くなる、空洞化現象がおきているそうですから、そのような面からも需要が高いんでしょうね。。。
 僕の住んでいる岡山でも、空洞化が深刻な問題になっています。
 岡山の空洞化は非常にひどいですよ。。。空き店舗だらけで…企業は出て行くし…岡山市自体の人口は増えてますが、中心部の人口は減ってますし…
 ちょっと話がずれちゃいましたが、やはり通勤通学者により、需要を確保している状態なんですね。

 レスありがとうございました。

さらに横レス
 投稿者---和寒氏(2002/09/04 08:11:47) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 光雄様、こんにちは。

→通勤通学以外の非日常行動だけでもっているトラムといえば、TDLの「ジョリー・トロリー」くらいですか。
 戯言はともかく、通勤通学「だけ」の需要では、特定時間帯にしか利用がないということになりますので、それはそれで苦しい面があると思います。根幹となる太宗を持ちつつ、それだけに依存するわけではない、ベストミックスたる需要があるのがベストですが。現実は必ずしもそうではないですね。

→首都圏では未だに都心一極集中ですが、ベッドタウンの各都市を単独で見れば、空洞化といえる状況が呈されているところもあるようです。
 空洞化への対応は難しいです。少なくとも、交通だけで論じられる事柄ではないですね。都市計画や土地利用規制とも関連してきます。都市間の競合という条件もあるでしょう。
 岡山の場合は如何なのでしょうか。土地勘がなく私にはよく見えないところも多いので、御教示頂ければ幸甚です。

Re:超横レス
 投稿者---光雄氏(2002/09/07 22:13:14) http://www55.tok2.com/home/okayama12/

 レスありがとうございます。

 通勤通学「だけ」の需要では、特定時間帯にしか利用がないということになりますので、それはそれで苦しい面があると思います。根幹となる太宗を持ちつつ、それだけに依存するわけではない、ベストミックスたる需要があるのがベストですが。現実は必ずしもそうではないですね。

 確かに、特定の時間帯のみではキツイですね・・・。根幹となる路線をもつのも重要ですね。。。

 ベッドタウンの各都市を単独で見れば、空洞化といえる状況が呈されているところもあるようです。
 岡山の場合は如何なのでしょうか。

 岡山はどうなんでしょう・・・?自分のすんでいる土地なんですが、企業が土地から離れてしまうのはなぜかわからないのですが、住民が住みにくい町なのかもしれません。。。また、スーパーなどの、安くて新鮮なショッピングセンタがないですし。。。高島屋や、天満屋では、高くて買えないという人も大勢いるはずですし。ただ、一歩市街地から抜けると、ショッピングセンターがあったりします。
 また、マンションなんかも少ないですね。。。現在、3・4つほど、20階建て前後(岡山では20階建ては非常に珍しい)の、マンションが建築中です。多分、下には商店を置いて、中ほどにはオフィスを置き、上部がマンションという形式になるものと思われます。

 あっ!あと、空洞化とは別なんですが、LRTとも別なんですが、駐車場がないですね^^;本当に…この前、広島に行って来たんですが、そのときにもらった地図を見ますと、凄いですね!駐車場が、やはり、パーク&ライトが執着してるんでしょうね。。。広島の場合、やはり、路面電車網が凄いですから、パーク&ライトがしやすいんでしょうけど、岡山は結構厳しい?かもしれませんね…。
 しかしながら、現在岡山市の駐車場の大半が空き地を仮に駐車場にとしているものが多く、市営は数えるほどしかありません。
 でも、空き店舗が目立つ岡山市では、きちんとした駐車場も整備するべきだと思いますが…なかなか難しいんでしょうかね・・・。

 話が外れてしまいました。しかも、わけのわからない文章ですがご了承ください。

横レスへの横レス
 投稿者---Tom氏(2002/09/07 09:45:35)

 首都圏では未だに都心一極集中ですが、ベッドタウンの各都市を単独で見れば、空洞化といえる状況が呈されているところもあるようです。

 LRTとは離れますので簡単に・・(^^ゞ
 首都圏でも早期に開発された多摩ニュータウンが該当しますね。
 開発当時は新規に持ち家する世帯に(周囲の地価が高かったため)受け入れられた多摩NTですが、住民の入れ替わりが少ない為高齢化が進み、老人ホームなどへ退去されたあとにも新規に入居する住民が少ない。古いマンションなどですと設備が古く現在の要求する水準にあわないという問題も抱えています(一部屋あたりの面積が少ない,ビルとしての電気の容量過小,高速通信回線への対応不能,防音水準も現在の建築より劣る:床や壁のスラブ厚さの不足、ETC)。

 首都圏と岡山周辺では空洞化の質は違うと思いますが、各々の事情にあった再開発などを考える必要はあるでしょう。

Re:横レスへの横レス
 投稿者---光雄氏(2002/09/07 22:46:03) http://www55.tok2.com/home/okayama12/

 僕はレスしていいのでしょうか?^^;
 いいんですよね^^;?

 多摩NTでも、色々な問題があるんですね…。
 岡山では別記レスに記載したとおり、現在マンションを建設中です。しかもなぜか、広島の建設会社。。^^;このマンションが、再開発の1つの行事?だと思います。また、再開発で、ママカリフォーラム(岡山コンベッションセンター)も建設しました。たぶんですが、シンフォニーフォールも、再開発のものと思われます。

 住民の住まいを建設するのもいいのですが、住みよい街づくりをして欲しいものです。
 やはり、ショッピングセンターが市街地には少ないですね。。。もう少しあってもいいと思います。
 電気屋もないんですよ。。。電気街と呼べるかどうかわかりませんが、岡山の下中野付近に、ニノミヤ・ベスト電器・デオデオ・ヤマダデンキ・パソコンショップが数件。。集合している地域があります。そこは、岡山駅より、2.5〜3kmほど離れてます。市街地にないと不便です。。。この前まで、コムシティーデオデオ(パソコン専門)が岡山市街地にあったのですが、つぶれましたし…。
 どうにかならないものでしょうかね…この不便さ…。

Re:横レスへの横レス
 投稿者---くらかけ氏(2002/09/08 10:47:40)

 完全に横レスの無秩序な文章ですが、息抜きにどうぞ。(^^;)

 通勤通学「だけ」の需要では、特定時間帯にしか利用がないということになりますので、それはそれで苦しい面があると思います。

 そうですね。営団地下鉄だったかな? 露骨に「朝晩集中型需要」に対して割と露骨にデメリットを論述していた文献を見たことがあるような気がします。
 そして、私が明日までいることになるシアトルでも土日にバスの車庫の前を通ると滞泊中のバスがずら〜りと。路線網の半分くらいが土日運休だったりラッシュ時専用路線だったりするためです(どこかがいい加減で本当に余っていると思しき車両も中にはありますが)。

 そのシアトルでは、あとポートランド(OR)でも土日の昼間の乗りも結構よかったりします。平日はP&Rによる渋滞回避で通勤者の心をくすぐり、土日は一日券などの激安の運賃体系が功を奏しているのだと思います。その結果、別ツリーの「女性利用者の話題」に通づる「自分にとってのメリット」として選択肢に挙がっているのでしょう。

女性に期待しませんか ../highway/log514.html

 もっとも、都心部の無料エリアが一番需要が多い訳ですから、儲けがあるとは思いません。よって日本に持ち込むことは非常に難しいというのもまた一つ。

 その無料エリア内ですが、本当に空気のようにバス・電車が使われているという様子がわかります。ポートランドMAXのノンステップ車両だと、道を歩いていたらたまたま電車が来て、じゃぁ、とそのままスーッと入っていく、それから自転車の人が電車入り口の直前で自転車を降りて入っていくなんて光景は見ていてもスマートです(後者について危険というのはまた別問題ですが…)。

 空洞化への対応は難しいです。少なくとも、交通だけで論じられる事柄ではないですね。都市計画や土地利用規制とも関連してきます。都市間の競合という条件もあるでしょう。

 ポートランドでは街(ダウンタウン)はバスのトランジットモールになっている2つの道路を南北軸、MAXの線路が通る2つの街路を東西軸として十字型に開けています。交通が街を作っているいい例といえるかもしれません。
 空洞化対策を交通でやるとしたら、その交通は一つの都市資産(福祉とも言う)という位置付けになり、もはや商売としての交通は成り立たないような気もします。

 蛇足ですが、ポートランドと、あと連休を利用して出かけたサンフランシスコを見ていると、石原都知事提唱の「東京を千客万来の観光都市にする」道は相当に険しいとも感じました。

10万人〜20万人都市のLRT可能性について
 投稿者---LRT Q吉氏(2002/10/30 16:22:59)
10万人〜20万人都市のLRT可能性について
└Re:10万人〜20万人都市のLRT可能性について
 └Re:10万人〜20万人都市のLRT可能性について
  └Re:10万人〜20万人都市のLRT可能性について

 はじめまして。
 私は現在、地方主要都市(20万人〜)のLRTと路面電車の導入への可能性について研究している学生です。

 この掲示板はすばらしい意見がたくさん載っているのでよろしければ私の質問について何か意見があれば参考にさせていただきたいです。
 質問というのは、私は20万人以上の都市を対象都市として研究していますが、実際日本で10万人〜20万人の都市では導入が可能なのでしょうか?
 欧米都市の事例では10万都市でも多くのLRTが導入されていますが、日本とは都市構造の仕組みから違うと思います。
 現在路面電車が運行している10万〜20万人都市は高岡市の加越能鉄道程度であり導入可能はむずかしいのでしょうか?

 長々と申し訳ないです。

Re:10万人〜20万人都市のLRT可能性について
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(2002/10/30 23:27:14)

 LRT Q吉様、御来場ならびに初投稿まことにありがとうございます。
 お尋ねの件につきましては最近も議論をしたところですので、そのスレッドに投稿記事ごと移させて頂きました。

 なお、LRT/路面電車導入について御研究されているそうですが、軌道を設置する目的如何でその勢圏が変わるというのは御承知かと存じます。高岡の場合であれば、現万葉線は域圏連絡(高岡-新湊)であり、高岡市街地活性化を考えれば城端・氷見・北陸本線のJR線との広域連絡をも考慮に入れるべき議論となろうかと。その意味では沿線人口こそがという発想では具体論としてはなかなか広がりが…と考えます。
 当板ではこれまで地域事例もそこそこ議論されています。今後総論各論の有意義な連携による方向性提示ができれば…とも思っておりますので、率直な御意見を賜れれば、またその際には議論の広がりが出るような具体的な質問提示をお願い致したいと存じます。

Re:10万人〜20万人都市のLRT可能性について
 投稿者---とも氏(2002/10/31 13:21:01) http://town-m.vop.jp/

 ともです。
 LRT Q吉様はじめまして。「とも」と申します。よろしくお願いします。

 さてさて、早速本題です。

 質問というのは、私は20万人以上の都市を対象都市として研究していますが、実際日本で10万人〜20万人の都市では導入が可能なのでしょうか?

 前にもありましたし、管理人様も書かれていますが、単純に人口規模での話ですと「成功するともしないとも」となるのではないかと感じます。
 その都市の商業や産業の規模、集積、人口密度、交通形態、周辺都市との関係(依存度、地理的条件、行政的なつながり、歴史・文化的なつながりなど)、観光客数など様々な要因を総合的に判断しての成立の可否かと考えます。

 人口規模ですと、中心都市人口が10万人前後クラスでもLRTなどが成立している都市はあります。また、100万近くてもLRTでこなせている都市もあれば70万人規模でもLRTでは不足している都市もあります(やや極端な例ですが100万人規模でもバスでこなしている都市もありますし、わずか3万人でも軌道系が成立してしまう都市もあります)。

 また、機能面も課題です。
 都心中心部の水平エレベーター的利用なのか、郊外からの集客を目指すのか、そこも課題になりますね。
 高岡の場合、機能的には高岡市街アクセスと新湊や氷見との関係が影響しています。よって高岡単体の求心力だけではなく、総合的な都市圏として見れば分散傾向にあるもののそこそこの都市規模を有した都市圏と考えられ、軌道系の成立も不自然ではありませんね。

 諸外国の例をそのままあてはめるのは、確かに都市構造が違いますからなかなか難しいですね。
 しかし、なにもまったく参考にならないということではなく、形成過程が似ている都市や環境的に近いものもありますから参考にはなるでしょう。

 例を挙げれば香港やパリ・サンドニのLRTは日本の郊外都市と環境が似ていますし、ポートランドは宇都宮や長野と相関関係がありそうです。
 ストラスブールのような極めて集約した都心を持つ都市は日本では少ないですが、地形的な制約でそれに近い環境を持つ函館、長崎などは参考例となりうるでしょう。
 都市計画の厳しい規制で知られるドイツなどと比較するのなら、同じく法令上可能な限り厳しい土地利用規制を採用した横浜市やどうしても郊外開発ができない広島も参考になりますね。

 このように、全く同じではなくても環境が似ていれば可能性は見いだせますので、都市間の相関をデータなどでフォローしてチェックしていってはどうでしょうか。

 ちなみに、ごくごく一般論のケースとして人口規模30〜100万人がLRTを基幹交通とする場合の基本ラインと考えられています。また、延長がおおむね数キロの路線で1日あたり3万弱利用される輸送量が導入の可否の判断になります。ただ、採算ラインはまた違いますが・・・
 この辺はじっくりやりたいところですね。

 それでは。

Re:10万人〜20万人都市のLRT可能性について
 投稿者---LRTQ吉 改め「りょQ」氏(2002/10/31 15:59:48)

 LRTQ吉 改め「りょQ」です。

 管理人さんにともさん早いレスに感謝いたします。
 そして過去ログを調べる事無く思いつきのように質問して申し訳ないです。

 もっとじっくり皆様の意見を読み良い論文を作ります。
 色々と参考にさせてもらい、質問もするかもしれませんがその時は宜しくお願いします。

万葉線に見るLRT成立可能性の地域規模
 投稿者---値段鑑定ニワトリ級氏(2002/11/25 00:51:49)
万葉線に見るLRT成立可能性の地域規模
└高岡はストロー現象の典型で都市の求心力に欠ける点が問題
 └市内電車と郊外電車のはざまで
 └もう一つの要素:人口集積
  └Re:もう一つの要素:人口集積
   └Re:もう一つの要素:人口集積
    └Re:もう一つの要素:人口集積
    └薄く広く−−そして集約

 初めまして。20日以上も投稿のないスレッドに投稿するのもどうかと思いましたが、少々書き込ませていただきます。
 上記の投稿では、高岡市の万葉線に関していくつか書かれていましたが、高岡に住む者として、万葉線を例にこの問題を述べたいと思います。
さて、私は学生ということもあり普段は自転車を利用していますが、冬季のみ万葉線を利用しています。私の住んでいる場所から万葉線の駅までは歩いて20分程度ですが、最寄りの“使える”バス停までも20分ですので、定時性に欠け、混んでいると無視して通り過ぎるバスよりは、15分間隔の万葉線の方がまだマシという訳です。

 では万葉線は成り立っているのかというと、極めて怪しいと言えます。その原因はおそらく高岡市の構造の変化にあると思われます。
 高岡市の現状は他の中規模地方都市同様で急速に郊外化が進んでいます。特に最近の低金利が原因なのか、高岡市は元より隣接する市町でも宅地が開発されています(小規模で10軒単位がほとんど)。当然これらの住人の多くは高岡市へと通勤するものと思われます。国道8号、160号、156号、県道高岡小杉線、高岡環状道路等々の比較的高規格な幹線道路が整備されているという事がこれらを支えていると言えるでしょう。
 さて万葉線の話に戻しますが、現在の万葉線の沿線(東京などの大都市の「沿線」という感覚とは違います。数百m幅です)では郊外でも空洞化が進んでいます。新しく家を建てるという場合、古くからの市街地であるこれらの地域よりは広々とした郊外(郊外といっても、東京における多摩地区とは違います。かなり近いです)を選ぶのは当然の流れでしょう。

 このような独立した地方中小都市でLRTは成立するかですが、高岡市のように住・工・職ともに低密度・広域分散した都市では難しいでしょう。仮に環境への配慮というポイントを含めても、利便性において車に勝つのはまず不可能です。都心部への職の徹底的集積、沿線に限定した宅地開発を行えばかろうじて成立する見込みがありますが、一からの都市建設ならまだしも今から行うのは不可能ですし、意義もありません。買い物に関しても大型店の利点の方が高いです。
 また、お年寄りへの配慮不足という点についてもしばしば騒がれていますが、かなりの高齢でも自動車・自転車を運転する方の多さにより、自分で買い物し自活生活を行える方々はそれほど不便を感じておられるとは思えませんし(私の身近にいる多くの方がそうです)、病院通いなども含め、市営のコミュニティバスの運行などで対処できる範囲と思われます。

 結論としては、10万人〜20万人の地方都市で成立するにはかなりの好条件で無い限り、極めて困難です。むしろ、市街地の幹線道路を走りやすくして、都心回帰を促し、同時に歩道整備、緑化を推進(これは重要。これをしないと単に都心の環境を悪化させるだけに)した方がこのクラスの都市にとっては有効でしょう。

高岡はストロー現象の典型で都市の求心力に欠ける点が問題
 投稿者---Tom氏(2002/12/09 21:59:06)

 Tomです。こんばんは

 高岡の場合、北陸の諸都市の中では地理的に厳しい立場にあると思います。
 というのは、交通の発達した現在においては県都富山、及び北陸3県の中心である金沢に近すぎるからです。
 特に対富山では普通列車を使っても20分足らず、クルマを利用した場合国道8号線に近い地域からならば朝夕を除けば30分もあれば富山市内にアクセス可能です。対金沢の場合はクルマでは8号の整備状況も良くないので時間がかかります(能越道を使うつもりならば話は別)が、鉄道では普通列車でも40分以内と十分に通勤圏に入っています。

 私の会社の北陸支社(金沢)及び富山支店でも高岡から通っている人は多いです。
 また、それらの方の場合、高岡から列車で通勤する他、対富山では富山までマイカーの方や、小杉駅でパーク&ライドする方といろいろいました(高岡でも米島,城光寺など伏木寄り、及び氷見市からの人が結構小杉駅を利用していた記憶があります)。小杉駅そばの駐車場は安く、また富山市内の渋滞も避けられるということで結構重宝していたようです。

 で、話を高岡自体に戻しますと、高岡の場合、主要な雇用の引き受け手であるアルミ産業に代表される重工業地域は郊外に展開しており、また交通が至便になったことにより大手企業も高岡にわざわざ事務所を構えなくてもよしとする風潮が出てきていることにより、中心部のオフィスにも以前ほどの雇用吸引力はないといえます。その上、商店についても郊外型の大型店に客をとられ、中心街の空洞化は目を覆う状況であると思います。

 高岡が本当の意味でかつてのように「独立した地方都市」であるならぱまた話は異なってくるのですが、今や「呉西地区の中心都市」ではなく、富山・金沢の衛星都市という位置づけになりつつあるように思われます。もともと工業都市の高岡でそれらの雇用力を中心部に誘導するのは困難ですし、新幹線計画がある高岡にこれからわざわざ拠点を構えようという企業があるとも思えません。
 LRTが成り立つにはある程度の都心部への集積が不可欠と考えますが、富山・金沢へ求心力が働いてしまっている以上、それは厳しいといわざるを得ません。

 結論としては、10万人〜20万人の地方都市で成立するにはかなりの好条件で無い限り、極めて困難です。むしろ、市街地の幹線道路を走りやすくして、都心回帰を促し、同時に歩道整備、緑化を推進(これは重要。これをしないと単に都心の環境を悪化させるだけに)した方がこのクラスの都市にとっては有効でしょう。

 上記の意見に賛成ですが、それに加えて、富山や金沢にない魅力を備えた街づくりを考える必要が都心回帰には必要だと思います。先にあげた理由からすぐビジネス需要が生まれるとはとても思えないため、やるならば魅力ある街づくりによる消費者の吸引でしょう。富山・金沢に近いということは、裏を返せば富山・金沢の消費者を引き付けられればそれだけでもある程度の客層を期待できるわけです。言うは易く、行なうは難しですがその辺から高岡の街づくりを考えることが必要だと思います。万葉線存続の是非はその次に考えるべきことでしょう(現状のままなら廃止やむなし、と考えます)。

市内電車と郊外電車のはざまで
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/12/10 13:04:22) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 万葉線については過去ログでも議論されていますね。

【LRT】高岡への導入プラン <中心市街地衰退を考える> log306.html

 氷見線、万葉線、(貨物の)新湊線を有機的に結合させるプランに花が咲いたわけですが、その際の基調として、高岡市の求心力が前提にあったと思います。
 それが前提であれば、都市内交通とともに、伏木、新湊への拠点間輸送という鉄道の強みを発揮できる素地があるわけですから、設備更新等の問題を置いておけば可能性はあるのではという感じでした。

 しかし、結局高岡の中心街に拠点性が無いのであれば、北陸線継送による広域輸送の末端サービスとしての役割を犠牲にする必要は無いわけで、例えば逆に氷見線に乗り入れて高岡で「サンダーバード」「はくたか」接続というルート確立という発想も可能です。
 少なくとも大手企業の工場立地があるわけですから、本社や商談での首都圏(まあ空路のほうが圧倒的優位ですが...)、京阪神圏、中京圏との往来が見込まれるわけですし、高岡都市圏自体が富山・金沢の衛星都市としての位置付けであれば、両県都へのアクセスポイントである高岡「駅」への速達性の方が重要でしょう。

 そうしたとき、高岡「駅」を拠点に氷見、新湊へのインターバンという性格を重視した二つの軌道には、まだ可能性があるのではとも思います。
※伏木港を跨ぐ橋を併用橋で建設して伏木から一本化する。道路交通の改善とセットにすることで財源問題もクリアできる?

 ちなみに、このエリアに生産拠点のある某企業(さすがに名は伏せます)のホームページにあるその生産拠点へのアクセスの記載です。

「富山県内は、公共交通機関が整備されていません。 但し、道路が整備されていますので、一般道路の所要時間は通勤時間帯を除き30km/h で計算できます。 」

***
 実はクルマ社会というのは地域で生活する分にはいいんですが、他所から訪れる時には意外と不便です。空港や拠点駅からタクシーですが、タクシー利用が30分、1時間となると疲れます。そういうところは駅や空港こそタクシーが常駐してますが、帰りは電話で呼ぶ手間もありますし。

もう一つの要素:人口集積
 投稿者---和寒氏(2002/12/10 15:05:40) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 皆様、こんにちは。

 鉄軌道系交通が成立しえるためには、まとまった需要が必要です。そして、まとまった需要が発生するためには、相応の人口集積が必要です。人口集積は、人口という量だけではなくどのような集積形態かという点も重要です。
 同じ人数がいても、薄く広く散らばっているのと、特定の狭い範囲に固まっているのとでは、需要構造そのものが違ってきます。
 例えば名鉄美濃町線の沿線には、それなり以上の規模の人口がありますが、集積性がないため、美濃町線もバスも苦戦しています。
 万葉線の場合は如何でしょうか。地区毎に人口が集積していればまだ目がありますが、広く薄い分散があると苦しいように思われます。私は現地の状況に詳しくないので、御教示頂ければ幸甚です。

Re:もう一つの要素:人口集積
 投稿者---値段鑑定ニワトリ級氏(2003/01/06 12:11:10)

 こんにちは。ひどく遅れてしまいましたがご質問にお答えします。

 万葉線の場合は如何でしょうか。地区毎に人口が集積していればまだ目がありますが、広く薄い分散があると苦しいように思われます。私は現地の状況に詳しくないので、御教示頂ければ幸甚です。

・・・とのことですが、万葉線の現状はあまり良好とは言い難いと思われます。都心部の沿線には高密度な住宅地もありますが、工業地を通過する区間も長く、また近年開発が進んでい るのは万葉線から離れたエリアが多いです。それ以上に、万葉線の利用目的が喪失しているという問題があります。職場へのアクセスルートにしても、職場自体が万葉線のカバーエリアから外れており、また中央商店街の求心力が低すぎるため、買い物の足としての機能も期待できません。

 ところで、LRTには内燃機関を利用することはできますでしょうか?過去にも話が出ておりますが、万葉線と氷見線・城端線・北陸本線との相互直通が実現されれば万葉線にも活路は見いだされると思います。無論、中央商店街の求心力回復が前提です。

Re:もう一つの要素:人口集積
 投稿者---Tom氏(2003/01/06 21:46:53)

 Tomです。こんばんは。
 値段鑑定ニワトリ級さん、お久しぶりです。

 万葉線の現状はあまり良好とは言い難いと思われます。都心部の沿線には高密度な住宅地もありますが、工業地を通過する区間も長く、また近年開発が進んでいるのは万葉線から離れたエリアが多いです。それ以上に、万葉線の利用目的が喪失しているという問題があります。職場へのアクセスルートにしても、職場自体が万葉線のカバーエリアから外れており、また中央商店街の求心力が低すぎるため、買い物の足としての機能も期待できません。

 ということは、私が富山に住んでいた6年前と殆ど変化がないってことですね。
 都心部は住宅地もありますが、逆に列車の運行密度が低い万葉線を利用するほどではない、というレベルでしょう。
 また、大型店はR156(イチコロ、と呼ばれていたような・・)沿線やR8バイパス沿線に多く、日常の買い物の流れが郊外主体となっている点が苦しいですね。
 値の張るものだと富山か金沢で買い物をするのが一般的なようですし。

 ところで、LRTには内燃機関を利用することはできますでしょうか?

 LRTは動力装置までは規定していないので可能です。
 ディーゼル・ハイブリッドでやれぱ低速トルクもたっぷり取れ、ディーゼルとしては加速度も良好なものになりそうです。
 中央商店街の求心力前提でなくとも、新幹線開業の際には支線区の経営分離をJR-Wが主張していることもあり、氷見線3セク化の際には経費節減の為に氷見線能町以南廃止→万葉線乗り入れというのもひとつの考え方だと思います。

Re:もう一つの要素:人口集積
 投稿者---値段鑑定ニワトリ級氏(2003/01/06 12:11:10)

 最近の郊外型店舗の出店は駅南エリアが特に盛んです。イオンSCはもちろん、ファミレス等がいつの間にかできてます。
 現在の万葉線の問題は、新湊−高岡駅という微妙な都市間輸送にあると思います。ここでは、自動車の方が早く着くのではないかと思います。ここは、万葉線と氷見線を米島辺りで接続し、氷見線と万葉線の直通運転を実現する一方、氷見線を経由して新湊に至るような速い列車も入れていく必要があるかもしれません。本線・城端線直通も実現されれば、パークアンドライドを利用しての市内のオフィスへの通勤需要もあるかと。ただ、帰宅時に買い物をするのが難しいため、敬遠される可能性も高く、駅前商店街の再構築も並行して行うのも必要になると思われ、こうなると資金面からの問題が・・・また、トランジットモールの構築などにより万葉線のルートを変更するのは賛成です。片原町−本丸町の間は道幅が狭くなっていて、完全に万葉線が邪魔になっています。乗車場も道路上に線が書いてあるだけ・・・
 駅前の商店街の復活を図るには、同時に自動車でのアクセスも向上させる必要があるのではないかと思います。道が走りにくいので敬遠される方も多いわけで、郊外型の大型SCに対抗するためには必要だと。その点で単に道路を拡幅するよりは、万葉線のルート変更の方が効率がいいと思うのですが。
 万葉線のJR各線への直通運転などにかかる工事費はどの程度かかるでしょうか?トランジットモールの構築は?政治力が弱いことで定評のある高岡市だけに国から予算をふんだくってくることもできないだろうし(こういう自分勝手なことはしてはいけないと思うけどね)
 このまま無策なまま突っ走るのか、それとも何か手を打ってくるのか?はたして・・・

薄く広く−−そして集約
 投稿者---和寒氏(2003/01/06 22:57:17) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 皆様、こんばんは。

 御教示ありがとうございます。万葉線沿線の状況は散村的な人口分布、薄く広く散らばっているものと理解します。そうなると、なんであれ公共交通そのものが成立しにくい厳しい状況ですね。
 であるならば、公共交通を集約する選択もありでしょう。内燃トラムは札幌でも実績がありますし、氷見線と集約運行するということも選択肢としてありえると考えます。
 これ以上は、実地を見てからコメントしたいものですが、いつ行けるかな。

2004.11.06 Update


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