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【検証:近未来交通地図】<総合交通ターミナルへの提言>
(過去ログNo.201)

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新企画スタート!
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(1998/12/31 23:31)

 事前にお知らせしていた通り、当特別企画掲示板はこれまでの<京葉地区編>より、新たに<総合交通ターミナルへの提言>に衣替えする事となりました。

 昨今、駅の公共的性質が重要視されるようになってきました。
 地方の駅では地域のコミュニティースペースたる位置付けでの改装が各地で行われ、特に温泉を併設した駅舎などは遠来客も来るようになったと好評であったりします。
 片や都市型の駅ではバリアフリーを主目的とした機能性の改善が進んでいます。JR東日本は首都圏主要全駅にエスカレーター・エレベータ等の設備を何らかの形で早急に設置・整備することを決め、現在各地で工事が行われています。自動改札に代表される機械化も第2段階に入ったといえ、ストアードフェアカードの複数社共通化(スルッとKANSAI、都営・営団地下鉄など)や定期・切符他の複数枚投入可能タイプ(JR西日本Jスルー、新幹線自動改札機など)、自動券売機の定期券読み取りによる切符発券(JR東日本タッチパネル自券)、小駅でも定期券取り扱いが可能となった小型定期券発行機(名鉄)等が実用化・運用されており、21世紀の定期券と言われるICカード券も試験展開中(JR東日本・都営)です。様々なアプローチによって旅客の利便性の向上を図るべく取り組みが行われていると実感することができますが…ふっと、根本的視点が欠けていやしないかと思われた事はありませんか。

 旅客数の減少・環境的視点等様々な理由から、複合的交通体系の見なおしが行われようとしています。モーダルシフトであったり、コミュニティーバスであったり、LRTといった「形」は見えつつあるものの、それらと既存交通とのリンクという視点は今だはっきりしているとは言えないのではないでしょうか。「駅」という交通結節点を主軸に、具体的事例を挙げて考えてみよう…というのが本テーマの基底であります。
 なお、とっつきやすく「駅」としていますが、鉄道駅のみならず、バスターミナルや空港、フェリーターミナルなど、複数の交通機関の結節点に関する提案とお考え下さい。必ずしも鉄道を中心に据えたターミナル構想とはなりません。むしろ、どのような形が総合交通体系の円滑化を図る上で求められているかを浮き掘りにするためには、徒歩や自転車での移動、駐車駐輪問題こそ重要視すべき視点であったりするわけですから、以上の視点を混同しないよう御注意下さい。

 なお、前作<京葉地区編>は、作者551planning主導で進行した「御当地ネタ」だったわけですが、本テーマに関しては当方の提案する地域的限界がありますので、他の方の参加こそ求められるところであります。皆様の積極的御参加をお待ちしております

その1 品川駅  投稿者---551planning(1998/12/31 23:35)

 第1回は、地味なターミナルから一転空港への玄関口、そしてゆくゆくは新幹線をも抱えることになっている品川駅にスポットを当ててみたい。

【問題点】
 1)京急線と自由通路間同レベル連絡通路建設は何故なされなかったのか
 2)新幹線とJR東日本・京急線との関係はどうなるのか
 3)意外なバスターミナル…集積化は考慮されていないのか

 品川駅は東京都港区、JR東日本東海道・横須賀・山手・京浜東北各線と京浜急行電鉄本線が集まるターミナルである。山手線内の「私鉄発着」ターミナルの中では地味なほうで、周囲にはシティーホテル「街」(と言う表現が適切かどうかは別として…)はあるもののとりわけビジネス街でもなければ商業地でもなかった。
 しかし旧東海道新幹線東京第一運転所跡地を含めた再開発事業「品川インターシティー」が今年12月に正式稼動するに至り、11月の京急空港線羽田空港駅開業と共に同駅への旅客流入が一躍期待されることとなった。さらにはJR東海が逼迫する東海道新幹線需要対策として求めていた品川新駅設置も決定・工事開始されており、噂にはその隣接地に「三菱村」が丸の内から引っ越してくるということもあって、景気低迷の折、お台場と共に「今、ホットな」地域なのである。

 去る11月1日に東西自由通路「レインボーロード」がオープンした。品川駅は隣接するJRの電車基地もあって、ホテル郡の玄関であった高輪口と再開発オフィス街が待つ港南口との東西が分断されていた。港南口へのアプローチ路であった地下道も狭く、度々の集中豪雨では一部水没するというありさまで、早急な改善が求められていたのである。自由通路の完成でJR品川駅構内橋上部分はほぼ倍になり、ゆったりとした空間が広がっている。
 これまでは2社の取り決めによって京急線利用者でも港南口利用者に限りJR構内通過が認められていた(新宿駅の小田急・京王線とJR中央東口との関係もこれと同じ)。しかし自由通路開通によってこの取り決めが廃され、京急線から港南口へ向かっていた人々は京急ホームから一旦降りて京急高輪口を通り、また階段で上がって橋上自由通路を進むということになったのである【問題点1】。
 大した事では…と思われるかもしれないが、現自由通路は新幹線交点部分が仮設であり、旧地下通路と比べてかなり遠回りとなっている。加えて余計な上下動が加わったのだから利用者にとってはつらいところ。何と言っても京急線上りホームとJR橋上駅舎新築(自由通路)部分にはまだスペースがあるのだから、京急側から自由通路への直接的アプローチを考えて欲しかったところである。

 何故こだわるのかというと、新幹線新駅とJR東日本・京急両線との連絡関係が今一つはっきりしてこないことにある【問題点2】。現在自由通路そばに5階建てほどの建物が建設中であるが、これがどういうものになるのか分からないが、駅付帯設備であることに変わりないであろう。新幹線品川駅がまさか改札1ヵ所という事にはならないであろうから(なるとすればかなりなスペースがないと旅客をさばけない)少なくとも自由通路にひとつ、JR東日本線との連絡口が1〜2ヶ所となろう。そうすると対京急線旅客の遠回り感が強まると思われる。数にして大した事は…といっても今後羽田空港連絡旅客の利用も予想される点気にかかるところだ。

 品川駅は、高輪・港南両口にバス停があり、路線も10を超えるターミナルでもある。高輪口から歩いて5分のところには京急高速バスターミナルもあり、東北・中四国方面他への夜行路線が集まっている。今回の自由通路完成では直接的影響を受けなかったわけだが、付近の道路交通状況を含めて考えてみたい【問題点3】。東西間アプローチは道路交通も不便であり、自由通路完成後もなお状況に変化が無いどころか、今後のオフィス街形成によっては早晩問題化も指摘されよう。両区間を結ぶ道路は北方では田町駅南方の札の辻陸橋、南方では八ッ山陸橋ということになる(泉岳寺駅付近から電車区下を通る抜け道もあるが道路は狭く天井も低く、タクシーの抜け道こそなれど、あまり利用されていない)。高輪口付近のアプローチが難しかったのは分かるが、自由通路と共に東西連絡自動車橋も建設されるべきではなかったか。現京急品川バスターミナル付近から、坂路を経て京急引上線の上、もしくは同レベルに自動車道路を建設、橋上新駅舎沿いを東に進み、中間点に人工地盤を形成・統合BT建設によって、特に湾岸地域(天王洲・お台場方面)へのアクセス改善が促進される事になる。バス専用として割りきれば、使用停止となった旧東西連絡地下道の補強・改修もひとつの手、経費節減にもなろう。

 せっかく広く・使いやすくなったかと思われた品川新駅舎ではあったが、全般的な再開発構想がなかったのかとても中途半端に映ってしまう。飲食テナントを多く入れるだけでなく、京急・JR東海との連携で【使いやすい駅】を是非とも目指して欲しいものである

その2 立川駅周辺
 投稿者---551planning(1999/01/10 23:56)
─立川駅周辺
 └補足
  └立川駅構内のあり方を考える

 第2回は、多摩都市モノレール開通で業務核都市として注目されているスポット、立川駅周辺を取り上げる。

【問題点】
 1)モノレールとJRの乗換の考慮はなされているか
 2)将来を見据えたJR構内配線の見直しが必要ではないのか
 3)商業核都市としてのパークアンドライドの取り組みの行方は

 立川駅は東京都立川市、JR東日本中央・南武・青梅各線が集う。昨年末には多摩都市モノレールの開業で立川北駅が隣接し、今年度に予定されているモノレールの多摩センター延伸で立川南駅もできることになる。東京都の副都心構想で「多摩の心」のひとつに位置付けられ、北口再開発の進展ともあいまって業務核都市として注目されている。南口には阪急百貨店とのタイアップによるJR東日本が運営する初の百貨店が今年中のオープンを目指しており、北口とあわせた商業地的位置付けも他の多摩地域を一歩リードする格好となること間違いなしであろう。

 その多摩地域の「心」たるには南北交通の改善は必須事項。多摩都市モノレール1期整備路線開通によって多摩ニュータウン地域とダイレクトに結ばれ、八王子に流れがちだった大学生他の若年層の流入も期待できる。そもそも付近南北道路交通自体が脆弱だったことから、渋滞の解消・自動車交通一辺倒の現状の改善という意味合いも込められている。ただし、軌道法では設置条件として道路の4車線化が前提となっており、幸か不幸か周辺の道路事情の改善も図られることになる。各線フィーダー路線たる多摩都市モノレールで上北台から多摩センターまで通しで利用するといった需要は少なかろうから、周辺交通渋滞解消での道路整備を主眼にすれば既存バス交通でよかったのでは?とも思えるのだが、できてしまっては意味の無い話か…。

多摩モノレール  さて話を戻すと、「多摩の心」たる立川へのアプローチはモノレール開業で明らかに変わる。しかし駅勢圏を増やす目的で取り入れられたモノレール駅の南北分離は頂けなかろう【問題点1】。気軽に乗れるバス交通とモノレールの決定的な差は「上下動の増加」という1点に尽きる。運輸省の方針に沿って各駅ともにエレベーター・エスカレーターが設置されているのは当然としても、実際立川北駅―立川駅ターミナル間を歩いてみると、地上に1回降りて交通量の多い細い道を渡らなければならない、混雑した日曜の夕方とはいえ両駅間は5分以上は優にかかるものであった。ペデストリアンデッキの早急な設置によるスムーズな移動ができるよう改善が求められる。というよりも、そもそもJR構内をまたぐのだからそこに立川総合駅を設置することこそスムーズだったというのは、素人考えながら皆が当然に考えることである。川島令三氏の近著(全国鉄道事情大研究 東京西部・神奈川編1)の中でも詳しく指摘されているが、結局は制度上の不備で関係各者がしり込みしてしまうというのが真相とはいえ、小倉総合駅の北九州モノレールの例を引かずとも直接的乗換が勝ること間違いは無い。駅勢圏を広げるよりも中身で勝負、現に新宿は徒歩での商業圏が新宿タカシマヤ開業でさらに広がったことからもその方向は間違ってはおるまい。

 さて、中央線の三鷹以遠複々線化構想はなかなか進展していない。地下化方式や一部高架化方式など、その方向性すらはっきりしないところだが、いずれにせよ遅かれ立川までは複々線化・「黄色い電車」が走ってくることになるのは間違い無かろう。その意味でJR構内配線を見てみると、最近なされている改良も片手落ち?とも思えてくるのである【問題点2】。南武線ホーム分離で中央線は2面4線化されたが、高尾方面引上線が無いことから折返で苦労している。将来的に緩行線が伸びてくれば折返は常時行われることにもなるのでもう2線ないし引上線設置は必須ではなかったか。ちなみに2線設置の場合は4面6線として、同方向平面乗換の便宜を考えてやる必要があろう。簡単に言うと総武線西船橋や幕張のような片方向2面3線になり、内線を緩行線降車(乗車)、中線を特快・遠距離列車(両扉開閉)ないし追抜がない場合の快速、外線を追抜き時の快速および青梅線直通列車用とすれば、スムーズな運行が可能となろう。

 立川の重要性が今後増せば、交通の更なる逼迫は予想に難くない。モノレール開通に伴う道路交通整備で自動車交通の変化も考えられよう。そんな中で昨年から実施されている買物客対象のパークアンドライド実験は興味深い【問題点3】。これは北口商業地区利用のマイカー客を対象とし、土日祝日に約3キロ離れた昭和記念公園北口に臨時駐車場を設置、この区間に10分間隔の無料シャトルバスを運行するもので、都が中心に実施した1ヶ月間(10回)の実績は予想の約半数だったとはいえ、利用客には概ね好評であり、中心部交通規制を伴えばより効果があったのではという指摘もなされている(現在は2月末まで地元商工会議所が独自実施中)。実際昭和記念公園で催物が開催された日にはシャトルバス自体も渋滞に巻き込まれたそうで、今後中心部規制等の施策が必ずや必要になってこよう。費用負担の問題などもあり、まだまだ実験とはいえ官民協力したこのような施策が各地に広がれば、どうしても軌道系新規交通機関に頼りがちな地方公共団体の交通整備計画に一石を投じるものとなるのではないだろうか。その意味で浜松市で実施中の「オムニバスタウン」構想ともリンクしたバス復権への取り組みとしても今後注目ではないだろうか。

Re:立川駅周辺
 投稿者---立川駅利用者氏(1999/02/22 18:22)

1)モノレールとJRの乗換の考慮はなされているか

 立川北駅とJR立川駅との乗り換えに関しては、歩行者用連絡路が建設予定であり、十分に考慮されていると思われます。
 詳しくは、下記リンクをご覧ください。
 南北駅前がこれほど大規模に、同時に再開発されている例は、他に類を見ないものです。

http://www.tachikawa.net/mirai/kita/kita.htm
http://www.tachikawa.net/mirai/minami/minami.htm

2)将来を見据えたJR構内配線の見直しが必要ではないのか

 立体複々線化に関しては、三鷹〜立川に加え、立川〜西立川も計画されています。この計画に、立川駅構内と高架化が含まれていたかどうかは不明ですが、モノレール線の高さや周辺の建築中の建造物を見る限り、立川駅ホームは現状のまま、地上に設置されるでしょう。
 構内配線の見直しについては、立川駅だけの問題にはできないと思います。現行と同様、中央快速線の折り返しと待避、中電の折り返し、青梅線の折り返しと直通があることを前提とし、中央緩行線の折り返しを考えると、どうしてもホームが足りなくなります。
 しかし、例えば、緩行線をすべて青梅線に乗り入れさせて、拝島・箱根ヶ崎・青梅折り返しにすれば、立川のホームは現状でも足りることになります。とくに、箱根ヶ崎に建設中の車両基地は、八高線・川越線の車両よりも、中央線の車両がメインになると思われます。このあたりの運行形態がどうなるのかによって、立川駅の構内配線をどうするかが決定されるのでしょう。また、拝島〜箱根ヶ崎の複線化に合わせ、立川駅より先に、拝島駅構内配線が大幅に変更される予定です(現状は、青梅線立川方面から八高線ホームに入線できない。奥多摩工業の石灰石貨物廃止によって、貨物待避用の中線の必要性がなくなっている)。それがどう変更されるかによっても、影響してくると思います。

3)商業核都市としてのパークアンドライドの取り組みの行方は

 立川のケースは、完全に失敗ですね。結局、商店街の売り上げ増加に結びつかず、実験終了とともに廃止される運命になっています。
 そもそも駅前のデパートや商店街に自家用車で出かけるのは、買い物した荷物をドア・ツー・ドアで運べるから。それなのに、遠い場所に車を止めさせられて、わざわざバスに乗り換えるのなら、最初から電車やバスで買い物に出かけるでしょう。
 駐車場不足については、立川駅前再開発計画でも触れられているようですが、八王子北口駅前に建設中の地下駐車場と同じアイデアの計画は、先送りになっているようです。

補足
 投稿者---立川駅利用者氏(1999/02/24 13:56)

 前回のコメントで書き足りなかった部分を再投稿します。
 まず、青梅線・立川〜西立川は、立体化のみです。ただし、現時点で実際に事業化されているのは三鷹〜立川で、立川〜西立川は立川市もしくは三鷹・立川間立体化複々線促進協議会の計画レベルです。
 次に、中央緩行線を青梅線に乗り入れさせた場合ですが、ホームの数は足りたとしても、当然、駅構内配線の変更は必要になるでしょう。特に、東京方が行き止まりになっている2番線は、改良しなければなりませんし、青梅線からの中央線上りに進入できるのが2〜4番線に限られる線形も考慮される必要があります。いずれにしても、大規模改修が必要のようですね。

立川駅構内のあり方を考える
 投稿者---551planning(1999/02/27 23:24)

 立川駅利用者様 御来場&書込み有難うございます。

 日常的に利用して頂いている方の意見は大変参考になります。結局外野がどうこう言うだけではダメですからね。その意味では皆様方の身近な駅に関するリポートもどしどしお待ちしております。いくら小さな小駅であっても、徒歩・自転車・マイカー等との【総合交通ターミナル】なわけですから。

1)モノレールとJRの乗換の考慮はなされているか
 立川北駅とJR立川駅との乗り換えに関しては、歩行者用連絡路が建設予定であり、十分に考慮されていると思われます。

 この点に関しまして、基記事での紹介不足であった点お詫び致します。
 立川北に関しては、JR駅・バスターミナル・再開発業務地区等とのペデ設置が決定されており、現に業務地区との連携は完成しております。仰られている通り、南北駅前がこれほど大規模に、同時に再開発されている例は、他に類を見ないものです。
 しかし現状として必ず上下動を伴う連絡になっている点マイナスポイントは大きいでしょう。さらに言えば、ペデ完成後の注目点は「濡れずに(傘をささずに)歩ける」こと。ちなみに業務地区とは上屋がありません。

2)将来を見据えたJR構内配線の見直しが必要ではないのか

 詳解有難うございます。ここで思うのは、立川駅構内自体に関してもう1ホーム設置するだけの導入空間がないのか、という事。
 御存知の通り青梅―南武線石灰石貨物輸送が全廃され、中央線と南武線ホーム間にある空間は貨物中継点としての役割が終わり、今後さほど使われないはずです。ここの活用を考えてやることもできましょう。
 論を進めれば、孤立感のある南武線の高架化という手もありましょう。中央線ホームの上に1面2線以上の高架専用ホームを設置、コンコース直結の頭端式とすることで各線との乗換の大幅な利便性向上が図れましょう。なお、既存路線は一部残し、中央東線方面との連絡線たる活用を考えてやればムダとは言えません。

3)商業核都市としてのパークアンドライドの取り組みの行方は
 そもそも駅前のデパートや商店街に自家用車で出かけるのは、買い物した荷物をドア・ツー・ドアで運べるから。
 それなのに、遠い場所に車を止めさせられて、わざわざバスに乗り換えるのなら、最初から電車やバスで買い物に出かけるでしょう。

 全く仰る通り、と言いたい所ですが、道路交通が貧弱な東京西部地域では、繁華街への公共交通アクセスに複数の乗換がつきものです。その意味でのマイカーの選択は大いにありうることでしょうし、よって渋滞するという悪循環に陥って行くわけです。
 繁華街に更なる駐車場の設置を、という声は現実的であるにせよ、根本的解決には至りません。その意味でのパークアンドライド実験は意義があるものでしょう。立川の例は問題点を多く抽出できるものであった(相互の位置関係など中途半端過ぎた)ことで一定の評価を与えることができるのでは?と個人的には感じます。そもそも5ヶ月近くにわたっての運用は東京近郊では他に例を見ないものでしょう。
 その意味において、多摩都市モノレールでの駐輪場問題は、同じ地域であるだけにこの「パークアンドライド」という発想の難しさを思い知らせてくれるものでもあるわけですが…

その3 羽田空港旅客ターミナル  投稿者---551planning(1999/01/24 23:48)

 第3回は、まさしく東京の、日本の空の玄関である、羽田空港ターミナルにスポットを当てよう。

【問題点】
 1)東ターミナルビル完成後の両ターミナル間連絡体系は
 2)各種連絡交通機関との「連携度」
 3)新たな交通結節点への模索

 羽田空港は東京都大田区、多摩川河口部に位置し、日本最大の旅客利用を誇る空港である。
 全国主要46空港への国内線および台北・ホノルルへの中華航空国際線が発着している。都心方面アクセスに東京モノレール・京浜急行電鉄空港線およびリムジンバスが集散し、首都高速湾岸線・R357・環状8号線のアクセスも良好で自動車利用も便利である。
 沖合展開事業に伴う旅客ターミナルビル(以下「ビックバード」とする)移転(1993年9月)からまる5年が経過した最近の話題としては、発着航空会社の増加(スカイマークエアラインズ・北海道国際航空(AIR DO)の新規参入)と京急空港線開業が挙げられる。航空業界は今まさしく「戦国時代」に突入しようとしているが、京急線開業で対都心アクセスチャンネルの向上が図られたことでの各アクセス交通機関の競争が注目されている。

 現ターミナル「ビックバード」移転で羽田空港の空港施設機能は飛躍的に向上したものの、航空流動がより日常化している現状において、「手狭」とはいわないまでも混雑が見うけられる状況を誰が予期したであろうか。その意味でつい最近まで残っていた旧ターミナルビルでよく捌いていたなと感心してしまうものである。で、そこから最後に「沖合展開」したのは中華航空便の国際線であるが、「ビックバード」とは分離され、なおかつ湾岸道路を挟んだ反対側のこじんまりとした国際線専用ターミナルに移された。各種アクセス交通機関のうち一部のリムジンバス路線が直接乗り入れているものの、不便さは変わっていない。ゆくゆくは東旅客ターミナルビル(以下「E.T」)に移るとされているが、「ビックバード」混雑緩和を図るためをも含めたE.Tの早期建設が待たれるところである。
 E.T完成時には東京モノレールが直下まで延伸されるほか、京急線空港駅の東改札口の供用も開始されることになる(現在準備工事済み)。もちろん道路系アクセスも考慮されよう。京急線の現改札口付近にはE.T方面連絡自由通路の準備工事もなされている(現ホーム上階が通路供用されることに)が、両ターミナル移動は便利とは言いがたい。それでなくても「ビックバード」は歩かされる印象がある気がするのは私だけだろうか。現状を考えてみても、成田空港では第1・第2両ターミナルビル間無料連絡バスが走る中、羽田空港国際線アクセスの京急バス路線はしっかりと有料である。徒歩15分ということで事実歩いている人も少なくないという。一概に両者を比べることはできないが、E.T完成後はこのような輸送状況が発生することは確かであることから、今から検討されてしかるべきであろう【問題点1】。
 ここで難しいのがその事業者をどうするかという点。順当に行けば京急か東京空港交通ということになる。現状の国際線アクセスは京急バスが路線延長として運行しているものの、ランプバスを一手に引き受けていることを考えると東空交か、という気もするが、ここで注目したいのが航空各社の職員輸送バス。これが結構走っているのだ。これらを絡めた空港内バス運営体の再編も検討されてしかるべきであろうし、ささやかながら交通渋滞の緩和も期待できうるところである。

 さて、京急空港線開業で対都心方面アクセスの「変化」が注目されている。京急ではこの2ヶ月間の輸送状況を「まあまあ…」と捉えているようであるし、東モノは始発便のノンストップ化といった施策も打ってきており、東空交では発着地の多様化を図る意向である。
 ここで注意したいのが、空港というところ、旅客流動に対しては特殊性を考える必要がある点。出発便利用者は時間までに確実につくという正確性を、到着便利用者は最終目的地(多くは自宅か)になるべく直接帰れるという利便性でアクセスを選択する傾向が見うけられる。成田と違って周辺地に民間駐車場が少ない羽田では公共アクセスが選択される割合も高い。
 そこで空港の到着流動を検討してみよう【問題点2】。「ビックバード」の到着系出口は1階に統一されている。まっすぐ出ると自動車系交通機関(各地へのリムジンバス・タクシーほか)乗り場となる。エスカレーターでB1に下りれば東モノの改札口が南北にあり、中央の吹き抜け部分には京急線へ通じる広場(皮肉にも「モノレール広場」とか…)があり、そこからB2の京急改札口へ下りることになる。というわけで「利便性」という選択肢でいえばリムジンバス>東モノ>京急ということになろうか。京急線は位置取り、「後参者」である点などで不利と思われがちだが、ラッシュ時に関して言えば周辺道路状況が悪化することもあって選択肢に入ってき易い。とはいえかなり歩かされることは間違い無く、これまたラッシュ時の品川方面直通性の低下(空港線内運行中心になる)もあって課題は多い。東モノはB1に下りると目に付きやすく、ラッシュ時の高頻度運行で利便性も高い点評価できるが、すべては浜松町の対JRアクセスの向上待ち(駅舎が海側に移設される予定)といったところ。
 一番改善が求められるのがリムジンバスアクセスだと私は思う。運行体系は対都心方面の東空交と周辺地域方面の京急バスに2分されるが、最近は先述の通り発着地や共同運行会社の多様化(最近では木更津・たまプラーザ・高崎・前橋など)もあって目が離せない。現状1階の到着系前面道路には300メートルほどの直線上に10の乗り場があり、3つを東空交、7つを京急バスが受け持っていて、ひっきりなしに発着している。しかし行き先表示がそれぞれの案内板に近づかないと分かりにくく、発着するバスの多くが高速バスタイプであることから前面、後面表示が小さいか無い場合もあり、迷った挙句乗り遅れたなんて話も聞く。乗り場が遠くからでも見えるよう天井から案内板を出すことも考えても良いだろう。また、東空交カウンターおよび京急バスの自動券売機が計3箇所にあるが、相互の案内および切符販売がなされているわけではない。また待合室的なものも無く、トイレまでも意外と遠かったり、天候条件ではかなり辛い中完全な屋外である乗り場でバスの到着をまだかと待つ利用者の姿を見ることすらある。東空交では係員配置があることから整理券等の対応が可能であろうが、京急では近距離便が主で運行本数も多いことから係員配置も無く、一部中距離便で本数が少ないもの(木更津線など)での対処が難しい。バス利用者に配慮した施設・人員配置の検討が急務と思われる。ことバス業界は規制緩和の波が目前に迫っていることもあり、「限定輸送」として保護性に高かったリムジンバス運営にしても厳しい局面にある。せっかくの各地への直通性・利便性をより増す施策が求められているのではないだろうか。

 前項と絡む話でもあるが、今後のリムジンバスの方向性に「発着地の多様化」という点が挙げられる。具体的検証は常設掲示板内拙論 首都圏内高速バス路線網形成への提言(1) を参照して頂ければ有難いが、対首都圏各地との連絡性の向上は、空港利用とは別の「交通結節点」としての存在価値の追求が可能になると思われる【問題点3】。一例としてアクアライン路線とのリンクによる対房総方面アクセスの中継点としての位置付けが考えられよう。最近では市原・木更津地区からの東京方面通勤・通学輸送需要が高くなり、着席性も低下している。空いているアクアラインバス路線と京急線や東モノの利用によっては速く、座って通勤することも可能になる。バスの利便性を活かした途中経由地選択自由性も魅力である。首都圏の高速バスのあり方の新しい可能性がそこにあると考えるといっては言い過ぎだろうか…。
 また、これも常設掲示板既出の拙論であるが、せっかくの海辺を生かしたシーバス構想があっても良いだろう(リバー(シー)バスの可能性 参照)。「ビックバード」が目指す方向性として、空港という1通過点から、そこを目的とした新しいプレイスポットたる位置付けを目指した展開がなされていることを大きく捉えた、交通(産業)結節点たる将来性を見据えた展開がおもしろいと考える

首都圏内高速バス路線網形成への提言(1) ../traffic/log001.html#5
リバー(シー)バスの可能性 ../traffic/log001.html#4

その4 西船橋駅
 投稿者---551planning(1999/05/15 23:11)
─幕張新都心アクセスと西船橋
 └Re:幕張新都心アクセスと西船橋
  └緩急接続構造になるか
   └Re:緩急接続構造になるか
西船橋のついでに船橋も
 └Re:西船橋のついでに船橋も

 だいぶ放置していました…「定期訪問」はあるようですが、なかなか書き込みにはつながらず…。私が固い文体と云うこともあるのでしょうが、皆さんの気軽な御参加をお待ちしております!!

***
 久々の第4回は、東葉地区でさらに重要性を増す乗換ポイント、西船橋駅を取り上げる。

【問題点】
 1)緩行線ホームの狭さ、ごちゃごちゃした感のある構内の整備は
 2)乗換ポイントとしての利便性の向上は
 3)駅東方の旧貨物ターミナル再開発とのリンクは

 西船橋駅は千葉県船橋市、JR東日本総武本線(緩行線)・武蔵野線・京葉線、営団地下鉄東西線と東葉高速鉄道線が集散する、千葉県でも有数のターミナルの一つである。また、駅北方、京成電鉄本線京成西船駅が徒歩圏内にある。構内は地平部に総武緩行線が2面3線(1〜4番線)、東西線と東葉線が2面4線を共有(5〜8番線)、十字交差する高架部3階に武蔵野・京葉線が2面4線(9〜12番線)、中間2階に駅コンコースおよび東京方に総武緩行〜東西線乗換通路が独立して存在する。

 京葉線の開通によって、逼迫する東西線の混雑緩和が図られるというのが大方の見方であった。しかし対都心で利便性の高い東西線需要は多く、さらに東葉高速線の開通効果がそろそろ現れつつあり、駅構内の混雑も問題視すべき時期に来ているといえる。また、営団東西線と東葉線・総武緩行線の相互直通運転の複雑化と駅構内配線の状況を勘案する事も必要ではないだろうか。
 まず緊急な対応を求めたいのが総武緩行線ホームの狭さであろう【問題点1】。西船橋折返し列車対応のため2面3線となっているが、両線のホームの幅員は東西線のそれより狭く、特に日中でも階段付近に人が集中する。千葉方は武蔵野・京葉線高架部の真下で上屋もなく、薄暗い印象さえある。見通しはよいとはいえ、ラッシュ時の混雑は危険を伴うほどといってよい。
 簡単には2・3番線をふさいでしまうこと。要は1面2線とするのである。普段の折返しは津田沼(線路容量の問題ならば幕張)で行うものとし、緊急時の対応は千葉方に用地があるのだから引上線を設置して対処すべきである。以前発泡スチロールで簡易ホーム拡幅を拝島駅で行った実績のあるJR-Eだけに、すぐ行うこともできよう。階段部の本設を待って本格的な一体化を図れば効果は明日からでも発揮できる。
 長期的な視野で考えたいのが構内配線。あえて提案したいのが緩行線上りの8番線移設だ。千葉方は現行総武緩行―東西線直通列車が使用している路線を使用、東京方に東西線を跨ぐ高々架線を1本新設することで、総武緩行〜東西線乗換が1つのホームでできるようになるのである。しかしこれには東西線ホームが1線になる条件があったりする。現行7・8番ホームは東要線からの東西線快速と始発各停が接続するダイヤとなっている。私案ではこれができなくなるのだ。もっとも緩急接続は来春開業予定の東西線(仮称)妙典駅の利用方法で上手くいかないことはないのだが…。
 なぜ構内配線の見直しを考えねばならないかというと、現行のような総武緩行〜東西線乗換が必須となる状況下で、必ず上下動が生じてしまうのにもかかわらず、昇降装置の設置がなかなか難しいということがあるからだ。それを進めるためにも、総武緩行線ホームの拡幅は必要なのである。
 視点を変えれば、重要な乗換ポイントであるからこそ、旅客動線を考えねばならないのにもかかわらず、それが考慮されていないということもある。現行駅中央部に橋上駅舎があり、改札を入るとその両側に総武緩行・東西線との階段、直進して武蔵野・京葉線コンコースが広がる。この交点に旅客動線が集中するのだが、たまに特別改札が実施されていたり、東西線・東葉線の発車案内装置を見るために立ち止まる人がいたり、武蔵野線コンコース両脇のKIOSKや売店がせり出していたりと、何かしらごちゃごちゃした印象がぬぐえない。サインシステムの統一と、売店の整理・統合が必要であろう。個人的には遊休地の有効活用は大いに賛成で、売店ももっと上手く設置すれば効果がありそうだと思うだけに、早急な対策を考えてもらいたいところ。その意味でも、営団東西線浦安駅メトロピアのような形態が参考となろう。

 県内有数の乗換ポイントたる位置付けの強化として、やはり総武快速線停車を考えてみたい【問題点2】。
 千葉県では幕張新都心プロジェクトが注目を集めている。企業進出も遅れ馳せながら進んでおり、通勤流動も増加傾向にあるといって良い。それを如実に表したのが京成バス幕張本郷―幕張新都心線への連節バス投入である。裏を返せば最寄駅である京葉線海浜幕張駅の利便性がまだ低いのと、総武線方面からの旅客が多いことに起因している。
 西船橋―海浜幕張間移動は南船橋での乗換を要することもあって、なかなか便利とは言えない。武蔵野線の対東京需要もあることからそう南船橋方面へ振ることもできないだろう。そこで考えたいのが外房・内房線普通の西船橋延長だ。これにより車両運用の効率化と輸送効力の向上が図られる。不便な京葉線での東京アプローチより、複数のチャンネルを持つ西船橋行列車の設置は内房・外房線利用者の京葉線利用の促進にもつながる。しかしそれには総武快速線の西船橋停車が必要となる。でなければ東西線にまた客が流れることになるからだ。
 東西線運用の適正化という点からも総武快速西船橋停車を考えたい。現行朝夕ラッシュ時に津田沼から東西線へ乗り入れる列車が数本設定されている。通勤有効時間帯に集中して走っているわけでもなく、総武線で何事か起こると東西線がモロに影響を受ける厄介列車とも言える。西船橋に快速が停車しないことから「ガス抜き」として位置付けられるこの列車の廃止と東葉線方面からの直通強化を考えると、快速線停車は必要だ。
 現状よりさらに西船橋の乗換比重が高まり、パンクする危険性を回避するためであって容易に賛成し得ないという意見もある。しかし前述のように緩行線ホームの拡幅および構内の見直しによって乗換旅客動線の改善は図れる。東西線へ需要が流れるのを危惧するというのであれば、自線の輸送効率の更なる向上こそ考えるべきだ。快速西船橋停車は、ラッシュ時だけでなく、千葉駅の副ターミナルとなる他多くのメリットを持つものであるからこそ、積極的な検討が求められよう。

 快速停車と同時に検討課題として、駅東方の旧貨物ターミナル跡地再開発に伴うリンクである【問題点3】。バス路線・京成線をも巻き込んだ一大ターミナルへの可能性である。
 西船橋駅北口には京成バスのターミナルがあるが、取付道路が狭いのにもかかわらず大型車を運行していることで、効率的でなさそうだ。南部方面路線も利便性が低い。
 同じ北口から徒歩5分の京成西船駅も、意外と乗換需要があったりする。競合路線とはいうものの、公共交通の利便性向上を発揮するにはできるだけターミナルへの集約が図れるほうがよいのではないか。
 その意味で、旧貨物ターミナルの再開発が気にかかる。上手く活用すれば一大ターミナルの現出と商業スペースとの直結が図れる。再開発事業のなかなか進まない船橋駅周辺と比べて、発展する要素は多分にあろう。京成線移設はなかなか難しいといえるが、バスターミナル設置は是非とも願いたいところ。せっかく夜行路線も発着しているだけに、基盤強化が望まれるところである。

 これからの時代、駅を中心とする<総合交通ターミナル>は、その役割を超え、情報・文化のターミナルともなるべきである。商業施設はもとより、行政施設等との統合も考えられるべきだ。人が集まりやすいという利点を最大限に生かすことから、新しい地域共生の視点が生まれてくるとも言えるのである。西船橋駅には、その可能性が大いにあるといっていいだろう。

幕張新都心アクセスと西船橋
 投稿者---arab氏(1999/06/10 04:08)

 はじめて書き込みさせていただきます。

 幕張新都心へは、お気づきのとおりクルマですと、湾岸部のオーバースペックな道路整備ゆえ、幕張本郷はおろか東京、成田空港からでもかなり短時間にたどりつきます。

 但し市川方面から幕張新都心への鉄道アクセスは、同一県内にも関わらずまったく改善されていません。京葉線の東京開業によってむしろ悪化しました。市川に限らず常磐線沿線もそうですが、東京に行くほうがむしろ速いのです。

武蔵野線

 このアクセスのボトルネックは幾つかあり、まずは西船橋→南船橋のアクセスの悪さにつきます。ここは距離にして5km、3Fの大変眺めのよい京葉線ホームからはザウスも見える距離ですが、現在のように日中15分間隔で東京方面と南船橋方面行きが交互にやってくること考えると、タイミングを逃して15分近くを西船橋で待ち、わざわざ市川塩浜へ遠回りをしなければならなくなることがあります。

 2つめのボトルネックは、やはりご指摘にあるとおり、南船橋での乗換えの不便さかと思います。この駅は船橋市内唯一の京葉線の駅であり、快速停車駅も海浜幕張→新浦安までかなりの距離があります。問題はこの快速停車駅でない南船橋を武蔵野線直通列車の終着駅にしているJRの頭の悪さでしょう。ホームも2面抱え、ららぽーとにザウスを抱える本来ならば乗降客数の面において優位に立つはずの駅なのですが、各施設とも大規模駐車場を備えていることもあり、おまけに駅前周辺の整備に殆ど手がついていないため、ひときわひっそりとしているように感じられます。

 そもそも武蔵野線の性格を考えれば、西船橋において全列車東京方面に向かわせるべきなのではないでしょうか。東京方面と蘇我方面は分離されているわけですし、南船橋行きなんて中途半端を一日も早く全廃し、西船橋が総武線→蘇我方面へのターミナルとして機能してくれることを、近隣住民として願ってやみません。

 ただ船橋駅南口の整備もままならない現在、西船橋をどの程度開発させターミナルとすることができるのか、個人的には疑問がのこりますがいずれは避けて通れない問題かと思います。

 幕張に行くたび思うのは、千葉市以外の内陸部のアメニティを無視して湾岸開発に没頭しつづける千葉県のへの怒りですな。だから個人的には幕張もTDLと同じく埋立地のお城でしかないと思っております。西船橋の隣の下総中山などは、バスすら入りこめなくなってしまった駅前が依然として放置されているのです。

Re:幕張新都心アクセスと西船橋
 投稿者---551planning(1999/06/14 23:25)

 arab様、投稿有難うございます。

 仰る通り千葉県開発は湾岸部に集中していますね。県の長期計画では千葉(湾岸ゾーン)・成田・木更津(かずさ・臨海ゾーン)を核とし、それぞれおよび周辺地域との連携を重視する方針があるものの、成田は平行滑走路問題が先送りされ、木更津地域はアクアライン後これといったプロジェクトも無いままに推移しており、結局千葉周辺地域だけが「浮いた感」を抱かざるを得ないといえます。
 しかしその湾岸地域開発も有機的連携を持っているかといえばそうではないと思います。三番瀬に固執している点がその恒例でしょう。
 当本題とは直接的関連を有しませんが、そのなかでの交通問題・新規整備計画は重要と思われます。今後、本題ページおよび掲示板(【検証:近未来交通地図】掲示板)で考えて行きたいと思いますので、宜しくお願い致します。

緩急接続構造になるか
 投稿者---kaz氏(1999/06/29 03:10)

 初めまして。
 その昔、幕張新都心に通勤していた関係で、西船橋はよく利用しておりました。
 それ故、551ぷらんにんぐ様の書き込みを拝見して、もっともな提言だと思いました。

 さて、ここで一つ提案なのですが、総武快速線を西船橋に停車させるのであれば、緩行線と快速線を、御茶ノ水や戸塚のように方面別にならべて停車させるというのはいかがでしょうか。もちろんJRのホームを拡幅する事が前提ですが。
 これにより、緩行→快速の乗り換えは同一ホーム上で出来る事になりますので、乗客の動線が短縮され、連絡通路の混雑が緩和されます(例:1番線・緩行下り、2番線・快速下り、3番線・快速上り、4番線・緩行上り)。

 東西線の混雑は、今後の東葉高速線からの増加分を考えると、更にひどくなると思われます。快速を停車させ、東西線に流れ込む乗客を分散させる事が、東西線混雑の解決につながると思います。但し、今後の乗客の動向によっては、一時凌ぎに過ぎなかったという事にもなりかねませんが。

 あと、西船橋駅のコンコースは、乗り換え客の割には狭すぎですね。あれも何とかすべきですね。せめて今の倍の広さは必要だと思います(快速が停車したとしても)。

Re:緩急接続構造になるか
 投稿者---551planning(1999/06/30 01:10)

 kaz様、御投稿有難うございます。

 さて、ここで一つ提案なのですが、総武快速線を西船橋に停車させるのであれば、緩行線と快速線を、御茶ノ水や戸塚のように方面別にならべて停車させるというのはいかがでしょうか。もちろんJRのホームを拡幅する事が前提ですが。

 御意見ごもっともです。しかしながら個人的には西船橋・船橋双方の役割分担を考えると、そうした快速・緩行乗り継ぎは船橋駅構造見直しで考えるべきと考えます。簡単に言えば、船橋駅現緩行線ホームの15連対応化と西船橋駅の緩行―東西線乗り継ぎ整備です。
 なお、西船橋駅での快速線ホーム設置は余裕を考えると2面3線ないし4線化による朝ラッシュ時交互発車・昼間時緩急接続(快速以上の列車設定に伴う)を考慮できうるものにすることが求められるだろうと思われます。

 あと、西船橋駅のコンコースは、乗り換え客の割には狭すぎですね。
 あれも何とかすべきですね。せめて今の倍の広さは必要だと思います(快速が停車したとしても)。

 まさしく仰られるとおりだと思います。
 ただ、快速線ホーム設置以前に取り組んで欲しい重要課題です。橋上駅舎自由通路部分へ行くための昇降装置の不備は糾弾されてしかるべきかと考えます

西船橋のついでに船橋も
 投稿者---スイマー氏(1999/08/24 00:34)

 はじめまして。稚拙な文章だと思いますが、私の意見を書いてみたいと思います。
 西船橋が話題になりましたが、私も駅の改築と周辺市街地・環境の整備が必須だと思います。

 「西船橋っていっぱい電車通ってる割に何もないね」とほとんどの人が思うでしょう。私も事実、そう思います。船橋市としても西船橋を「副都心」的な街と位置付けています。西船橋駅南口再開発もこれから本格化することでしょう。しかし、それでも何か物足りないですね。やはり「快速停車」です。快速が西船橋に停車すれば、西船橋周辺の都市機能は格段に充実することでしょう。つまり快速停車は西船橋にとって「起爆剤」になるわけです。それには皆さんの仰る通り駅舎の大改築が必要だと思います。
 あとは京成西船駅との連絡、つまり北口だと思います。いずれにしろ行政とJRの積極的な対策が必要でしょう。
 ちなみに旧貨物ターミナルの跡地は防災機能を兼ねた公園になるようです。

 さて、1つ駅をずれて船橋駅について。長年の懸案だった船橋駅南口再開発事業も工事が始まり、平成14年度に中心となる第1地区と京成線連続立体化事業が完成する運びとなりました。バスターミナル・タクシープールも整備され、55万都市としての玄関として生まれ変わることでしょう。現在は既存建造物の撤去と仮設店舗の建築が行われています。
 再開発は船橋経済にとってもプラスであり、船橋市のイメージアップにも貢献すると思うのですが、ちょっと気懸りなことがあります。
 それは他でもない、船橋駅のことです。県内2位の乗降客数を抱える船橋駅が1対の階段と少ない改札口でよくもっているなと思うのは私だけではないはずです。よくうたわれる「殺人的ラッシュ」もあの駅では当然のごとくして起こっています。その改善が再開発事業には組みこまれてはいないのです。予算の関係もあるのかもしれませんが、乗客の安全と「船橋市の玄関」であることを考えれば、改築は当然なのではないでしょうか。また、東武・京成との連絡通路をもっと増やすべきです。つまり、全てのJRの乗客を1ヶ所に集めているという現状を即刻改善させなければならないのです。もちろん、快速−緩行の乗換が多い船橋駅において、快速−緩行乗換専用の通路も必要ですね。また、バリアフリーからかけはなれた駅でもあります。船橋市によると今年度中に船橋・下総中山・船橋競馬場の3駅にエスカレーターを設置するようですが、あの船橋駅でエスカレーター設置工事がどれほどの困難を伴うかと思うと、やはり他の対策も講じなければならないでしょう(エスカレーター設置は大歓迎ですが)。

 船橋市民・利用者としての実感をズラズラと書いてみました。市民として55万都市(将来的に合併による政令市移行を目指す)船橋の玄関である船橋駅の改築を強く要望します。

 では、また来ます。

Re:西船橋のついでに船橋も
 投稿者---551planning(1999/08/29 01:34)

 スイマー様、はじめまして。

 船橋・西船橋双方のバランスが取れれば良いんでしょうが…。なかなか難しい問題ですね。

 確かに船橋駅改札は一ヵ所しかなく、京成・東武からの乗換客が集中して大混雑となります。
 しかも、比較的落ち着いている日中も、自由通路部に出店が出るために混雑は解消されにくい面がありますね。

 当方としては西船橋駅の機能強化で船橋駅の終日混雑は解消されようかと考えてはおりますが、当面何かしらの対策は必要そうです。バスターミナル機能の西船橋・南船橋への部分移管も検討されるべきでしょう。何せ船橋駅北口は大きな問題となっていますから。いっそのこと「東海神ターミナル」と運賃低減等の連絡運輸を検討しても良いような気がします

どうしてさ。京成船橋駅。
 投稿者---特急志賀高原長野行氏(1999/09/04 15:18)
─Re:どうしてさ。京成船橋駅。
 └Re:どうしてさ。京成船橋駅。
  └Re:どうしてさ。京成船橋駅。
   └Re:どうしてさ。京成船橋駅。

 自分のアドレスがないのでご了承ください。趣味は鉄道や旅客機などの交通とスキーです。

   「どうしてさ。京成船橋駅。」

 京成船橋の高架化が始まって数年。ここ数年、千葉からはなれ、北海道や東北に住んでいたのにまだできないなんて遅すぎではないでしょうか?それはさておき、歴史にもしもはタブーですが、なんで京成船橋は地下化しなかったのでしょうか。船橋競馬場あたりから地下化して線形を直線にすればスカイライナーは、減速が必要なくなっただろうし、JR船橋の地下に乗り入れれば乗り換えもらくです。もう、JRに客がとられるなんていってられません。通勤特急の廃止は船橋乗り換えを黙認したことの現れのはずです。建設当時は国鉄(総武鉄道)駅に乗り入れる予定が、実現しなかったという事情もあるわけだし。逆に、京成の努力によっては、JRへの宣戦布告することもできます。運賃の安さは京成の自慢できるところです。がんばろうよ、京成電鉄。
 JR船橋の地下に京成駅をつくって、2面4線にすべきだったのではないのでしょうか。将来、もし、空港アクセスが北総線に移れば、広い地下ホームにロマンスカーをとめて待ち合わせもできたでしょう。兎にも角にも、船橋付近のカーブを改良でき、JR乗り継ぎができて、緩急接続もできたはずです。

 文章構成を考えずに書いてしまいました。すみません。

Re:どうしてさ。京成船橋駅。
 投稿者---矢切氏(1999/09/11 19:22)

 歴史にもしもはタブーですが、なんで京成船橋は地下化しなかったのでしょうか。

 地下化すると、工事区間が長くなるし、お金も随分余計にかかるためでは?

 JR船橋の地下に乗り入れれば乗り換えもらくです。

 みんな乗換えちゃうので、京成の船橋以西が使われなくなり収益が減って嫌だった?

 通勤特急の廃止は船橋乗り換えを黙認したことの現れのはずです。

 関係ないのでは?通勤特急は当初、特急より速い種別だったのが、特急のスピードアップで通特と特急は同じ停車駅になったため、別の名を名乗る必要がなくなったのでしょう。

 運賃の安さは京成の自慢できるところです。がんばろうよ、京成電鉄。

 今ではJRより高いです。幕張本郷←→千葉とか、運賃をみただけで京成を使いたくなくなります。特定運賃を設定してよ、京成電鉄。もうかりまっせ。

Re:どうしてさ。京成船橋駅。
 投稿者---551planning(1999/09/13 00:10)

 船橋競馬場・および船橋駅南部は地盤が不安定なんて話を聞いたことがあります。
 それが南口再開発が遅々として進まない要因の一つだったか…。
 だから地下化はメリットある割に莫大な御金が掛かるということで止めになったというような。
 #じゃあ東葉線は何で…というツッコミは無しね。

 それにしてもよくぞという感じで高架化工事やってますねぇ。
 地道に設備投資しているんですが、それ以上に「3セクおんぶに抱っこで千葉県交通覇権」のツケがあちこちで…虎の子のオリエンタルランド株にも手をつけねばならないというのはかわいそうなところで。よって、特定運賃はしたくとも…というのが本音でしょう。
 #むしろ千原線特定運賃を全線適用したかったりして…。

Re:どうしてさ。京成船橋駅。
 投稿者---特急志賀高原長野行氏(1999/09/16 22:31)

 こんにちは、こんな未熟な文章に付き合っていただいてありがとうございます。文章を書き込んだあと、なんだか意味のない、めちゃくちゃな論理の書き込みしてしまったなと思っていました。そんなところ、矢切さん・551planningさんの適切な返信に、小論文が必須の受験生のかたわれとして、ただお恥ずかしい限りです。
 この前、津田沼から千葉に行く機会がありました。行きはJRを、帰りは京成を利用したところ、JRは210円、京成250円。あれ・・・?どうもすみませんでした。京成電車はやはり高いです。京成線は収益も他の大手私鉄と一桁少ないし、経営もバブル以前から芳しくないし、所詮田舎電車なのでしょうか。スカイライナーの凝ったCMとともに、なんだかあかぬけない千葉をあらわしてるみたいで・・・。やはり、船橋の地下化は無謀でした。どうもすみません。しかし、JRになめられていてくやしくないのでしょうか、田舎電車は?どうしても、不利な状況を抜け出せないのでしょうか。直通先の都営は高い運賃を徴収するは、アクセスは銀座と羽田空港で都心には出にくいは、どうしたら京成が対等に競争できるのでしょうか(はい、無理)。

 それにしても、急カーブをなぞって高架を建設をしているのを見ると、関根勤調で「バカでー」と言わずにはいられません。どうも、おじゃましました。

 P.S. 湘南台といえば、昨年のSFC、AO入試の面接で言いたいことがいえず、くやしい思いをしてしまい、新駅を見に行きたいけど、行く気にはなれません。こんなめちゃくちゃな論理で書いているようではむりですね。では、勉強に戻らさせていただきます。

Re:どうしてさ。京成船橋駅。
 投稿者---mean machine氏(1999/10/04 01:54)

 京成とJRの運賃ですが(別の掲示板でのやりとりで知ったんですが)、15kmくらいまでは京成の方が高いようです。

 地下化すると、工事区間が長くなるし、お金も随分余計にかかるためでは?

 でも今のやり方ではかなり工期がかかりそうです。工事費が高くついても工期が短い方が、かえって安上がりになる可能性もあります。
 #ちなみに私も地下化すれば良かったのに−派です^^;

2004.11.30Update

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