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川崎縦貫高速鉄道の可能性を探る
(【川縦論+】 羽田空港アクセスの可能性 )
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【川縦論+】羽田空港延伸論について
 投稿者---かまにし氏(2003/04/27 18:06:49)
−対羽田だけでない可能性、しかもお安く?
 └Re:対羽田だけでない可能性、しかもお安く?
  └取り急ぎ事実関係確認
   └取り急ぎ川崎アプローチ線のみ
川崎を通らない東横線以南のルートの提案
 └そのルートはありえないでしょう
  └Re:そのルートはありえないでしょう
   └そのルートはありえないでしょう(補足)
   └OD表を見るにあたっての注意
    └Re:OD表を見るにあたっての注意

 かまにしです。
 今さらですが、1点だけ付け加えさせてください。

 ただ、もし川崎縦貫鉄道が羽田空港まで延びるとなると、状況は大きく変わると思いますが。

 この「大師線延伸をセットにした羽田空港乗り入れ」について、僕は(川崎縦貫鉄道の建設の是非とは別に)川崎縦貫鉄道と南武線どちらが乗り入れるべきかを議論しても良さそうなネタではないかと思います。

 というのも、これまでは川崎縦貫鉄道を大師線と乗り入れるため、標準軌で建設することが前提になっていたことで、狭軌である南武線の入る余地はなかったわけですが、羽田空港につなぐためには大師線を「どちらにせよ改軌せざるをえなくなった」以上、ここでどちらと乗り入れるべきか(あるいは両方乗り入れ?)を議論する意味はあると思います。

 僕はどちらかと言えば、南武線の方が羽田空港乗り入れによるインパクトは大きいと考えます。というのも川崎縦貫鉄道でカバーできるエリアに加えて、東京多摩地区からの空港アクセスとしても有用になるからです。加えてもし本当に横田基地の軍民共用化が可能になるのであれば、今度は横田空港(仮)へのアクセスにもなりうるからです。確かに新百合ヶ丘・多摩ニュータウンの業務集積も馬鹿にできないのは事実ですが、これらは立川・府中・溝の口などとトータルで比べれば正直見劣りする気がします。

 ただ、どちらか一つと言えば確かに南武線だと思うのですが、もし羽田空港乗り入れに「大師線の改軌」が前提となった今、将来的には南武線川崎駅の改良も視野に入れて、どちらからの乗り入れも可能なようにすることが一番望ましいのかもしれません。

 ではでは。

対羽田だけでない可能性、しかもお安く?
 投稿者---551planning(2003/04/27 23:36:26)

 川崎縦貫鉄道議論に関しては常設板にて総論が意見交換されているところですが、当方自身は広域ネットワークとしての可能性を重視して南武線強化ないし武蔵野貨物線(府中本町−新川崎間)の旅客化を念頭に考えるべきではなかろうか、と思っています。
 それはさておき、一方で京急大師線の地下化は紆余曲折を経ながらも進められており、対羽田論はそこから出てきたものでしょう。小島新田から多摩川河口部を掘り進んで、京急空港線天空橋−羽田空港間、さらに云えば再開発予定地とされる現羽田東急H付近での合流をと考えるのが自然でしょうが、なにぶん河口部での軌道整備とコストとの兼ね合いをどう捉えるかでしょう。

 であるならば、手っ取り早く、かつ対羽田だけでない広域流動可能性をも検討すべきではないでしょうか。すなわち、東海道貨物線の旅客化です。天空橋付近に駅を設置して京急空港線と東京モノレールに連絡して準対羽田アクセス機能を持たせることはもちろん、対臨海副都心部・京葉湾岸方面への流動を見据えることも可能です。しかも天空橋駅設置のみで、極端に云えば現状でも実現可能なわけですから、何も奇を衒った案から川崎縦貫論を導き出す必要性も…とつい考えてしまいますが。
 なお付言致しますが、尻手から浜川崎に至ることで川崎駅を通らないリスクへの指摘が有り得ましょうが、そもそも現実として東海道貨物線旅客化による神奈川県東部対羽田アクセスの可能性に対する声が上がっていないことからして、少なくとも南武線地域からの絶対的必要性そのものについてもいささか疑問を抱かねばならないのかもしれません。

 きっちりデータを持っての議論は大切と思います。しかしこのスレのように直感においてこれを語ることも当方は重要だと考えています。ただし、ほつれた糸を安易に結ぶような提論はちょっと…と思いますが。さて皆様、如何でしょうか?

Re:対羽田だけでない可能性、しかもお安く?
 投稿者---かまにし氏(2003/04/28 00:05:03)

 かまにしです。

 東海道貨物線の旅客化は、以前から提唱されていることではありますが、現実的な問題として東海道貨物線にどのぐらいの頻度で貨物が走っているか、そして今後その需要がどうなっていくかを見越さないと、YESともNOとも言えないでしょうね(といいつつ僕自身は貨物について無知なんです…。ごめんなさい )。
 ただ僕の知っている限りでは、東海道貨物線は梶ヶ谷ターミナルから臨海部への川崎市の廃棄物輸送の要ともなっていますし、臨海部の東海道貨物線自体も首都圏の物流が集中するエリアを走行しているので、言われているほど簡単でもないのでは?というのが実感です。

 川崎縦貫鉄道の羽田空港延伸は、大師線とセットで当初から想定されていたことですから少なくとも奇策ということはないと思います。また、川崎縦貫鉄道の延伸に南武線を絡めるという話も、ターゲットは神奈川県東部ではなく前述のように東京多摩地区です。また尻手〜浜川崎の利用については、少なくとも数年後に川崎アプローチ線(川崎〜八丁畷〜浜川崎)に転換することが決まっているので、厳しいのではないかと思います。

 ただ、多摩川河口部の建設は難工事が予想されるのも事実です。どうしてもそれが難しいのであれば、大師線を小島新田から貨物線に直通させて、天空橋・臨海副都心にアクセスさせた方が良いと考えます。

 ではでは。

取り急ぎ事実関係確認
 投稿者---551planning(2003/04/28 09:23:43)

 取り急ぎ、事実関係を確認致したく。

 川崎縦貫鉄道と京急大師線(地下化)のリンクは認識していましたが、羽田空港延伸も当初から公的に想定されていたのでしょうか?いわゆる「神奈川東部方面線」での羽田アクセスは往時語られていたと記憶しますが、それが大師線を巻き込んだものだったか、とは…。
 また、川崎アプローチ線についても最近報道がなされたところではありますが(尻手−川崎新町の旅客営業廃止方向性も認識)、「正式決定」が関係機関から提示されたかについて当方は確認しておりませんが、如何でしょうか?

※ツッコミチックではありますが、「当初からの想定」「決まった」という表現が1掲示板から拡散する可能性を考えての判断であり、このようなポイントについては明確化(ソース開示)を強くお願い致します。

 なお、南武線直通による対羽田アクセス対象地についての表現については見解の相違と認識します。ま、幅広く云って「多摩地域」であることに相違はありませんが。

川崎市 http://www.city.kawasaki.jp/82/82tetudo/home/index.htm

取り急ぎ川崎アプローチ線のみ
 投稿者---かまにし氏(2003/04/28 11:14:06)

 時間がないので、取り急ぎ川崎アプローチ線についてのソースだけ開示します(地域版なのでWEBになかったため、そのまま掲載します)。
 以下の記事、運輸政策審議会の答申における「川崎アプローチ線」の扱いとか、確かにあやしい部分があるのは否めないのですが…。

☆事業費80億円、2010年開業へ☆ 〜臨海部と川崎都心直結〜

 JR東日本や川崎市が建設を計画している京浜臨海部と川崎都心を結ぶ新線、川崎アプローチ線の概要が三日固まった。現在運行している南武線の支線の一部を廃止。東海道線沿いに残る貨物線跡を再活用し、工場跡地の宅地化が進む臨海部から川崎都心まで直結する新線を建設する。総事業費は80億円で、2010年度の開業を目指す。

<団地・介護施設に駅も>

 同日、川崎商工会議所で国土交通省やJR東日本、鉄建公団などが集まって開いた「川崎アプローチ線暫定整備検討研究会」で大筋を決めた。
 川崎アプローチ線はJR川崎駅から現在の八丁畷駅の東約50メートルに新設する新八丁畷駅までの約1キロ。東海道線と平行する旧貨物線の線路跡を再活用し単線で建設する。新たな用地買収は不要で建設費を安くできる。
 新線建設後は現在運行しているJR南武線の支線(尻手〜浜川崎、4.1キロ)のうち尻手〜八丁畷(1.1キロ)を廃止。浜川崎から川崎までを直結し、これまで川崎都心部に出るために尻手駅で乗り換えていた不便を解消する。
 さらに、昭和電線電機の川崎工場跡地(約25,000平方メートル)に隣接する川崎新町〜浜川崎間に新駅、小田栄(仮称)を設置。工場跡地に2004年秋から建設予定の大規模団地や、介護老人保健施設への入居者の足を確保する計画だ。
 現行の南武線支線は昼間は2両編成の電車を1時間に1本程度運転するローカル線だが、新線建設後は運転本数を同5本程度に増強。電車も5〜6両編成にして都市型路線に衣替えする。現在1日8千人の利用者を同3万〜4万人に増やす。
 川崎アプローチ線を巡っては、首都圏の鉄道整備計画を考える運輸政策審議会地域交通部会が2000年1月、2015年までに整備する検討路線に指定している。

日本経済新聞・2003年3月4日(火)【首都圏経済・神奈川】35面より

川崎を通らない東横線以南のルートの提案
 投稿者---かまにし氏(2003/09/04 00:56:58)

 こんばんは、かまにしです。

 しばらく時間が空きましたが、以前このBBSでの議論を通じていろいろと考えたことがあり、久々に川崎縦貫鉄道についても取り上げたいと思い投稿いたしました。

 川崎縦貫鉄道での議論に関しましては、串間様をはじめ、とも様、和寒様などの考察を通じて、僕自身もいろいろと勉強させられた次第です。とりわけ和寒様が提示された川崎縦貫鉄道の建設を検討する学識者部会・市民部会の資料に基づいた需要予測には、率直に驚かされました。これらの議論を踏まえた上で、実は以下のような提案ができるのではないかと考えたのです。

【川縦論】市民部会の川縦批判手法を批判する special227.html#2

  1. 川崎縦貫鉄道の東横線・目黒線との結節駅を元住吉から武蔵小杉に変更、併せて南武線とも同駅で結節を図る。
  2. 武蔵小杉からは蒲田までノンストップ(あるいは下丸子のキャノン本社付近に1駅設ける)とし、京急蒲田を経て大鳥居で京急空港線と対面接続で結節。⇒蒲々線計画との融合

<上記案のポイント>