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(過去ログNo.)

京成電車は市川市民に優しくなれるか-市川救済不可能性定理

投稿者---矢切氏(2000/05/20 04:49)
http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/

船橋以東では利用される京成も、市川市内では全然駄目です。対都心・対千葉・対船橋で、総武線より遅い・高い・本数少ないという完敗状態のためです。

高速化・運賃値下げ・増発はみな困難と思いますが、工夫次第で客を挽回できるのではないでしょうか。京成バス利用者がJRでなく京成電車を使うようにバスとの乗り継ぎ割引を行うとか、JR駅までと京成駅まででバスの運賃を変えるとか、京成駅に近接するバス停をグレードアップするといったバスとの連携はぜひ進めてほしいです。

市川市内での京成の唯一の強みは、駅が多いことでしょう。こまめに集客する力を生かせないでしょうか。京急が特急急行を廃止して普通を倍増させたように、京成も急行を廃止して特急と普通を増発、同時に緩急接続も改善できると良いのですが。

現状のダイヤは船橋←→八幡で毎時6本しか使えず、市川真間→都心で実質最大16分も駅で待たされるなど、5分ヘッドの総武緩行線に完敗の状況です。ところがこれの改善は容易ではありません。20分に優等2普通2という20分サイクル基調のダイヤでは、小岩・国府台・市川真間に関しては、対船橋方面と対都心方面の両側で現状以上となるダイヤを作るのは難しいです。

市川救済不可能性定理

●20分毎の急行を維持した場合の選択

京成小岩・国府台・市川真間での時刻をもっと便利にできないかを考えてみました。その結果、「20分サイクルに 特急1・急行1・普通2 という現状の本数を維持する」と仮定しただけで、次のいずれかの悪い条件をのまなければならないことが分かりました。

  1. 国府台→都心・上野で乗車機会が4分-16分間隔(現状)
  2. 国府台→津田沼以東が20分に1回のみ(現東中山待避を全て市川真間待避に変更)
  3. 都心・上野←→船橋以西 の乗車機会が20分に1回のみ(青砥で特急・急行が4.5分間隔)
  4. 八幡以西←→八千代台以東 の乗車機会が20分に1回のみ(八千代で急行の特急待避)

1.は現状です。工夫により普通の特急待避が小岩での通過待ちでなく高砂での接続となるようにし、普通列車乗車時の対都心所要時間を短縮することは可能です(*注A)。ただし、急行と普通の接続が青砥と東中山という今の枠組内では、国府台付近での4分-16分間隔は改善できません。
2.は東中山待避の消滅で国府台付近から津田沼方面の利用で特急が利用できなくなり、国府台対都心の改善以上のデメリットがありそうです。
3.は谷津・大久保といった、対都心で急行も十分使えるエリアの対都心利用可能列車本数が減ってしまうのが難点です。国府台付近から東西両方向で改善、船橋・八幡←→津田沼以東ではやや改善となることとどちらが重要かの選択となります。なお特急を全て上野発としエア特をなくせば、地下鉄各駅←→船橋以西は20分に2回が保たれ、特急を全てエア特として上野高砂接続特急を無くすかわりに急行を上野延長とすれば、上野←→船橋以西は20分に2回が保たれます。
4.は八幡以西のみならず対船橋でも3分-17分間隔となってしまうなど、東葉高速対策を考えると認めがたい内容です。

(*注A) 特急のライナー待避を青砥高砂間の橋上とするか、高砂でライナー待避ありの特急はエア特とし青砥待避とし、接続特急はライナー待避せず高砂車庫出入とします。いずれも高砂4番線を塞ぐ金町線のダイヤをシフトするようになります。

●改善の方向性 - 急行の津田沼以西特急化・高砂で緩急接続の場合

急行を減らして特急を増やすとか、思い切って急行を津田沼以西特急化してしまい、長距離利用者のサービスを向上するとともに、10分パターンに近いダイヤ編成をする手もあります。このようにして小岩・国府台・市川真間には10分等間隔の普通列車しか止まらなくなった場合、これらの駅の利便性は次のようになります。

(東側)
+ 国府台 → 八幡 : 所要時間の期待値で 1分の伸び
+ 国府台 → 船橋 : 所要時間の期待値で 1分強の伸び
+ 国府台 → 津田沼以遠 : 所要時間の期待値で 30秒の短縮

所要時間ではほとんど変わりませんが、津田沼以遠および船橋へ速達したい場合は八幡での乗り換えを要するので、最速便が直通でなくなるという点ではサービスダウン。但し八幡・船橋以外は対京成独占圏なので大きな問題はないでしょう。実際に止まる本数(見かけの本数)が減ることによる心理的マイナスにどう対処するかが問題です。

(西側)
+ 国府台 → 上野 : 所要時間の期待値で 1分30秒の短縮
+ 国府台 → 日本橋 : 所要時間の期待値で現状とほぼ同じ

上野方向は主に普通の小岩での特急通過待ちを高砂接続にすることによる所要時間の減少です。日本橋方向は、これと急行がなくなったことによる所要時間の増大が打ち消し合う形です。

国府台から地下鉄への直通サービスがなくなってしまわないように、現急行の高砂以西のスジを本線直通の普通にするなどの対応を推奨します。この場合、特急化した急行は上野行きにします。エア特接続特急(上野高砂間走行)と特急化した急行の両方が上野に行くようにした場合、上野線は増発されますが国府台→上野の所要時間は期待値で4分も短縮されます。また、エア特接続特急は廃止し、特急化した急行のみが上野に行く場合の国府台→上野の所要時間は期待値でやはり1分30秒の短縮です。

●発展 - 急行の津田沼以西特急化・別の可能性

津田沼以東 対 都心・上野などでは大きな改善となる急行の津田沼以西特急化ですが、上記のような方法では小岩・国府台・市川真間にメリットはあまりなく、実質所要時間は同じでも停車本数減少という心理的影響から利用減少を招く恐れもあります。急行の津田沼以西特急化を行うなら、小岩・国府台・市川真間が納得するようなメリットが必要です。

一つの解は、特急の市川真間・船橋競馬場停車と、これらの駅での緩急接続です。市川真間と船橋競馬場は特急停車化による大幅なサービス向上、国府台・小岩 対 船橋方面や谷津対都心でも、市川真間と船橋競馬場における緩急接続の恩恵を得ます。ただし国府台・小岩対都心・上野では、本線普通が特急と高砂で接続しなくなるために不便になってしまいます。

●結論

20分サイクルに 特急1・急行1・普通2 という現状の本数を維持する限り、小岩・国府台・市川真間での実質4分-16分間隔を解消するには他の地域を不便にするしかありません。

急行の津田沼以西を特急化した場合、小岩・国府台・市川真間では停車列車本数が減少するものの、『各方面への実質所要時間はほとんど変化しない』ようにすることが可能です。ただし遠距離では『普通から特急への乗り換えを要するようになる』ぶん、乗り換え不要の急行に比べるとサービスダウンです。


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