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深夜輸送力

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(過去ログNo.)

あれから1年…すっかり鳴りを潜めた中でキラリと輝く星になる?

投稿者---551planning (2014/11/28(Fri) 13:20)

ちょいと意味深なタイトルにしてみましたが、東急のお話。

去年は東横線と田園都市線で衝撃の“金曜深夜終電夜1時台”増発が行われた訳ですが、今年は12月の金曜と22日(月)深夜の計5日間、東横線で23時台の渋谷発急行、田園都市線で24時台の渋谷発各停、大井町線で24時台の大井町発鷺沼行各停を各1本ずつ、それぞれ終電前の増発とすっかり大人しいものに。昨年末の実見や、それこそ思わぬ喧騒となった10/31ハロウィーン最終日深夜などを体感するに、渋谷のポテンシャルというのは侮れないと考えるのですが、やはり“35分繰り下げ”は現業セクションの重荷になるものと。
そんな中、こんな動きが!

鉄道増発と同日の計5日間のみ、ミッドナイトアロー溝の口系統が2本増発、しかも通常の01:30発の後に02:00・02:30発を設定というもの。同系統はR246下道経由のため立席乗車も可能、現に去る10/31深夜も周辺渋滞渋滞等の影響を受けてか01:30発は20分以上遅れての出発となっていましたので、興味深いチャレンジと思われます。それにしても渋谷26時半発、ですか…。
東急の深夜急行バスも、新横浜系統が『これまで、路線の活性化を図るため、各種見直し(増便・途中停留所の新設・運賃の割引)を行ってきましたが、収支の改善には至っていないことから』12/01から全区間で200円の運賃値上げとなるなど、そうラクな商売ではないことが伺えますが、パイオニアとしての矜持に大いに注目したいと思います。

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MiniRepo

渋谷駅西口26:30発溝の口駅行深夜急行バスの可能性

投稿者---551planning(2014/12/30(Tue) 12:28)

東横線渋谷駅

12/23(火)00:50、東急東横線渋谷駅に降り立った当方-東横線は上りがもう1本あるが、下りは00:47発元住吉行が終電。立客もそこそこ目立つ車両がなお発車待ち、駆け下りてくる人々を飲み込んでゆく。コンコースに上がれば、田園都市線は00:42発鷺沼行で既に終了済、ホームへは既にロープで仕切られていた。
-そうか、もう1年経ったんだ。

改めて今回の東急の試策、“あちら立てれば…”というのがまずもっての感想です。終電延長は特に田園都市線沿線には福音も、東急電鉄的には増収どころかコストアップな部分もあり、グループとして深夜急行バスへの影響と深夜バス増便もトレードオフというよりは損な部分が大きいかなと思われます。無論これは一面的な見方であって、全体の経済効果や今回単発であってもその宣伝効果等々を加味すれば積極的評価ができるでしょうし、東急“国際競争力のある世界都市=渋谷”を標榜する東急にとっては橋頭堡に過ぎないのかもしれません。
とはいえ現段階は東京自身がまだまだ24時間都市という環境整備には至っておらず、継続性という観点では年末(年始)の施策の1つで続くかどうか、というところでしょうか。

このように結んでから1年。結局、1時台に東横線と田園都市線で下り2本を運行した鉄道では、今季は終電前の増発と昨季以前の施策に逆戻り。そもそもの端緒となった都営終夜バス試験運行も10月末で繰り上げ終了と、やはり“東京自身がまだまだ24時間都市という環境整備には至っておらず”ということなのだろうが、終夜バスと入れ替わるかのように羽田空港国際線ターミナル深夜早朝接続バスが運行を始めるなど、ニッチな部分での可能性は確実にあるのでは、と当方も信じる次第-であるからこそ、昨季の繰り下げ運行ですら01:45発が最終だったところに、2時台に溝の口行2本を増発運行するという東急バスの新たなるチャレンジには心意気を感じ、これは体感せねばと。そんな折での運行初日レポートはさすが!1本取られた…。

渋谷駅西口

とはいえ時間はたっぷりあるので、改めて渋谷駅西口発深夜急行バスウォッチを…先ずはマークシティ前から出る京王バス。府中駅行・吉祥寺駅北口行ともに2014/08/18から発車時刻が繰り下げられ1時台発となった。この日は休日谷間の月曜とあって少ないかなと思われたが、そこは忘年会のピークとあってか吉祥寺行は2台運行となっていた。
東急の深夜バス3系統、深夜急行バス5系統も変わらずの盛況、タクシー待ちも金夜とさほど変わらずの長い行列。その中に現れたのはTIAT00:30発の東急便、10人ほどが降りただろうか。
01:10過ぎには回送表示で東急路線車が1台現れたが、深夜バスは既に全系統出発していて…その隣には新橋からの都営深夜01系統がほぼ定刻で到着、20人以上が降車していった。そういえば18番バスポールの終夜バス案内は跡形もなくなっていたっけ。
JR西口のシャッターが下ろされるとまもなく01:30、深夜急行バスも各方面への最終便が出る時間となるが周辺はまだまだ人の動きが激しい。宮前平行と溝の口行が出発してゆくと、未だ行列の残る溝の口行のりばには先程の路線車が入線!よく見れば前面下部の交通ルールな前掛けの上に「渋谷駅→溝の口駅」の、背面中央にも「MIDNIGHT ARROW」のプレートが貼り付けられていた。コレが02:00発になるのか…っと、背後にワンロマ車が据えられると01:50に路線車が出発してゆく。この辺りは深夜急行バスの老舗である東急、抜かりのないところ。

渋谷駅西口

そういえばTIAT01:00発の京急便が定刻01:49着だが、見掛けなかったなと…11/01試乗時にはハロウィンの喧騒の最中だったが01:40前には到着しており、この日ならばもっと早く到着していたかも?ちょうど01:30前後はJR西口前に張り付いていたので見逃したのかもしれないが。

路線車出発で一旦行列が捌けていた溝の口行のりばにはすぐさまワンロマ車が据えられ、係員が「2時発の溝の口行で~す!」と声を張り上げると、まだ長く伸びるタクシー待ちの列からパラパラと人が移ってきて乗り込んでゆく…まさに“その手があった!”といったところか。そんな状況を「事故防止委員会」だかの腕章を巻いた東急バス関係者も10人近くが見守りつつ、加えてカメラを構えた御同輩も数人…運行開始日等でもないのにギャラリーを集めるのはさすが東急?
なかなか賑やかな男性2人連れが「何処まで行くの~」と現れ、次便を待つことに。02:00発は5分強粘って立客多数で出発となり、いよいよ02:30発便が据えられた。こちらもワンロマ、一部で注目を集めていた世田谷ナンバーなクルマで、渋谷駅西口今回の増発対応で営業所配置転換になったとのハナシも。ギャラリーのお目当てもコレのようで。
ところで当方、東急の深夜急行バス乗車は実はお初だったり…東急バスでは現在もIC非対応で乗車時に地上係員に現金払い、携帯端末でレシート状の乗車券とミシン目でつながった領収書が手渡され、乗車時に運転手が降車場所を確認し、降車時は前方で運転手に乗車券を手渡すスタイル(必要な人は領収書を切り離す)。同方式を取る池袋駅西口の国際興業ともどもテキパキと発券作業にあたる地上係員は目を惹く存在だったが、この日の担当者は降車場所を聞く乗客に「私は運転しないもんで判らないんです、運転手に聞いて下さい」と繰り返していて、やはり多数は専属なのか。
車内では賑やかな2人連れが電話中…『アニキやばいっす、今日は帰ります…え?溝の口行のバスがあるんっすよ、もう乗っちゃってますんで、早く来てくださいよ~』てな感じ。いっぽう歩道橋を駆け下りてきた男性は地上係員に『えっ?今日はこんな時間まで…いつもは01:30がラストですよね?助かったァ~』とすがるかのように乗り込んできたり-これぞ深夜急行バスの醍醐味。
「まもなく溝の口行出発しま~す!今夜は特別サービスで運行デス!」と先程にも増して係員氏が声を張り上げると、更に乗客が集まってきて、最終的には35人での出発となった。全員着席できるはずだが、立客もちらほらでの出発に。

南平台の坂を駆け上ったところで路線車と離合…立会の関係者をピックアップにでも向かうのか。大橋で早速2人降車、三宿でも1人が降りる。『アニキ』が乗ったかは判らないが、車内では間際に乗り込んだ女性グループ数組が会話を続けていた。
ところで三宿辺りから、こんな時間にも自転車と抜きつ抜かれつの状況に…ちょうど三軒茶屋~駒沢間での自転車ナビライン整備が発表されたが、こりゃ運転手氏の負担感はいかばかりかと改めて考えさせられた。

溝の口駅

こちらもネオンがきらびやかな三軒茶屋では7人が降車。オバサマが駆け寄ってくるも当然ながら途中乗車はNG。にしてもニーズはあるのではとも…収受もそうだが運賃設定そのものが難しいだろうが。
上馬では2人、駒沢、深沢八丁目ではともに降車なく、ちょうど渋谷2時発便の回送と離合した用賀一丁目では5人降車-と、カップルはどうやら三茶からの乗越か。運転手氏も三茶で車内を伺っていたがそう強めの放送をするでもなかったなと。
瀬田陸橋を潜ってこちらはひそやかな二子玉川駅前に到着も降車なく二子橋へ直進。二子新地駅至近にバス停はなく、R246に再び戻ってR409へとコの字型に進んで高津駅入口を運転手氏が強調も降車ボタンは押されずスルー。結局道中さほど詰まった印象はなかったものの15分程の遅れで溝の口駅到着と相成った。18人が乗り通し、うち1人が高津駅入口から乗り越した様子。乗客は三々五々駅頭に消えていったが、そういやアニキな2人連れは眠り込んでいた様子で運転手氏に起こされていたのだった。

***
今回は5日間限定で、利用者の多くがまさにラッキーという感じに見受けたが、裏を返せば潜在需要はやはり相当なものと。過半が溝の口まで乗り通したというのも注目かもしれない。時期限定になるだろうが、どの辺りを収支の落とし所とするか…東急の次の一手に期待したい。


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