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【検証:近未来交通地図】<都市交通デザインへの提言>
(過去ログNo.211)

下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。

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<都市交通デザインへの提言>改装オープン!
 投稿者---551planning@管理人(2000/11/16 00:14)

 どうも、551@おさぼり管理人です。
 まず、当サイトの全文、または一部の無断転載・再配布はお断りさせて頂いております。皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます…「騙り」には断固対抗致します!

 さて、当掲示板は長らく特設掲示板<総合交通ターミナルへの提言>として運用して参りましたが、昨今の「都市グランドデザインにおける交通論」の高まりを受け、かつ特設掲示板<中量輸送システムの明日…>で盛り上がる、各地へのLRT導入議論を受けて、「システム論と導入検討の議論分離化による更なる深い議論への誘い」を目指すべく、それまでの交通結節点議論から拡張して<都市交通デザインへの提言>と改称させて頂きました。バリアフリーと交通結節点、LRT・コミュニティバスとトランジットモール、環境問題とロードプライジング…花開きつつある、様々な都市交通「ユニバーサルデザイン」を考える掲示板として是非御活用下さい。

 <中量輸送システムの明日…>ではこれまで通り、LRTを核とした次世代中量輸送システムの方向性について議論して行きたいと思います。両者の棲み分けとしては、<中量S>が総論、こちら<都市D>が各論とお考え下さい。
 なお、現在<中量S>掲示板にあるスレッドは移設致しません。適宜新しい議論展開としてどちらが相応しいかを検討頂いて、皆様で棲み分けを明確して頂ければ幸いです。どうぞ宜しくお願い申し上げます

〔LRT〕大田区への導入提案
 投稿者---とも氏(2000/11/17 18:03)
─空港アクセスはある程度のキャパシティが必要では?
 └空港直通LRTは世界的に見ても珍しい

 ともです。

 このコーナーのこけら落としとして、一つご提案させていただきます。
 こけら落としですから派手にいきましょう(笑)

 羽田アクセスの掲示板とかぶってしまいますが、場所は「羽田空港」です。

 京急の空港乗り入れによって、空港線は羽田空港利用者の割合が増え、途中駅である糀谷や大鳥居などへの停車による所要時間増やそれによる利便性低下の問題が今後発生することが予見されます。
 しかし、空港線以外に鉄道系アクセスの無いこの地域にとっては、空港線の急行(=通過)運転は認められにくく、近距離客と長距離客の分離という京急お得意のパターン実行がしたい!ということから、この区間に空港線に並行したLRTを建設するとともに、新たに大森方面、多摩川線への延伸も視野に入れてのプランを提案します。

1 羽田空港線
 京急空港線の代替とするとともに、極めて不便な乗り継ぎを強いられる蒲田〜京急蒲田間のアクセス向上を行うルートです。
 蒲田駅南口の東急改札前のJR線上に高架駅を設けます。ここから大田区役所横を高架橋で抜け、北に曲がって駅前広場に至ります。ここからは併用軌道で旧多摩堤通りを京急蒲田駅方面にすすみます。この区間はただの「抜け道道路」で通過交通もありませんので思い切ってトランジットモールにしてしまいましょう。幅員も十分ありますので。
 京急蒲田西口商店街「あすと」横から再び高架橋にして京急蒲田駅2Fに入れてしまいます。ここでは、京急からの乗り継ぎ利便性を考慮して改札前にLRT乗り場を作ります。
 このエリアでは再開発の動きがあるそうなので、それに併せて整備すれば高架も可能でしょう。
 京急蒲田からは第一京浜を高架で越えて、産業プラザ前に高架構造の駅を設置、その後環八に向け南進した後、環八上に移ったところで地平におろします。
 環八では6車線の中央部にLRT軌道を入れ、現在の京急の空港行き急行バスぐらいの間隔で停留所をおいていきます。大鳥居で産業道路を越えた後、天空橋に出て、B滑走路下をくぐって、羽田東急ホテル前に出ます。
 このエリアは空港跡地開発の予定があるので、その計画に合わせてのルート設定となるでしょうから、環八からはルートが外れますね。
 ここから羽田空港へは、環八を行かずに、現在建設中の空港アクセス道路を進みます。滑走路下を併用軌道で抜けると、管制塔横です。ここからは空港内ループ軌道に入ります。湾岸道路を越えてまず東ターミナル出発〜国際線〜西ターミナル出発〜東ターミナル到着〜西ターミナル到着と回って元に戻ります。

 このルートの第一のポイントは蒲田〜京急蒲田です。この間はなんでも利用者が6000人/日も歩いているそうで(いつだったかの新聞で読みました。ごめんなさい記憶があいまいで。)、それを取り込めればかなりの需要があることになります。
 たしか、98年に東京都がシャトルバス実験をしていましたね。
 もう一つのポイントは空港内です。空港内交通機関とアクセス交通の一体化を図ることで、需要を創出しようという考えです。

2 大森線
 途中の大鳥居から産業道路を北上して平和島から大森に至ります。シンプルなルートですが、交通不便な人口密集地を通りますのでかなりの需要はありそうです。
 大森からはぜひとも大井競馬場までのばして、逆需要喚起をしたいところですね。

3 東急多摩川線への乗り入れ&延伸
 このLRTはぜひとも狭軌で整備を行って、東急多摩川線に乗り入れましょう。
 多摩川線は13号線直通化構想がありますが、やはり羽田空港へのアクセスとしては不便なので、横浜方面への乗り入れとしてもらい、代わりにこのLRTで羽田アクセスを確保します。
 多摩川線内は現状通りで十分でしょう。もともとLRT的路線ですから。
 多摩川からは新提案です。多摩川から北にルートを延ばします。エイトライナー先取りです。
 ただ、環八沿いでは大井町線とルートがだぶりますので、トンネルで台地を抜けて、多摩川沿いに戻します。
 多摩川は建設省のスーパー堤防構想がありますから、その上を進みましょう。もしこの構想がとん挫しても、堤防横には用地があるので大丈夫でしょう。
 多摩川沿いをすすみ、武蔵工大裏を通ってひたすら進みます。二子玉川手前で現在行われている再開発の区域に入りますので、この再開発エリアの中心部をトランジットモールとして進み、二子玉川に到着です。

 このまま旧玉電ルートで砧まで・・・と言いたいところですが、それは無謀なので辞めます(笑)
 とはいえ、エイトライナーとしての延伸は大いにあり得ますけどね。

 以上が提案のルートです。確か大田区にはLRT導入を研究されている団体が有ったかと思いますが、そこでの案がよくわからないので、まったく考えずにルートを引いています。
 事業者は国土交通省の道路財源によるインフラ補助を前提にしたPFIで公募。運営者は京急と東急。ただし運賃は共通に。蒲田〜京急蒲田と空港内は無料ゾーン化でいかがでしょうか。

 みなさまいかがでしょうか。
 ご批判、ご意見よろしくお願いします。

空港アクセスはある程度のキャパシティが必要では?
 投稿者---551planning@管理人(2000/11/17 23:27)

 壱発目、とも様投稿有難うございます…でも「羽田」で来るとは!
 宣伝ですが、羽田ネタで当方久々の大型連載を行なっておりますので、御覧頂ければ幸いです。

羽田空港鉄道アクセスの「本命」を求めて ../airport/log403.html

 しかし、空港アクセスで蒲田や東横線方面連絡も視野に入れる軌道系交通となると、それなりのキャパシティが求められそうな気がします。かつての広電方式のように、いわゆる普通鉄道にLRV車両が乗入れるかたちでの大田区南部移動機関としての有用性は十分期待できそうですが…。
 あと、京急蒲田は3層高架化が予定されているので、いくら即応対応が可能なトラム軌道といっても「線引き」はそう易々と行かなさそうです(いささか暴論ですが、呑川に蓋をして通すというのは?)。
 大森線は面白そうですね。産業道路の幅員と交通量では定時性確保に些かの疑問も残りますが…大井競馬場なら、八潮団地との絡みの方が現実的かもしれません。

 ある程度のキャパシティと準LRT的要素を持たせるなら東モノの延長が割安そうです。もっともそれでは東横線方面直通を掲げる運政審答申と外れてしまいますが…。

空港直通LRTは世界的に見ても珍しい
 投稿者---とも氏(2000/11/18 01:29)

 ともです。
 早速のレスありがとうございます。

 しかし、空港アクセスで蒲田や東横線方面連絡も視野に入れる軌道系交通となると、それなりのキャパシティが求められそうな気がします。かつての広電方式のように、いわゆる普通鉄道にLRV車両が乗入れるかたちでの大田区南部移動機関としての有用性は十分期待できそうですが…。

 そうなんですね。キャパシティが問題なんです。ただ、京急空港線はそのまま残しますので、対応できない程の需要にはならないかなと思っています。

京急蒲田は3層高架化が予定されているので、いくら即応対応が可能なトラム軌道といっても「線引き」はそう易々と行かなさそうです(いささか暴論ですが、呑川に蓋をして通すというのは?)

 京急蒲田は4階建てになるそうです(大田区でもらったパンフレットより)。
 1階がコンコース、2階改札口、3階、4階ホームという構成なので、LRTは2階に入れてはどうかという提案だったのですが、舌足らずでしたね。2階に入れる理由はバリアフリーですね。なるべく縦方向の移動を少なくしたいので。
 あと、大田区では、この2階から第一京浜を横断する歩行者専用道路を計画しているようなので、この上に軌道を乗せてしまうのも方法かなと思っています。
 京急蒲田の高架化は建設省(国土交通省)の補助事業ですからLRTとの一体整備もやりやすいでしょうし。

 空港直通LRTは世界的に見ても珍しいと思うので、やってみても面白いかなという単純な発想なんですけどね。
 では

〔地下鉄〕東京4号線(丸ノ内線)の改良案
 投稿者---打越健太郎氏(2000/11/19 03:29)
─東京地下鉄物語と急行地下鉄
─煮詰めてみれば…否定論?
 └Re:煮詰めてみれば…否定論?
  └Re:煮詰めてみれば…否定論?
   └Re:煮詰めてみれば…否定論?
    └Re:煮詰めてみれば…否定論?

 打越健太郎です。このたびは<都市交通デザインへの提言>ご開設、まことにおめでとうございます。今後はこちらでも、是非とも有益かつ楽しい議論が行えることを期待致しております。

 さて、先日予告致しました、「東京地下鉄改良論」ですが、一体、どのページに投稿したものか… こちらが「各論」ということでもあり、また掲示板の活性化には、特に初期においては投稿の数が大きくモノを言うということもあり、こちらに投稿させて頂きます。今回は、東京の地下鉄の中では歴史のある4号線(丸ノ内線)を取り上げます。

 丸ノ内線は、池袋〜新宿〜荻窪・方南町間を、ほぼ半環状に結ぶ路線です。以前、この「半環状」という所に注目し、池袋〜新宿間を建設して完全な環状線にすることを提言した所、「18m車6両という容量の小ささゆえに無理」というご批判を頂戴致しました。そのご指摘自体が正しい上、この区間にはJR山手線・埼京線に加え、この度営団13号線の建設も決定致しましたので、この提言は現在では無意味なものになってしまいました。鉄道アナリストの川島令三氏は、つねづね「急行地下鉄」の導入を提言され、また氏の著書「全国鉄道事情大研究 東京都心部篇」において、丸ノ内線の急行運転案が紹介されています。氏の提言には啓発されることも多く、また僕自身も地下鉄が案外遅いことには困惑を感じておりましたので、ですから今回は、氏のご提言を下敷きに、僕自身が考えているアイデアを開陳させて頂きたく存じます。
 さて、丸ノ内線は荻窪〜新宿〜東京間で中央線とほぼ並行し、また池袋〜東京間では山手線をショートカット(山手線を円に見たてると直径のような感じ)しています。しているのですが、丸ノ内線は駅も多く、また第3軌条式なのも災いして遅く、中央線のバイパスどころか中央線がバイパスになっているのが現状です。また、池袋〜東京間はさすがに山手線よりも速いですが、この区間にも19分をかけ、23分かかる山手線との差はそれほどでもなく、かえって東京駅のホーム位置が悪いので、あまりショートカットの意味がありません。これでも丸ノ内線が各地区の唯一の鉄道なら急行運転など論外ですが、幸いにも千代田線・有楽町線・都営新宿線などに助けられ、最近では混雑も緩和気味だとか。それならば丸ノ内線を急行地下鉄に改良しても不便は小さく、(副)都心間を高速で結ぶという別の目的を追求しても問題は無いでしょう。
 川島令三氏は、丸ノ内線を急行地下鉄に改良すべく、以下のように提言しておられます。

 この提言の中でもっとも注目に値するのが、この提言では赤阪見附で列車間隔が3分になり、銀座線と一致することです。この駅は同一ホームで乗換可能という、東京では表参道と並ぶ優良駅ですが、現在は銀座線が3分間隔、丸ノ内線が4分間隔とずれており、折角の同一ホーム上乗換の魅力を半減させています。氏の提言に従えば、乗換が便利になるのは明らかですから、これだけでも魅力的な提言です。

 さて、僕としても基本的には川島氏の提言を支持します。但し、そのままでは少々問題かと思われる点もありますので、以下、僕なりの提案をさせて頂きます。

 これで丸ノ内線は急行地下鉄になるわけですが、ここからは全くの僕のオリジナルです。丸ノ内線の池袋駅ホームは、あたかも延長できそうな形になっています。これは本来、ここから成増まで延長する予定だったからです(その免許を使って有楽町線が建設されました)。先に丸ノ内線のことを「半環状線」と呼びましたが、僕としては完全な環状運転を考慮しても良いかな、と思っております。何も趣味的な見地から言っているのではなく、地図を見ると、池袋〜荻窪間には意外なほど鉄道空白地帯が残っており、また空白地帯でなくとも、豊島園駅を除いて、新宿には出られても池袋には出にくいですね。新宿で埼京線に乗り換えれば行けますが、新宿駅での乗換は、意外と距離もあって不便です。この地域には「エイトライナー」なる新規鉄道計画がありますから、これのルートも参照しつつ、丸ノ内線の延伸・環状化を図っては如何でしょうか。勿論、営団の手に余るのなら、他の方法での建設(上下分離など)でも結構です。

東京地下鉄物語と急行地下鉄
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/11/25 03:30)

 こんばんわ。

 皆さんもご存じの、東京地下鉄の物語を少々。
 東京の地下鉄路線の建設の推移は、大正時代の末よりの東京市街の発展を表していると言えましょう。
 まず、当時もっとも大きな盛り場であり、荒川水運やこれを継承した東武鉄道線と市電、一銭蒸気(水上バス=観光汽船でない)の水陸交通の結節点であった浅草が、長距離交通のターミナルである上野駅と結ばれ、この路線が、東京のメインストリートである中央通りを、銀座通りの終点の新橋へ向かって延びていったのが始まりですね。これに、当時、市外城南地区(現在の世田谷・目黒・大田区域)の住宅地化を進めていた現在の東急グループの前身の鉄道会社群が、経営者の経営方針である東京市内への路線延長を、青山通り地下の鉄道線で新橋まで実現し、前記の浅草への路線と接続したのが、銀座線でしたね。
 この路線形態で敗戦を迎えるのでありますが、戦後はじめごろの地下鉄路線計画で優先度が高かったのは、銀座線の赤坂見附から新宿への支線と、池袋から本郷、お茶の水を通った都心への路線で、当時の主要ターミナルであった、浅草、上野、池袋、新宿、渋谷が地下鉄で相互に結ばれるというものだったはずです。
 この池袋新線と新宿支線が結ばれて、丸の内線が成立します。戦後すぐの予算や資材の少ない時代に建設が始まった路線である丸の内線は、地上部分が多いという特徴があるわけです。また、当時国電で20m大型車の量産が行われていたにもかかわらず、丸の内線は18m車での運行を計画したのは、開削工事の規模を最小限にできる点に加え、当時銀座線でも使われていて、安定的な先端技術でもあった機械式ATSを完備でき、1分50秒間隔まで運転間隔を詰め当時の計画輸送量が確保できたからでもあります。複数の私鉄路線が集中する池袋や新宿から霞ヶ関、銀座、大手町を結ぶ路線は当時の東京の都市構造からも無駄のないものだったと言えましょう。ロードプライシングの話題もありましたが、当時、遠回りで遅いが定期運賃の安い国鉄と早いが少し高い地下鉄と棲み分けがあったように聞いています。
 1960年代に入り、この銀座線と丸の内線、国鉄中央線が浅草池袋新宿渋谷の4つの副都心と、都心を結んでいたのですが、その輸送力の逼迫が言われるようになって、都電の廃止代替輸送機関の意味も含め、それぞれの副都心から地下鉄路線の計画実現が進んでいったわけです。
 この構想は、都心区域を江戸城外堀の中とし、皇居の北・西側と、南・東側の2方向へ武蔵野台地側の3つの副都心(このころには浅草は副都心から観光地化していました)から2本の地下鉄路線を確保する形で進んだのです。池袋からは丸の内線と有楽町線、新宿からは丸の内線と新宿線、渋谷からは銀座線と半蔵門線というふうに皇居の南北それぞれの地域へ路線があるわけです。新宿は丸の内線ができた時点で中央線と2路線になっていた形ですが、さらに地下鉄で2路線確保されたわけです。これは半蔵門線が日本橋三越前までできた時点で完成したと言えるでしょう。70年代には、もっとも早く2路線が整備された浅草に加え、北千住が乗り換えターミナルとして整備され、ここからも2本の地下鉄が都心へ延びていますね。90年代には新木場からの路線もそういうふうに解釈できるでしょう。

 さて、急行地下鉄のご提言ですが、地下鉄路線での高速運転は難しいのではないかと考えます。高速運転の必要があればむしろ新路線建設か、ゴムタイヤ併用など大きな投資が必要なのではないでしょうか。現状の地下鉄路線は可能なかぎり速度を上げているように見えますし、急行運転されている都営地下鉄の運転時間の短縮は、停車しないことによるものではないでしょうか。
 あとで、バスの話でどこかに投稿しようと思っていますが、急行運転よりも運転間隔の短縮化で、実移動時間の短縮を進める方が実感としては「早く着いた」と感じられるのではないでしょうか。どの電車に乗っても確実に**分で着くというほうが都心で移動する者には便利です。中央線の快速はどの電車でも新宿から東京まで15分ですね。新幹線などに乗る人にとっては、新宿から東京までは中央線が一番でしょう。それに、ターミナル駅のどの方向へ目的地があるかによって選択路線が変わる場合もありますね。秋葉原から新宿へ行く場合、もっとも早いのはお茶の水乗り換えの中央線でしょうが、南口へは岩本町から新宿線の方が便利なときもありますし、3丁目や歌舞伎町へは神田から赤坂見附をまわる場合もあるのではないでしょうか。極端な例かもしれません。
 東京はこのくらい鉄道路線が発達していると言えましょう。面として考えることも大事です。
 それでもあえて「駅に止まらない」ことでスピードアップを目指すのであれば、山手線上のターミナルから外堀までの間の駅を通過する程度のことをしてもいいかもしれませんね。丸の内線だったら新大塚・茗荷谷・後楽園・本郷三丁目を通過してお茶の水からは等間隔になるような池袋の出発間隔にするとか、新宿からなら新宿御苑・四谷三丁目を通過して四谷から等間隔になるように新宿を発車するようにするとか、三田線だったら巣鴨を追い越し駅に改造して高島平から水道橋までに快速運転にし、巣鴨で前の電車に追いつき、千石・白山・春日を通過して水道橋から等間隔にする急行運転ができそうですね。
 浅草線の急行運転は、押上と泉岳寺が追い越し駅の形態になっているからできるわけですね。追いついた各駅停車が押上では追い越されますし、泉岳寺では西馬込方向へ逃げることができます。それでも各駅停車はおおむね等間隔で通過駅へのサービスもできている、ダイヤ構成の妙ですね。

 最後に川島氏について。
 氏の研究は関西でのダイヤ研究がベースになっているので、点と点の高速輸送への提言が基本になっているように思えます。運転間隔を12分にすべきという待ち時間への人間生理と鉄道会社の経営の妥協点を衝いた主張はすばらしいのですが、関東や東京市街地の面的な広がりや、地下鉄沿線の線状の人口分布をどうとらえるか、私にとってしっくりと行く提言がまだ見られないように感じます。

 超長文でその上乱文、ご容赦のほど。

煮詰めてみれば…否定論?
 投稿者---551planning(2000/11/25 01:44)

 返信が遅くなりまして恐縮デス…。
 当方も急行地下鉄の可能性を「ホームグラウンド」(?)である東西線を軸に検証しているのですが、丸ノ内線も面白いですねぇ。かつては種々の「暴論的提案」を世に問うてきた川島令三氏ですが、このネタ元である研究モノ最新刊の「全国鉄道事情大研究 東京都心部篇」ではすっかり丸くなってしまった中で出色の提案であると思いました。「小石川」新設は目から鱗でしたね。

 さて、具体的に「打越案」を煮詰めて行きたいと思いますが。

●ラッシュ時運行と停車駅「可変」の可否
 文面からはラッシュ時運行も考えていらっしゃるようですが、新宿・池袋・大手町を軸に沿線各駅にそれなりの流動がある時間帯ですから(御指摘の通り茗荷谷・本郷 三丁目・御茶ノ水・四ツ谷などへの通学需要も)それで捌けましょうか?赤坂見附乗換の便をお考えですが、丸ノ内・銀座両線とも編成単位の輸送量は他線より小さい分頻発させる事で対処しているわけで、種別が増える事によるホームでの誤乗混乱や「分乗滞留」が懸念されます。
 平日日中のみ運行の都営新宿線急行がよく批評の対象となりますが、急行系統の終日運行は郊外=都心直通系統で期待されるべきものであると考えます。
 停車駅の適宜変更ですが、京葉線快速の例が示す通り定着にはかなり時間がかかります。「いちげんざん」にも分かりづらいですし。私鉄各社で見られる「臨停」のたぐいも極めて限定的ということを考えればポコポコ停車駅を増やすのも考え物ではないでしょうか。
 急行地下鉄の成否は、これだけ各線が入り乱れるように接続する都心部ではいかに停車駅を絞った速達性を追求できるかにかかっているともいえ、都営浅草線「エアポート快速特急」が好例でしょうか。都営線接続に拘るあまりに浅草橋・東銀座という主要駅を外すも、大江戸線開業で大門停車が決定、新橋〜品川間が事実上各停になるのなら、なにも中途半端に通過するのも考えものでは…?とつい思ってしまうのですが。

●ホームドアとスピードアップ
 御指摘の通り丸ノ内線は第3軌条集電ですから、転落による感電事故を完全に防げる点で効果的です。高速運転に資するところもあるでしょう。しかし具体的にホームドア設置とスピードアップの因果関係は、駅間が短くカーブ主体で最高速度もそう出せない丸ノ内線ではどのように定義づけられるでしょうか。
 都営三田線で導入された「衝立設置型」ですが、営団南北線のように開業当初から設置された完全分離型と違って利用者の違和感が助長されているのかトラブルが頻発しておりよく新聞ネタになっています。「馴れ」の問題といえばそれまでですが、スムーズなワンマン化の切り札が、三田駅では駅員がホームにほぼ常駐するようになるなど逆にコスト的に難点が発生しているとかで、なかなか難しいものです。当方は当面、他路線への同方式によるホームドア波及は疑問的に思います。
 営団が進めるCS-ATCでは銀座・丸ノ内両線のスピードアップおよび使用本数低減に成功しました。これは各停のみの単一系統によるダイヤによるものですね。対都心輸送で1分1秒を縮めることに腐心した京急の事例を川島氏はよく引き合いに出しますが、では丸ノ内線が目指す都心部内輸送で1分1秒を争う経済的な投資対効果が見出せるのか、というのが率直な思いです。

●「東京」需要、「池袋」需要
 新宿・池袋対東京駅周辺地区(丸の内および銀座地区も視野内でしょうか)の速達性が主眼である急行運転ですが、果たして対「東京」需要は確固たる数を持っているのでしょうか?。
 当方が丸ノ内線に乗っていて終日感じるのは、新宿=赤坂見附および池袋=大手町間需要です。赤坂見附=大手町間、これ意外と乗ってないように感じます。
 よく東京駅の新幹線接続需要が引き合いに出されたりしますが、JRの一般切符であれば都区内から乗ることができるわけで、現にJR東海と営団が一時期発売していた新幹線&地下鉄連絡きっぷもすでの過去のものとなってることからも、潜在的需要が掘り起こされていないというよりもそれ自体が疑わしいのではと考えざるを得ません。
 環状化構想ですが、確かに中央線沿線対池袋という流動は盲点でした。しかし大概何でも揃う「新宿」を目の前に、池袋を目指す流れが発生し得るか…?でしょうね。そこを読み解ければ新たなビジネスチャンスが待っているかもしれませんよ、そこの貴方にも!残念ながら当方にはその検証の術がありません。

 営団主要各線から新宿を目指すときには今後大江戸線というライバルを考えたときに急行便を考えると、川島氏の停車駅案は頷けるものと解釈できます。四ツ谷や茗荷谷・後楽園の日中需要を加味すれば通過でもかまわないというわけです。しかしながら、6分間隔であるなら、その「速達効果」はどのような意味を持つのかが判断しかねるというのが結論です。
 …あれあれ、急行地下鉄否定論になりかけてますが、実は丸ノ内線が他線相直路線でないことが最大の要因です。要は、そこに到達するまでに必ず乗換を要することであるなら、単独路線内での速達性が半減してしまうのではないか?と考えるのです。「エア快」の浅草線での停車駅選定しかり、都営新宿線と営団東西線の速達運転の決定的な違いは本八幡と西船橋の駅構造(=乗換の利便性)に行きつくなど、現実の事例でも矛盾が見えてきますが、その意味では今後の急行地下鉄の可能性としては東西線・千代田線・有楽町線・半蔵門線と都営三田線が挙げられましょう。ここでは詳述しませんが、やはりネックは都心部内での緩急接続構造駅を持ち得ないことにあるわけで、それが解決すればひょっとして…という事になるやも知れませんね。

Re:煮詰めてみれば…否定論?
 投稿者---矢切氏(2000/11/26 03:10)

 今後の急行地下鉄の可能性としては東西線・千代田線・有楽町線・半蔵門線と都営三田線

 千代田線・半蔵門線は駅が少なくすでに急行のようなものだと思います。今より速い列車の設定は好ましくないでしょう。三田線は高島平側で直通無しなのでメリットがあまりありません。東西線も放射部のみでよいでしょう。有楽町線は急行運転すれば通過駅の列車間隔があきすぎませんか?

Re:煮詰めてみれば…否定論?
 投稿者---551planning(2000/11/26 04:12)

 矢切先生>お誕生日&「お誕生」おめでとうございます!(他掲示板で言う機会なかったもんで…)

 各路線の具体的検証はいづれ新規に行ないたいと思います。しばし御猶予を…。

 一部先述していますが、急行地下鉄成立の要件としては下記のものが必要と考えます。
   ・郊外〜都心直通(≒いわゆる相互直通)路線である事
   ・都心部に緩急接続/待避設備を持つ事
   ・大胆ともいうべき停車駅設定が可能である(確固とした2点間需要がある)事

 東西線を例にとると、「九段下駅引上線の活用」が運政審答申他で取り上げられましたが、これは現在本線横にある引上線を本線間に移設して列車折返しの迅速化・本線横断の解消による安全性向上を目指すものです。さらに上手に考えてやれば、この中線を活用したカタチで線内運転列車の増加が期待できるようになります。
 さいたま市民@西浦和様も指摘されるように、運転間隔の短縮化による総体的な速達化が図られる事は確かですが、適度な緩急接続施設の整備によって運転間隔の調整が容易になれば種別の多様化で需要に柔軟に対処する事も必要ではないかと当方は考えます。東西線の場合中野口以遠三鷹までの総武線乗入れが構造上充分に機能しておらず、終いには運政審答申で京葉線東京―新宿―三鷹の連絡線新設まで盛りこまれる始末。であれば中野から速達化で大手町までダイレクトに結んでやれば需要を喚起できるのではないかと思うのです。

 他に具体例を挙げた各線に関しては、直通郊外路線で急行運転がなされているものを一様に挙げてみました。なお、都営新宿線は京王新線の特殊性を鑑みると京王線の普通電車をすべて直通させるほうがすっきりすると考えますね。現急行は快速と統合すればダイヤをまるっきり代えることもないでしょう(このテの検証は当方不得手なので、矢切先生に御願いしますか…ダイヤ研究室で既出かな?)。

Re:煮詰めてみれば…否定論?
 投稿者---KAZ氏(2000/11/26 12:48)

 ども。
 急行運転ですか・・・。正直なところ丸ノ内線でやる必要性をあまり感じないのですが・・・。
 管理人さんも仰っていますが、東京駅連絡需要は新幹線や東海道線などJR各線への乗換流動が中心だと思いますので、通し運賃が適用されるJR利用がどうしても多くなると思います。池袋〜大手町間の流動は速くしようがどうしようが丸ノ内線利用でしょう。敢えて通過駅を設定してまで速くする必要性をあまり感じませんね。
 荻窪〜都心間の流動も、荻窪発で12分毎にしか急行がないのであれば中央線からの乗換は発生しないと思います。待ち時間を考えれば新宿ないしは四ッ谷まで出て乗り換えた方が早くなりそうです。
 朝ラッシュ時の運転ですが、急行運転なんてできないでしょう。現行1分50秒間隔ですが、急行を急行らしく運転するためには普通の運転間隔は6分程度開けないといけない訳で、現行ダイヤの半分を急行にしたとして普通の運転間隔は2分40秒、こんな間隔では急行を待避している間に次の普通が追いついてしまいます。急行待避には最低でも2分は必要ですし、例え追い越したとしても急行はすぐ前の普通に追いついてしまい、全く速く走れないということになります。おまけに普通は急行待避のロスタイムが加わる訳で、急行通過駅の不満は大きいと思いますし運用効率も却って悪くなることもありそうです。

 否定的な意見ばかりですが、現実的にはこんなところじゃないでしょうか。

Re:煮詰めてみれば…否定論?
 投稿者---打越健太郎氏(2000/11/26 17:04)

 皆様、ご意見有り難うございます。皆様のご指摘はそれぞれ道理であると思われますが、そもそも皆様と僕との間に意見の相違が出来てしまうのは、「都心部内の短距離移動の手段か、それとも拠点間移動の足か?」という点における考え方の相違かと思います。この点に関しては各論ではなく総論のほうで取り扱うべきテーマでしょうから、「総論」、つまり「中量輸送機関の明日」で扱いたいと思っております。

 JR東海と営団が一時期発売していた新幹線&地下鉄連絡きっぷもすでの過去のものとなってる

 このような切符の存在は、不勉強で存じませんでした。この切符は当然、JR東海が発行したものですよね? これまた「各論」とは少々遠いテーマで、いずれ常設掲示板のほうで取り上げたいのですが、「JR東海とJR東日本とは、あまり仲良くない」という話の出所はこのあたりなのでしょうか。JR東海は東海道新幹線という形で、JRグループの中で唯一(無論、東日本を除いてです)東京直結のルートを持っていますし、また小田急と共同で「あさぎり」の乗り入れもやっています。新幹線は基本的に東京〜熱海間に力を入れてはおらず、小田急との相互直通も1日4往復では実際上の意味は殆ど無いでしょうけれど、JR東日本に対する牽制という意味はありそうです。輸送力が逼迫している新幹線はともかく、小田急は将来、複々線化完成の暁には直通列車を増やすことも可能ですし、さらに営団千代田線を活用すれば、はるか綾瀬までJR東日本に頼らないルートを持ち得るわけですから(千代田線に特急の直通は無理でしょうが、割引切符などで実質的に都内独自ルートを構成することも可能)。業界再編の中で、これら企業がどのように行動していくか、実に興味深い所です

〔都市新バスシステム〕具体的検証…大宮市東部編
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/11/26 02:41)
─補足
─実体験からの現状路線網分析
 └Re:実体験からの現状路線網分析
─新バスシステムとするいくつかの工夫

 こんばんわ。

 明治大学へ行って来ました。会を運営された皆様には、ご盛会をお祝いいたします。ご挨拶もせずに失礼いたしました。ただ、田中部長の発言には失望いたしました。

 気を取り直して、私は「さいたま市」の大宮東口からのバス路線で考えてみます。
 ここは、2年後のサッカースタジアムへのメインの交通路になる路線です。LRTの構想がある路線です。
 結論から言うと、既存道路の整備とバスシステムの拡充で乗り切れるのではないかと考えます。LRT構想は、「さいたま新都心」からスタジアムへの弾丸道路(首都高埼玉大宮線の浦和インターへの延長を含む)とのセットになるのでしょうから、この沿線の「見沼田んぼ」や周辺の自然保護のためにも、高速延長を保留し(反対したりやめろとは言いません)、大宮駅東口通りの道路拡幅、バスレーン確保で交通集中区間をクリアしてスタジアムへの交通輸送を確保するべきでしょう。

 さて、大宮駅東口からは放射状にバス路線が展開しています。東武・国際・西武の三社が路線網を持っています。しかし、西武バスは西口側へ向かう路線が来ているだけですので、路線網は2社で構成されています。東武バスは浦和方向や岩槻方向、上尾方向など面的な展開をしていますが、国際興業バスは東口通りを直進し、スタジアム方向へ向かう幹線とその枝線から成り立っています。つい最近、この東口通りが旧122号線に突き当たる地点(スタジアムにもほど近い)に国際バスの「さいたま東営業所(すなわち車庫です)」が開業し、大宮と浦和の東部地区の路線を担当することになりました。将来的には埼玉高速線の各駅からのバス路線を担当することになる位置でもあります。
 この車庫を中心として、スタジアム輸送を考えてみましょう。
 大宮駅東口通りをよく見てみますと、みなさまの話題になっていた「張り出しバス停」が大宮駅東口の次のバス停(市役所入口?だったと思う)にあります。駅前通はパーキングメーターが並ぶ3車線道路なのですが、パーキングスペースは2台ごとに植え込みが道路へせり出し(車の半分ぐらいの幅)、バス停の部分の歩道はそのせり出しが停留所になっている形(だったと思う)です。更に進みまして、日大前停留所は大学の入り口で、折り返しバスもある地点なので、数台が待機できるバスプールがあります。その先、道路は対面2車線になるのですが、停留所数カ所ごとに道路が拡幅してありバスの停車ゾーンになっていて、つかえた車を先にやれるようになっています。このような既存の交通施設でどのくらいの輸送力になるのかは詳しく計算してみたいと思いますが、それはまたどこかで。
 で、この道路施設を活用すれば、スタジアムからの大宮駅方向への輸送のなにがしかを担えるのではないかと考えるわけです。もちろんバス自体のITの向上が前提になりますが、国際バスにはノンステップの燃料電池車や連接車、LPG、CNG車を導入して、駅〜スタジアム専用車両とすれば、はっきり言って、LRTはいらないでしょう。サッカー大会終了後は、浦和美園駅〜大宮駅系統の路線として、LRT実現まで「新バスシステム」の1路線としてまちづくりを担えばいいのではないでしょうか。

 私の考える「新バスシステム」は、「確実にバスが来る」という1点が達成できればいいのではないかと思っています。都市交通デザインの掲示板でも書きましたが、短い間隔で必ずバスが来る何系統も路線の重なる区間で、間隔の均等化を図り、必要に応じて臨時便も運行できるきめ細かいバスのサービスができればいいと思います。例えば、この大宮東口の場合、日大前〜大宮駅間だけでも均等な間隔と変わらない所要時間で運行する工夫が出来れば、沿線の利用者は停留所から終点の駅までの時間が読めますから、確実な利用が出来るようになります。もちろんスピードアップの必要は出てくるでしょう。そのためには、川口の国道122号線(4車線道路の中央分離帯の変更で朝は上り:バス1・他2車線、下り1車線)のような、専用車線または専用道路の確保も必要になるでしょう。そこに至って初めて、皆様の話題のようなバスシステムの吟味が出来るのでしょう。
 さいたま市の道路整備は大宮より浦和の方が進んでいます。国道463号線も2つの有料区間がありますが、浦和市の中心から浦和インターまで完成していますし、外郭環状道路も完成しています。現在は122号と東北道の浦和インター工事と17号の大宮バイパスの立体化工事が進んでいます。おそらく実際に運行されるであろう、京浜東北・埼京沿線とスタジアムを結ぶ直通バス路線は、大宮よりも浦和や北浦和・南与野へ結んだ方が道路事情はいい形になっています。

 各論の内容になってしまったことをお許し下さい。

大宮駅前 補足
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/11/28 00:54)

 補足です。

 まず、大宮東口の「市役所入口」バス停は、張り出し式ではなく、駐車スペースと同じ構造で、パーキングメーターが設備されていない形態でした。パーキングメーターが並んでいるのは氷川神社参道までで、参道からは対面2車線となります。

 次に、現在の都市計画では、第2産業道路(県道1号線〜東京の尾久橋通りにつながります)まで高速道路の計画が出来ていますが、その先スタジアム方向は未定です(どうするのでしょう)。弾丸道路計画は都市計画にはなっていませんね。

 それから、浦和市内の県道1号線はまだ建設中で、この道路に関しては浦和と鳩ヶ谷(「さいたま市」ではないですが)が遅れていますが、これが出来ますと東京鶯谷から上尾市に至る全線4車線の幹線道路が通じます。東京都内ではこの道路に「舎人新線」が建設されています。

 こんなところです。またあったら補足します。よろしくどうぞ。

実体験からの現状路線網分析
 投稿者---551planning(2000/12/02 00:52)

 遅くなりましたが。

 大宮ですかぁ…懐かしいですねぇ。この界隈、当方も1年間お世話になりましたんで。
 当方N大法学部に通っておりまして、1年間のみ大宮校舎通学致しましたよ。

 で、御紹介の通り大宮駅東口から東部方面へは国際興業バスが自治医大病院・日大前・東中野団地・大谷県営住宅中野田折返場行などを運行、多くは日大前まで同ルートでここまで終日10分を切る間隔で運行されており、2〜3台連続運行も珍しくありません。
 地図を御覧頂ければ分かり易いですが、大宮駅から県道214号が一本道ですが、バスルートは途中で北にそれます。真っすぐのルートだと「新道経由」と呼称されていた記憶がありますね。旧道経由だと大宮開成高校や埼玉朝鮮学校等が、新道経由だと自治医大大宮医療センターが固定需要を持ちます。
 日大前から南に東中野団地行きが別れ、片柳支所で北に大谷県営住宅行きを分けます。浦和東高付近から次第に南東へ進む道を直進すると中野田方面、東北道と交差後、東川口に至ります。東北道交差部付近が浦和市美園支所、地名では大門ということで、埼玉高速鉄道の終点=浦和美園駅を軸とした相互交通としてバス交通の重要性が増す事が考えられ、国際興業はJR浦和駅至近にあった車庫を浦和東高にも近い付近に移転させました。御紹介の「さいたま東営業所」ですね。
 道は御指摘の通り、駅前は広々していますが、氷川神社参道から先、日大前付近までは歩道が別れている広めの対面道、以東対面道ながら若干細くなる感じです。
 流動は駅への通勤ほか、各学校通学需要、自治医大への通院も若干あり、日大前までは「固定客」はいくぶん掴みやすいかもしれません。
 ただし、日大は移転(というより本校である神田三崎町への統合)が噂されていましたから、何とも云えませんね。また、大宮開成高校や共立薬科大のように自前で通学バスをばんばん走らせていることもあって、「潜在需要」を逸している感もなきにしもあらずです。
 道自体が広い、というわけではないこと(産業道路との交点で渋滞する)、需要が不規則ということなど、定時性にはいささか疑問が残るところですから、バスロケ導入による運行管理強化は期待したいところです。

Re:実体験からの現状路線網分析
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/12/02 23:20)

 こんばんわ。ご返信ありがとうございます。

 そうでした。バス通りは自治医大医療センター横の新道まわりと、大宮開成高校そばの通りへ行く2路線に分かれていますね。本数は、開成高校回りの方が多いですね。本線ですね。一般の乗用車は新道の方を通りますので、バス通りは結構渋滞せずにバスが走っているようです。
 この路線で渋滞箇所は、産業道路交差点である「東町」交差点ですね。ここまでは北浦和行きや岩槻行きの東武バスも走っています。おそらく、3車線ずつに拡幅された駅前通がこの交差点まで完成すれば、1車線をバスレーンにすることもできますね。
 新道は対面1.5車線で、「日大前」停留所までいきます。途中第2産業道路との交差点もあり、新道側は若干渋滞しますが、「日大前」からは歩道無しの対面2車線の県道になります。「片柳郵便局」、「染谷新道」などのバス停は、バスの停車ゾーンがあり、2〜3台のバスが停車し、一般車を先行させられるようになっています。
 この通りは「さいたま東営業所」そばで、旧122号(日光御成街道)にぶつかります。北へ向かえば、東武野田線七里駅方向、南は武蔵野線東川口駅方向へ向かうわけですね。サッカースタジアムは、御成街道から更に岩槻方向へ東へ向かう通りから浦和東高校そばで東北自動車道を陸橋で乗り越え、現在の122号を通って行くことになるのでしょう。サッカースタジアムの南約1.2kmのところに埼玉高速線「浦和美園」駅があるのですね。
 このコースを新バスシステムとして、LRT並みの輸送サービスをするとしたときに、どのような工夫ができるでしょうか。みなさんで、ひとつ・・・。

 あとで私の考えも。よろしくおつき合いの程。

新バスシステムとするいくつかの工夫
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/12/09 01:57)

 こんばんわ。

 議論の主流が移ってしまったようなのですが、ここで、言いたいことを書きましょう。
 あくまで素人考えなのですが、LRT並みにバスを走らせる(もう誰かが言っているであろう)提案です。
 大宮駅東口及びさいたま新都心駅からサッカースタジアムまでの路線を新バスシステムとする、いくつかの工夫です。

・バス側
 1
 2
 3
車体の塗り分けデザイン(出来れば車種も)を統一し、新路線の路線イメージをつくる。
車内も機能的でシンプルな、清潔感のあるデザインとする。
カーナビGPSなどを使い、運行地点表示サービスを乗客へ行う。
・施設側
 1
 2
 3
 4
主要停留所やターミナルを統一したデザインで近代的に整備し、できれば運行状態の表示をする。
プリペイドカードの販売もできる停留所とする。
各停留所は停車帯を確保し、どの停留所でも一般車両が先行できるようにする。
「日大前」「さいたま東営業所」の2箇所を拠点停留所として、常に臨時運行の車両を待機させる。
・ダイヤ面
 1 起点終点、拠点停留所間の所要時間情報をGPSやPHSなどへバスから発信して位置情報を営業所の端末に表示し、運行管理を行う。
 2 上記の方法で得た運行状態をネットやi-modeで公開する。
 3 起点で乗客の状況(直行客か沿線客か)を把握する工夫(いっそ乗車券販売も?)をして、臨機応変のダイヤで運行する。
 4 上記の状況把握から必要に応じて急行バスを運行する。定期券の利用数など旅客流動から、路線をゾーンに分けた準急バスも考えられるのでは?停車帯を利用した追い越しも行う。
 5 運転間隔は、2〜12分ぐらいで、拠点停留所から起終点までの、待ち時間を含めたトータルの標準時間を時間帯ごとに設定し、これを超えるような運行状況になったら臨時便を運行する。

 思いついただけでもこんなもんです。技術的な事にもなるかもしれませんが、簡単な道具を組み合わせ応用して、ITを活用できると思います。

 ご吟味のほど。乱筆ご容赦

空港アクセスターミナルの条件  投稿者---brother-t氏(2000/11/28 13:44)
 http://members.jcom.home.ne.jp/brother/index.htm

 こんにちわ〜
 今年の9月に南北・三田線の目黒開業〜目黒線乗り入れで、東急目黒線から三田まで直通する列車が出てきて、目黒線からは1回、大井町・東横・多摩川・南武の各線からは2回乗換えで羽田空港、成田空港へのアクセスが可能になったわけです。というわけでその乗換えターミナルとなる三田駅は結構重要なターミナルになったわけです。
 先日学園祭で広島から友人が遊びに来て帰りに羽田まで見送りに言ったわけなのですが、その時学校のある大井町線尾山台から大井町線〜大岡山乗換え〜目黒線〜三田線〜三田乗り換え〜京急のルートを利用して羽田空港まで行きました。
 この時大岡山では同1ホームで乗換えがしやすかったのですが、三田駅で浅草線のホームへ行く時はいきなり短いながらも階段があり、そして長い連絡通路を歩いてそして普通のビルの2回分もあろう階段と上りエスカレーターがありました。当然エスカレーターを使ったのですが、大岡山の乗換えがしやすかったので三田駅の乗換えのしづらさに友人は「これだから地下鉄は…」と残して広島へ帰っていきました。
 やはり三田のような空港アクセスターミナルにはエレベーターが必要だなと言う感想が残りました。というのは結局上下のエスカレーターはスペース的に厳しいし、少ないスペースで上下移動の手間を省くのはエレベーターの方が良いかなと、特にとランクなどの大荷物の場合はそうだと思います。
 乱文にて失礼します

最近「痛勤電車」に乗って思うこと
 投稿者---ブルーフィールド氏(2000/11/29 22:10)
─時差通学のススメ
 └Re:時差通学のススメ
  └Re:時差通学のススメ

 初めまして。

 新参者が生意気なことを言ってしまうかも知れませんがどうかお許しください。

 毎朝、京成電車→東西線→日比谷線と乗り継いで痛勤しています。
 その中で会社の休憩の合間などでいろいろインターネットで調べています。

 この体力を消耗し、犯罪(痴漢・暴力・窃盗)を誘発する満員電車を放置して「オフピーク通勤をしましょう」と国が言っている。
 それにもかかわらず痛勤が改まるわけでもなく、益々ひどくなるばかりである。
 痛勤電車から道路に目を向ければ、一人乗りの車がノロノロと通勤で使用している(車のノロノロ運転、これこそ環境に悪い!)。

 そこでネットで調べていくとアメリカでは「カープール」やら「バンプール」というので通勤していると聞いている(ノロノロ運転の単独乗車の車を複数人乗合で移動するだけでも多少環境負担・渋滞は緩和するのでは?)。

 それを日本にもと導入すればと思う次第であるが、これが定着するかどうかは置いておいて、運輸省は「オフピーク通勤」だけを通勤対策でやるのではなく、単独乗車の車の通勤時間帯の流入規制・相乗り支援などを行えばいいのではと思う次第である。
 (都心(特に代々木の大駐車場なんか2フロアぐらいガラガラじゃないか!)の公共駐車場で満車になったのを見たことないぞ!)

 的外れでしたらすみません。

時差通学のススメ
 投稿者---とも氏(2000/11/30 20:24)

 はじめまして。ともと申します。よろしくお願いします。

 「オフピーク通勤をしましょう」と国が言っている。
 それにもかかわらず痛勤が改まるわけでもなく、益々ひどくなるばかりである。
 痛勤電車から道路に目を向ければ、一人乗りの車がノロノロと通勤で使用している。
 そこでネットで調べていくとアメリカでは「カープール」やら「バンプール」というので通勤していると聞いている。
 単独乗車の車の通勤時間帯の流入規制・相乗り支援などを行えばいいのではと思う次第である。

 なかなか痛烈ですね。運輸省や建設省の担当者に読ませたいものです(言われなくても読んでるって・・・(笑))。

 まず、オフピーク。これはあながち悪い施策ではないのですが、基盤が無いところでやってしまうと混雑する時間がのびるだけという結果に終わります。
 フレックスの採用などで広がっているものの、効果がいまいち出ていないのはその辺にありそうです。

 バンプール・カープール、いわゆる「相乗り」ですが日本でも実施を検討されていますし、自主的に実行されている都市は多いですね。
 しかし、「保険」という大きな問題があるため積極的に打ち出せないようです。保険会社が新商品として売り出せばすむのですがね。
 とはいえ東京のような大都市では相乗りで解決するものではないのが痛いところです(鉄道通勤のほうが何倍も多いのでカープールやバンプールをやっても全体の通勤事情改善にならないんです)。
 東京や大阪では、業務用車両の持ち帰りが自動車通勤増加の原因と言われています。これは企業側の姿勢に問題があって、行政でキャンペーンをやっていますがあまり効果はないようです。
 東京などでは鉄道やバスと自動車の融合を図るような施策を実施して、自動車通勤を減らすとともに、業務用車両の持ち帰りを規制すればかなり減ります。そして道路渋滞を少なくするのです。
 これはすなわち、手段選択の機会を増やしてやるのです。バス、鉄道などを複数選択できれば金銭的・時間的な面などから好みの交通機関を選べるわけです。
 東京での自動車通勤は今後ロードプライシングや交通需要マネジメントの進展次第で減少傾向になっていくと考えられますから、あとは鉄道輸送力増強と、自動車と鉄道の乗り継ぎ利便性向上を図る施設整備を行うことが重要になります。

 ちなみに、交通工学の分野で、なぜか言いたいけどだれも言わないことに「通学フレックス」というのがあります。今の通勤時間帯の通学を「時差通学」にしてずらすのです。
 やれば毎日夏休み状態ですからかなり混雑が緩和されますよね(7月8月って混雑率が1割くらいはさがるそうです)。
 ただ、これをやると、PTAとかが大反発するので出来ないんですけどね。
 時差通勤に比べれば効果は大きいですよ。

 とりあえずはこんなとこで。では。

Re:時差通学のススメ
 投稿者---矢切氏(2000/11/30 23:58)

 通学客の利用時間を改めるオフピークについては、拙ホームページ内で述べていますのでよろしければごらんください。

http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/opinions/99offpeak.html

Re:時差通学のススメ
 投稿者---とも氏(2000/12/01 01:11)

 ともです。
 矢切様、時差通学に目をつけるとはさすがです。しかもHPで発表されるとは。

 僕も以前にこれに関する論文を共同で某学会に出そうと思ったのですが、会社内部で却下されました(立場上の問題でしょうが(笑))。
 とはいえ、いまだ行政機関ではタブーとなっている面は否定できないですね(内部検討はしているはずです)。

 ただ、高校生を30分早くしてもさほど効果はないでしょう。
 遠距離通勤が多く、今や東京都心以外への通勤需要が多くなっていますから、1時間は早めた方が良いでしょう。
 特に東京西部では30分では通勤時間とだぶってしまいます。

 ちなみに海外ではあたりまえに行われている施策であることも追加しますね。
 では。

2004.11.30Update

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