【検証:】中量板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】<中量輸送システムの明日…>
(過去ログNo.334)
下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。


アルナに続き…
 投稿者---551planning(2001/11/27 21:28:21)
アルナに続き…
└事業継続にホット一息も…見えない前途
 └Re:アルナに続き…
  └国内製造メーカーの競争力は?

 新潟鐵工所が27日、東京地裁に会社更生法手続を申請、事実上倒産しました。先日のアルナ工機の事業撤退に続き、国内鉄道車両製造元が揺らぐこととなります。

【検証:】注目記事紹介 http://moomoo.gaiax.com/www/moomoo/t/a/trafficmap/diary.html
新潟鉄工(「お詫び」あり) 
http://www.niigata-eng.co.jp/

 新潟鉄工では、先日愛称名が「MOMO」と決まった岡山電軌用の新車を受注しており、アルナも鹿児島・長崎電軌の新車を製造中…現在国内でのLRT生産能力のあるのは2社を置いて他にないといえ(鹿児島市電の車体更新をJR九州鹿児島車両所が担当したり、海外向けLRVでは近車や日車の実績はある)、今後の国内LRT界への影響が大いに懸念されます。
 また、新潟鉄工は気動車も製造しており、特にこれから更新時期を迎える3セク仕様に関しても多く手掛けてきただけに、今後の動向が気に掛かります。最近特に鉄道車両の規格統一化によるコストダウンの論議がなされていることもあっただけに、標準車両製造会社の倒産は業界にも大きな波紋を投げかけるかもしれません。

事業継続にホット一息も…見えない前途
 
投稿者---551planning(2002/03/23 14:04:21)

 アルナ工機は3/18、事業体のニーズに最小限の範囲で応えるとして路面電車に限り今後も製造継続を表明した(神戸新聞サイト記事より)。
 また同日、新潟鉄工所管財人は関係者集会で、造船など6部門それぞれに再建支援のスポンサー企業が複数名乗りを挙げていることを初めて明らかにした(朝日報道他)。

神戸新聞サイト記事 http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/keizai/020319jc13320.html
朝日報道 
http://mytown.asahi.com/niigata/news02.asp?kiji=2233

 一時は日本のLRV製造2社が撤退という窮地に立たされたものの、微かながらも望みが見えてきたことはとりあえず喜ばしく思われます。
 しかし既存事業者にあっては、鹿児島・高知・松山と超低床車新規導入が一巡し、量産に入るとはいえ大きな事業規模でないことも確か。いっときノンステップバス標準車仕様が決まらなかった状況以上に「現地仕様」が求められるLRVの「商業性」に疑問符がつくのも事実です。
 99年3月、広島空港に到着した広電GreenMoverの搬出光景を思い浮かべる時、昨今鉄道誌で掲載されている中国のLRVの大増殖の動向が気になります。RJ誌02年5月号(No.427)「中国トピックス」(竹島編集長筆p119〜)によれば、大連市導入の車両は現代軌道公司と車輌研究所の合作による「国産車」の由。見掛けはGreenMoverのプロトタイプである独シーメンス「コンビーノ」と酷似しており、中身は一部高床と現実的。気になるお値段も、量産過程に入っているところを見れば日本の比ではなかろうかと思われます…。
 アルナ虎の子の鹿児島「リトルダンサー」も導入早々調整休車に見舞われる話も伝わっています。技術革新で大きく後れを取り、外国からの技術導入も企業自体の体力の問題から進んでいない状況にあって、日本のLRVは正念場を迎えているといっても過言ではないでしょう。大袈裟かもしれませんが現実論で云えば、「名を捨て実を取る」ということもそろそろ念頭に入れる必要があるのかもしれません…。

Re:アルナに続き…
 投稿者---青野邑咲氏(2002/03/23 23:35:08)

 素人の考え方で申し訳ありませんが、東急車輌で路面電車を製造できないのでしょうか。おそらく東急世田谷線に走っている車輌は、東急車輌で製造した実績があり、問題はないと思うのですが、間違っていたらすみません。
 ところで、路面電車の技術力がないのなら、外国の路面電車製造技術がある会社と提携も悪くはない話です。東急車輌のステンレス車輌製造技術は、アメリカのバット社から技術供与したと聞いたことがあります。これと同じように考えれば、難しい話ではないと思いますがどうでしょうか。

国内製造メーカーの競争力は?
 投稿者---551planning(2002/03/24 15:28:56)

 確かに東急車輛に限らず、日本の車両製造メーカーにいわゆるLRV製造能力がセロ、ということは全くないものの、国内実績を見るとアルナ工機と新潟鐵工所が大半を占めていたのも事実であり、需要が非常に少ないがゆえ、研究開発費等の回収を含めて考えると新規参入には多大なリスクを負わねばならないことは明白です。
 もっとも市場規模で見れば北米・アジア圏は有望であり、北米では実績も作っています。アジア圏ではそもそも軌道系がないことから、AGTに代表されるいわゆる総合的な「新交通システム」の売込みが盛んでしたね。一方戦前日本との関係が濃く残る中国では軌道系も存置されており、LRTシステムへの昇華が急ピッチで進められているといえそうです。ここにLRTシステムとしての売込みが可能なのか、それともむしろ「逆輸入」したほうが…という状況にあろうと当方は考えます。

 なお、熊本市電9700形はADトランツ−新潟鉄工、広電GreenMoverはシーメンス−アルナという組み合わせでの導入となっており、さらに両社は独自に技術革新を行い、このたびの鹿児島市電・土電・伊予鉄(アルナ)、岡電(新潟鉄工)導入車両に結実しています。その資産を今後どう活かしてゆくかのところで、会社自体の存亡が問われている、というのが実情な訳です。

東急車輛製造(東急300系) http://www.tokyu-car.co.jp/top.html
近畿車輛 http://www.kinkisharyo.co.jp/ja/index.htm
川崎重工業 http://www.khi.co.jp/
日本車両(名鉄800形 富山地鉄8000形) 
http://www.n-sharyo.co.jp/

アルナ工機 http://www.alna.co.jp/index.html
新潟鉄工所 
http://www.niigata-eng.co.jp/

〔コトデン〕泣きっ面にハチ...
 
投稿者---エル・アルコン氏(2001/12/27 15:12:20)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs
〔コトデン〕泣きっ面にハチ...
コトデンとJRでは流動がかぶらないのでは?
 └Re:コトデンとJRでは流動がかぶらないのでは?
  └Re:コトデンとJRでは流動がかぶらないのでは?
   └高松と神戸

 JR四国が来年3月23日にダイヤ改正をしますが、高松−琴平、観音寺間の日中に快速「サンポート」を運転開始します。高松−端岡(一部鴨川も)−坂出以遠各駅ですが、観音寺まで9分の短縮はともかく、琴平まで26分の短縮というのは今まで多度津での時間調整や坂出などでの特急や快速退避があったことを割り引いてもすごい短縮です。ちなみに高松−琴平は従来の平均73分、最速58分が、平均47分、最速48分になります(多度津乗り換えを含む平均では従来の66分が54分に) 。

 さて、先日民事再生法を申請して倒産したコトデンが気になります。
 日中30分ヘッド所要60分のダイヤですが、直通客の相当数が流れる懸念が出てきました。運賃こそコトデンの610円に対してJR830円ですが、所要時間差を考えるとその程度の差は許容範囲といえます。JRSの施策はそれ単体で見れば緩急結合・パターンダイヤの採用といいことずくめで非難するものではないのですが、コトデンから見ると、なにもこんな時に、というような最悪のタイミングになってしまいました。関連事業でコケたからには本業でふんばらないと更生できませんが、その本業の大黒柱への痛撃は余りにも...という事態です。

コトデンとJRでは流動がかぶらないのでは?
 
投稿者---とも氏(2001/12/27 21:47:21)

 ともです。

 JR四国の今回の施策はいいですね。
 比較的都市間高速バス網の整備が遅れている香川県内の実情を考えると、高松道の全通という高速バスにものすごいアドバンテージを与える事業の完成前にこういった本格的都市間輸送に力を入れることは高く評価できます。

 さて、先日民事再生法を申請して倒産したコトデンが気になります。
 日中30分ヘッド所要60分のダイヤですが、直通客の相当数が流れる懸念が出てきました。

 どうでしょうか。
 JR四国の場合、途中、坂出、丸亀、善通寺など比較的人口集積の高い地域を通過しており、高松近郊輸送というよりも都市間に重きをおいた輸送形態ですが、コトデンは高松近郊輸送がメインの路線ですからあまり気にしないほうがよいのかもしれません。そもそも琴平自体、観光客(大半はクルマですが・・・)以外はそれほどの流動があるわけではありませんし。
 それよりもコトデンにとっての痛い点は、高松〜琴平間で並行するR32の整備が着々と進んでいることのような気がします。
 R32はこれまで街中をクネクネ走る渋滞しがちな2車線道路でしたが、いまではほとんどの区間で4車線化が進んでおり、ここにJRバスあたりがバスサービスを導入でもしようものならあっという間に食われてしまうかもしれません。

 いまでこそ、香川県のバスサービスはコトデングループの営業区域ですが、観音寺あたりではJRバスが運行していますし、4月の規制緩和以降、比較的積極策をうっている会社ですからどうなることか・・・

 コトデンの場合、なにをするのがよいのか正直見えません。
 高松市の人口集積は鉄道運営にはなんら問題にならない規模ですし、分担率も比較的高く、鉄道が完全に都市機能の一部になりえてますから、LRT化などの策をとる必要などなく、瓦町も決して中心市街地としては衰退しているとは思えない人通りと規模をもっていますからね。
 ただ、R32との平面交差解消事業や高松市内の立体化などの設備投資も必要といえますし、そこにどれだけ高松市と香川県が出資できるのか。
 特に高松市内の立体化はうまくすれば事業認可差し戻しも考えられ、その場合には経費がかかっても地下化による都心アクセス改善というウルトラCすら期待できないわけでもありません。
 あとは香川県・沿線自治体がどの程度必要とするかですね。

 しっかし、高松築港はなんとかならんもんでしょうか。
 あれがサンポートに入れば・・・

 ではでは。

Re:コトデンとJRでは流動がかぶらないのでは?
 
投稿者---エル・アルコン氏(2001/12/28 01:20:34) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 こんばんわ

 基本的には高松の都市圏近郊鉄道でしょう。
 ただ、琴平線の場合、高松口で一宮(仏生山、滝宮)折り返しが入って毎時4本になるわけですが、琴平行きとの乗車率の差が認められるやに聞いています。
 つまり、近郊鉄道の素地に、都市間輸送と言う全区間を通す会社にとっては非常に効率の良い乗客が加わっていたと見られます。
 これって、北総線のてこ入れに新高速開業による空港客の取り込みが必要だと言う議論の裏返しに思えるのです。沿線利用だけでは心許ないが、直通(通過)需要を取り込むことで最大限の収入を得られる客を確保して、収益を下支えすると言うスキームであり、コトデンの場合は逆のケースが考えうるからです。

 コトデンの取るべき道としてあと考えられるのは、1日券の整備でしょう。
 全線でもいいですし、それがきつければ栗林、屋島と高松築港間及び、琴平1往復といった沿線名所対応と言うタイプです。 香川を代表する観光地が沿線に揃っているのですから、利用しない手はないですし、利用されてなければするような施策を最大限画策するべきです。
 不幸中の幸いにも、本四架橋の通行料金のせいで、公共交通での入り込みが比較的多いのではと思いますし、そうであれば観光客が公共交通を利用する機会が大きいはずですし。

Re:コトデンとJRでは流動がかぶらないのでは?
 
投稿者---とも氏(2002/01/06 12:44:51)

 こんにちは。とも@四国帰りです。

 コトデン、見てまいりました。
 かなり厳しいですね。乗客はそれなりに乗っていますが、それでも正月といういわば稼ぎ時でありながら空席が目立ちました。
 一方、JRはといえば、ホクホクといったところでしょうか。
 宇多津付近では立客すらある状況。多度津〜琴平間も良い乗りと言える状況です。
 高松付近への上りも4連では厳しい列車もあり、好対照とまで言ってもよいかもしれませんね。

 コトデンの取るべき道としてあと考えられるのは、1日券の整備でしょう。
 全線でもいいですし、それがきつければ栗林、屋島と高松築港間及び、琴平1往復といった沿線名所対応と言うタイプです。香川を代表する観光地が沿線に揃っているのですから、利用しない手はないですし、利用されてなければするような施策を最大限画策するべきです。
 不幸中の幸いにも、本四架橋の通行料金のせいで、公共交通での入り込みが比較的多いのではと思いますし、そうであれば観光客が公共交通を利用する機会が大きいはずですし。

 ありだと思います。
 さらには地域バスとの連携、高松市内アクセスとしての機能強化でしょうか。
 幸いにしてR32は高松西〜市内間が相当混雑しますし、高松市内は駐車場が少ないですから、P&Rの成立も可能です。

 ただ問題は高松の求心力の低下ですね。実際、宇多津にはマイカル(その時点で問題ありか??)を核にする巨大なショッピングゾーンがありますし、一時相当低迷したものの最近では客が戻りつつあるようで、高松付近からの流入もありそうです。さらにはJRの岡山連絡強化による対岡山と、高速バス網整備による対神戸ということもあります。実際、買回り品などを神戸や岡山に買いに行くことは珍しくは無いとのことであり、特に移動に制約の少ない若年層にとっては片道3時間弱の神戸はなんでもない距離といえます。コストも高速バスなら数千円、車でも数人で乗っていけば同じような額ですから大量に買い込むのならなんでもない価格です。
 鳴門〜板野間の高松道延長工事が着々と進んでおり、その暁には高松〜神戸は2時間弱程度になります。
 そうなると高松に本業も副業も力を入れなくてはならないコトデンには厳しいのかもしれません。
 そういった意味からも別な観点からの積極的な誘客策を講じる時期ともいえますね。
 ではでは

高松と神戸
 
投稿者---エル・アルコン氏(2002/01/07 17:12:51) http://www64.tcup.com/6408/narashinohara.html

 高松と神戸というと、海路か瀬戸大橋経由が思いつくんですが、淡路島ルートが速いんですよね。
 昨夏に京都−高松線に乗ったあとで高松に住んだことのある家内に、三宮からだと2時間半程度だよ、というと、信じられないという顔をしてましたし。

 ただ明石海峡大橋開業による神戸・明石の観光客入り込みブームがここに来て急減しているそうです。ここはやはり架橋効果の基本に返り、日常的な流動の拡大を図る時期に来ているのでしょう。現在高松から岡山は1時間弱で往復2940円。三ノ宮が2時間半強で往復7020円ですが、6000円台で設定出来、2時間弱(これは高松市内の高速延伸も合わせれば十分可能)に持ってこれればかなり強力です。
 合わせて、高速舞子に停めたいところです。神姫バスの徳島線が三ノ宮−高速舞子が30分(上り40分)で片道300円(往復540円)の差ですから、高松線の場合、高速舞子まで1時間台の前半、往復が6000円台の前半とすれば相当のインパクトを与えられます。正直言って、ここまでやれば岡山乗り換えの新幹線+特急に対神戸市街はもちろん、大阪でも時間でも勝てますから。

***
 となると、岡山につづき神戸にまで流出では高松の苦境が深刻化しますね。
 まあ今まで岡山に出ていたのが神戸にという振り替えも多いでしょうが、選択肢の多様化は全体のパイを大きくしますから、他都市への流れは増えるのでしょう。
 逆に高松への入り込みという魅力を高める努力が今まで以上に必要ですし、なんとなれば神戸や大阪も近いという地の利を活かして、高松に住むという魅力を作るという手もあるでしょう。
 そうなればコトデンの出番ですが、そこまで大掛かりな仕掛けをする体力も余裕も許されないのが実情というのが残念です...

長野市でも
 
投稿者---和寒氏(2002/01/23 17:46:29)
 
http://www.geocities.jp/history_of_rail/
長野市でも
└川中島の「たたかい」
 └Re:川中島の「たたかい」
  └地道な努力?

 こちらでは初めまして。迂闊なことに、このWeb がこういう構造になっているとは、今週まで知りませんでした。
 記事が手許にないので多少正確さに欠けますが、長野市においても、バス会社どうしの業務提携が行われます。長電バスと川中島バスが業務提携し、競合区間の共同運行や、共同での新規路線開拓などに乗り出すとか。ただし現段階では、合併という話にまで進む気配はない様子です。
 市場の自由化による影響、というキーワードでまとめられていましたが、連携する気配を見せなかった会社どうしがつながるとは、時代は変遷するものだと強く感じました。

川中島の「たたかい」
 投稿者---551planning(2002/01/28 00:48:37)

 「企業を存続させ、地域の足を守るために踏み切った」(川中島バス滝沢徹社長)
 「生き残りをかけた提携。2社が争っている時代じゃない」(長電バス笠原甲一会長)

1/23付朝日 http://mytown.asahi.com/nagano/news02.asp?kiji=1763
1/19付信濃毎日 http://www.shinmai.co.jp/news/2002/01/19/001.htm

 具体的には1/23付朝日サイト報道がありますが、
  ・共同路線の運行
  ・乗継定期券の発行
  ・共通IC」カードの検討
  ・資材の共同購入
など6項目が挙げられているようで、まず今年夏前までに、長野赤十字病院など相互乗り入れ地域のルートや運行本数、時間の見直しを進める他、需要に応じ南北を縦断する共同路線の新路線開設も検討する由。
 将来の資本提携も、「現時点では考えてないが、可能性はある」(滝沢社長)としており、良い方向に進めばいいのですが…。

 右写真の通り、長野駅善光寺口ロータリーは、整理こそされ長電バスと川中島バスが会社別にバス停を並べています。行き先が大別されているとはいえダブる区間も多く、系統番号も両社それぞれが設定していていちげんさんには分かりづらい…。
 鉄道を軸に長野地区の主要企業としてその地位を築いてきた長電グループと、往時は県北部の広い事業エリアを誇りつつモータリゼーションの波に一時は飲み込まれてしまった(旧)川中島自動車。川中島は松電グループに入り、今ではアルピコグループの長野地区中心企業となっているわけですが、時代の波はまたもや厳しい方向に向かわせているのでしょうね。
 バス事業的には川中島に部があるとはいえ(長電バスが市北部を中心に12路線、川中島バスが市南部を中心に32路線を運行)、しなの鉄道などを含めた圏域的交通事業再編を志向するとすれば、長電グループの力は見過ごせないでしょう。といって松電中心のアルピコグループとしても県都の自勢力が飲み込まれてしまうのは黙って見ていられないかもしれません。広域的に長電とアルピコが合従連合という見方もできようとも、そこまで話が進むかどうか…。

 川中島の「たたかい」はこちらに詳細がありました…最近CTC絡みで某大手私鉄の再建を追っていただけに、ダブって見えるものがありましたが…いろいろな感慨を覚えます。

川中島バス75年史 http://www.alpico.co.jp/kbc/museum/shashi/history_index.htm

Re:川中島の「たたかい」
 投稿者---とも氏(2002/02/05 23:17:40) http://town-m.vop.jp/

 ともです。
 長電と川中島バスが提携ですか・・・

 そうなんですよね。
 ぐるりんバスのように先駆け的な事例をやっていながら、どうもツメが甘いというか、変なところ我を出すというか・・・。
 長野市内も中心部はバス停が一致していますが、郊外の若槻団地や宇木(SBC)あたりではバス停にずれも生じており、まずは地道な努力からしてほしいところですね。

 長野は全国的に見ても交通政策の先進的な都市ですから、運賃一元化やゾーン(実質的に都心部において実現しているが)、鉄道・バス共通運賃制度、そして運営権方式による見た目の運行母体一元化などの策を期待したいですね。
 こうやって見ると、長野市はいまや交通を研究する人には避けては通れない都市なのですね。長野レベルの人口規模の地方私鉄では稀有ともいえる高水準サービスを実施し、都市内交通・LRT的サービスで乗客も多い長野電鉄、バス会社の連携と共通サービス、運行頻度の高い幹線鉄道、P&RやTDMへの適切(強制ではない)な誘導・積極的導入、VICS・ITSの先進例として道の駅やVICSで公共交通情報提供、そして土地利用のメリハリのある規制・・・。各都市で真似しても上手くいくものでもありませんが、見るべきものの多い都市ですね。

 川中島の「たたかい」はこちらに詳細がありました…最近CTC絡みで某大手私鉄の再建を追っていただけに、ダブって見えるものがありましたが…いろいろな感慨を覚えます。

 似たような境遇ですからね(苦笑)
 川中島バスは地方にしては積極策に出ている会社ですよね。高速道路や新幹線というプレゼントを活かした路線設定や代替バスの運行受託による路線ネットワークの維持など上手にやっているなという印象が強いです。
 長野県の県民性が支えているのかも・・・

 それでは

地道な努力…?
 投稿者---551planning(2002/02/06 01:26:32)

 直接関連しないんですが、こんな記事が出てました。

「変な」バス停の名 知恵絞り変更 川中島バス(2/5信濃毎日)

 川中島バス(長野市)が今年も二月のダイヤ改正に合わせ、市内のバス停十三カ所で名称を変更した。四年前の長野五輪で市内の交通網整備が進み、実情に合ったものに、と進めている。今回の対象には、乗客ばかりか乗務員さえも首をかしげてきた名称や、一年前に変えた名称を再び改めたものも。作業の舞台裏に話題が詰まっていた。(以下省略)

【検証:】注目記事紹介 http://moomoo.gaiax.com/www/moomoo/t/a/trafficmap/diary.html

 なにも川中島に限らず、日本全国には変わった停留所名がありますが…って挙げたらBOWネタになりそうなので止めておいて、変な?コース取りをする「ぐるりん号」と直線的に走るの路線バスで、「都合」によって同じ所の停留所名を変えるということも起こっているようで…地道な努力も難しいものですねぇ。

2/4改正に伴う停留所変更 http://www.alpico.co.jp/kbc/news/information_4.html

「アイリス」転じて「アメリス」に
 
投稿者---551planning(2002/02/01 01:22:05)
「アイリス」転じて「アメリス」に
└Re:「アイリス」転じて「アメリス」に
 └「コミュニティバス論」の難しさ

 京成電鉄は2/1から、東京都葛飾区で運行しているコミュニティバス「アイリスループ」で、翌日の天気予報が降水確率50%以上の場合に増便する雨ダイヤ運行(愛称:アメリス)を実施する。

http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/13-089/index.htm
http://www.keisei.co.jp/keisei/bus/i-map.htm

 「雨ダイヤ」自体は浜松の遠鉄バス「レイニーバス」のほか、地方都市圏の数社で実施されているが、パターンダイヤ化されているところが多いコミュニティバスではずいぶんと柔軟な対応のように思える。「アイリスループ」も朝時は12分間隔で運行されており、ましてや駅まで徒歩〜自転車移動圏内であるだけに、雨天時の需要集中がそれだけ多いということであろう。実際、上記リリースでは雨天時に乗車人員が1日400人は増えるという参考記録も載っている。

 「アイリスループ」は常磐線金町駅から道路が細くバス路線の空白地帯となっていた南水元地区をまさしく網の目上に循環する路線、運賃こそ150円と中途半端ながらバスカードや都シルバーパスが使える。ワンコインに越したことはないのかもしれないが、バスカードが普及している地域ではむしろこの方が抵抗感が薄いと考えるのは当方だけだろうか。
 昨夏に試乗しているが、土曜日の昼下がり、立客も大勢出る人気であった…蛇足ながら立客の出るコミュバスの評価、当方は低く見てしまう。かといって一律に増便するのもコストに跳ね返ってくるのであろうし悩ましいところではあるが、その意味では絶好の顧客獲得時の増便対応、当方は大いに注目するものである。はてさて、花菖蒲が雨に映えるかどうか…。

(参考)BUS Service Map(PDFファイル) http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/5778/0adati22.pdf

Re:「アイリス」転じて「アメリス」に
 投稿者---かまにし氏(2002/02/02 22:35:02) http://www.sfc.keio.ac.jp/~t99971dy/kcbl

 改めて、はじめまして。かまにしです。
 僕は今、大学でコミュニティバスの政策過程について研究しているので、この話題に興味があってリプライさせていただきました。

 東京でも、交通不便地域を対象として駅を中心に比較的近距離を一般の路線バスより安い運賃(100円など)で結ぶミニバスが増えていますね。
 武蔵野市「ムーバス」、杉並区「すぎ丸」、台東区「めぐりん」など、行政が企画したものを、事業者が運行するものもあれば、東急トランセのように事業者が率先して運行を開始するものもあるようで、僕も研究するにあたって、コミバスをどう分類するかに悩んでいます。

 さて葛飾区の「アイリスループ」は、運賃150円で既存の路線バスよりも安くて定期券やバスカードをはじめ、シルバーパスなども使えるというのは、東京を走るコミュニティバスとしては珍しいですね。
 今は、武蔵野市とその近接する自治体(杉並区・練馬区・三鷹市・西東京市)のコミュニティバスの政策過程を調査しているんですが、

 それを考えると、葛飾区の「アイリスループ」はワンコイン運賃を導入するのでもなく、一般路線の運賃体系に合わせるというのでない点が面白いです。おそらく採算的に、バスカードやシルバーパスが使えるギリギリの運賃ということなんでしょうか?

 雨が降ると増発されたり、50日間定期券といった取り組みも含め、実は「ムーバス」よりも意欲的かもしれませんね。

「コミュニティバス論」の難しさ
 投稿者---551planning(2002/02/10 23:22:26)

 コミュニティバスの政策過程研究、ですか。なかなか難しいテーマですね。
 コミュバスの体系分類は難しいですね、というより、各運行事業者(自治体)の考えが如実に出るところですから、モデルに当てはめ対照してゆく作業は客観的評価を下しにくいことになりそうな気が個人的にはしています。
 そもそも「コミュニティバス」の概念自体がまちまちですよね。企画細部まで確立されている武蔵野市のムーバスを想起する人はまだ多いのかもしれませんが、都心部コミュニティバスとしても異質な存在であることを認識すべきと思います。採算性からの評価にしても、立客が恒常化している現状を放置しているようにすら見える変わらない運行形態を指摘する声もあります。
 浅草の「めぐりん」は旧市街地活性化、「すぎ丸」には南北交通という役割がありますね。東急トランセ(代官山循環)は企画としてはムーバスに近いものがありますが、運賃や運行形態は事業者主導でアイリスループに似ている他、デマンド区間ありと独自色も十分です。

 「アイリスループ」について、沿線にスーパー等の商業施設が点在していることから日中の金町駅周辺の求心性追求という点では懐疑的で(運行開始時、大票田ともいえるイトーヨーカドー前にバス停設置されなかった→2/1に設置)、むしろ潜在的な通勤通学需要を吸収したという結果が「アメリス」につながっているのかな、という気がします。ただしそれでは20時終車を説明できないんですが…。
 実際日中需要も少なくありません、ルート上最遠部にある水元社会教育館いこいの家入口(浴場付き地域健康施設)、飯塚商店街を中心とした流れも見ています。正直武蔵野市のように相当研究したとは思えないながらも、やっぱりそれなりに上手く行っている。結局公共交通といっても「確信」でやるものでもないんだな、という気が。特にバスを核とした中量輸送への評価はそのあたりが低いのではないかと思っています。

 無論だから何処かしこでコミュバスをやればいい、というものでもないし、その意味では既存バス路線の見直しという作業こそもっと慎重にやるべきなのではないかなとも思います。といって100円バスばっかりやればいい、というものでもないし、個人的にはバスカードの積極的な活用を、と思っているんですが…。

福井鉄道駆け足ルポ  投稿者---エル・アルコン氏(2002/02/12 00:08:33)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 1月5日午後、豪雪の大糸線をほうほうの体で抜けて、いつしか雪も少なくなった北陸路を福井までやってきました。
 ここで福井鉄道を駆け足ですが試乗しましたので、遅くなりましたがご報告します。

 全く予習無しで訪れたため、まず枝線のシッポである福井駅前が何処なのかも分かりません。駅前に出てすぐ見える大通りかと見ればどうもそうではなく、周辺案内図を見てようやくわかりました。
 そのちょっとしたアーケードを抜けて出てきた商店街に電停が見えます。歩道に時刻が掲示してあり、概ね20分ヘッドの運行です。行先は武生新とあり、田原町までの電車はないのでしょうか。
 程なく武生新行きの電車が到着しました。軌道区間用のステップをよじ登り古色蒼然とした車内に入りました。そして座ろうとしたんですが、なんか降りる気配の無い人が多いのです。

 この瞬間思い出しました。田原町−福井駅−武生新の運行ということを。あわてて降り、田原町への足を探しましたが、バス乗り場でもはっきりせず、結局タクシーで移動です。田原町と告げて乗ったタクシーは軌道沿いに走り、駅に至りましたが、何処で止めて良いのか決めあぐねている感じで、何か駅を素通りしかねない雰囲気に、降りることを告げました。その時運悪く武生新行きが出ていってしまったのですが、運転手曰く、「廃止になったやつかと」というのが振るっています。福井鉄道の地位の低さと京福の印象の強さか??

 日中20分ヘッドと書きましたが、市役所前−田原町は20−40分の繰り返しと抜け目があります。具体的には市役所発が10分、30分、田原町が00分、20分となっており、ちょうど20分が行ったところでした。仕方が無いので田原町駅をくまなく見ましたが、京福側の「8月20日より当駅は閉鎖しております」という貼り紙が虚しく、ホームへの入口も封鎖してはいれません。代行バスの案内を見る人も無く、現代の棄景です。
 福鉄側は「生きて」いますが、一体となった木造の古い駅は趣きがあるといえば言い様で、市内電車のターミナル機能を果たしているとはお世辞にも言えません。
 お知らせの貼り紙がいくつかありましたが、「山手線新大久保駅で転落事故がありました。(中略)黄色の線から内側に下がってお待ち下さい」という転落事故防止を訴えるものや、「最近世界情勢不安定なためテロや炭疽菌が報告されています...」と不審物への警戒を訴えるものを見ると、失礼を百も承知で申し上げれば、何も福井のローカル輸送で国際情勢までひいて訴えなくても良いのに構えすぎ、という感じです。

 待つことしきり(大半は持参のPCで作業をしていた)、ようやく現れたのは連接車の2連。車内は2扉の扉間がボックスシート。到着間際になって見る見るうちに高校生が増え、車内は立つ人も多く、京福連絡があるとは言え京福も福井駅に乗りいれており、何で存続?という区間でしたが、思わぬ盛況です。
 発車後、表示や車内の造作からワンマンと思っていたら車掌が回ってきており車内券を購入しました。

 フェニックス通りを市役所前へ、そして左折して福井駅前に向かいます。
 この区間は先にトランジットモールの実験が行われた区間です。ただ、先ほど少し歩いた感覚として、だるまや西武とそのツインビルの間の脇道あたりは歩いてみたいような雰囲気に仕立てられそうですが、電車通りは商店の感じといい、中途半端に広いこともあってモールにはなりそうにないです。もし実行するのなら、駅のほうからのアーケードと連携した「魅力ある」街づくりをまず考えてからの話でしょう。
 電車は福井駅前に到着。生徒中心に10人以上が降車。ひょっとしたら京福から流れたのかも。同じくらい乗り込んで電車は逆戻りします。

 市役所前で転線して武生方面への道に戻ります。市内区間では大型の鉄道線車両ゆえ、安全地帯とホームはありますが、軌道線用のステップを使ってよじ登る感じです。名鉄黒野線や広電宮島線のように市内対応を基準にしたデザインのほうが良いのではと思うのですが、新規購入も難しいのでしょう。
 木田四つ辻電停では福井駅方面の電車を待つ客もおり、市内利用もあるようです。その木田四つ辻を出てすぐに専用軌道に入り福井新。通常JR駅に隣接してXX新とか新XXなんですが、ここはかなり離れています。

 次の花堂(はなんどう)から単線です。天気がおかしく、雷鳴轟き、霰というか氷の粒が降っています。次のベル前では通りを挟んで同名の大型SCがあります。ロードサイド利用がメインとは思われますが、駅前にも電車利用をにらんだ小さな商店があり、絶対数は少なくても無視し得ない利用はあるのでは。
 さらに進んだハーモニーホールも同名の施設のそばで、予想外に集落、住宅街を縫うルートを考えると、ロケーションは悪くないのではないでしょうか。

 浅水(あそうず)の降車が目立ち、そして神明では過半が下車。やはり都市間輸送はJRで、区間利用がメインのようです。駅の「警報機がジャンジャン鳴っている時の横断は危険です」という掲示には話し言葉的な親しみを感じます。
 鯖江を過ぎ、車庫のある西武生を出ると終点の武生新。こまめに停まって予想外に乗りが良い印象です。日中20分ヘッドもまずまずで、市内線区間のコースどりなど利用しやすさの工夫が今後の課題でしょう。

 武生新駅の改札を出ると、立派な武生駅北駐車場ビル、AL PLAZA平和堂と続いてJR武生駅に至ります。AL PLAZAを基準にすればJRも福鉄もほぼ同条件ですが、武生市内中心街へのアクセスという意味では、福井ではなく武生をモール化するなりして延長したほうが意味がありそうな気がしました。

2004.11.06 Update


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