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(過去ログNo.)

北総線・疑惑の黒字決算

投稿者---投稿者---brother-t氏(2000/12/26 23:44)
http://blog.livedoor.jp/brothert/

北総開発鉄道(本社・鎌ケ谷市)は15日、2000年9月中間決算を発表。経常利益は約1億6900万円で、1979年の開業以来、初の黒字決算となった。

ということで北総開発鉄道は中間期とは言え初の黒字決算を記録しました。
しかしここで注意深く98年度決算と比較して見るといくつかの疑問点が浮かぶ。

内容00年中間00年通期
(中間×2)
98年通期
営業収益6,12912,25810,984
営業費用3,7547,5087,487
営業利益2,3754,7503,497
営業外損益▲2,206▲4,412▲5,931
経常利益169338▲2,435
(単位百万円)

1つは営業収益拡大の1番の決め手である印旛日本医大開業・及び牧の原~日本医大の車庫に関する費用(=公団に関する線路使用料)に関する事である。もう1つは営業外損益(=利払い)の大幅な減少である。
まず線路使用料について見て見よう。

  • 1998決算 :1,407(単位百万円)
  • 2000予算 :1,853(参照:都市公団 http://www.udc.go.jp/disclosure/budget.html)
  • 2000-1998:446

と考えると年間で446百万円、今年の印旛日本医大開業が7/22なのでそのうちの1/4以上が確実に増加して費用に計上されていないとおかしい。そうすると大まかに112百万円の増加である。それを補正して上の営業費用を比較すると

内容00年中間00年通期
(中間×2)
98年通期
営業費用3,7547,5087,487
線路使用料8151,6301,407
その他2,9395,8786,080

132百万円3.3%の減少である。これは実現可能な数字なのだろうか?

9897969594
その他6,0806,1745,9756,1755,902

上の表はその他の部分を94~98年度まで比較した物である。これを見ると一見あの程度の経費減少は可能に見えるが、しかし印西牧の原開業前の94年度と開業年度である95年度を比較すると少なくとも営業費用の減少は不可能ではないかもしれないがかなり厳しいといえる。そして1番減少してるのは皮肉にも開業年度95年の翌年である96年度でかつそれは94年度を上回っている。

そしてもう1つとして営業外損益(=利払い)である。
費用として考えると実に1,519百万円・26.7%の減少である。ということは利率の減少、あるいは債務そのものの減少であるが、どちらにしてもものすごいニュースで、もし利率の減少だったら財投金利の切り下げで国鉄債務を含めて大ニュースになってるはずだし、逆に有利子債務その物がこれだけ減ったら、98年時点で115,724百万円の有利子債務があったのでそのうち99年度の経常CF(営業CF+営業外収支)で減ったものもあるだろうが、それでも1/4と考えると28,931百万円、実に300億円の救済策でこれを千葉県を初めとする沿線自治体がやってたらこれはこれで大ニュースである。そしてこの額はこれまで自治体を初めとする関係者が支援して来た額(増資は除く)にほぼ匹敵するといえる。もしかしたらこのレベルの事をやったのかもしれないが一学生が調べられる範囲でこの話は入ってきてない。と考えるとやってないと考えるのがどうしても自然である。

ここまで見てきたのだが、ここで実は最大の謎なのは仮に本当にごまかしてまでもこの中間期で粉飾決算をやったことである。というのはこの2つのごまかしは3月期決算でまた出来る類の物ではなく、最大ごまかせても半年・2001年6月までで親会社京成の連結を考えての物だとしたら逆にそこでごまかしがばれる方が大きな傷になるだろうし、更に現状を考えると今後5年以内に単年度黒字というのは確実にありうる話でもある。もし本当に粉飾決算をやってたとしたら理由が見えないのである。もしかしたら来年の6月までに京成あるは沿線自治体にとって大きな出来事があるかもしれない。

最後に管理人様あまりに過激に書きすぎましたので、もし差し障りがあったら躊躇せず削除してください。

北総決算

投稿者---エル・アルコン氏(2000/12/26 23:46)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

平成12年9月期の営業支出が前年同期比0.7%悪化の3,754百万円ですから、前年同期は3,728百万円、差異は26百万円の悪化となります(産経)。
そのうち112百万円を線路使用料増加による悪化と見なせば、差引86百万円の減少(好転)となります。ですから単純に2倍しても172百万円の営業経費等の削減効果がでています。

さて営業外収支ですが、▲2,206百万円の赤字です。注)営業外収支は利払だけとは限りません!
このうち営業外費用全体では379百万円の好転、支払利息に限定すれば450百万円の好転となります(日経、産経から)。営業外損益全体では年度ベース換算で1,509百万円の好転ですから、営業外収入が年度換算で750百万円ほど減少した計算です。

支払利息ですが、外部負債を115,724百万円とすれば、450百万円の好転は年率換算で0.78%です。上期対比で長期プライムの差はほとんどなく(どちらも2.2%程度)、借り換えによる低減ではないでしょうか。
ただ、5年前の長期プライムとの差が約1.5%であるため、借入の半分が切り替わると言う前提になってしまうため、もう少し長期(=高金利)の資金が多めに借り変わったというところでしょうか。

***
日経会社情報の京成電鉄の項目によると、自治体を含む支援策が2002年3月期に先送りとなったそうです。東葉のそれが既に実施に移っていることを考えると、厳しい状況と言わざるをえません。

Re:北総決算

投稿者---投稿者---brother-t氏(2000/12/27 00:52)
http://blog.livedoor.jp/brothert/

すいません、細かい部分の突っ込みになります。

平成12年9月期の営業支出が前年同期比0.7%悪化の3,754百万円ですから、前年同期は3,728百万円、差異は26百万円の悪化となります(産経)。
そのうち112百万円を線路使用料増加による悪化と見なせば、差引86百万円の減少(好転)となります。ですから単純に2倍しても172百万円の営業経費等の削減効果がでています。

去年と比較すると更に改善効果が大きい事が分かります。しかし輸送費や輸送管理費など北総だけの負担になる部分では日本医大延伸で確実に費用は増加してるのに3%以上の費用削減と言うのは可能だろうか?

注)営業外収支は利払だけとは限りません!

すいませんそうでした。

営業外損益全体では年度ベース換算で1,509百万円の好転ですから、営業外収入が年度換算で750百万円ほど減少した計算です。

あれ?北総の営業外収入って750百万円もありましたっけ?

支払利息ですが、外部負債を115724百万円とすれば、450百万円の好転は年率換算で0.78%です。上期対比で長期プライムの差はほとんどなく(どちらも2.2%程度)、借り換えによる低減ではないでしょうか。

なるほど!!と思うと同時に北総線の債務ってほとんど財投ではなかったんでしたっけ?逆にいえばもう少し早く借り換えを行っておけばもっと早い時期に黒字に出来た気もしますがこの辺も何かあるのでしょうか?

日経会社情報の京成電鉄の項目によると、自治体を含む支援策が2002年3月期に先送りとなったそうです。東葉のそれが既に実施に移っていることを考えると、厳しい状況と言わざるをえません。

この辺に鍵がありそうですね。

Re:北総決算

投稿者---エル・アルコン氏(2000/12/27 13:55)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

数字は総て百万円。支払及び支払の増加、収入の減少を▲、収入及び収入の増加、支払の減少を+で表記しています。

●営業外収支について

各情報から総合すると、

営業収入:+6,129
営業支出:▲3,754
営業利益:+2,375
経常利益: +169
(ここまで産経)

よって、営業外収支は▲2,206です。(a)

一方、98年度の営業外収支は▲5,931(brother-tさん情報)ですから、荒っぽい計算ですがa×2の▲4,412と比較して、1,519の好転となります。これを半期ベースにすると+759の好転です。

営業外費用については、全体で+379の好転(産経)、そのうち+450が支払利息の減少(日経)です。
先の+759が営業外収支全体の好転で、営業外費用が+379ですから、残る+380は営業外収入の好転になります。(年度ベースで+760)(750は各数字を丸めて計算した概数です)

#この部分、先の投稿では「減少」としましたが、「増加」の誤りです。

ただ、京成や新京成の有報を見たのですが、営業外収支の項目は受取利息配当金と支払利息くらいで、あとは雑収入、雑支出だけですから、費目が皆目見当がつきません(涙)

●支払利息

財投資金ということは、開銀(現政策投資銀)融資がありますね。
開銀融資は、基準金利=長プラにはじまり、各種「特利」が下限を財投金利として定められるというシステムでした。

#ただし長プラが上限となるため、財投>長プラの場合は、基準金利から各種「特利」に至るまで同一金利(=長プラ)になる。

5年前(95年頃)の長プラは3.6%~2.8%にかけての下降トレンドでしたが、短プラ2.75%~2%でしたので、長プラと財投の金利差は然程なかったのでは。10年前(90年頃)も長プラ7.6%~7.9%(短プラは7.125%~8.0%)なので、借り換えによる下落と言うのが正しそうです。

上に戻る▲

Re:北総決算

投稿者---brother-t氏(2000/12/29 00:06)
http://blog.livedoor.jp/brothert/

こんばんわ~、

●営業外収支について
半期で8億円、通期で15億円の改善ですか、営業収入が100億円程度の北総にとっては大きいですね。ちなみに北総の業外収支の94年(牧の原開業前年)からの推移を見てみると

00999897969594
営業外収支▲4,412▲5,348▲5,931▲6,053▲6,265▲6,619▲6,133
対前年改善(936)(583)(122)(212)(354)(▲486)
(単位百万円)

(99年度は過去ログ「北総鉄道の成田延伸は、本当に良いことなのか」(高の花さん)を参照)

牧の原開業時に関して言えば悪化してます。それからは改善してますが、98年度までは年々その改善の歩みは遅くなっていますね、そして99・00年度は大きく改善されてますが、この理由はいまいちわかりませんが何らかの救済策が取られたのでしょうか?それでもやはり99年度を含めて謎が残ります。
営業外収支そのものに関しては実は利子と配当以外に適当な項目が僕も浮かびません。そして北総の場合だと千葉急行以外に適当な株式保有は浮かばないのでほとんど利子関係だとしか思えません。

●支払利息
なるほど開銀がありましたか、確かにそうすれば金利の変化にもうなづける部分が出てきます。しかし実際の建設費などの資金調達を考えればそのパーセンテージがどの程度なのかが気にかかる所です。
北総ではないのですが、埼玉高速の場合建設費2,996億円における開銀借入は283億円、市中借入は287億円、補助金の450億円と資本金の610億円を除いても財投の1,140億円の半分程度で、しかも財投資金が使われるP線区間はこの場合1,633億円と自社施工区間1,092億円がある為そのパーセンテージが低くなっての数字です。ほとんどがP線区間と思われる北総線だと車両費や建設利子を除くほとんどが財投からの調達となるのではないでしょうか?

Re:北総決算

投稿者---エル・アルコン氏(2001/01/09 19:58)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

そろそろ資料が尽きてきたのでアウトラインだけ...

鉄道公団のP線工事は、事業者による鉄道公団への延払利息の利子補給(確か上限5%?)だったように記憶しています。鉄道公団へ財投資金が入り、それの転貸のような形態だと思いますが、間違っていたらごめんなさい(財投資金を直接受け入れる~資金運用部から借り入れる~企業体は限定されているはずなので、北総のような三セクとはいえ私企業が直接借り入れることは無いのでは)。

有価証券報告書を見ると、金融機関ではない巨額の長期負債が計上されており、この部分かと思われます。

結局、財投は基本的に固定金利(定額貯金などが財源ですから、変動貸出をすると運調ミスマッチが生じます)ですし、P線のシステムだと利子補給のための上限金利が決まってますから、営業外費用の変動要因?ということです。
鉄道公団との延払金利のシステムが変動ベースだったら有り得ますが、今度は公団内でミスマッチが出ます.../p>

Re:北総決算

投稿者---brother-t氏(2001/01/09 23:50)
http://blog.livedoor.jp/brothert/

大まかにまとめると

財投資金(固定金利)
  ↓
鉄建公団
  ↓
北総開発鉄道←利子補給(5%以上部分)・支援・金融機関から出ない巨額の長期債務(有価証券報告書)

と言ったところでしょうか。

P線のシステムだと利子補給のための上限金利が決まってますから、営業外費用の変動要因?

それに利子補給だとしても、営業外収支でなく、特別損益の方になりますからねぇ、まぁ後はマスコミが
  ・経常損益と税引前当期損益の区別がつかなかった
  ・あるいは財投の金利引下げを見逃した
のどっちかと言う可能性がどれだけあるかという点もありますが、それがありえるのか?う~ん?第3の可能性として
  ・金融機関から出ない巨額の長期債務の中での自治体や京成からの支援分が増えた
と言うのも考えられます。

ちなみに98年度のB/Sを見ると

(単位億円)
固定負債 1,376
長期借入金 216 (支配株主借入金は0)
その他固定負債 1,157

と言った所で、自治体からの支援は多分長期借入金、あるいは増資と言う形で、京成の支援は増資になってるものと思われます。これも財投資金の繰上げ返済が多分無いと考えると現実性がありません、さてどうなんでしょうね?

Re:北総決算

投稿者---エル・アルコン氏(2001/01/11 00:58)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

平成12年3月期の京成の有報を見ますと、連結B/Sの固定負債に鉄建公団長期未払金という項目で110,046百万円が計上されています。
ちなみに注記(大蔵省印刷局版ではP44)には、財団担保の対象債務として、1年内返済を含む残高として114,623百万円という数字が見えます。
これらの数字は単体のB/Sでは1,295百万円、1,446百万円であり、鉄道事業を営む連結子会社は北総ただ1社なので、北総単体の鉄建公団長期未払金残高は1年内返済を含み113,177百万円、平成13年度の返済額は4,426百万円となります。
(注:平成11年3月期の連結B/Sでは鉄建公団長期未払金の項目がN/Aになっていますが、これは単体の1年内返済を含む残高が1,590百万円ですから、重要性の原則から区分掲記してなかったようです)

長期借入金については197,355百万円が207,694百万円に10,339百万円の増加、単体は143,103百万円から138,424百万円と4,679百万円の減少(ただし1年内返済が2,507百万円の増加)ですから、150億円程度が北総の長期借入金(除1年内返済)でしょうか。

***
さて連結P/Lを見ましょう。
平成10年度と11年度の支払利息を比較すると、それぞれ9,112百万円と14,660百万円で、5,548百万円の増加です。
単体が5,196百万円と5,553百万円で、7%、357百万円の増加ですが、極めて荒っぽい計算ですが連結増加分のうち50億円程度が北総の支払利息と見なせます。

長期借入金と鉄建公団未払金の合計が1,280億円程度。
短期借入金はさほどでない(注:連結の短期借入金増加は306億円だが、単体で148億円増加しており、鉄建公団未払金の1年内償還分(=短期借入)が44億円で、残る114億円については北総及び他の連結子会社でしょう。

***
さて謎の部分です。
付属明細表(同書P54)によると、鉄建公団長期未払金の平均利率は4.5%とあり、P線工事における利子補給後の5%を下回っています。(注:利率は期末日基準)
また、上記の元本に4.5%を乗じますと50億円を超えることから、長期・短期借入金を考えると勘定が合いません。
 (注:平成12年3月期の残高に平成11年度の返済額を考えると、長期未払金の平残は1,150億円程度)
 (注:北総以外の連結子会社の支払利息は平成10年度で20億円程度なので、変動してもたかが知れている)

長期借入金の平均利率が2.6%(長プラベースのような数字)ですから、これだけで4億円程度の利払で、合計55億円を超えそうな感じなのです。
考えられることとして、平均利率は利子補給前、支払利息は利子補給後ということでしょうか。辻褄があうかあわないかぎりぎりの数字ゆえ、利子補給の有無も含めて微妙なところです。
 (注:50億円台で辻褄があえば、利子補給無しの4.5%という推定も可能)

ちなみに利子補給ですが、これは特別利益ではなく原則として営業外収益です。また、支払利息に加減することも認められていますから、通常は支払利息に内込めしていると思います。

***
平成12年度上期で、支払利息が前年同期比で450百万円減少したという日経の記事を考察してみましょう。
長期借入金が長プラ変動として、平均利率が0.4%程度下がっていますから、30百万円程度の減少です。返済分を入れると50百万円程度でしょう。
また長期未払金の返済を考えると、1億円程度であり、残るは3億円程度です。これを長期未払金の1,132億円で割り返すと、なんと0.53%相当の減少となりました。

***
以上より、あくまで推測ですが、長期未払金金利が0.5%程度下がったということでしょうか。最終期限が平成29年という長期未払金(借入)が変動ベースというのは考えづらいのですが...

Re:北総決算

投稿者---brother-t氏(2001/01/12 23:58)
http://blog.livedoor.jp/brothert/

こんばんわ~、先日「北総・公団鉄道運賃値下げを実現する会」という団体の方からメールがあり、どうやらこの話を根底から覆す内容の情報が…(爆)

どうやらP線の資金調達で全部財投だと思ってたのが、4割ほどが鉄道建設債券で、2期線開業から10年が経ち、その部分に関しては借り換えが行われた可能性があるらしいです。
実際日本鉄道建設公団2000年3月期の決算を見ると固定負債の4割ほどが建設債権であることから見てそう間違った事では無いと思われます。

北総単体の鉄建公団長期未払金残高は1年内返済を含み113,177百万円、平成13年度の返済額は4,426百万円となります。150億円程度が北総の長期借入金(除1年内返済)でしょうか。

と考えると、

公団長期未払い金 113,177 (百万円)
うち財投 67,906
債券   45,271
返済額  4,426

うち債券分は借り替えられたとすると、

さて謎の部分です。
付属明細表(同書P54)によると、鉄建公団長期未払金の平均利率は4.5%とあり、P線工事における利子補給後の5%を下回っています。
長期借入金の平均利率が2.6%(長プラベースのような数字)ですから、

財投分を4.5%、債券分を借り替えで2.6%になったと考えると現在元本返済は無いので

財投返済分   3,056 (百万円)
債券返済分   1,177
財団関係返済  4,233
総返済額    4,426

その他長期借入金や短期借入金を含めても辻褄が合うことになります。ただ借り替えが行われたと言う裏は取れてませんし、1991年開業の2期線の債権の期限が10年と考えると、2000年9月期には間に合わないのではと言う疑問が残りますが…

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〔北総〕新救済スキーム固まる

投稿者---551planning(2001/02/28 00:42)

02/27付日経朝刊記事は、『京成などが追加支援 金利減免や返済猶予』と題して、多額の負債に苦しむ北総開発鉄道に対する新たな救済策の見通しが決まった事を伝えている。国土交通省、千葉県、京成電鉄、都市基盤整備公団の関係各者が大筋で合意したもの。
救済スキームは下記の通り。

  1. 1千億以上を融資する鉄建公団が元金返済猶予を3年間延長
  2. 筆頭株主の京成が貸付金利息を年3%→0.5%程度まで引き下げ
  3. 千葉県・都市公団の元利金返済を10年程度延長

印象としてはこれでも焼け石に…という感が否めないが、鉄道事業自体が半期ながら開業19年で初の黒字計上をなした事もあり、改めて経営基盤の強化を狙ったものとして一定の評価をする事ができよう。今後成田空港アクセス線としての飛躍も期待される中、現状を維持し、かつ利用者サービスの一層の向上が特に望まれるところである。

Re:〔北総〕新救済スキーム固まる

投稿者---エル・アルコン氏(2001/02/28 00:51)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

房総の鉄道MLに書き込んだ後来たら、既出でしたか。
まあ、没にするのも忍びないし、一部補足情報になるので、重複になりますが書き込みます。

***
昨年3月に、5年間総額275億円の第三次金融支援が終了しましたが、昨年3月末の欠損金が約450億円と、今中間期は黒字を計上したものの自力再建は厳しい状況が続いています。
今回の支援内容は、

  1. 鉄建公団が第三次支援で5年間猶予していた元金返済を3年延長して猶予し、あわせて償還期限を10年延長して35年とする。
  2. 京成電鉄は融資金利率を3%程度から0.5%程度に引き下げる。
  3. 千葉県と都市公団の無利子融資を、第三次支援時の10年から20年に延長する。

となっております。

***
ちなみに日経・首都圏経済千葉面では4段抜きトップ記事でした。

Re:〔北総〕新救済スキーム固まる

投稿者---brother-t氏(2001/02/28 01:36)
http://blog.livedoor.jp/brothert/

印象としてはこれでも焼け石に…という感が否めないが、鉄道事業自体が半期ながら開業19年で初の黒字計上をなした事もあり、改めて経営基盤の強化を狙ったものとして一定の評価をする事ができよう。今後成田空港アクセス線としての飛躍も期待される中、現状を維持し、かつ利用者サービスの一層の向上が特に望まれるところである。

個人的にはもうそろそろ都市公団へのニュータウン補助が出なくなるのでその為のスキームかなと思います。鉄建公団への元金返済猶予はその為のものだと思いますし、もしかしたら日本医大~牧の原間の増発か、限定的な形になるとは思いますが値下げも視野に入ってるかもというのは思いましたが、いかんせんこれで成田新高速完成時の京成への合併は無った様な気がします。さてどうなる事でしょうか?

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本当に必要な救済策は?

投稿者---brother-t氏(2001/03/01 16:32)
http://blog.livedoor.jp/brothert/

今回の支援内容をみて、密かに思ったのは、「関係者は本当に必要な支援がわかってるのか、あるいはわかっているけど出来るのか」という事です。
2.は効果はあると思うので良いし、3.もやはりある程度償還が終わってから返す方が効果があるので現状に即していると思います。ただ1.に関してはこれ以上北総のキャッシュフローを充実させる事に意味があるのか、というより9月期の経常黒字が示してるように25年での返済に絶えうるキャッシュを生み出している北総に対して償還期限を延長する事は逆に金利負担及びトータルの償還額を増大させるだけでこれまで北総があれだけ収益性が高かったにも関らず経常で黒字が出せなかった原因をわかってやってるとはとても思えないのです。前に書いたような事情があり、より潤沢になったキャッシュフローを基にして何らかの改善を行うのかもしれませんが、ただ黒字の会社が赤字を前提に経営改善を行って行くのかと言う点が見えないのです。
そして償還期間の延長を行う事で成田延長時の京成との合併はほぼ無くなったと見ることも出来ます。
きっと今月末に決まる県知事次第といったところですが、本当に必要な救済策を作る事の出来る方を期待したいところです。

県知事候補は?

投稿者---brother-t氏(2001/03/02 00:30)
http://blog.livedoor.jp/brothert/

「北総・公団鉄道運賃値下げを実現する会」という住民団体が県知事候補4名への公開質問を行った答えが返ってきました。横のURLのPDFファイルでその答えを見る事が出来ます。

ちなみに各候補者の考えを大まかに言うと

  • 河野 泉氏
    償還金の利子負担を軽減する為、低利資金への借換もしくは直接の財政支援を国の責任で直ちに行う必要がありそれに対して最大限努力する。
    成田の延伸は莫大な建設費負担と、それに見合った利用者増が計られるかどうかが不透明な為十分に吟味する必要がある。
  • 若井 康彦氏
    「北総・公団鉄道利用促進協議会」の積極的運営
    国への支援の要請をこれまで以上に積極的に行う必要がある。
    成田への延伸は事業費などの地元負担、自然環境保全等の難問があるが千葉NTの活性化、利用者増に伴う北総の経営安定化その先にある運賃適正化に向け県はリーダーとしての責任を背負う。
  • 岩瀬 良三氏
    北総開発鉄道は経費削減や旅客努力をしてると聞いたが尚いっそうの努力が必要。
    県は関係者と協議しつつ多角的な支援を講じて行くとともに、沿線自治体及び県で構成する「北総・公団鉄道利用促進協議会」で協議検討をしている。県としては助成措置等も含め真剣に検討していきたい。
  • 堂本 暁子氏
    鉄道整備の重荷を全て新会社に負わせる事に無理があった。
    親会社京成・NT開発事業者千葉県、都市公団に働きかけて政治的解決を図る。
    用地の公有財産化による一定期間の無料貸付方式や大手私鉄との経営統合方式という選択肢もある。

尚最近立候補を表明した門田正則氏に関しては収録できなかったらしい。立候補者各氏への感想その物は避けるが、現状維持派の岩瀬・若井両氏に対し、少なくとも現状とは違う案を出して来た堂本・河野両氏という色分けは出来そうで、それ以上の事に関しては識者の皆さんにお任せします。

尚管理人様、やばかったらせっせと削除してください。
それでは失礼します。


ご意見は【検証:】常設板までお気軽に!

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