【検証:】中量板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】<中量輸送システムの明日…>
(過去ログNo.325)
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〔LRT〕浜松市にもLRT導入案
 投稿者--- 打越健太郎氏 (ホームページ)
 投稿日時: 2001年4月28日 12時15分
〔LRT〕浜松市にもLRT導入案
└Re:浜松市にもLRT導入案
 └傾聴に値するご意見です。しかし…
  └浜松はLRTのレベルに達しているのでしょうか?
   └心に銘記致します
    └気楽に行きましょう。
  └Re:傾聴に値するご意見です。しかし…
   └教相判釈は悪い癖ですね
Re:【LRT】浜松市にもLRT導入案
 └遠鉄のLRT化は無理では?
  └Re:遠鉄のLRT化は無理では?
   └Re:遠鉄のLRT化は無理では?
    └視点を少し変えてみましょう

 打越健太郎です。こんにちは。昨日まで泊りがけで研修に行っておりまして、しばらく留守でした。久し振りに新規の投稿をさせて頂きます。

 浜松市は、人口は60万人弱。県都・静岡市よりも人口が多く、現在では静岡・愛知を含んだ東海の中心都市と言えましょう。ご存知のように、最近は市町村を「地方自治の主役」と位置付けるのが通常で、そのために既存の「政令指定都市」に加え、「中核市」「特例市」という制度もできました。浜松市は中核市です。

 その浜松にも、LRT導入案が存在致します。

http://www.rinc.or.jp/~takahasi/shinhamana/index.html

 もっとも、このページでは「政令指定都市・新浜名市」という名前が挙げられており、一瞬「何処?」と思いましたが、浜松市を中心とした大合併を併せて提言したページです。LRTに限らず、行政やに対する提言なども含まれたページですが、ここでは都市交通について考えてみましょう。

 ここでは都市部での環状線と、4本の放射線とが考えられています。既存の遠州鉄道はそのまま存続が考えられているので、結局、この提言では5本の放射状路線が考えられているわけです。また、これまで盛んに論じてまいりましたように、LRTを導入するのであれば都市外環道路が必要ですが、これについてもキチンと触れられています。その他、コミュニティバスやパーク&ライドにも触れられ、なかなかバランス良くまとまった提言かと思います。

 現実性ですが、浜松市は現在、遠州鉄道が市内の電車・バスを一手に運営しており、複数会社の調整という面倒な作業は不要です。 
 また、浜松市はバスを活用したトランジットモールを試行するなど、行政としてもなかなか積極的です。更に言えば、この両者は仲良し。
 これが重要なんですね。例えば金沢市などは行政は積極的。北陸鉄道も何だかんだと言われながらも、手堅い経営を続けている優秀な会社ですが、この両者のコミュニケイションには大きな齟齬があり、これを打破するのが急務ですね。
 話を元に戻して、ですから浜松市役所(そして静岡県庁。政令指定都市というのは、事実上「県からの独立」ですから、両者の調整も必要です)がこの案に真剣に取り組み、例えば「軌道は市が敷設、運営は遠州鉄道」といったPFIの一種「公設民営」などを行えば、実現は決して不可能ではないと思います。

 これは良いアイデアかと思います。皆様の御意見を御聴かせ願います。

Re:浜松市にもLRT導入案
 投稿者--- エル・アルコン (ホームページ) 投稿日時: 2001年4月29日 01時13分

 リンク先論文を拝見しました。浜松は何度か訪れており、またR1浜松BPもそれなりに利用しており、鉄路、陸路の両方での訪問があるだけにイメージが湧く話です。

 結論から言うと、LRTというより、公共交通とクルマの適材適所として良くまとまっており、かなり「痒いところに手が届く」レベルになっている素案です。
 私自身も実見した問題点をうまく処理しようとする姿勢は、このプランの実現性を高めています。

 ただ、最大の問題として、このプランによって浜松中心街の再生がなるかというと、それは「否」というところです。
 つまり、クルマでの乗り付けに配慮し、道路事情も比較的良好。バスの便も木目細かく、かつ100円バスや上限運賃制、雨の日増発など都市圏・都市近郊のバスとしてはトップレベルのサービス内容である遠鉄バス。鉄道も遠鉄、JRCともに便数が相当数確保されている。それでも中心街に人が来ないというのは、明らかに交通事情とは全く別個の原因が存在する証左であり、LRTを敷いても解決策にはなりません。
 逆にその問題を中心街が克服した時、LRTがさらなる増収を呼ぶかというと、遠鉄バスやクルマとの利便性比較になるわけですから、費用対効果で考えた際には、完全に近いプランだがお蔵入りを余儀なくされる可能性があると思います。

傾聴に値するご意見です。しかし…
 投稿者--- 打越健太郎氏 投稿日時: 2001年4月29日 12時07分

 打越健太郎です。

 結論から言うと、LRTというより、公共交通とクルマの適材適所として良くまとまっており、かなり「痒いところに手が届く」レベルになっている素案です。
 私自身も実見した問題点をうまく処理しようとする姿勢は、このプランの実現性を高めています。

 そうですよね。僕はこのページの作者の方とメールで意見交換したのですが、大変に見識と問題意識とに溢れた方で、いわゆる「お任せ民主主義」とは一線を劃した、本当の意味での市民がいらっしゃると感じました。公務員として率直な感想を申し上げるならば、実は最初、議員か公務員の方のページかと思ったほどです。市民にもこれほどの見識をお持ちの方がいらっしゃるとは驚きであり、市民の意識の高さに対する理解が不充分であったと、恥ずかしく思っております。

 ただ、最大の問題として、このプランによって浜松中心街の再生がなるかというと、それは「否」というところです。
 つまり、クルマでの乗り付けに配慮し、道路事情も比較的良好。バスの便も木目細かく、かつ100円バスや上限運賃制、雨の日増発など都市圏・都市近郊のバスとしてはトップレベルのサービス内容である遠鉄バス。鉄道も遠鉄、JRCともに便数が相当数確保されている。それでも中心街に人が来ないというのは、明らかに交通事情とは全く別個の原因が存在する証左であり、LRTを敷いても解決策にはなりません。

 仰ることは傾聴に値すると考えます。というより、一般論としては全くの正論と申せましょう。ただ、2点ほど疑義がございます。

1)浜松は本当に寂れているのか
 僕は浜松には1回だけ、参ったことがございます。数年前豊橋に出張した際、会議の終了後に浜松に行って、友人と酒を飲んでまいりました。で、特にイベントなどあったわけではない普通の土曜でしたが、街は大賑わいでした。確かに昔に比べれば衰退したのかもしれないけれど(昔を知る市民からすれば、特に痛感するでしょう)、結構健全な都市を形成しているように感じたのですが… これだけ人が集まるのなら、その人々を輸送する道具として、バスよりも大量輸送に長けたLRTがあっても、そんなにおかしくないし無駄でもなさそうに思えました。このあたりは如何でしょうか。

2)軌道系の話
 以前から何度も何度もお話したことで、もう蒸し返すのはイヤかもしれませんが、御付き合い下さい。事実として、道路・バスと軌道系とで、社会に与える影響、インパクトの類は本当に同じでしょうか。以前からの何度もの議論で「バスなど大した事は無い」という以前の考え方は大きく修正いたしましたが、それでも、バスをブラッシュアップすれば軌道系と同様に受けとめられるのかどうかは疑問無しといたしません。例えば、東京7号線(営団南北線・埼玉高速鉄道)、東京12号線(都営大江戸線)の開通によって、沿線の地価は随分と上昇致しました。では沿線は、これまでは本当に陸の孤島だったのかと言えば、そんなはずはありませんね。道路があり、しかも都市内ですからバスもキチンと整備されていました。
 理論的には「俗に軌道系の長所(ex.分かり易さ、信頼感)とされている事柄も、工夫次第でバスでも実現できる。それは優位点の根拠とはなり得ない」と言えるはずなんです。言えるはずなんですが、一般の人々がそう受けとって行動しない限り、やはり「バスだって軌道系なみになれる」とは言えないんですよね。このあたりは理論から演繹的に議論しても有益でなく、人々の過去の行動から帰納的に「軌道系だと、それだけでバスよりも人々の行動にインパクトを与える」という事実が有るか無いかで考えなければならないと思うのですが、如何でしょう。この考え方は僕1人のものではなく、こういった記述があります。

 トラム(註:フランスのLRTのこと)が街づくりの道具とされているのはこうした、街と一体感のある乗り物であるということが一番の理由だ。(中略)そして、何より具体的なレールが存在することの意味は非常に大きい。これがサインとなり、トラムが通っていないときでも常にトラムの存在を意識させているとともに街の軸を決めている。これが単なる表示でなく、本物のレールであることは必須の条件である。こうした、心理的な効果のデザインも政策・制度とともに街づくりの技術として決して軽んじることができない
(望月真一氏著 「路面電車が街をつくる 21世紀フランスの都市づくり」鹿島出版会 68ページ)

 この文献は以前にもご紹介致しましたが、全体として非常に緻密かつ的確な指摘に満ち溢れた、優れたものです。皆様にも是非、ご一読をお勧め致します。で、この記述についてですが、何故こう言えるのかはハッキリ致しません。こんなことはバスでも、案内の充実でどうにかなりそうな気が致しますよね。致すのですが、もしもこの記述が、フランスでの幾多の経験を踏まえたものならば…? たとえ理論的に「そんなものは情緒に過ぎない」と言ってみても、事実として人々が悉く、軌道系であるがゆえにバスとは違ったインパクトを感じるのなら、事実としてその現象を尊重せねばなりますまい。このあたり、もう1度考えみたい所です。如何でしょうか。

浜松はLRTのレベルに達しているのでしょうか?
 投稿者--- さいたま市民@西浦和氏 投稿日時: 2001年4月29日 22時09分

 こんばんわ。打越様お元気ですか?公務員の仕事はいかがですか?適当に略しなながらコメントしますが、変だったら指摘して下さい。

 浜松の構想案についてのHPを私も見ましたが、周辺町村との合併とセットの構想ではなかったですか?

 仰ることは傾聴に値すると考えます。というより、一般論としては全くの正論と申せましょう。ただ、2点ほど疑義がございます。

1)浜松は本当に寂れているのか
 僕は浜松には1回だけ、参ったことがございます。数年前豊橋に出張した際、会議の終了後に浜松に行って、友人と酒を飲んでまいりました。(中略)これだけ人が集まるのなら、その人々を輸送する道具として、バスよりも大量輸送に長けたLRTがあっても、そんなにおかしくないし無駄でもなさそうに思えました。このあたりは如何でしょうか。

 どの様な町にも料飲街はあります。浜松はどうかわかりませんが、このようなところへ集まってくる人たちは、なんと、自動車で集まってくるのです。私たちの大宮市の盛り場では、深夜になると、「運転代行」の軽自動車が道を埋め尽くすのです。

2)軌道系の話
 以前から何度も何度もお話したことで、もう蒸し返すのはイヤかもしれませんが、御付き合い下さい。事実として、道路・バスと軌道系とで、社会に与える影響、インパクトの類は本当に同じでしょうか。以前からの何度もの議論で「バスなど大した事は無い」という以前の考え方は大きく修正いたしましたが、それでも、バスをブラッシュアップすれば軌道系と同様に受けとめられるのかどうかは疑問無しといたしません。

 私がなぜ、「さいたま市」をバスで構築しようと主張しているのか、なかなかわかっていただけませんねえ?

 例えば、東京7号線(営団南北線・埼玉高速鉄道)、東京12号線(都営大江戸線)の開通によって、沿線の地価は随分と上昇致しました。では沿線は、これまでは本当に陸の孤島だったのかと言えば、そんなはずはありませんね。道路があり、しかも都市内ですからバスもキチンと整備されていました。

 そうです。大江戸線沿線は古くからの商店街や住宅街が密集した地域(災害時には問題があるのですが)で、それなりにアメニティーは高かったのです。徒歩で生活のすべてがまかなえる都内でも数少ない地域だったのではないでしょうか。牛込しかり麻布十番しかり両国しかり佐竹通りしかり本郷しかり月島しかり・・・。埼玉高速線も、20km圏のまとまった緑地帯としての安行植木生産地域を変容させるのは時間の問題だと、違うスレッドで指摘したはずです。地価の上昇は、不良債権を抱える大銀行には有利でも、住宅ローンを払う私たちには決して望ましいものではありません。早速話題になっていましたが、次の駅まで歩いた方が速い地下鉄の存在意義とは?と哲学的な問題提起までしてくれた大江戸線って・・・・。

 理論的には「俗に軌道系の長所(ex.分かり易さ、信頼感)とされている事柄も、工夫次第でバスでも実現できる。それは優位点の根拠とはなり得ない」と言えるはずなんです。言えるはずなんですが、一般の人々がそう受けとって行動しない限り、やはり「バスだって軌道系なみになれる」とは言えないんですよね。このあたりは理論から演繹的に議論しても有益でなく、人々の過去の行動から帰納的に「軌道系だと、それだけでバスよりも人々の行動にインパクトを与える」という事実が有るか無いかで考えなければならないと思うのですが、如何でしょう。

 バスと軌道の優劣を競うために私たちは対論しているわけではないですよね。必要なところへ必要な道具を無駄なく設置する、という議論だと思ってるのです。もちろん軌道の設置は地域に大きなインパクトを与えます。しかし、現状の日本の都市計画諸法制では、このインパクトは、乱開発を助長するのみに働いてしまい、自然環境上のアメニティーを高めるとは思えないのです。私は鉄道マニアで電車の味方のつもりですが、場所と状況によっては「軌道設置」のためのエネルギーや予算を、もっと必要なところへ回してもいいのでは?とさえ思うのです。

 この文献は以前にもご紹介致しましたが、全体として非常に緻密かつ的確な指摘に満ち溢れた、優れたものです。皆様にも是非、ご一読をお勧め致します。で、この記述についてですが、何故こう言えるのかはハッキリ致しません。こんなことはバスでも、案内の充実でどうにかなりそうな気が致しますよね。致すのですが、もしもこの記述が、フランスでの幾多の経験を踏まえたものならば…?

 この文章は、ヨーロッパの都市旧市街での厳しい都市計画法制のなかでの主張であると読むべきなのでしょう?都市の軸をLRTを中心に再構築するという主張は、人口密度が低く、日本以上に自動車社会であるヨーロッパの諸都市で、限られたエネルギーを有効に使い、ともすれば郊外や幹線道路沿線への大規模店舗の進出に対する抵抗として、都心活性化を進める主張ではないですか。その橋頭堡として、旧繁華街を貫くLRTを水平エレベータとして新規に建設し、活用するという論でしょう。ですから、ストラスブールなどのような斬新な乗り物が人々の耳目をひくのです。

 そして、「鹿島出版会」という出版社は、名前からも分かるとおり、建設関係の書籍を主として出している会社ですよね。

 たとえ理論的に「そんなものは情緒に過ぎない」と言ってみても、事実として人々が悉く、軌道系であるがゆえにバスとは違ったインパクトを感じるのなら、事実としてその現象を尊重せねばなりますまい。このあたり、もう1度考えみたい所です。如何でしょうか。

 浜松には、遠州鉄道電車が走っていますね。どうして、駅前広場乗り入れに際し高架線にしてしまったのでしょう。かのHPではこの路線の処遇はどうなっていましたか。
 遠州平野・三方が原から浜松へ人々が集まってくるという人の流れの中では、この構想がどのように組み込まれるのでしょう?また、大オートバイ会社が立地するということと、交通機関の関係はどうでしょうか。

 ふう。きょうはまともに反論してしまったつもりですが。
 乱筆ご容赦。研修がんばってください。

心に銘記致します
 投稿者--- 打越健太郎氏 投稿日時: 2001年4月30日 13時34分

 打越健太郎です。
 さいたま先生、お久しぶりです。死ぬほど忙しいです(笑)。茨城県庁は現在、リストラの真っ最中。そのくせ仕事は昔より多いのですから、およそ新人に相応しくない重要な仕事まで回ってまいります。おかげで、仕事は早いうちに覚えられるかな、と期待してもおりますが。

 どの様な町にも料飲街はあります。浜松はどうかわかりませんが、このようなところへ集まってくる人たちは、なんと、自動車で集まってくるのです。私たちの大宮市の盛り場では、深夜になると、「運転代行」の軽自動車が道を埋め尽くすのです。

 そうですね。水戸の街でも代行業者さんは大忙し。無論、代行業者を頼む、ということは飲酒運転をしていないわけで、これ自体は良いことです。ただ、鉄軌道やバスも、こうした需要を取りこめないかどうか(ex.ホームライナー・深夜バス)、研究の余地はありそうですね。

 私がなぜ、「さいたま市」をバスで構築しようと主張しているのか、なかなかわかっていただけませんねえ?

 そうです。大江戸線沿線は古くからの商店街や住宅街が密集した地域(災害時には問題があるのですが)で、それなりにアメニティーは高かったのです。徒歩で生活のすべてがまかなえる都内でも数少ない地域だったのではないでしょうか。牛込しかり麻布十番しかり両国しかり佐竹通りしかり本郷しかり月島しかり・・・。埼玉高速線も、20km圏のまとまった緑地帯としての安行植木生産地域を変容させるのは時間の問題だと、違うスレッドで指摘したはずです。

 実はこのお考えが身についておりませんでした。僕の発想の前提として「輸送能力は大きいほうが良い」というものがあったようです。無論、需要とかけ離れた過大な輸送供給能力はただの無駄ですが「幸いにしてLRTは建設費がかなり安いので、バスで充分な地域に導入してしまっても、それほどの無駄遣いではない。将来に備えて、安くて輸送力の大きいLRTの導入を」と考えておりました。あまりに過度な輸送能力が濫開発を招きかねない、という考え方は、残念ながらしっかりと身についていなかったようです。今後はシッカリと、この考え方を身につけておきたいと思いました。

 バスと軌道の優劣を競うために私たちは対論しているわけではないですよね。必要なところへ必要な道具を無駄なく設置する、という議論だと思ってるのです。もちろん軌道の設置は地域に大きなインパクトを与えます。しかし、現状の日本の都市計画諸法制では、このインパクトは、乱開発を助長するのみに働いてしまい、自然環境上のアメニティーを高めるとは思えないのです。(中略)
 この文章は、ヨーロッパの都市旧市街での厳しい都市計画法制のなかでの主張であると読むべきなのでしょう?都市の軸をLRTを中心に再構築するという主張は、人口密度が低く、日本以上に自動車社会であるヨーロッパの諸都市で、限られたエネルギーを有効に使い、ともすれば郊外や幹線道路沿線への大規模店舗の進出に対する抵抗として、都心活性化を進める主張ではないですか。その橋頭堡として、旧繁華街を貫くLRTを水平エレベータとして新規に建設し、活用するという論でしょう。ですから、ストラスブールなどのような斬新な乗り物が人々の耳目をひくのです。

 仰る通りと心得ます。日本の奇妙に緩い土地の利用制限の中では、LRTはその持てる力を十全には発揮できないかも知れませんね。改めて、まちづくりは単発事業では不充分、全体のバランスを考えなければと思いを新たに致しました。

 浜松には、遠州鉄道電車が走っていますね。どうして、駅前広場乗り入れに際し高架線にしてしまったのでしょう。かのHPではこの路線の処遇はどうなっていましたか。

 これに関しては、遠州鉄道はそのまま存続(したがって、環状路線から分かれる東西南北の放射状路線と併せ、浜松は5本の放射軸を持つように提言されています)、また高架化して、かつての路線の一部を放棄してしまったことは「残念」と表現されています。仮にこの提言を実現するとすれば、当然、LRTは遠州鉄道に運営を委託するか、少なくとも遠州鉄道が一部関わることになるでしょうね。

気楽に行きましょう。
 投稿者--- さいたま市民@西浦和氏 投稿日時: 2001年4月30日 21時34分

 さっそく読んでいただきましたね。明日の茨城県を背負って立つことを期待されている、その明晰な頭脳でご理解いただけたようです。さまざまな意見を瞬時に理解する能力も公務員には必須です。世の中の出来事は法律や条例だけでは捌ききれないことばかりです。行政や司法は常にこれを追いかけているようなものです。

 そうですね。水戸の街でも代行業者さんは大忙し。無論、代行業者を頼む、ということは飲酒運転をしていないわけで、これ自体は良いことです。ただ、鉄軌道やバスも、こうした需要を取りこめないかどうか(ex.ホームライナー・深夜バス)、研究の余地はありそうですね。

 JR-Cでもホームライナーを運転していますね。遠州鉄道はどうでしたか?

 実はこのお考えが身についておりませんでした。僕の発想の前提として「輸送能力は大きいほうが良い」というものがあったようです。無論、需要とかけ離れた過大な輸送供給能力はただの無駄ですが「幸いにしてLRTは建設費がかなり安いので、バスで充分な地域に導入してしまっても、それほどの無駄遣いではない。将来に備えて、安くて輸送力の大きいLRTの導入を」と考えておりました。あまりに過度な輸送能力が濫開発を招きかねない、という考え方は、残念ながらしっかりと身についていなかったようです。今後はシッカリと、この考え方を身につけておきたいと思いました。

 公共交通や道路交通の適正な輸送力と輸送需要を吟味すればするほど、さまざまな考え方が生まれてきます。その地域をどの様に開発するのか、また開発を抑制するのか。コンサルタントは、その依頼者の意志を反映した提案をするのが当たり前です。お金もらってるのだから。その結果が、交通の問題ではないですが長良川であり、諫早湾でしょう。これからの地域開発や自然保護に対して、政治家のしっかりしたリーダーシップが期待されるのは、選ばれた地域に対しての責任があるからです。私も「さいたま市」のリーダーを選ぶときには、私の考えに近い人たちの支持する人にしようかな?と思っているわけです。

 日本の奇妙に緩い土地の利用制限の中では、LRTはその持てる力を十全には発揮できないかも知れませんね。改めて、まちづくりは単発事業では不充分、全体のバランスを考えなければと思いを新たに致しました。

 何度も申し上げてるかもしれませんが、ヨーロッパでのLRTの興隆は、都心部や旧市街の町並み保存や都心部の荒廃地域の再開発とセットになっているのです。日本で同じことができる都市は限られているのです。ですから、LRT以外の交通手段による再開発でも受け入れられてしまうのです。新交通導入において、エネルギー問題がファクターとして言われるのですが、軌道対道路の比較と言うよりも、電気系対内燃機関の比較になっている感がありますね。

 遠州鉄道はそのまま存続(したがって、環状路線から分かれる東西南北の放射状路線と併せ、浜松は5本の放射軸を持つように提言されています)、また高架化して、かつての路線の一部を放棄してしまったことは「残念」と表現されています。仮にこの提言を実現するとすれば、当然、LRTは遠州鉄道に運営を委託するか、少なくとも遠州鉄道が一部関わることになるでしょうね。

 かのHPでは、かつて私が岡山で論じたように、人の集まる場所をLRTで結ぶことを提案していましたね。そのような場所を循環する路線と放射する路線が提案されていますが、まずバス路線を再構成して輸送量がまとまった後に軌道化していくという手順で進めるというのはどうでしょう?軌道建設の前後には都市計画の再検討(用途区分の白紙再検討!軌道輸送量を維持できるような沿線の開発、住環境の向上のための再区画整理)をすることで、浜松市・大浜松市全域のアメニティーが向上するよう、現状とのすりあわせをすることが必要でしょう。20年、50年先のことを考えて計画するべきでしょう。

 おまけ。私が浜松でいつも思うのは、遠州鉄道の遠州二俣乗り入れです。どうして西鹿島で終点?浜名湖鉄道の天竜川橋梁を電化する必要がありますが。できないかなあ?

 気楽に行きましょう。私たちのテーマは途轍もなく大きいのです。
 乱筆ご容赦。明日はメーデー。

Re:傾聴に値するご意見です。しかし…
 投稿者--- 樫通氏 投稿日時: 2001年4月30日 06時37分

 これだけ人が集まるのなら、その人々を輸送する道具として、バスよりも大量輸送に長けたLRTがあっても、そんなにおかしくないし無駄でもなさそうに思えました。このあたりは如何でしょうか。

★「さいたま市民@西浦和」さんの書かれている表題のとおりで、浜松がLRT導入する必然性・レベルに達しているかが最大の問題だと思います。人口および繁華街に集まる人の数についてはおっしゃるように結構います。ただ、その人々の交通手段については、移動時に時間と金(さらには空港へ行くときのように携行荷物の量という要因もあるでしょうけど)とを考えて最適な手段が存在していれば良いのであって、導入計画に際しては、初期投資の大きな交通システムを導入するのであればそれに見合った便益が無いといけないと考えます。

 人が集まっててもバスで充分渋滞などに巻き込まれずに輸送可能なのであればLRTは不要ですし、また道路が十二分に整備されればバスすら要らないというケースも最近は増えつつあります。逆にバスでは渋滞でにっちもさっちもいかないというケースには必要に応じてLRTなり鉄道なりを導入すればよいでしょう。LRTを起爆剤にして街を活性化させることができるのは後者(バスでは渋滞でにっちもさっちも行かない場合)だけであって、今の浜松が朝夕の通勤時間帯以外にもそうだとはあまり思いません(とかいいながら別に浜松に住んでるわけでないので実態が違ったらご指摘ください。)

 以前から何度も何度もお話したことで、もう蒸し返すのはイヤかもしれませんが、御付き合い下さい。事実として、道路・バスと軌道系とで、社会に与える影響、インパクトの類は本当に同じでしょうか。以前からの何度もの議論で「バスなど大した事は無い」という以前の考え方は大きく修正いたしましたが、それでも、バスをブラッシュアップすれば軌道系と同様に受けとめられるのかどうかは疑問無しといたしません。

★この点については、軌道系のほうがインパクトが強いことは確かだと思います。ただしそれによるインパクト以上に初期投資がかさむ時代になっていることが問題だと考えます。「どんぶりあげ底猫も杓子もごった煮」状態での需要予測前提ですら採算が取れるまでウン十年という鉄道がごろごろしてます。定性的には現在の社会のコスト構造の中で軌道系が採算を確保するためのハードルはかなり高いと考えます。

 例えば、東京7号線(営団南北線・埼玉高速鉄道)、東京12号線(都営大江戸線)の開通によって、沿線の地価は随分と上昇致しました。では沿線は、これまでは本当に陸の孤島だったのかと言えば、そんなはずはありませんね。道路があり、しかも都市内ですからバスもキチンと整備されていました。

★開通によって受ける便益の分だけ地価が上がることは当然でしょう。以前の周辺道路の渋滞程度が半端じゃなかったところはずいぶんと上昇しています。ただもとの議題の浜松で匹敵するようなところがあるか、またあったとして点で無く線で結ぶだけの需要があるかというと疑問に思います。

★日本の街づくりに立ち遅れているのが効率性以外の点をどれだけ取り入れるかという点であり、フランス(だけではないですが)の街づくりに対しての考え方は見習うべきところはあるでしょう。ただし金がかかるわけで、その金を負担したくない人にまで負担させることが好ましいとは思えません。全員が全員負担したいと考えることはそれはありえませんけど、少なくともコンセンサスが取れる程度の多数は必要でしょう。日本にはまだその素地はありません。素地を作るか、経済を立て直して余裕を作るかすることが先と考えます。経済の建て直しにLRTが有効ならば作ればよいと思いますが、日本の中で「新設」してでも有効な都市というのは限られており、浜松は限られた中にははいっていないと考えます。もっとも浜松には建設業者がたくさんいて、LRTの建設によって彼らが潤うことになって町が活性化する、というシナリオがもしあるのなら話は違うかもしれませんが。

教相判釈は悪い癖ですね
 投稿者--- 打越健太郎氏 投稿日時: 2001年4月30日 13時19分

 打越健太郎です。さいたま先生(僕も皆様に揃えて、こうお呼びさせて頂きます)、そして樫通様、ご指摘有り難うございます。御二方のご指摘はその通りで、つい、僕の悪い癖「LRTとバスとの教相判釈」をしてしまいました。適材適所、と頭では分かっているのですが… 浜松にLRTを建設する必然性(採算性には限りません)があるかどうかは、もう1度、研究の余地が有りますね。パーソントリップや意識調査など、色々と手間が掛かるでしょうが…

Re:浜松市にもLRT導入案
 投稿者--- brother-t (ホームページ) 投稿日時: 2001年4月30日 20時14分

 こんばんわ〜

 個人的にはあまり良い提言だとは思えませんでした。浜松中心部がどういった地区かは行った事が無いのでわかりませんが、

  • 確かに中心部の駐車場等に対する部分はあるもののまずこれと言った現状の分析がない事
  • 何が目的かはっきりしていないのにいきなり低床LRTやトランジットモールと言った一般の人にとって目新しい語句を出してしまっている事

 大まかに行ってこの2点には根本的な不満を覚えました。と言うのはトランジットモールに関しては僕の良く行く横須賀中央や横浜駅(西口)の繁華街はトランジットモールではないですがやはり歩き回って不便をそれほど感じませんし、LRTにしても都電の様に低床車でなくてもシームレスをある程度は実現しているところもあるのです。まずは現状のネックをしっかり分析しておく必要があると思います。

 更に不満を言えば遠鉄やJR東海との関係に関しても不満が残るところです。遠鉄はこの地域の交通を一手にひきうける会社ですし、またその鉄道は地方都市の中ではトップレベルの輸送量を誇ります。もし浜松でLRTをやるとしたらこの路線との乗り入れは必修になるのにそれを考慮していないのと、バス路線が良くわからず相対的に地元の人よりも軌道系を求める外からの人間を運んでくるJR浜松駅にしても郊外線で少し取り上げているだけです。

 ただそれでもバイパス線に対する提言など良いところもいっぱいあるとは思うのですが、更に現実的なものにする為には

  • まず浜松の現状の市街地に対する分析
  • ターミナル浜松駅をどう取りこむか
  • 輸送密度一万人以上の遠鉄線を直通などいかに巻込むか

等が必要だと思うのですが如何でしょうか?

遠鉄のLRT化は無理では?
 投稿者--- 打越健太郎氏 投稿日時: 2001年4月30日 20時58分

 こんばんは。

 いや、遠鉄のLRT化は多分、無理です。幾ら何でも輸送量が違いすぎます。浜松に行った折に乗りましたが、日曜の昼間にも関らず、かなりの乗りでした。これが平日朝晩のラッシュとなると、凄まじい乗客があると聴いています(但し、車内はそんなにすし詰めではありません。2両でも何とか運べる程度の乗客に対して、4両編成を充てるからです。これは「少しでもゆとりある車内を提供して、クルマとの競争に勝つ」ということのようです。僕が、たとえバスで何とか賄いきれる程度の需要に対してもLRTを推すのは、この浜松の例を参考にしているのです)。
 この点、実は僕は作者の高橋歩氏とメールで意見交換しました。高橋氏は「遠鉄を環状LRTに直通させたい」とお考えのようでしたが、僕としては無理だと思います。「LRTが4本も出来れば、乗客が分散されるのでは?」とお考えの向きもあろうかと思いますが、実は浜松は、中核市の中でも自家用車の利用率が非常に高い所なんです。遠鉄は現在、(甚だ意外なことに)沿線住民が利用するだけになっているのですね。ただ、沿線住民の数が破格なので、現在でも黒字経営が出来るのです。少しでも離れた所にお住まいの方はというと、現時点では皆さん、自家用車をお使いだろうと思われます。逆に言えば、4本の放射状LRTは、自家用車からの転移を見込んで提言されていると思います。仮に高橋氏の提言が実現しても、遠鉄の乗客は、現在と殆ど変わらないと思いますよ。

 遠鉄でなく、JRに直通することならどうかと言えば、やはり現在の東海道本線がLRTにそのまま流れ込んできては、捌ききれるか不安ですね。因みに、高橋氏の当初の提言(モノレール案)には、「遠州鉄道新都田線」という名前で、遠鉄と直通する路線の提言がございますから、ご覧になっては如何でしようか。因みに、現在ではこの旧提案は破棄されていますが、これまた高橋氏に伺ったところ「遠州鉄道新都田線は、現在も検討を続けている」とのことでした。

「遠州鉄道新都田線」案 http://www.rinc.or.jp/~takahasi/shinhamana/003.html

 余談ですが、低床LRTに対しては「高床式でも、都電荒川線のようにバリアフリーには対応できる」というご指摘が多いですね。これは一面の真理なのですが、スイスに行って気づいたことがあります。ホームが低床式(登山電車も低床ホームでした)だと、ホームから足を滑らせても転倒することも無く、またすぐにホームに上がってこられるのです(ほんの一歩で、簡単に上がれます。万が一、線路に降りている間に列車が来ても、0.5秒でホームに逃げられる思います)。仮に山手線が低床ホームなら、新大久保駅の悲劇は起きなかったでしょう。高齢化社会、足や目が不自由な方が増えてくる中で、誤ってホームから足を踏み外す方もまた、必ず増えるはずです。そういった場合を考えると、都電荒川線式のバリアフリー化も経済的に優れた一案ではありますが、やはり安全性という面では低床式LRTが王道かな、と考えております。

Re:遠鉄のLRT化は無理では?
 投稿者--- brother-t (ホームページ) 投稿日時: 2001年4月30日 23時06分

 こんばんは。

 確か遠鉄の駅勢圏が半径500mくらいと言う話を聞いた事があります。その前提で98年度の輸送密度が10,949人/日と言うのはやはり大きな人口集積があってのことだと思います。それでもこの数字は広島電鉄の18,109人/日の6割程度で遠鉄のLRT化を現状の路線の複線化や市内路線の格子線状化なども含めて検討していけば、十分対応出きると思います。ただ作者の高橋氏はやはり直通を考えていたのですね。

 JRに関しては言葉が足りなかった様で、直通と言うよりも小倉などの様に乗換を便利にして利用促進を図るという意味合いです。結局LRTを市街地を中心とした都市の活性化を目的とした時にやはり余所者に使いやすい交通機関と言うのも一つの大きな要因だと思い書きました。新都田線に関しては天竜浜名湖線の直通など非常に理にかなっていて更なるプラスαを求めた良い提言だと思います。

 余談ですが、低床LRTに対しては「高床式でも、都電荒川線のようにバリアフリーには対応できる」というご指摘が多いですね。これは一面の真理なのですが、(中略)高齢化社会、足や目が不自由な方が増えてくる中で、誤ってホームから足を踏み外す方もまた、必ず増えるはずです。そういった場合を考えると、都電荒川線式のバリアフリー化も経済的に優れた一案ではありますが、やはり安全性という面では低床式LRTが王道かな、と考えております。

 確かに低床式LRTが王道であるのは否定しませんが、それにこだわりすぎてもとも思います。ただ地方私鉄のLRT化を考えていく時に広島電鉄がやったように郊外型の旧型車を置き変えて行く過程でじわりじわりと低床式に変えていくようなやり方は面白いと思います。

Re:遠鉄のLRT化は無理では?
 投稿者--- エル・アルコン (ホームページ) 投稿日時: 2001年5月1日 00時52分

 遠鉄電車とバス、そしてLRTプランの関係は、以前日立市にLRTを敷いたら、という話の時の日立電鉄の電車線と相通じるものがありますね。

 さて、遠鉄電車ですが、確かに天竜市の中心街を対岸に望む西鹿島で折り返しますが、取り敢えずは天竜市、そして浜北市という衛星都市と浜松を結ぶというロケーションが大きいです。
 LRT郊外線プランにおいて、相似形を描けそうなエリアを考えると、あとは雄踏町方面と、竜洋町方面で考えると、浜松を向いたまとまった流動を確保すればものになる可能性が高まります。竜洋町(掛塚)については、以前御前崎方面からR150で来て、浜松BPを越えて市内に至ったことがありますが、結構流動が多く、かつ道路事情が今一つに見えました。

 そのあたり、既存の高レベルな幹線道路への敷設という条件を決定的に満たせないという難点がありますが...

視点を少し変えてみましょう
 投稿者--- 氏 投稿日時: 2001年5月3日 03時20分

 お元気ですか?Pでございます。

 学校時代、友人とうなぎを食べに行ったことがある町です、浜松。まちづくり…というか、都心整備の状況は悪くはないのですが、アクトタワー周辺だけが浮いているような印象がありました。もう一つ思ったのが、中京圏の都市の典型的な肥大例だな…と。愛知県下にはこのままいけば浜松っぽくなるな…という都市が何ヶ所もあります。

 LRTの研究がこんな具体的に進めれれているとはやっぱりなというか、驚いたというか…。
 改めて感じるのは、浜松はLRT好適都市ですね。ただ、この町の産業構造はヤマハとホンダという2大エンジン系企業の城下町ですので、どれだけモービルシフトしてもらえるかが鍵ですね。新浜名市構想はともかくとして、このLRT案はかなり頷けます。ただ、エル卿のご指摘通り、道路状態は今一歩ですね。舞阪辺りは対向2車線のままの部分が多いですし、この部分はJRの操車場敷地を活用できますが、北東部はもう少し練った方が良いでしょうね。

 また、遠鉄のネットワーク的にも、さいたま先生のご指摘通り天竜二俣までの乗り入れ(…にとどまらず、天竜市役所に近接する旧国鉄の未成線:佐久間線の完成部分数キロもPは含めたいですね)もあったほうが良いと感じます。そうなれば、近郊路線から都市間路線になりますし、天浜線の集客対策としても良いでしょう。

 遠鉄のLRT化は考えなくても良いと思います。むしろ、市内高架を降りた辺り(遠州助信?遠州馬込?)で接続して、LRV乗り入れを行うといった手法のほうが良いでしょう。現遠鉄線は基幹路線に、新設のLRTは都心連結用と用途を分けて並存させるべきですね。また、新都田線計画の方も拝謁させていただきましたが、この路線、近在に館山寺温泉を通ってますね。提案通り、天龍浜名湖鉄道と乗り入れるなら、観光路線にもなりますよ(「浜名湖パルパル」というTVCMも流れる遊園地もあります。中京圏では「長島温泉」の方がマジョリティは高いのですが…) 。

 中部地方ネタに歓喜するとは…まだ私は道民になりきれていませんね。さて、札幌市北部の交通に関して、ふと感じる部分がありましたので、機会を改めて、また参上させて頂きます。
 それでは皆様、楽しい連休を!
 So Long.

〔LRT〕常総新線についての紹介
 投稿者--- 打越健太郎
 投稿日時: 2001年5月4日 14時27分
〔LRT〕常総新線についての紹介
└ 〔LRT→ガイドウェイバス〕常総新線って案外適地では?
 └ガイドウェイバスすら採算割れするのではという気がします
  └仰る通りです

 皆様、こんにちは。打越健太郎です。先日来申し上げているように、僕は4月から茨城県の職員になりました。土木部監理課の予算担当、ということで、先日来、予算書の作成をやっていた(茨城県の予算についての概略を知るための研修、OJTなのかもしれません)のですが、茨城県の土木関係の予算は約2000億、予算の総額が約1兆円ですから、かなりの部分が土木関係に占められているわけです。茨城県は可住地面積が全国第4位と、とにかく広大ですから、インフラの集約整備がなかなか出来ません。凄いお金を使わざるを得ません。せめてこの2000億円を、1円の無駄も無く使っていきたいものです。

 さて、その茨城県内の計画で、市町村のパンフレットなどにも漠然と出てくる(したがって、インサイダーではありませんよ)ものの、実際には噂の域を出ず、県民にすら殆ど知られていない路線計画のお話を致します。
 この度、常磐新線の名称が本決まりになりました。「つくばエクスプレス」と申します。思うに、「常磐新線」という名は不適当(「常磐」と言いつつ「磐」、すなわち磐城国(福島県)とは何の関係も無い)ですから、ズバリ目的地の筑波研究学園都市(都市名は漢字の「筑波」、自治体名は仮名で「つくば」です)の名を取ったのは、適切な命名でありましょう。これが2005年に開通しますと、秋葉原〜つくば間は45分で結ばれ「陸の孤島」という状態は打破されることでしょうね。
 しかし、常磐新線の完成はワンステップに過ぎません。「つくばエクスプレス」はつくば市と東京を結びますが、県内の交通手段としては役に立ちません。つくば市はあくまでも茨城県の一都市であり、茨城県内の有機的ネットワークの中に位置付けられてこそ、茨城県全体の健全な発展が期待できるというものでしょう。
 そこで、次のステップが考えられています。最初は「つくばエクスプレス」土浦、ないし石岡に延長することが考えられていました。これも一案です。この際には常磐線の特急をこちらに移し、「つくばエクスプレス」の優秀な線形を生かして160km/h(振り子車を使えば更なる高速)運転を行えますから、都内から水戸・日立までの所用時間が随分と短縮されるでしょう(石岡延長として、僕の個人的なシミュレーションでは20分ほど短縮すると思います)。また、このように直通特急を走らせる、というのは北越急行・智頭急行などに見られるように、新線鉄道の経営を安定化させるのに随分と役立ちます。しかし、高速鉄道の更なる建設は、現在の茨城県にとってはなかなかに困難です。茨城県は財政再建団体転落(=倒産)寸前なのですから、必要な資金を調達・投入することが出来る見込みが全く立ちません。また、つくば市は近い将来、土浦市と合併して県南の中核・文字通りの中核市となることが期待されているのですが、土浦〜つくば間には、むしろ都市交通の手段が求められているとも言われています(現在はバスがあるが、定時性・高速性には問題が多い)。

 そこで、都市交通としての東西軸の整備という考え方が出てまいります。つくば〜土浦間に何らかの軌道系を導入しよう、というわけです。AGTとLRTの双方が考えられています(県内のマスコミではAGT報道が先行)。この路線については「常総新線」と仮称されています。将来は、つくば〜土浦間だけでなく、はるか西まで伸ばし、茨城県の一都市でありながら県内との交通手段が極めて貧弱な古河市を起点とし、下妻市・つくば市を通って土浦市に至る路線が考えられています。ここまで長く、しかも郊外をも通るとなると、高架しか走れないAGTは不適当ですね。そうなるとLRTの出番、ということになるのですが、さて…

 皆様は、この考えをどう思われますか?

〔LRT→ガイドウェイバス〕常総新線って案外適地では?
 投稿者--- とも氏 投稿日時: 2001年5月4日 15時39分

 ともです。

 常総新線ですか・・・
 本当に軌道系がベストなんでしょうか。需要ってどの程度あるんでしょうか。正直不安です。

 ということで個人的には高速バス&ガイドウェイバスだと思います。
 この区間には南側にほぼ平行して圏央道があります。これを使わない手はありません。土浦〜つくばにしても、土浦のバス専用道路という先進的なインフラを無駄にするのはもったいないですし、つくばの無駄に(失礼!)広い街路を有効に使うと言う観点からも、例えば

土浦駅〜つくばセンター  : 高架ガイドウェイ
つくばセンター〜圏央道つくばIC  : 専用レーン(一部平面ガイドウェイ)
圏央道境IC〜古河駅  : 専用レーンまたはガイドウェイ

てな感じのものなら、事業費はさほどかからずに高速公共交通ネットワーク形成が可能です。さらには古河〜水戸(これこそ需要が不安ですが)、古河〜成田空港、つくば〜前橋・高崎など新たな路線への発展もバスシステムなら可能です。

 こんなんどうでしょう。ってネタがバスにすり変わってますね。(笑)ではでは。

ガイドウェイバスすら採算割れするのではという気がします
 投稿者--- 樫通氏 投稿日時: 2001年5月5日 12時26分

★おっしゃるとおりつくばは非常に街路が広く、面的に非常に広がっている都市です。ただしたしかに渋滞もあるにはありますが、果たして公共交通機関が成立するくらい人口が密集しているわけではないという気がしております。公共交通機関を日常的に利用するのは、

  • 出発地から終着点までフリークエンシーを充分確保できる公共交通機関だけで到達できるか、
  • 出発駅近くまで車で行くけど到着地ではクルマは不要

というケースがほとんどと考えます。つくば〜古河とかつくば〜土浦の場合、いずれの起終点とも面的に広がりすぎて、公共交通機関を利用した場合終点でも別の足が必要になって、結局少々の渋滞でも車を使って時間のメリットをあまり得られないのではとおもいます。

 また、土浦方面への自動車利用は、特に上りが時間の読めないバス利用を避けて常磐線へのパーク&ライドの流れがあるかと思いますが、この利用分については常磐新線開通後は駐車するとしたら新線沿線でしょう。すなわちその分は土浦方面の交通量は減るのではと思います。

 以上の点から、例え投資の安いガイドウェイバスといえども採算ラインへの集客力があるようにはあまり考えられません。

仰る通りです
 投稿者--- 打越健太郎
氏 投稿日時: 2001年5月5日 17時25分

 とも様、樫通様、ご意見有り難うございます。特に樫通様のご意見に、実は賛成です。県職員の僕(水戸市在住)でさえ、古河市には1度も行った事がございませんし…

 むしろ「何らかの方法で、県内の有機的なもっとワークを」という行政としての目標が先に有っての計画ですからね。まずは「水戸に来れば、何か面白いことがあるぞ」という、都市の魅力を高める施策が先でしょうか。

2004.11.02 Update


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