【検証:】中量板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】<中量輸送システムの明日…>
(過去ログNo.320)
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軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- (仮)奈良環状LRT氏
 投稿日時: 2001年3月16日 00時49分
軌道系交通機関に対する敵意について。
└Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 └Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
  └Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
   └Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
   └Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
    └Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
   └Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
    └Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
└Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 └そうですね。

 こんばんは、(仮)奈良環状LRTです。
 一部の掲示板では軌道系の交通機関に対する敵意が激しいように思えますが、何故なのでしょうか?
 お教え頂ければ何よりです。
 参考の「2ちゃんねる」交通・運輸の板などが参考として適切と思えますが、「2ちゃんねる」ではブラウザクラッシャーが多いので。
くれぐれも、ご注意願います。
 参考として挙げたサイトが危険で申し訳ありません。

2ch(メイン) http://www.2ch.net/2ch.html

Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- Ken氏 投稿日時: 2001年3月16日 01時13分

 こんばんは。はじめまして。

 さて、その板を探してみてみました。
 同じハンドルネームの人の発言をトレスして見てみましたが、私が見る限り、あなたが論破された格好ですね。
 論破されて気に食わないからここに書き込んだようにしかみえないんですけど・・・(^^;;)

 論破されて気に食わないなら、初めから議論しかけなきゃいいのになぁ、なんて思ってしまいました。

 失礼します。

Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- (仮)奈良環状LRT氏 投稿日時: 2001年3月16日 01時18分

(仮)奈良環状LRTです さっそくのレスありがとうございます。
 まだまだ、論争は続くと思いますよ。
 気に食わないからというより、理性的な人々の意見を求めたかったと言う事ですよ。多くの意見に耳を傾ける事は良い事では無いでしょうか?
 如何

Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- とも氏 投稿日時: 2001年3月16日 09時21分

 ともです。こんばんは。

 僕も見ました。
 これって極めて重要な話ですよ。
 言ってみれば、「LRTや路面電車に対して一般の人が思っていることってこんなこと」ということじゃないですかね。
 なにも軌道系に対する敵意ではないのでは?。簡単に言えば、「そんなんだれが使うんだい?」とか「そんなんで渋滞はなくなるの?」とか「それが出来ても使えないよ」いう素朴な疑問あるいは批判です。きっと。
 さらに、他のレスで沢村様とか僕とかが書いてますけど、反論している人が言いたいことには「LRTを導入することは悪くはないけど、それが自己目的化しているんじゃないんですか?」という点もあるんじゃないですかね。

 軌道系導入の議論は、広い視点(都市としてのあるべき姿といった理想論も含めますよ)から軌道系なのか自動車系(バスを含む)なのかという議論をすべきであって、一律に「自動車は悪だ!」という前提と「LRTや鉄道はすばらしい」という点で押しても無理があります。
 まずは、その都市にとって「何が、なぜ必要なのか」を議論すべきでしょう(過去ログにイヤと言うほどこの辺の話がありますよ(笑))。

 渋滞している道路に軌道系を入れれば良いのなら、なにも「交通工学」とか「交通経済学」とか「都市工学」とかという分野は必要ないですよね(笑)
 そんなに単純じゃないですよ。道路造ったって渋滞が無くならない(当然減りはしますけど)のも事実だし、鉄道新線造ったって混雑緩和されないのもまた事実なんですから。
 実際に交通計画をやっている人間からすれば、奈良環状様への意見を敵意といったら、「どこでなにをやっても住民が敵意を持っているのでは?」となってしまいますよ(笑)。

P.S 一時期の打越様との議論を思い出しますね(笑)。

 とりあえずは雑感です。ではでは。

Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- (仮)奈良環状LRT氏 投稿日時: 2001年3月16日 23時37分

(仮)奈良環状LRTです レスありがとうございます。

 さらに、他のレスで沢村様とか僕とかが書いてますけど、反論している人が言いたいことには「LRTを導入することは悪くはないけど、それが自己目的化しているんじゃないんですか?」という点もあるんじゃないですかね。

 確かに、その危険はありますね。

 実際に交通計画をやっている人間からすれば、奈良環状様への意見を敵意といったら、「どこでなにをやっても住民が敵意を持っているのでは?」となってしまいますよ(笑)。

 確かにそうかも、知れませんね。
 論理を慎重に練り直す必要を感じます。
 失礼します。

Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- 沢村慶司郎氏 投稿日時: 2001年3月16日 12時51分

 こんにちは。久しぶりです(^^)しばらくROMってました。

 言ってみれば、「LRTや路面電車に対して一般の人が思っていることってこんなこと」ということじゃないですかね。

 そうですね。LRTに積極的な態度を見せる人の多くは、鉄道ファンだと思うんですよ。
 だから鉄道ファンの目線になってることが多いと思うんですね。
 市民がすべて同じ目線なら、そりゃ線路引けば乗ってくれる(期待できる)と思うんですけど、実際にはそうじゃないところが、世の中の現実だと思います。

 しかも、過去に、新交通やモノレールなど、未来の交通はこれだ!って吹聴されて導入された交通機関が、結局失敗に終わってることが多いのを見ると、一般人の目線からすればLRTもこれとかわりません。(これらと同じ失敗を繰替えさない保証がない)

 そういう一般市民を説得する作業が、LRT積極派には必要と思います。

 さらに、他のレスで沢村様とか僕とかが書いてますけど、反論している人が言いたいことには「LRTを導入することは悪くはないけど、それが自己目的化しているんじゃないんですか?」という点もあるんじゃないですかね。

 そうですね。

 普遍的に「〜が悪だ!」「〜が素晴らしい!」という話は意味がないですね。
 過去に似たような話がありましたが・・・結局適材適所ってことで話が済むわけです。

 渋滞している道路に軌道系を入れれば良いのなら、なにも「交通工学」とか「交通経済学」とか「都市工学」とかという分野は必要ないですよね(笑)
 そんなに単純じゃないですよ。道路造ったって渋滞が無くならない(当然減りはしますけど)のも事実だし、鉄道新線造ったって混雑緩和されないのもまた事実なんですから。

 そうですね。私の住む地域では、数年前に地下鉄が開通しましたが(その後さらにもう一つ開通)、周辺道路の渋滞はまったく減っていません。
 公共交通→渋滞解消、というのは、よほど特殊な事情がある場合だけの極めて稀なケースじゃないか?と思っています。

 実際に交通計画をやっている人間からすれば、奈良環状様への意見を敵意といったら、「どこでなにをやっても住民が敵意を持っているのでは?」となってしまいますよ(笑)。

 同感です。
 素朴な疑問・質問をいちいち反感や敵意ととらえる考え自体が、お役所的な、「俺たちの決めたことに口を出すな!」的な、強権的で人の話を聞かない姿勢の表れでは?
 LRT積極派はそういう考えの持ち主か?と勘ぐってしまいます。

 愚痴をおっしゃるのは結構だけど、愚痴る前に、もっとやることがあるような気がしました。

 なお、私は、その2chのログも拝見しました。

Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- (仮)奈良環状LRT氏 投稿日時: 2001年3月16日 23時43分

 (仮)奈良環状LRTです
 沢村慶司郎さんレスありがとうございます。
 確かに、愚痴る前に、慎重な論理の練り直しが必要と思います。

Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- brother-t氏  http://members.jcom.home.ne.jp/brother/index.htm" target="_blank 投稿日時: 2001年3月16日 13時19分

 こんにちわ〜(仮)奈良環状LRTさん

 2chに手を出すとはすごいですねぇ、しかし掲示板の方を見ましたがなかなか興味深い討論になってたと思います。

2ch 運輸交通板 路面電車(LRT)の復活と改良 その4 スレッド http://salami.2ch.net/test/read.cgi?bbs=traf&key=983364656

 ただこの掲示板での奈良環状さんの意見を読んだ限りで感じたのは、言い方は悪いですが「環境の為には多少の不便は覚悟するのが当然」と言うスタンスで、確かに環境問題は考えて行くべき大きな問題だとは思いますが、やはり精神論では受け取り手に対して説得力はないと思います。もしそれでも環境問題にこだわるのならどういった面が問題でその為にどうしたら良いのかを整理された方が良いと思います。
 全くこの掲示板とは関係無いのですが、僕も環境問題には多少の興味があるので本などを読んで研究しているのですがその中で参考になったものを少し紹介しておきますと

「熱学外論」  槌田 敦著 朝倉書店
「環境税とは何か」  石 弘光著 岩波新書

 それでは失礼します。

Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- (仮)奈良環状LRT氏 投稿日時: 2001年3月16日 23時50分

 こんばんは、(仮)奈良環状LRTです レスありがとうございます。

 2chに手を出すとはすごいですねぇ、しかし掲示板の方を見ましたがなかなか興味深い討論になってたと思います。

 まあ、確かに興味深い討論で楽しめました。
(討論と言うより、掛け合い漫才をやってるみたいで、楽しかったです)

 ただこの掲示板での奈良環状さんの意見を読んだ限りで感じたのは、言い方は悪いですが「環境の為には多少の不便は覚悟するのが当然」と言うスタンスで、確かに環境問題は考えて行くべき大きな問題だとは思いますが、やはり精神論では受け取り手に対して説得力はないと思います。もしそれでも環境問題にこだわるのならどういった面が問題でその為にどうしたら良いのかを整理された方が良いと思います。

 確かに、その通りです。
 効果的な議論の為には、論点の整理が必要ですね。

 ありがとうございますbrother-tさん。

Re:軌道系交通機関に対する敵意について。
 投稿者--- KAZ氏 投稿日時: 2001年3月16日 12時20分

 ひとことだけ。
 2chの討論で本気になってもしょうがないと思いますよ。煽りがほとんどですしね。

 但しともさんの仰るように実際の一般市民の声に近いものもあると思いますし、その辺をうまく汲み取って自分の知識にできればいいんじゃないですか?

そうですね。
 投稿者--- とも氏 投稿日時: 2001年3月16日 15時18分

 ともです。
 同感です。
 奈良環状さんがどのような方が存じませんが、もし、今後、LRTの推進運動をしたいのであれば、実際の批判はこんなもんじゃ無いと思った方がいいですよ。
 仕事柄、いろいろな人たち(ただの住民、反対派、環境団体、土建業者などなど)から計画について批判を受けることがありますが、変な話、この「敵意」程度の煽り&批判だったら余裕ですよ(笑)。

 こんなんで愚痴をこぼしては、交通計画なんてできません(だれもやらないって(笑))。
 おっと、打越さんに言うことですね、こういうことは。

 ではでは。

はじめまして。
 投稿者---岸里旗の台氏 投稿日時:2001年3月16日 23時23分
はじめまして。
└Re:はじめまして。
└Re:はじめまして。
└Re:はじめまして。
└Re:はじめまして。
 └Re:はじめまして。

 2chの運輸・交通板LRTスレッドから来ました。
 2chは匿名掲示板なので議論に向く場所ではないのは確かですが、しかし、匿名掲示板だからこそできる議論というのもありますよ。

 さて、私は向こうでLRT推進派の立場で時々議論に参加している者ですが、奈良環状氏とは少し立場が違いまして、向こうのスレの用語で言えば「街造り派」です。私が理想とする街についてはハンドルネームを見ていただけばすぐにわかるでしょうけど、いわゆる「歩いて暮らせる街」を望む者です。そういう街を実現するための武器としてLRTを推進しようとしているわけです。

 広々とした郊外に住むことを望む人は多いでしょうけど、私のように「歩いて暮らせる街」を望む人も決して少なくはないと思います。現状では、そのような街はほとんど東京と大阪の市街地に限られてしまいます。それを、ある程度以上の規模の都市であれば、「歩いて暮らせる街」を望む人はそういう選択が可能なようにしたい。私はそういう考えです。

 私がHNにしている地域で「歩いて暮らせる街」が実現していることについては、利用しやすく日常の脚として気軽に利用できるきめこまかな軌道系輸送機関の存在が大きな力になっていると思います。通勤輸送に特化した近年の新設電鉄路線にはこういう日常の脚として利用しやすい気軽さ、身近さが欠けていると思うのです。長い駅間距離、大規模な駅施設、こういう電鉄は短時間で膨大な乗客を輸送できるので通勤輸送には適しますが、日常の脚にはなりにくいでしょう。

 だから私の望むLRTは必ずしも路面電車タイプでなくともよい。軌道系の中量輸送機関であれば、連接ガイドウェイバスでもよいし、池上腺のような「簡易な施設で運行する電鉄」でもよいわけです。

 とりあえず今回は自己紹介を兼ねてLRTについての私見の披露で終わってしまいましたが、今後ともよろしくお願いします。

Re:はじめまして。
 投稿者--- とも氏 投稿日時: 2001年3月17日 00時04分

 はじめまして。ともと申します。よろしくお願いします。

 なるほど、「歩いて暮らせる街」ですか。
 確かに、東京や大阪の一部エリアをのぞき、極めて少ないですね。
 これを実現させるには2つの考え方があると思います。
 まずは、都市構造をそのように再編させるというやりかた、そしてもう一つはそれに応えられる交通網にすると言う考え方です。
 前者の都市構造に関しては、長野のように地方であってもそれに近いものが実現している都市もありますので、地方などでも実現可能性はあるでしょう。
 しかし、後者には大きな問題があります。
 仮に人口30万人程度の地方都市でこれをやろうとすると、結果的に都心一極集中型の欧米型の都市構造でも無い限りは極めて難しいです。
 なぜなら、人口の張り付きがそのような形態の都市であれば、軌道系の利用者が少なくなるということがおき、採算性の問題がありますから。

 あと、もう一つ、考え方の話なんですが、歩ける範囲はどの程度と御考えでしょうか。
 一般的に500mまでは徒歩圏といいますが、高齢者が何ら抵抗なく歩けるのは150m程度という話もあります。
 ここはしっかりさせないといけませんね。

 とりあえず、雑感です。僕は交通計画関係を生業にしていますが、都市計画もやっていましたから、議論に積極的に関与させてください(あちらでは相手にされない土木系ですが(笑)) 。

ではでは。

Re:はじめまして。
 投稿者--- KAZ氏 投稿日時: 2001年3月17日 00時24分

 はじめまして。私も概ね同意です。ヒューマンサイズの都市というのは個人的には魅力と感じていますので、そういった街が増えるのは歓迎したいですからね(笑)。

 細かいことですが2chの癖が抜けていませんよ。池上「腺」はいけませんねぇ(笑)。

 ではまた。

Re:はじめまして。
 投稿者--- (仮)奈良環状LRT氏 投稿日時: 2001年3月17日 01時00分

こんばんは、(仮)奈良環状LRTです

 2chは匿名掲示板なので議論に向く場所ではないのは確かですが、しかし、匿名掲示板だからこそできる議論というのもありますよ。

 確かに、言えますね、同意します。
 気が付くと、掛け合い漫才みたいになってる時がありますけど。

 さて、私は向こうでLRT推進派の立場で時々議論に参加している者ですが、奈良環状氏とは少し立場が違いまして、向こうのスレの用語で言えば「街造り派」です。私が理想とする街についてはハンドルネームを見ていただけばすぐにわかるでしょうけど、いわゆる「歩いて暮らせる街」を望む者です。そういう街を実現するための武器としてLRTを推進しようとしているわけです。

 確かに、歩いて暮らせる街は魅力ですね。

 私もよろしくお願い申し上げます。
 所で、話は飛びますが、白浜のサファリで連節バスがありますね。
 機関車が10両ぐらいの客車を引っ張ってるのがほほえましいですね。(両数を間違ってたら、ごめんなさい)

Re:はじめまして。
 投稿者--- brother-t氏  http://members.jcom.home.ne.jp/brother/index.htm" target="_blank 投稿日時: 2001年3月17日 01時32分

 はじめまして、brother-tと言います。2chは以外にと言っては失礼ですがしっかりとした議論をしていてびっくりしました。

 「歩いて暮らせる街」ですか、僕は交通機関について考える時「全ての交通機関は自転車・車を含めて歩くことの代替あるいは機能強化」と考えています。しかし最近の街を見てると車社会の悪影響か大味な街や交通システムが多い気がします。昔営業のバイトでシーサイドライン沿線を回った事があるのですが、シーサイドラインは使えませんでしたね、やはり1〜2駅くらいでは10分くらい待って200円くらい払って階段上り下りすると言うのはやっぱり不便でしたね(ってどっかで書きましたが)。

 ともさんが長野を例に挙げていましたが、地方の中小私鉄グループがなんとか生き残ってるケースも多い日本ではやりようによっては「歩いて暮せる街」までは行かないにせよ、ある程度車依存度が低い街が増やせそうな気がします。

 私がHNにしている地域で「歩いて暮らせる街」が実現していることについては、利用しやすく日常の脚として気軽に利用できるきめこまかな軌道系輸送機関の存在が大きな力になっていると思います。通勤輸送に特化した近年の新設電鉄路線にはこういう日常の脚として利用しやすい気軽さ、身近さが欠けていると思うのです。長い駅間距離、大規模な駅施設、こういう電鉄は短時間で膨大な乗客を輸送できるので通勤輸送には適しますが、日常の脚にはなりにくいでしょう。

 これは言えますね、例えば最初に出したシーサイドラインもある意味そうですが首都圏では厚木(小田急)や川越(東武)、千葉(京成千原線)、横須賀(JR横須賀線)、千葉NT(北総)、多摩NT(京王)等では新駅を開設すれば市内線として新しい需要を掘り起こせそうな気がします。確かに通勤輸送に特化せざるを得ない部分は判らなくは無いのですが、これからは通勤輸送も増えはしないのでバス輸送も絡めて頑張って欲しい所です。話はそれてしまいましたがバス会社の分社化も個人的には事情はわかる物の宇都宮などでは電車とバスの連携が取れてないと言う話も聞くので上手く連携して欲しい所です。

 だから私の望むLRTは必ずしも路面電車タイプでなくともよい。軌道系の中量輸送機関であれば、連接ガイドウェイバスでもよいし、池上腺のような「簡易な施設で運行する電鉄」でもよいわけです。

 これは重要ですね。規格にこだわるので無く必要最小限の費用で最大限の公共交通のレベルアップこそがこれからの公共交通を考えて行くべきでしょうね。

 こちらこそよろしくおねがいします。

Re:はじめまして。
 投稿者--- 武蔵大和市氏 投稿日時: 2001年3月18日 04時15分

 はじめまして、ハンドルネーム武蔵大和市駅です。

 私が理想とする街についてはハンドルネームを見ていただけばすぐにわかるでしょうけど、いわゆる「歩いて暮らせる街」を望む者です。そういう街を実現するための武器としてLRTを推進しようとしているわけです。

 地名についての知識があまりなくてすみません。岸里旗の台さんの旗の台とは池上線の駅だと想像はつきますが、岸里というのはどのあたりのことでしょうか。
 またその「歩いて暮らせる街」というのをもうちょっと詳しく聞かせていただけませんでしょうか?
 私もHNの通り路線が入り組んでいるところの近くに住んでますが、あまり歩いて移動というのは考えたことがありません。逆にどこを向いても10分歩けば線路にぶつかるので踏切がうっとおしいと思うことの方が多いです。
 「歩いて暮らす」ためにはその範囲でたいていの用が足りるとか、商店街を一歩きすれば必要な物がそろうとか、そういう環境が必要なのかなという気はします。地方でも門前町とか城下町みたいなところではそんな便利な環境もあるでしょうが、逆にそういう街だと後から鉄道とかを引くのはえらく難儀でしょうね。

 広々とした郊外に住むことを望む人は多いでしょうけど、私のように「歩いて暮らせる街」を望む人も決して少なくはないと思います。現状では、そのような街はほとんど東京と大阪の市街地に限られてしまいます。それを、ある程度以上の規模の都市であれば、「歩いて暮らせる街」を望む人はそういう選択が可能なようにしたい。私はそういう考えです。

単純に商店街の近くに住めばいいのでは?

 ともさんが長野を例に挙げていましたが、地方の中小私鉄グループがなんとか生き残ってるケースも多い日本ではやりようによっては「歩いて暮せる街」までは行かないにせよ、ある程度車依存度が低い街が増やせそうな気がします。

これはそう思います。

 私がHNにしている地域で「歩いて暮らせる街」が実現していることについては、利用しやすく日常の脚として気軽に利用できるきめこまかな軌道系輸送機関の存在が大きな力になっていると思います。通勤輸送に特化した近年の新設電鉄路線にはこういう日常の脚として利用しやすい気軽さ、身近さが欠けていると思うのです。長い駅間距離、大規模な駅施設、こういう電鉄は短時間で膨大な乗客を輸送できるので通勤輸送には適しますが、日常の脚にはなりにくいでしょう。

 新幹線に平行する埼玉新都市交通なんかもそういう存在ですね。
 都市間輸送や通勤需要には高速線、日常の足には駅を細かく設定した低速線という住み分けがきちんとなされていればいいのだと思います。
 ただそれを鉄道1路線でやろうとすると急行運転が不可欠になり、複線化など設備投資がかさんでしまうのが難しいところですね。

帰って参りました
 投稿者---打越健太郎氏 投稿日時:2001年3月20日 21時49分
帰って参りました
└Re:帰って参りました

 ボンソワール(爆)。打越健太郎です。先ほど、ドイツ・スイス・フランスと回った旅行から帰って参りました。鉄道の旅ではなかったのですが、それでもスイス・インターラーケンの登山鉄道、フランスの新幹線TGV、そして自由時間の取れたパリでは地下鉄とLRTとに乗って参りました。また、乗れなかったのですが、フランクフルト・アム・マイン、ハイデルベルク、ミュンヒェンのLRTも移動中に拝見致しました。

 パリでは実際にバスとの乗継やチケットキャンセラーなどを試してみて、日本でも実現は可能ではないかと思うに至りました。LRTとバスとの乗継、ちっとも大変ではありませんでした。あれくらいなら、市民も受け入れてくれるでしょう。近々、関連投稿をするつもりです。

 常設掲示板のほうでも、日仏新幹線の比較などもやってみたいと思っております。

 今日は少々疲れておりますので、グーテ・ナハト(大爆)。

Re:帰って参りました
 投稿者--- (仮)奈良環状LRT氏 投稿日時: 2001年3月21日 00時10分

 おかえりなさい、(仮)奈良環状LRTと申します。
 お留守の間に、2chで大乱闘をやった挙句、流れて参りました(仮)奈良環状LRTと申します。
 よろしくお願い申し上げます。

これからの都市交通…パリで考えたこと
 投稿者---打越健太郎氏 投稿日時:2001年3月22日 00時25分
これからの都市交通…パリで考えたこと
└Re:これからの都市交通…パリで考えたこと
└Re:これからの都市交通…パリで考えたこと
└Re:これからの都市交通…パリで考えたこと
 └ヨーロッパの都市と交通機関・追伸
  └Re:ヨーロッパの都市と交通機関・追伸

 打越健太郎です。先日も申し上げたように、ヨーロッパを旅行しておりました。あちこち回った中で1番長く滞在したのがパリです。「フランスで英語が通じるかな?」という不安(フランス人は英語を判っても判らないふりをする、という噂がありますよね)もあったのですが、実際は皆さん、英語でもきちんと対応して下さいました。いきなり英語で話しかけられたりして、案外気さくな人も多いのだな、と感じました。

 さて、そのパリです。パリにおける都市交通は地下鉄と高速地下鉄(郊外に直通。日本における横須賀線の都心部が近いかも)、それに郊外のLRT(地下鉄の終点同士を結んでいる。東京で言えばエイトライナー&メトロセブンかな?)とバスがあります。地下鉄は14本と、東京とほぼ同じ数だけあり、環状線の一部を軌道が果たし(パリではLRTが2本、東京では都電荒川線&東急世田谷線とやはり2本)、バスがその間隙を縫って走っている、という意味では、何か東京とよく似ていますね。但し、バスには連節バスもあり、滞在のホテルからよく見かけたバス80系統というのは、連節バスでのべつ満員というくらいに乗っていました。何処から何処まで走っているのかは見当もつきませんでしたが、あれならLRT化しても良さそうに思ったくらいです(無論、単なる思いつきですよ)。
 但し、パリと東京、全く違った点もあります。パリでは地下鉄やバス、LRTの初乗りは8フラン(日本円で144円程度)と、東京のJRと地下鉄の初乗りの中間程度なのですが、実は1回切符を買うと、途中下車しない限り何処まで行っても8フランで良いのです。僕は地下鉄13号線のサン=ドニ・バジリック駅からLRTに乗り、何故かここは乗り継ぎ駅になっていないのでLRTの切符を買い直して、終点のボビニー・パブロ・ピカソ電停(地下鉄5号線の終点です)まで乗ったのですが、どうやら地下鉄5号線・7号線の終点はLRTと地下鉄の乗り継ぎターミナルらしく、ここでは切符を買いなおす必要が無いようなのです。つまり、パリ市内、何処まで行っても8フランなのですね(高速地下鉄は市内のみやはり8フラン。郊外まで乗っていく際には距離制になっていて、運賃も高くなるようです)。これはお得です。

 僕が不在の間の投稿を拝見しているのですが、とも様やエル・アルコン様のご意見として「市民の移動手段として公共交通を活かしたいのなら、人々が自主的に公共交通を利用するようにすべきだ」というものがあるようです(読み違えならばご指摘下さい。お詫び致します)。全くの正論ですね。人々は便利でお得な移動手段を利用するのであって「自家用車を禁止して公共交通に無理やり誘導する」というのは邪道だろうと、自家用車のあまり好きでない僕も思います。まともな公共交通の経営主体も無論、この考え方を取っていて、なるべく便利にして利用してもらおう、と考えているでしょう。
 しかし、実際には乗り継ぎの際、東京では切符の買い直しが必要です。ここでは議論を単純にする為、営団地下鉄は無視してお話し致します(因みにパリでは全部「営団」が運営しています)が、都営地下鉄・都電・都バスを乗り継げば、全部別々に運賃を取られてしまいます。定期券は割引になるようですが、それでも単純な単一運賃とはなっていませんね。通し運賃でもありません。これでは自家用車に対して、費用面で適わないでしょう。1人ならまだしも、4〜5人での移動となれば、「自家用車を利用しないのは何故か?」と思えるくらい、公共交通のほうが割高になってしまいます。これをパリ式に切り替えれば、コスト面で公共交通に勝ち目が出てきそうです。
 では何故、都交通局ではパリ式にしないのでしょうか? そんなことをすれば、減収になってしまうからでしょうね。現在、都電・都バスは大赤字です。で、地下鉄はと言えば、浅草線・三田線・新宿線は収支均衡ですが、大江戸線は収支面では大赤字です。パリ式の均一運賃にしてたとえ乗客が増えたとしても、ますます赤字を増やすことになりかねません。これは独立採算を求められる企業たる都交通局には絶対に受け入れられない事態でしょう。そしてこのことは、何も東京都に限らず、日本全国、何処ででも言える事柄です。むしろ地方私鉄などのほうが、どうしても高めの運賃を取らねばやっていけないだけに、この問題はより深刻かと思われます。

 このような事態が、果たして望ましいのでしょうか? 考え方の一つとしては「これも自由競争に基く市場の審判であって、これで構わないのだ」とも言えます。しかしながら、それは一面の真理に過ぎますまい。自家用車を活用するのは個人にとって非常に便利(=私的効用の最大化)ですが、それが社会全体にとっての最高の在り方(=社会的効用最大化)かと言えば、そうは言えない場合もあるわけです。そして、郊外はいざ知らず、地方都市程度の都市であっても、人々が自家用車ではなく公共交通を積極的に利用してくれたほうが社会全体の利益になる場合というのは、かなり多いはずです。とは言え、公共交通が自家用車などに比べて高すぎる場合に「社会のために自家用車は止めてくれ。高いけど公共交通を利用せよ」と言っても、人々にしてみればイヤでしょうね。そうすると、人為的にでも公共交通の運賃を引き下げ、以て公共交通を利用したほうが人々にとって利益となるように改める必要が生じてきます。 

 では、どうするのか? 1つは公共交通の公共性に目を向け、赤字などお構い無しに運賃を引き下げる、乃至は無料にしてしまうという方法もあるでしょう。しかし、これは取れませんね。かつての国鉄は、公共性の名の下に、驚異的な安い運賃で走り、かつ赤字線もリストラせずに走らせていましたが、結果としてどうなったかは皆様ご存知の通りです。第一、企業である交通事業者(旧国鉄も含め、公営交通であっても全て企業体です)が、そんな案を飲めるはずがありません。潰れてしまいます。
 赤字補填も考えられます。しかし、赤字を出しても必ず補填されるのなら、誰が経営に本腰を入れるでしょうか。むしろ黒字にすれば折角の補助金が貰えないというのであれば、赤字のままのほうが良いとすら言えますね。

 僕が思うに、公共交通の有無・また在り方は都市にとって極めて重要な事柄であり、赤字だから無用とは言いきれません(都市にとっての必要性は、赤字・黒字とは直接関係しない。黒字でも大して必要無い場合もあれば、逆に赤字でも不可欠な路線も有り得る)。また、運賃が高すぎて利用されないのなら、その運賃を引き下げてでも利用を促すことも必要になってくるでしょう。しかし、これは現在の日本で取られている「独立採算性」を維持したままでは、決して解決出来ない問題です。皆様としては、こういった問題に対してどのような解決案をお持ちでしょうか。是非ともお考えをお聴かせ願います。

 一応、私案も示しておきます。
 都市としては、自ら必要と考える交通路線(地下鉄・LRT・バスなど)を立案する必要が生じてきます(必要不可欠な路線がたまたま採算に乗るのなら、誰かが勝手に運営してくれることも考えられるが)。軌道系ならば、どうしても必要な場合インフラを整備する必要があるでしょう(企業による軌道系の自力整備が如何に困難か。補助金無しで近年建設された軌道系は、豊橋鉄道軌道線の井原〜運動公園前と、名鉄軌道線の新関〜関くらいのもの。軌道系の中でもっとも建設費の安い路面電車にして、企業の独力ではこの程度しか整備できない)。そうして、公営でも良いし、その路線を民間企業に委ねても良いですが、誰かに運営をしてもらうという形が求められますね。この際、入札制をとって、一定期間の経営主体を定めるというのはどうでしょう。また、その路線に関して利用を促すために運賃を安く(パリのように)、また極端な場合には(一部都市のLRTのように)無料にする必要も出てくるでしょうが、こうした場合、当然赤字が出てしまうので、単なる入札でなく、補助金つきで入札をすることが求められるでしょう。これに関しては、最初は補助金を少なめにして入札を募り、落札希望者がいなければ補助金額を吊り上げて入札を続ける、というやり方はどうでしょうか。

Re:これからの都市交通…パリで考えたこと
 投稿者--- さいたま市民@西浦和氏 投稿日時: 2001年3月23日 00時28分

 いいですねえ。学生さんの特権ですね。ヨーロッパ・パリの、あの雰囲気は忘れられませんねえ。
 2階建ての電車が地下鉄へ乗り入れるあの醍醐味はパリ独特のものですね。お手本は東京なのですが。オルセー美術館へは行きましたか?

 東京で言えばエイトライナー&メトロセブンかな?)とバスがあります。地下鉄は14本と、東京とほぼ同じ数だけあり、環状線の一部を軌道が果たし(パリではLRTが2本、東京では都電荒川線&東急世田谷線とやはり2本)、バスがその間隙を縫って走っている、という意味では、何か東京とよく似ていますね。

 そう、フランス人はなぜか日本人が好きなのです。トルシェ監督しかり、ゴーン社長しかり。ジャポニズムという言葉もありますね。

 但し、バスには連節バスもあり、滞在のホテルからよく見かけたバス80系統というのは、連節バスでのべつ満員というくらいに乗っていました。何処から何処まで走っているのかは見当もつきませんでしたが、あれならLRT化しても良さそうに思ったくらいです(無論、単なる思いつきですよ)。

 80番のバスはどこからだったかなあ?調べてみましょう。52番には乗りませんでしたか?連節バスは多いですね。ただ、運転間隔がちょっと長いかな。

 但し、パリと東京、全く違った点もあります。パリでは地下鉄やバス、LRTの初乗りは8フラン(日本円で144円程度)と、東京のJRと地下鉄の初乗りの中間程度なのですが、実は1回切符を買うと、途中下車しない限り何処まで行っても8フランで良いのです。(中略)つまり、パリ市内、何処まで行っても8フランなのですね(高速地下鉄は市内のみやはり8フラン。郊外まで乗っていく際には距離制になっていて、運賃も高くなるようです)。これはお得です。

 回数券もありますね。それから、私は知らずに往復券を買わされたことがあります。

 パリの地下鉄は元々私鉄でしたよね。それが市営化され、現在は交通公団になっていますね。
 交通企業を誰が担うかという問題にも繋がりますから、これはまたどこかでお話ししなくてはなりません。ただ、フランスをはじめとするヨーロッパ諸国の戦後は、保守主義と社会民主主義の政権の交代で進んできましたから(我が祖国にはない知恵です)、交通の権利を税金で補うという考えの政策もありますね。その代わり、消費税は高いですよね。おみやげの免税の手続きはしましたか。

 1980年代、N曽根臨調の政策は、それまでの自民党がとっていた漸進的社会改良主義から露骨な資本主義、競争主義への道を開いてしまったと言えます。アメリカではレーガノミックス、イギリスではサッチャリズムと符合し、バブル崩壊まで、無用の競争を空回りすることになってしまったのです。レーガノミックスは「双子の赤字」解消のための政策、サッチャリズムは「英国病」退治のための政策だったのですが、N曽根臨調は私たちに何をもたらしたのでしょう?社会改良のための国策を遂行する国営企業を一部の新興財閥や労働貴族へ売り渡してしまった形になったのではないでしょうか。交通政策では、居住・交通の自由を経済のファクターを楯に奪い、過疎過密を拡大しただけではないでしょうか。

 では、どうするのか? 1つは公共交通の公共性に目を向け、赤字などお構い無しに運賃を引き下げる、乃至は無料にしてしまうという方法もあるでしょう。しかし、これは取れませんね。かつての国鉄は、公共性の名の下に、驚異的な安い運賃で走り、かつ赤字線もリストラせずに走らせていましたが、結果としてどうなったかは皆様ご存知の通りです。第一、企業である交通事業者(旧国鉄も含め、公営交通であっても全て企業体です)が、そんな案を飲めるはずがありません。潰れてしまいます。

 フランスの国鉄は現在でもちょう密な路線網を持っていますが、70年代に大リストラをしたはずです。これは、モータリゼーションの進行に対しての対応であり、このリストラを補う交通政策は地域ごとに民主的合理的に決定されたはずです。ですからヨーロッパの地方交通は住民の意見や意志が反映されているわけです。

 日本では、国鉄の民営化は政治主導の建設によって生じた負債を、私企業形態にすることで利用者や納税者へ押しつける形になったのです。ただ、建設時の目的に公共交通の充実という大義名分があったことも確かです。当時、国鉄の負債を減らす政策が行われたかと言えば、いささかあやしい。現在の金融機関や建設会社などへの救済とどこが違ったのか?何とも言えません。
 膨大な負債を抱えた公共企業を国の財政から切り離したことで、国の財政はどれだけ潤ったのでしょう?また、突然巨大な負債を抱えた(計画的に返済するとはいえ)大企業が誕生し、採算の名の下に、負債を解消するために財産や人材の切り売りを始めたことは、負債をさらに個人へ転嫁させる形にも見えますね。

 僕が思うに、公共交通の有無・また在り方は都市にとって極めて重要な事柄であり、赤字だから無用とは言いきれません(中略)しかし、これは現在の日本で取られている「独立採算性」を維持したままでは、決して解決出来ない問題です。皆様としては、こういった問題に対してどのような解決案をお持ちでしょうか。是非ともお考えをお聴かせ願います。

 おそらく、この掲示板には経済に詳しい方もあるでしょうから、そちらの方へ教わりたいのですが、「独立採算」というのは矛盾した考え方のような気もします。元手がないところへ借金をして事業を興したときに、それが借金を返済できるほど利益を生み出すのかどうかを考えたら、事業は興らないような気もします。

 一応、私案も示しておきます。
 都市としては、自ら必要と考える交通路線(地下鉄・LRT・バスなど)を立案する必要が生じてきます(必要不可欠な路線がたまたま採算に乗るのなら、誰かが勝手に運営してくれることも考えられるが)(中略)。軌道系の中でもっとも建設費の安い路面電車にして、企業の独力ではこの程度しか整備できない)。そうして、公営でも良いし、その路線を民間企業に委ねても良いですが、誰かに運営をしてもらうという形が求められますね。

 これはドイツ式の上下分離民営化ですか。

 この際、入札制をとって、一定期間の経営主体を定めるというのはどうでしょう。

 これはイギリス式の上下分離民営化。フランチャイズ方式というらしい。

 また、その路線に関して利用を促すために運賃を安く(パリのように)、また極端な場合には(一部都市のLRTのように)無料にする必要も出てくるでしょうが、こうした場合、当然赤字が出てしまうので、単なる入札でなく、補助金つきで入札をすることが求められるでしょう。これに関しては、最初は補助金を少なめにして入札を募り、落札希望者がいなければ補助金額を吊り上げて入札を続ける、というやり方はどうでしょうか。

 利益と補助金の関係が分からないので、経営希望者がボランティアになってしまうのでは?補助金額の希望も入札すれば競争になるでしょう。補助金額の一番少ない企業に経営を委ねればいいわけです。もちろん運営上の厳しい条件も忘れずに。

 乱筆ご容赦。いろいろおしえてください。

Re:これからの都市交通…パリで考えたこと
 投稿者--- とも氏 投稿日時: 2001年3月23日 01時06分

 ともです。こんばんは。
 各論ではいろいろあるので、いずれ新規でと思いますが、まずは感想を。

 パリには行ったことが無いので、コメントは難しいのですが、パリの都市交通と郊外鉄道の関係は興味深いものがありますね。TGVもRERの線路を借りていたり・・・。

 但し、パリと東京、全く違った点もあります。パリでは地下鉄やバス、LRTの初乗りは8フラン(日本円で144円程度)と、東京のJRと地下鉄の初乗りの中間程度なのですが、実は1回切符を買うと、途中下車しない限り何処まで行っても8フランで良いのです。

 いわゆる均一ゾーン制ですね。ニューヨークも、バンクーバーも同じようなシステムですね。ただ、パリのすごいところは、そのエリアが広いことですね。

 僕が不在の間の投稿を拝見しているのですが、とも様やエル・アルコン様のご意見として「市民の移動手段として公共交通を活かしたいのなら、人々が自主的に公共交通を利用するようにすべきだ」というものがあるようです(読み違えならばご指摘下さい。お詫び致します)。全くの正論ですね。(略)

 めずらしく??打越様と意見が一致しますね(笑)
 って、冗談はさておき、そのへんの視点が落ちているんですよね。日本のTDM論議には。環境団体が例に出される欧米の都市にしても結局のところ考え方のベースはこのとおりなんですね。であるからこそ市民への打ち出しも「やってみませんか」とか「どうですか」といったやり方ですね。ところが、日本の軌道系への転換論議では「するべき」「しなくてはならない」といった形になるんですね。不思議なものです。

 と、まずはこんなところで。運営の話はなんか久しぶりですね。
 また、PFIとか運営権の話しは別にやりたいですね。再度になりますが(過去ログ参照)
 ということでここではやめときます。

≪【都市交通全般】つくば市に見る公共交通への公的支援 <整備資金とPFI> log311.html

 ではでは。

Re:これからの都市交通…パリで考えたこと
 投稿者--- 氏 投稿日時: 2001年3月24日 02時09分

 おかえりなさいまし。Pでございます。
 私は台北で、ストアードフェアカードを買って使っていました。パリにはカルト・オランジュだったかカルネだったか…があったと思ったのですが?それとも、短期滞在者には使いにくいものだたのでしょうか?

 僕が不在の間の投稿を拝見…思います。まともな公共交通の経営主体も無論、この考え方を取っていて、なるべく便利にして利用してもらおう、と考えているでしょう。

 あれ?これまで、そういう趣旨の討論をしていたのではなかったのでしょうか?

 しかし、実際には…むしろ地方私鉄などのほうが、どうしても高めの運賃を取らねばやっていけないだけに、この問題はより深刻かと思われます。

 運賃の問題は、鉄道の運営と鉱油税が組み合ったヨーロッパを模倣することは危険でしょう。日本はおかしな国ですね。鉄道がこれだけ発達しているのはすごい事なのに、国はそんなに力を入れていない。

 僕が思うに、公共交通の有無・また在り方は都市にとって極めて重要な事柄であり、赤字だから無用とは言いきれません(都市にとっての必要性は、赤字・黒字とは直接関係しない。黒字でも大して必要無い場合もあれば、逆に赤字でも不可欠な路線も有り得る)。また、運賃が高すぎて利用されないのなら、その運賃を引き下げてでも利用を促すことも必要になってくるでしょう。しかし、これは現在の日本で取られている「独立採算性」を維持したままでは、決して解決出来ない問題です。皆様としては、こういった問題に対してどのような解決案をお持ちでしょうか。是非ともお考えをお聴かせ願います。

 まずは交通機関の公共性を改めて考える必要があるのではないでしょうか?それも、私達だけでなく、一般的に(皆様が非一般的と言っているわけではありません、あしからずご了承下さいませ)啓蒙する―と言うと言葉が陳腐ですが―ということです。ライブで交通先進国を体感してきた方らしいご意見、もっともです。

 一応、私案も示しておきます。
 都市としては、…入札を続ける、というやり方はどうでしょうか。

 面白いですね。手許に資料等、せっかくの提唱を吟味する材料と、時間が無いもので、とりあえず、これだけ…申し訳ありません。
 今宵も仕事場よりお邪魔致しました。おやすみなさい。

ヨーロッパの都市と交通機関・追伸
 投稿者--- 打越健太郎氏 投稿日時: 2001年3月24日 12時09分

 打越健太郎です。今回のヨーロッパ旅行、僕にとっては大変楽しいものであったと同時に、考えさせられるものでもあり、また頭を殴られるようなショックを感じたこともありました。色々と追伸も致しますね。

 まず、街並みの美しさ。ドイツもフランスも、街並みの美しさには息を飲みました。何を持って美しいとするかは個人的な感覚かもしれませんが、全体的に調和が取れ、1つの街の中に違和感を感じさせるものが無い、というのは、大勢の方に「美しい」と感じさせるかと思います。
 全体的な調和を図るという意味では、ドイツが最高でしたね。ハイデルベルクのような中都市は無論、フランクフルト・アム・マインやミュンヘンのようなかなりの大都会であっても、街全体の「和」というものを大切にしているのが一目で明らかです。全体の「和」を図るのは、むしろ日本人の特技かと思っていたのですが、そうも言えないのかなあ… 日本も江戸時代、そして戦前はそうであったと聞いたことがあります。戦後の復興において、日本人は何か大切なものを忘れてしまったのではないでしょうか。念の為に言っておくと、ドイツの大都市も、戦争で空襲されて滅茶苦茶になっているのですよ。それを昔通りに再建したがために、現在も風情のある街並みになっているのです。
 「日本の乱雑な土地使用も、戦後の復興の為にはやむを得なかったのだ」という反論も有り得ましょうが、ドイツも戦後、経済復興には成功していますから、あまり説得力は無い意見でしょう。むしろ、日本においては土地を個人の資産として(註:土地は財としては「製造出来ない」特殊な一面を持っているので、普通の財のように自由利用・自由売買には向いていないとも言えます。オランダなど、資本主義国でありながら土地は原則公有ですね。ヨーロッパ諸国の政策には、多かれ少なかれこの「土地は一般の財とは違う」という考え方があるようです)、自由…通り越して奔放…に使用させたツケかも知れません。
 そう言えば、ドイツもフランスも、都市の内部では公共交通を大切にする(自家用車は却って使いにくい)一方、都市の外環状道路がしっかりと整備されていました。そして市街地の入口にはパーク&ライド用の駐車場が完全整備。こういった、今後の都市に不可欠なインフラは、日本ではなかなか整備がうまく行っていませんね。これも日本の「土地本位制」的な経済の在り方に対する一考を迫る実態でしょう(あまり批判ばかり言っていても何ですから一言。途中通過したオーストリアのブレゲンツでは、街並みは滅茶苦茶、全くの無秩序で、日本の郊外ニュータウンもかくやという惨状でした。同行の方々も「こりゃ酷い」と驚いておられました。国の制度の違いでしょうか。ドイツとは民族も言語も一緒なのに、不思議ですね)。

 フランスのパリは…というと、流石に大阪並みの大都市になると、そこまでの調和は図れないのか、ドイツに比べると派手な看板も見られ、いくらかごちゃごちゃしていました。特に、今回ジュネーヴからTGVでパリに入ったのですが、パリ・リヨン駅とその駅前は(リヨン駅が行き止まり、という共通点もあってか)「ここは上野駅前かいな?」と一瞬、感じました。ドイツほど整然とはしていません。
 しかし、翌日、パリ見物に出かけると、建物の調和と、道路の整備は大したものとしか言いようが無く、やはり日本との差を感じました。もっとも、このような調和が保たれているのは「建物同士をくっつけて(=間に隙間を設けずに)建設せよ」という、国王アンリ4世(ブルボン朝の開祖です)の勅令に由来するとか。これは防火(=建物自体を防火壁にする)・国防(=建物の隙間に敵兵が入り込むのを防ぐ)という、甚だ実質的な理由らしい。また、第2帝政時代に皇帝ナポレオン3世の命を受けて、オスマン男爵がパリを大改造したわけですから、もともとこうであったかはわかりません。
 とはいえ、やはり「花の都」というのは伊達でも何でもなく、人々を魅惑する重厚な都市であることは間違いありません。僕も公務員として「まちづくり」に関わり得る立場になるわけですが、こういった美しい都市をそのまま日本に移植は出来ずとも、心の何処かに理想像として置いておきたいものです。

 交通についても触れておきましょう。先にも申し上げたように、今回の旅行ではTGVに乗ることが出来ました。これは日本新幹線の勝ちだと思います。ジュネーヴ駅は、駅であるにも拘らず検問所があり(スイスからフランスに入るわけですから。因みに、スイスはEU加盟国ではないので、国境の検問はなかなか厳重です)、これは日本とは無縁でしょう(日露連絡鉄道が出来れば、札幌や稚内もこうなるかな?)。
 まあ、それはどうでも良いのですが、TGVの車内、我々の感覚からすると変なこともありました。まず、デッキに出る自動ドア、これが充分に整備されておらず、故障だらけ。また、所々に押しボタン式の自動ドアもあるのですが、どこにも注意書きが無く、開けられませんでした(デッキに乗車していたフランス人の老婦人がボタンを指差しで教えて下さいました。「メルシー、マダム」と申したら、ニッコリ笑っていらっしゃいました)。でもそれでも開かずに手でこじ開けたドアも…
 トイレも故障していて水が流れなかったり、トイレットペーパーが敷き詰められていたり(!)、汚れていたり、挙句の果てには釘でトイレの鏡にサインがされていたり…無論、故障はともかく、あとはフランス国鉄でなく、犯人が悪いのですよ。公共物を大切にしない馬鹿者は、どこの国にでもいるのですね。でも、車内整備にはもう少し気を使っても良さそうです。また、車内は原則禁煙で、5号車だけが喫煙車なのですが、これの是非はともかく、全車両のデッキは禁煙なのか、喫煙できるのか?禁煙のマークが入った灰皿があり(?)、「禁煙ご協力有り難う」と書かれているのに、ここでフランス人たちがブカブカと紫煙を立てている…因みにビュッフェも禁煙です。フランス人の喫煙率は大変高いとか。これなら喫煙車を増やすとか、JR北海道のように正式の喫煙サロンを設けないと、禁煙が有名無実化してしまうでしょう。余談ながら、ヨーロッパ人の喫煙マナーはあまり感心致しません。平気で吸殻をポイ捨てするし、またマナーとは無関係ながら、ドライブインでも灰皿が無いので「禁煙なのかな?」と思っていると、トイレの中に灰皿があったり… 何か変ですね。これらは日本のほうが優れていると思いました。
 もっとも、ビュッフェがあるのは良いですね。僕の乗った列車はジュネーヴ発19:22、パリ・リヨン駅着23:00、所用時間3時間38分でしたから、軽食やお茶が摂れるのは有り難い。但し車内販売はありません。混雑時の列車には両方有るらしいのですが、あまり込んでいない列車なら、車内販売よりもむしろビュッフェ・売店のみのほうが却って合理的かとも思います。売り子さんの数を減らせます(若い女の子が1人。英語が上手で、有り難かったですね)し、お客さんの気分転換にも良さそうです(お客さんに歩いてもらったほうが「エコノミークラス症候群」の予防にもなるでしょうし)。
 あ、それからジュネーヴ駅もパリ・リヨン駅も新幹線用の新駅ではありません。在来線駅です。ヨーロッパの場合、スペインとロシアとを除いて在来線も標準軌なので、こうしたことが出来るのです。日本で言えば山形・秋田新幹線ですね。これは我が国では真似出来ませんでしたが、現在「フリーゲージトレイン」の開発が進んでいますから、今後の整備新幹線では、郊外の変な場所に駅を造るくらいなら、原則として在来線の駅にフリーゲージで(或いは在来線を3線化して)乗り入れる、という在り方を検討すべきでしょう。また、整備新幹線も全部の部分を建設するのではなく、線形の悪い部分だけ新幹線にして、残りは在来線の積極活用を図ったほうが宜しい。北陸新幹線や東北北海道新幹線などにもこれは言えます。現在、整備新幹線に対する理解が薄いのは「公共事業だから」といった十把一絡に批判する粗雑な意見という一面があると同時に「既存インフラを出来る限り有用に使う」という謙虚さが見られないことへの直感的な嫌悪感も含まれていると考えます。

 長くなりました。スイスでも登山鉄道に乗ったのですが、これは別の機会に致しましょう。どちらにせよ、いずれ別に
    ・新幹線について
    ・都市交通について(特に道路整備と公共交通整備の在り方)
    ・観光鉄道について
といった投稿をさせて頂きます。その際には、ヨーロッパの在り方を多いに援用するでありましょう。

Re:ヨーロッパの都市と交通機関・追伸
 投稿者--- 氏 投稿日時: 2001年4月3日 01時17分

 お元気ですか?Pでございます。ドイツは、もともと、「ドイツ帝国」としてナチスが世界第一の近代国家建設を行なってきましたから、統一が取れているのはその辺りから見なおすと、頷けますね。また、戦災復興だったか、都市の再開発だったかでは、旧建築物を取り壊して、その外壁で、新しい建築物にサイディングすることを景観上から義務付け、補助金も出たとのことです。ナチズムには絶対反対ですが、是は是、非は非(ご存知の方もお見えかと思いますが、ドイツの戦争裁判・戦犯には「時効が無い」のです)として遺産として真っ当に受け継がれたのは良いことですね。
 また、ドイツは「ビオトープ・プラン」におきましても先進国ですよね。LRTの路盤に草むらを作ったり…。この辺りも見習うべき点は多いですね。
 フランスは…美輪明宏氏(女史)の著作の中にも、現在のフランスに関する見解がありますので、ご興味がおありでしたら御拝謁下さいまし。

 なんだか交通論とは全く関係ないことを記してしまって申し訳ありません。行った事もない国に関して、論ずるのは恐縮ですが、ヨーロッパからは学ぶべき箇所が多々あるように感じますので。

 So Long.

2004.11.14 Update


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