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(過去ログNo.)
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千葉-銚子間高速バスの多難な船出

投稿者---エル・アルコン氏(2002/12/02 00:07:19)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

11月21日、千葉交通とちばシティバスによる高速バス、銚子-千葉・幕張線が開業しました。銚子の陣屋町から駅に近い東芝町を経て、R126を旭、八日市場、横芝、松尾まで進み、芝山はにわ道で松尾横芝ICに出て、千葉東金道路二期~千葉東金道路で千葉東ICに抜けて、千葉駅、千葉中央駅、千葉みなと駅から海浜幕張駅に至る路線で、平日の一部の便は幕張新都心にある免許センターを始終発としています。

1日8往復の運転で千葉-銚子が2時間弱、幕張からは2時間25分となっており、普通電車の1時間40分程度、「しおさい」の1時間20分程度に比べると相当遅い印象は否めません。銚子からの高速バスというと千葉交通と京成による東京駅・浜松町線が3ルートで毎時2本以上という高頻度運転で「しおさい」を凌駕していますが、この高速バスが東京まで2時間10分~30分(経路・時間帯によって前後する)なので、千葉線の競争力がいまいちという感じです。なお運賃は千葉まで1500円、幕張まで2000円で、区間によって異なりますが、JRだと千葉まで1450円、幕張本郷が1620円ですからこちらもパンチ不足です。

なお、この路線、全くの新規というわけではなく、もともと千葉交通が銚子と幕張の免許センター間を運行していた路線をリニューアルしたものです。途中停留所はほぼ同じで、幕張の免許センターまで直行便が平日1日1往復していたのですが、今回の「新既開業」でも、平日午後イチに幕張に着く便は千葉駅を経由しない急行便となっており、湾岸千葉ICまで高速を行き免許センターに直行して海浜幕張駅終着となっていて、更新や最終検定の午後の部に合わせたダイヤ編成です。

***
この路線に開業わずか3日目の11月23日に乗車する機会を得ましたが、開業すぐという上に、メディアなどでの周知がほとんど無かったこともあり、結論からいうと銚子東芝町を13時32分に出た便は最後まで私以外の乗客はいませんでした。乗車したのはこれが高速バスデビューとなるちばシティバス担当で、千葉交通などのリムジンに多いタイプのトイレ付き車両でしたが、すれ違った千葉発の便も乗客の影が無く、厳しいデビューのようです。まあ見事なまでの観光の谷間の時期であり、底堅いはずの免許センターなど用務利用にくわえ、観光需要を狙うのであれば観光モードの時期に合わせて開業すべきでしょうが、あまりにも時期が悪いです。

銚子連絡道路

千葉の道路事情の悪さは言うまでもないですが、それでもR126の飯岡BPが4車線というのは例外的な良さです。ただ、旭市街などをはじめ、各所で滞り、結局はにわ道へ曲がった松尾の猿尾交差点まで73分、そこから松尾横芝ICまでは4分でしたが、一般道区間の長さが致命的です。鉄道の状況は周知の事実で、往路銚子まで乗った普通は終点を目前にした松岸で2本交換の8分停車という杜撰極まるダイヤを平然と提供していますが、それでも1時間50分程度で走り切るのです。
そういう視点で沿道にある「高速道路を東総に」「銚子連絡道路の早期開通を」という看板を見ると、県内主要都市間の交通の質の「正常化」として、必ずしも無駄な工事とは言えないと感じます。県都千葉と、銚子という県内の代表的な都市の間の交通の質は、他地域より四半世紀遅れているといっても過言ではありません。

さて東金道路二期ですが、免許センター線当時からこの路線が唯一の路線バスでした。ETC先進の地ですが、このバスは車載器を備えておらず一旦停車。千葉東などのことを考えたら装着すべきですが...(千葉交通便は装着してるんでしょうが)
交通量は少ないですが、それでも対面通行から追い越し可能区間に入ると数台に抜かれており、少しは利用されています。ただ、千葉東から東金がフル規格で一般車400円、そこから対面通行で松尾横芝が600円の都合1000円はなんとも高く、割高な上に東金で打ち切り計算では使いようがありません。

あからさまに東金道と将来は圏央道になる東金道二期は別道路だよ、という構造の東金「JCT」(公式にはJCTとは名乗っていない)を15時前に通過して東金道に入ると交通量も増えます。心持ち時間が早いのか京葉の渋滞も千葉東から貝塚までの1kmだけで、影響を受けずに15時11分に千葉東ICを出ました。都町五差路からR126に戻り中心街へ向かうとちょうど国際千葉駅伝の後片付けをしてました。天台のスポーツセンターを起終点に、千葉市街や幕張新都心を回るレースで、この路線も幕張発の便の一部が規制に掛かり区間運休しています。
中央三丁目から降車停留所が始まり、昨年閉店したセントラルプラザの角を曲がって千葉駅へ。15時25分に駅ロータリーを回るまでのルートは完全な往復で、再びセンプラの角から千葉中央駅へ向かいますが、千葉中央駅まで中央三丁目から10分以上かかりました。昨秋開業のホテル「ミラマーレ」の威容はここに駅があるということすら見せないため、京成にとっては却ってマイナスかな?(苦笑)

ここから海浜幕張駅までのルートははっきり言って迷走です。本千葉寄りのガードに逃げて、R16を抜けて南側から京葉線山側の側道を進み千葉みなと駅へ。ここで15時39分で、そのまま進み、高洲の海浜大通りへ抜ける道路との交差点で側道が終わるので、海浜大通りへ向かうかと思ったら、クランク状に回り込んで京葉線と絡むように稲毛海岸駅へ。さらに検見川浜駅北側を通り、結局京葉線と絡みながら幕張新都心に至りますが、駅を目前にしながら南側のベイタウンを通らずに北側のカルフールを通ったため、R357に抜けるクルマの列に阻まれて遅れ、海浜幕張駅は7分延の16時2分着。千葉から30分以上、千葉みなとから20分以上ではいかに直通でも考えます。

ちばシティバスなど京成系の路線権の絡みでしょうが、幕張への速達を考えるのなら海浜大通り経由で稲毛海浜公園やメッセ、マリンスタジアムへの停車が望ましいです。今のルートを墨守するのなら、稲毛海岸駅、検見川浜駅北の停車(同ルートでリムジンが走行、停車)で銚子への観光需要掘り起こしと、カルフールあたりへの停車が必要でしょう。千葉市内も、中央三丁目停車は意味が無く、広小路から県庁を回って県庁前、中央四丁目、中央二丁目停車がベストです。
ベストの形態は、幕張延伸は諦め、免許センター関係の時間帯を中心に東京線を湾岸千葉-湾岸習志野でおろして幕張新都心経由にすることでしょう。今のままでは中途半端にすぎ、残念ながら使える路線とは到底言い難いのが実情です。

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高速バス「苦戦」に見る千葉の道路事情~銚子連絡道路の必要性

投稿者---551planning(2003/08/02 13:41:00)

「苦戦」の高速バス、銚子~千葉・幕張新都心線ですが、昨年11月の運行開始から初めてとなる2003/08/04ダイヤ改正で現行毎日8往復から土休日のみながら4往復に減便されることとなりました。

実は当方、リリースされる直前の7月末日に免許センターから銚子陣屋町まで乗車、その際にパンフレットを貰って知ったのですが、新しいパンフの『銚子よく行きましょ。さぁ、千葉へ。』の文字がなんとも…。
改正の具体的内容はというと、千葉発の初便繰下げ(千葉みなと発06:30→免許センター発09:10)と銚子発の最終便の繰上げ(18:00発→17:10発)に伴って全体的にも時間隔バランス修正がなされているほか、土休日は銚子発は午前便、千葉発は午後便だけの運行となります。ちなみにルーツとも云うべき、99年から運行されている免許センター直行便はそのまま残っています。

さて、当方が乗車したのは免許センター12:35発の便。改正で16時台にシフトされているので利用の少ない時間帯だったのかも知れませんが、さすがに知る由もなしで。
昼下がりの免許センターは午後の試験等を待つ人々が庭先で日光浴といった姿が見られるようなのんびりムード。当方は汗を拭き拭き乗り場を探しますが、正門近くの連節バスで知られる京成バス新都心・幕張線のりばにはそのような告知は一切なし。センター建物内にも同線の時刻表こそ張られていたものの目指す銚子線はなし…丁度コンビニ帰り然の事務員の方に聞けば、『確か…あそこだったかと。時刻まではわからないわよ』との返答。駐車場脇、大通りが湾岸道路を越す陸橋の側道にぽつんとポールが佇んでいました。 千葉交通
さすがに側道という事もあってか、バス到着は発車直前。といっても乗車は当方含め2名で、運転手の降車地確認に同乗の高校生程と思しき兄ちゃんは旭でとの返答でした。

ルートについては逆ながらエル・アルコン様のレポートに詳しいので割愛(手抜き失礼!)しますが、京葉線に寄り添いながらロスが多い感じのルートで千葉に至ります。東空交リムジンバスが離合したのでエル・アルコン様推測の通り(共同運行のちばシティ←京成の)免許絡みによるもの、あとはR14の信頼性の結果でもあるのでしょうが、だったらダメもとで検見川浜・せめての稲毛海岸停車を模索したほうがとも思います。
廻り道をしての千葉中央駅、ミラマーレの威容を拝みつつ停留所は経路のためでしょうがなんだかはぶられた様なところ、JR千葉駅前BTもカピーナ号と同じとはいえBee-One前と駅からは随分歩かされる感じのところです。千葉地区での停車はエル・アルコン様御提案もありますが、確かに松ヶ丘から県庁前はひとつの手ですが、幕張地区も捨てがたいところ、千葉駅ロータリー・千葉みなと駅(これもロータリー経由で余計な時間ロス)を捨ててのショートカットが望ましいかと。
…で、この間はJR千葉駅前で3名が乗車。老夫婦が松尾、御婦人が銚子までの乗車。空気輸送こそ逃れましたが以上は以上です。

後の付き合いとなるR126をしばし、この辺りは歩行者信号含めLED化が進んでいます。都町五差路も難なく越えて千葉東JCT。経年車ながらちゃんとETC完備はさすが千葉交通。高速手前と千葉東金道路に乗ってから「九十九里ライナー」「レイクサイドライナー」と思しき九十九里鉄道便と離合、どちらもこちらといい勝負…先日事故(信号無視の歩行者を撥ねた)を起こして注目を集めてしまった「フラワーライナー」はかなりの乗りで救われましたが。
東金「JCT」直角ターンで2期区間へ。対面通行で少々滞る感じの交通量でしたね。案内板に「雨 走行注意」と出ており雲も薄暗くなってきていますが、これは手持ちのラジオで聞いた千葉中央・君津への大雨警報が出されたためのようで、最後まで雨にはあたりませんでした。
唐突な感じで終わる松尾横芝ICは気持ち早着、ここで「銚子連絡道路の早期完成を」との看板を横目に成田空港シャトルバスも走る芝山はにわ道をしばし、猿尾トンネルを出て左折しR126に復帰、すぐのバス停で老夫婦が下車します。

この先はしばらく2車線のR126を道なりに。所々でJR総武本線に寄り添うものの電車が来るでもなし、こちらも前を軽自動車が塞ぐ形で進むのんびりムード。光町内でふたたび「銚子連絡道路」の看板、現在松尾横芝ICからここまでの整備が進められており、将来はこの先R126とJRを越えて海側を進むようです。八日市場手前で軽自動車が脇に逸れスピードが若干上りましたが単調なルート、 ちばシティバス 干潟の先でちょい遅れのちばシティ便と離合、見事に空気輸送…。ジャスコを中心にちょっと栄え始めたな、というところは旭でここではしばし渋滞に。交差点の先の停留所で免許センターからの兄ちゃんが降りていきました。
この先でJRを越えてしばし、左折すればまさに突如現れた感じの4車線道路・飯岡バイパスを進みます。1993年に4車線化されたとのことですが、銚子連絡道路を見越してのことなのでしょうね、検索ではあんまり引っ掛かりませんが…。九十九里ビーチラインと合流すれば刑部岬、屏風ヶ浦をちらと見てここからは山間の隘路に。所々に大雨時冠水注意の看板が出ているのは、山道を越えた先、JRを潜るところの話のようですね。
そんなこんなで銚子市街を進んで終着にはお見事ほぼ定時の15時過ぎに到着。東芝町で乗降したことはありましたが初めての陣屋町、ターミナルでもあるのかと思えばただの停留所だけ(千葉・東京行乗場には待合所なしの案内所はあり)とは拍子抜けでした。

 

この時間、JRはというと千葉13:32発で銚子15:20着と、結構いい勝負をしているといえましょう。実際この列車の到着を見ましたが4両で30人程…ただ当然にこれは何の参考にもなりませんが。また、エル・アルコン様の指摘通り、一般道区間が長すぎるためバスの時間が読めないのもこれまた事実でして。
ただ改めて調べてみて驚いたのが、この路線ばかりか、千葉交通のドル箱路線というべき東京・浜松町~銚子線3ルート停留場で公式?駐車場併設は町が整備した海上ただ1箇所だけなんですね。ちなみに八日市場線ではのさか望洋荘や道の駅多古に専用駐車場があるほか、八日市場市役所駐車場も開放されているなど、対応がなされています。ちなみに新ダイヤのパンフレットには『近日中に八日市場市役所のそばに、バス停を新設します』とも書かれていますが…。
停留所を見てゆくと多分にJRを意識して駅のそばが中心になっているものの、駐車場整備如何ではより自由度も増すものと。現状でも松尾や旭は大型量販店の前だけに、手を尽くせば直ぐにでも整備は可能と思われます。なにもルートからガチンコで勝負するよりはバスの特性を活かしたほうがと思うのですが。

千葉の道路事情の悪さは言うまでもないですが、それでもR126の飯岡BPが4車線というのは例外的な良さです。ただ、旭市街などをはじめ、各所で滞り、結局はにわ道へ曲がった松尾の猿尾交差点まで73分、そこから松尾横芝ICまでは4分でしたが、一般道区間の長さが致命的です。
そういう視点で沿道にある「高速道路を東総に」「銚子連絡道路の早期開通を」という看板を見ると、県内主要都市間の交通の質の「正常化」として、必ずしも無駄な工事とは言えないと感じます。県都千葉と、銚子という県内の代表的な都市の間の交通の質は、他地域より四半世紀遅れているといっても過言ではありません。

「県都1時間構想」ではないですが、銚子連絡道路の進展が気掛かりなところ、それにしても現状はにエル・アルコン様も書かれている、その通りと考えます。
では専用自動車道が必ず必要か、と問われると答に窮するところもなくはありません。むしろ飯岡バイパスを見せられると、何でここはできて、というか何故ここが…とも思いたくなってくるくらいですし(すいません、短時間では推測できるくらいの検索ヒットに至りませんでした)。悲しいかな鉄道には望むべくもない(仮に高規格化してもそれこそ費用対効果が…)以上、R126の何らかな形での強化、少なくとも旭・八日市場付近の拡幅は必要と考えます。ただ裏を返すと、銚子連絡道路の現整備部分の緊急性にはいささかの疑問をも覚えてしまうところではあるのですが…。

銚子~千葉・幕張新都心線、事実上の「敗北宣言」へ

投稿者---551planning(2003/11/28 23:08:24)

昨年11月に実質登場(1999年より平日運行していた銚子-幕張免許センター線の定期路線化)した千葉県内高速バス・銚子-千葉・幕張新都心線(千葉交通・ちばシティバス)ですが、今年8月の土休日半減(8→4往復化)改正に次いで、この12/01より平日含め2往復化と、千葉交通自ら「大幅減便改正」に至りました。なおサイトを見る限り、ちばシティバスの撤退もほぼ確実視されます。

やはり一般道路の不安性やJR総武本線と時間・運賃的に大差ないところが大きかったと思われますが、銚子すら対千葉流動拠点としての求心力の弱さがあったものとも考えられます。要は銚子や八日市場はもはや対東京であり、拠点で云えば次位となろう成東と東金で「フラワーライナー」が成立しているにも関わらず光町役場までの延伸が失敗している事からして、中量高速輸送の難しさが伺えます。
とりあえず2往復は存置となりましたが、予断を許さない状況にあるといえるのかもしれません。

その後の後…(2010/07現在)■

結局千葉交通単独運行となった銚子~千葉・幕張線はその後も縮退傾向が続き、2004/07に休日1往復化、2005/04には平日のみの運行となり、2009/07には平日も1往復化と、当初の免許センター線の姿に戻りました。

いっぽう、銚子連絡道路は2006/03/25に松尾横芝IC~横芝光IC間6.1kmが開通していますが、高速バスはR126上の松尾、横芝両停留所を経由するために経路変更されていません。なお、銚子連絡道路は匝瑳市内までの延伸が計画され2004年に整備区間指定となっているものの、具体化はしていない状況です。毎年5月頃に周辺自治体などが「銚子連絡道路整備促進地区大会」を開催しているそうなのですが…。

 

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