西東京バスから一見不思議なリリースが…。

西東京バス－JR青梅線運休・減便時 代替路線バスの新設及びテスト運行実施のお知らせ

JR青梅線の運休・大幅減便時に即応すべく、沿線自治体との協力により拝島～河辺間に代替臨時路線を新設することとなり、07/29(金)に1便テスト運行する由。
とはいえ、『今後、JR青梅線の運休・減便がない場合には実際に運行を行うことはありません』と記載されているのが滑稽というか異様というか…。

ルート、停留所共に深夜急行と同一であり、片側のみながらポールも設置されている(立川発深夜ご帰宅バス「楽帰ぃ」は途中乗車可能)ことから、市民ないし行政側からのアクションがあっての話なのかなと。もしかしたら中長期的には定期路線も視野に入れているのかもしれません。
無論背景には今春の計画停電による混乱(当初数日はほぼ全線で運休・無ダイヤ状態に)があるのですが、運休・減便時には「代行輸送」が本筋と思われるところ、今回の臨時路線が運行される場合には福生・羽村・青梅市のメール配信サービスでも情報提供されるとのことで、行政からのJR-E側への不信感といったものがあるのかとも懸念されます。

実はJR相模線も計画停電で事実上の無ダイヤ状態となり、たまらずに相模原市が03/31から市の負担により無料代替バスを運行する構えを見せる事態に…結果的に運行実績はないかと思いますが、現時点でも運行方針について市サイト内で明示されています。

相模原市－計画停電に伴うJR相模線運休時の代替バス運行

なにぶん本件においてJR-Eを責めるのも酷と思う一方、行政側の積極的な対応は興味深いです。バス事業者としてどのように関わるのか、今後の地域幹線輸送の新たなモデルケースになる可能性も感じるのですが、西東京バスの青梅線・五日市線への“意識の高さ”がまず注目されようかと思います。

青梅・五日市線沿線の自治体は、西武拝島線開業時に、国鉄から西武への移管を議会で決議したぐらいですから、国鉄～JREへの不信感が強いのかもしれませんね。最近ではみどりの窓口閉鎖のモルモットにされたりとか…。

相模線も、地元では国鉄時代に相鉄返還運動があったやに聞いています。

コメント有難うございます。
さて行政の対応に注目していましたが、現時点では青梅市が07/28付でリリースを出していました。

青梅市－JR青梅線運休時の臨時バスの運行について

3月の計画停電時の青梅線運休等の影響を踏まえ「市では万が一の場合に備えた公共交通の確保を検討し、事業者に対し働き掛けを行ってまいりました」とあることから、アクション的には行政からのアプローチであるようにも見えますし、「引き続き西東京バスに対し、河辺駅以西への延伸を要請してまいります」とのこと。
そもそも深夜急行なども河辺止まりとなっていることに土地勘がない当方は不思議にも思っていたのですが、青梅駅にこそ乗り入れてはいるものの青梅駅周辺は都営バスエリアともなるだけにスンナリ行かなかったというのが背景…なんでしょうか。ま、そもそも西東京バスもこのエリアでは縮小傾向で来ていたのもあるのではありますが。国鉄～JR-Eへの感情的な部分とともに気になるところです。

河辺止まり
○西東京バス青梅営業所が小作駅の近くにある
○青梅駅は古来の青梅宿に位置しており、山と多摩川に挟まれた開発余地のない場所にある
○よって開発は青梅駅から東側に向けて行われており、青梅市役所は東青梅駅が最寄り、さらに宅地開発はその東側（＝河辺側）が中心

このあたりが背景にあるのではないかと思います。

ちなみに、都営バスも昼間時は河辺駅を重視した運行をしています。かつて日向和田に営業所を置いていた西武バスも、青梅駅乗り入れを廃止して久しいです。

こんどは河辺～青梅～奥多摩間ですか。

西東京バス－JR青梅線運休・減便時 代替路線バスの新設及びテスト運行実施のお知らせ

これで青梅線全線での免許を保有することになるのでしょうかね。青梅以西では川井から先は自社路線があり、御嶽までは都営バスが多摩川対岸ルートで伸びてはいるものの吉野以遠は土休日のみ運行となっています。
沿線災害時の代行バスは都営バスが担当しているものとは思うのですが、あくまでも「東京電力による計画停電の実施等」に備えた対応とされてはいるものの、先々の展開を見据えての動きなのかどうか…奥多摩町は西東京バスリリースをまま掲載しているところ、青梅市の反応にまず注目しておこうかなと。