【検証:】空港論過去ログ集

【検証:近未来交通地図】<ニッポンの空(港)論>
(過去ログNo.431)
下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。


Suica空中戦
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/05/09 17:25:42)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs
Suica空中戦
└It's a …

 東京モノレールへのJAL、ANAの出資を記念して、両社の航空機内限定発売のSuicaが出るそうです。

http://www.jreast.co.jp/press/2003_1/20030506.pdf

 ベースはモノレールSuicaですが、5月13〜15日の3日間限定で、各社5000枚。しかも各社羽田−伊丹、羽田−板付、羽田−千歳の都合各社19便限定です。単純に考えると5000÷19÷3=87.7ですから、各便88人以上買わないと売れ残るわけです。記念Suica商法にだいぶ味を占めた感のある売り方ですが、今回の場合は平日に航空機に乗らないといけないわけでカードコレクターにとってはけっこう敷居が高いです。平日の羽田発着の幹線利用者ならSuica、特にSuica定期くらい持ってるでしょうから、カードコレクターのビジネスマンといったニッチ狙いです。1人1枚限定としてますが、実際にはけっこう無理があるという感じもします。

 気になったのは、最後の説明では正しく書いてあるものの、途中の文中で「空港到着後すぐに東京モノレール、JR東日本各線にてご利用いただくことも出来る...」のくだり。水色のSuicaを売ってる会社にとっては穏やかでない表現です(笑)

It's a …
 投稿者---551planning(2003/05/19 01:30:43)

 Suicaあまいかすっぱいか、ですね。
 そういえば、全国主要空港には東モノと京急の自動販売機が置かれていますが、Suicaなりパスネットなりって、売られているんでしょうか?

***
 SuicaがSONYの非接触ICカード技術「FeliCa」であり、香港のオクトパスとおなじ方式だ、ということは広く知られていると思いますが(長崎スマートカードもそうですか…知らなかった)、このシステムのもうひとつの普及事例がプリペイド型電子マネーサービス「Edy」でして、この名を耳にした方もいらっしゃるのでは?ネットショッピングなどでは結構浸透してきているようですね。

SONY FeliCa http://www.sony.co.jp/gallery/felica/index.html
ビットワレット Edy 
http://www.bitwallet.co.jp/index.html

 で、Edyのサイトにもあるとおり、ANAが6/1から「ANAマイレージクラブEdy」を開始します。ずばり、マイルと電子マネーの融合です。10,000マイルを10,000円分のEdyに交換できる他、Edyでの支払200円につき1マイル積算も行われます。ま、マイルのEdy換算が10,000円単位になるのは他の特典との絡みもあってのことでしょうがいささか使いづらそうな気はしますが、クレジット機能板もあることから、多彩な用途対応が可能になったのは大きいでしょう。

ANA http://svc.ana.co.jp/amc/edy/main.html

 一方のJR-Eはこの夏からSuica機能をバージョンアップ、すなわち自社クレ「ビューカード」との融合(「ビュー・スイカ」が図られます。こちらも来年を目処に電子マネー化が予定されています(ちなみにカード表面にカード番号や氏名をあらわす凸凹がない世界初の「エンボスレスカード」でもあるそうで)。

JR-E http://www.jreast.co.jp/card/suica/index.html

 たまたま別の流れにはなっていますが、この流れが交わる時、そのポテンシャルを思うと、期待半分、一方で既存事業者にとっては苦しい話にもなろうかという懸念すら覚えます。関東民鉄などはパスネット対応でも四苦八苦しているわけですから(未だに1枚投入なのか2枚OKなのかもまちまち、不統一感多々あり)、さて…。

羽田空港最新アクセス情報 2003・夏
 投稿者---551planning(2003/06/27 07:45:34)
羽田空港最新アクセス情報 2003・夏
└続報
 └Re:続報
  └可能性はないとはいえないが

 さてさて、今夏は鉄道のほうでも動きが。

●空港連絡バス

◎柏線誕生!(6/13〜)
 13日の金曜日にデビューしたのは京急・東武バスイーストの柏駅西口線(9往復)。東武グループ直系では一昨年年末の新越谷線(現セントラル担当)に、常磐線筋では亀有線(東空交・京成)に次ぐ路線開設です。

京急 http://www.keikyu.co.jp/bus/mk_auto/kasiwa.html

 実は当方、22日に試乗してきました。14番のりばでは12時ちょうどの横浜発茂原行小湊車が入線、横浜からの乗車は2名でした。茂原行きに4名が乗車して発車後に柏行の東武車が入線、空港12:10発の便ながら7名乗車は立派では?
 お決まりの首都高湾岸線〜中央環状線〜三郷線と進んで常磐道へ。と、掘割区間を抜けた柏ICで降り、R16の工業団地入口の交差点右折にてこずるも最初の停留所・国立がんセンターまで15分の早着。その後柏の葉公園中央の先で高速江戸川台線ルートと分かれて直進、常磐新線の高架を抜けてしばし、2車線道路も途中狭隘区間もあり、路線バス通りではありますが運転には気を使いそう。三間を過ぎて向原住宅で2名下車、柏駅ビルが目の間に見えたところでR6に左折、1街路先で左折してすぐのクレストホテル前が終点。駅ビルとはちょい距離があるものの、松戸発の成田空港行バスの乗り場でもあり、そういう意味では妥当かなという気が…それにしても柏駅西口駅前は相変わらず狭い!
 一般道、特に柏IC手前のR16あたりの混雑が気になるだけに、と思われますが、江戸川台線が順調なだけにさほどの問題はないのでしょう。柏発は4:50から1時間ヘッド5便が続きますが、7時8時は逆に首都高中央環状線がどうなんでしょうか…。

(参考)[羽田アクセスバス2001ファイナルファイル(上)]越谷&所沢 対埼玉路線拡充! ../report/030.html

◎中野線、野方・練馬延伸!(6/18〜)
 昨年春に登場した東空交・京王・関東バスの中野線(9往復)のうち早朝深夜3便ずつが野方・練馬に延伸、都内西武線沿線からの利便性が向上します。また、関東バス便は子会社のケイビーバスに移管されます。

東空交 http://www.limousinebus.co.jp/oshirase/sinrosen6.html

 中野線は知見する限りには「ぼちぼち」…という感じ、中央線筋では新宿・吉祥寺線が被るだけに、西武線方面への延伸というテコ入れは注目かと…練馬進出については、首都高5号線経由での高島平・成増・光が丘線が撤退という結果になっているだけに、大江戸線大門乗換の利便性との天秤が気になるところでもあります。
 個人的には一部便だけながら、中野駅ののりばがガード下にも追加されたことが目を惹きます。方向違いのサンプラザ前からぐるっと1周してガードを潜ってゆくだけに、その5分なりが無駄だとは試乗時に指摘していただけに…。

(参考)羽田アクセスバスの新傾向は「派生型」 ../report/033.html

◎大宮線、ソニックシティ前停留所廃止・さいたま新都心発減便(7/7〜)
 2000年夏に16往復でデビューした大宮線、東空交・京急・西武・国際興業4社相乗りというのも注目を集めましたが、まる3周年となる7/7に大規模な改正となります。

東空交 http://www.limousinebus.co.jp/timetable/haneda/omiya.html

 まず過剰感のあった便数が13往復に減便(国際興業以外の各社が1便ずつ減)、羽田早朝発便などがなくなったものの、パターン化しきれなかったのが惜しまれます。
 さらにはソニックシティ前停留所の廃止、さいたま新都心駅経由も大宮地区発で初便3便のみに減便されています(羽田発は全便経由のまま)。ちなみに大宮駅はそごう前のまま…成田行ONライナーが駅直下で待合所もあるだけに統合しても良かったのでは?

(参考)【羽田アクセス@夏の陣】大宮地区編 ../report/008.html

●鉄道
 6/25付日経記事「京急とJR東日本、羽田空港への利便性を改善」がWebで発表、京急の7/19改正が報道されました。翌日に京急サイトでも出ています。

日経 http://www3.nikkei.co.jp/kensaku/kekka.cfm?id=2003062507982
京急 
http://www.keikyu.co.jp/train/mk_auto/030625.html

 都心−羽田系統では特急の快特化で20分おきに所要14分と速達化、横浜−羽田系統では新逗子発空港行/空港発浦賀行であったのが新逗子・浦賀双方の発着に変更されるなどの改正となります。
 「特急」といっても空港線内各停だったため速達感に欠けましたが、これでかつての文句「最速14分」をウリにしてくることでしょう。

 それにしても日経記事もJR−東モノネタとのサンドで、お膝元の神奈川新聞でも「特別快速」と紹介されてしまうようでは、京急サン、まだまだですなぁ。

神奈川 http://www.kanagawa-np.co.jp/news/nw03062682.html

 さて、日経記事でも触れられていた、JR−東モノの浜松町駅改良工事も順調に進んでいるようで。JRコンコースと東モノコンコースをほぼフラットで直結、階段の上下動をなくす処理で、掲出写真は5月末の状況、現在ではさらに進んでおり、今夏中の供用開始となるようです。

東モノ http://www.tokyo-monorail.co.jp/whatsnew/20030523.html

 利用者としては両者のサービス向上、良い方向にヒートアップしてくれれば言うことなしなのですが、京急改正にしても途中停車駅削減による利便性低下も指摘されており…キモは何処にあるのかの慎重な検討も一方で求められてくるのかもしれません。

続報
 投稿者---551planning(2003/07/10 00:14:47)

 バスで新路線&増便です。

●空港連絡バス
◎八王子・高尾線、中央道日野停留所増加!(7/17〜)
 昨年11月から東空交・南大沢京王・多摩の3社共同運行の同路線(6往復、うち高尾行3往復)に新停留所、中央道日野バス停が。個人的には東名や中央道の高速バス停への停車検討をと以前より云ってきたこともあり成り行きは非常に注目です。ただし、日野バス停といえば多摩モノ甲州街道駅との結節で、との意見が出そうですが、多摩モノ絡みでは立川線や多摩センター・聖蹟桜ヶ丘線の存在もあり、京王がどのように告知していくのかも気に掛かるところです。

東空交 http://www.limousinebus.co.jp/timetable/haneda/hachioji_takao.html

◎港南台線誕生!(7/18〜)
 JR根岸線港南台駅との直結路線が京急&神奈中で誕生、20.5往復というのも最初から強気で目を惹きます。
 根岸線沿線では大船・藤沢線(京急・江ノ電)と磯子線(京急)がありますが、後者はプリンスホテル・みなとみらい諸ホテル便で実質的に使えないため、今回の港南台線の性格は前者の大船線の補完的意義をも持つといえるかもしれません。そこで注目したいのが経路。大船線が鎌倉街道から横横日野IC〜首都高狩場線経由だったのが、港南台線では横横港南台ICから並木JCT経由で湾岸線へ向かうとのこと、確実性を取ったことになりますが、さて大船線は特に朝時空港行で変わるのか?

京急 http://www.keikyu.co.jp/bus/mk_auto/kounandai.html

◎葛西・一之江・小岩/亀有線&津田沼線増便!(8/1〜)
 先に津田沼線。前年4月の増便(8→12往復)からさらに空港行17便(6時台2便増他)、空港発21便(17〜22時台毎時2便化、最終(23:10)30分繰り下げ)に。空港発は9時以降毎時1便以上の運行になりますが、ラウンドダイヤまでには至らず…ちょい残念。

東空交 http://www.limousinebus.co.jp/timetable/haneda/tsudanumast.html

 さぁ「葛西系統」ですが、亀有線は初の増便(10→19往復)、小岩線は2000年3月以来の増便(19→20往復、および一部時刻修正)で、葛西駅で云えば今年4月の亀有線停車とあいまって実に39便と増えました。一之江駅・葛西駅では毎時4便の停車時間帯も増えています。
 利用者として当然とはいえ、【検証:】管理人としては感慨深し、といったところ。一方で指摘するとすれば、特に葛西需要が強いため、空港発便では毎便かなり長蛇の列になりたまさか満席になりますが、小岩なり亀有なりへ向かう利用者の優先が図られていないのはちょい気にかかります。亀有は運賃で区分化できますが小岩の場合そうも行かずどのように区分するかは悩ましいところですが、現状では「15分待てば」と葛西利用者が後続便に流れるところでもあり、増発で自然整理が可能とも踏めますが…。

東空交 http://www.limousinebus.co.jp/timetable/haneda/koiwast_ichinoest_kasaist.html
http://www.limousinebus.co.jp/timetable/haneda/kamearist.html

 蛇足ながら成田空港便でも新越谷・草加線が誕生(7/17〜 9往復 東空交・千葉交通・東武バスセントラル)、羽田便では京急とのタッグが、成田便では東空交がねじ込んだ?

●鉄道関連
◎京急・東武「空の旅おでかけキップ」通年発売へ(7/19〜)
 2001年4月から期間限定で4回発売されたこのきっぷ、利用者の要望が強く今夏から通年発売に移行されます。発売開始は7/12で1ヶ月前からの発売となる由。

東武 http://www.tobu.co.jp/news/2003/07/030701.html

 ところで、京成および都交とは「エアポートきっぷ」の名称で都線内⇔空港間ないし両空港間で60円ないし90円の企画割引を行っていますが、これは普通の券売機で購入可能とスマート、東武さんの場合や如何?…ただ、パスネットで対応できればそれに越したことないというのがそもそも論なのですが…。個人的には対営団戦略が鍵になるのでは?と思いますよ、京急サン都交サン!

Re:続報
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/07/10 19:44:11) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 中央道日野BSは多摩モノが近いとはいえ、空港利用客にとって徒歩連絡は相当な障害になると考えます。で、実はこの情報に接した時、中央道高速バスの下り方向との連携を図ったのでは?と思ったのです。つまり、広島空港リムジンにおける山陽道高坂PAのような使い方です。

 実際には今回停車するようになった系統の便は、早朝発深夜着が多く、甲府や諏訪といった中央道方面との連絡は考えていないようです。
 ただ、同方向接続なので上下、水平方向とも移動は最小限ですし、諏訪、松本方面からは成田空港へのツアー形式のリムジンもあることから、既存路線とリムジンの組み合わせ運行という手法は、中央道に限らず使えるかもしれません。

可能性はないとはいえないが
 投稿者---551planning(2003/07/10 20:11:47)

 当方も過去のレポートで柔軟な途中停留所の設定をとして、多摩センター線での中央道深大寺バス停、本厚木線での東名大和/東名綾瀬バス停について言及しているのですが、『乗換需要は定時性等を鑑みてなかなか見こみづらいかもしれない』ともしていました。高坂PAの乗継も実見しその利便性は理解していますが、やはり東名・中央道の両路線とも渋滞多発区間でもあり、この便が接続、というわけには現実的にはなかなか行かないと思われます…その意味でもこの日野バス停停車は何を意図するのか、京王の「戦略」が注目されましょう。
 ただし、接続云々以前に経路である高速道BSは活用すべし、という根本は変わりありません。その多くが住宅地であることから現実には難しいところもあるでしょうが、P&Rなどが絡められれば高速道BSの可能性はさらに広がろうかと思われます。関越・東北・常磐・東関道では設備自体が眠っているのですから…如何でしょう、jhさん?

多摩地区ー羽田空港連絡バス試乗記 ../report/004.html
神奈川県央地域ー羽田空港連絡バス試乗記 
../report/007.html

東モノの逆襲と京急の危機感
 投稿者---551planning(2003/07/05 00:26:33)
東モノの逆襲と京急の危機感
└ピンポイントの対応が重要なのでは…
 └磨き続けることに意義を見出したい
  └Re:磨き続けることに意義を見出したい
   └Re:磨き続けることに意義を見出したい
    └深夜の充実は不可避だけれど
     └非常に細かい点ですが…
      └あえてアクセス鉄道の弱さを批判する
       └Re:あえてアクセス鉄道の弱さを批判する

 京急の改正について、停車本数純減となる青物横丁・平和島および空港線内各駅への影響が…という声がありますが、改めてかなりの危機感の末の決断だったのでは、ということが伺えました…。

7月19日(土) 浜松町駅に新連絡通路オープン!! JRとモノレールの乗換えが便利になります!
JR-E 
http://www.jreast.co.jp/press/2003_1/20030702.pdf

 浜松町駅の連絡通路完成とともに土休日深夜帯に空港発便で天王州アイルのみ停車の「快速」を運転(リリースでは「拡大」とされていますが、ノンストップ便ではない「快速」運行って定期であったんでしょうか?)、さらには開業39周年記念「39(サンキュー)キャンペーン」として開業当時塗装車両の運行をはじめとした企画を打ち出してゆくそうで。
 それにしても東モノ、というよりも東モノを得たJR-Eの攻勢は目を惹きます。特に「快速」運行で所要18分になる由、いくら深夜の5本だけとはいえ、かなりのインパクトになろうかと。故に京急としても「所要14分」をなんとしても、という広告戦略になっていると思われます。実際これまで「羽田=京急」を前面に打ち出していたのが、今回の他社線掲出ドアステッカーなどでは「NEWS」と大書されて主要駅との所要時間を強く印象付ける、言い換えれば「京急」ブランドの刷り込みから、「品川乗換」「浅草線経由」「(直通)快特」を伝える姿勢に変えてきたといえましょうか。その裏には「(東京)モノレール」という絶大なブランドに対向するに社名ではないということをよやく気づいたかな、とも思えるのですが…。

ピンポイントの対応が重要なのでは…
 投稿者---かまにし氏(2003/07/05 01:21:45)

 かまにしです。

 京急の改正について、停車本数純減となる青物横丁・平和島および空港線内各駅への影響が…という声がありますが、改めてかなりの危機感の末の決断だったのでは、ということが伺えました…。

 確かに、モノレールの改正とほぼ同時対応というところを見ても、京急も苦渋の経営判断だったということは伺えますね。

 私はモノレールの土休日の快速運行が拡大された時間帯を見て、ちょっと別の感想を抱きました。実はこの時間帯は、京急が最も使いにくいのです。土休日は、23:09の急行・印旛日本医大を最後に、あとは24:00発の快特・品川を除いて全列車が蒲田止まりです。これでは品川が目的地の人ですら、モノレールに乗りたくなってしまうのではないでしょうか?また、22時台も横浜方面の直通がランダムに入る関係で、全体的にもランダムなダイヤになっていて、お世辞でも使いやすいとは言えません。

 昼間の空港系統の種別整理も大事ですが、今回のモノレールの改正を見るにつけ、個人的には「京急がもともと弱いところを、昼間と比べて相対的に長い運行間隔を活かして快速運転で攻めた」という印象を受けました。少なくとも今回の改正で、この時間帯の利便性にはさらにモノレールと差がついてしまうわけで、であれば、京急がまずやるべきことは、深夜帯の増発やパターン化ではなかったのではないかという気がします。そして列車本数が少なく、沿線利用への犠牲も少ないこの時間帯こそ「品川⇔羽田14分」で行くべきなのではないでしょうか?

 ではでは。

磨き続けることに意義を見出したい
 投稿者---551planning(2003/07/05 10:51:20)

 確かに、モノレールの改正とほぼ同時対応というところを見ても、京急も苦渋の経営判断だったということは伺えますね。

 どっちが先に決めたのかは定かではありませんが、やはりインパクト勝負になってきていることは否めず、京急としては「品川⇔羽田14分」、かつ以前のエア快だけという日に数本の「最速時間」ではありませんよ、ということなのでしょう。「苦渋の経営判断」だったのかはダイヤの全貌を見なければなんともですが、ある意味選択肢最上位であったと感じています。

 深夜帯の利便性という意味において、例示の23時台(実質的には22時台後半以降)に到着便がどれだけあるのか、ということもポイントなのでは?
 仮に品川、あるいは浜松町に着いても、という時間でもあるだけに、個人的にはここはバスの力の見せ所と思いきや、バスもそんなになかったりするんですがね。ともあれ、ただでさえ本線利用者から「空港線優遇」を叫ばれ、そもそもスジ引きに各種の制約が生じる京急と比して、(浜松町の容量問題を置いて)完全立体交差の東モノが深夜ダイヤで勝負することはある意味当然の帰結というところでもあり、一方の京急としては鉄道アクセスシェア半々から一歩でもリードすべく全日で勝負するんだということであると、当方はすんなり理解するところです。

…もっともダイヤは磨き続けることに意義があるわけで、双方の利点欠点が利用者にとって良い方向へ改善されること(への議論)には無論首肯致しますが。

Re:磨き続けることに意義を見出したい
 投稿者---かまにし氏(2003/07/05 11:42:15)

 かまにしです。

 深夜帯の利便性という意味において、例示の23時台(実質的には22時台後半以降)に到着便がどれだけあるのか、ということもポイントなのでは?

 深夜の到着便についてですが、早朝に高割引率の特割利用で空港利用者の比率が沿線利用者に比べて相対的に高いのと同様に、この時間帯も特割の割引率は高く、少なくとも上りに関しては沿線利用者に比べて空港利用者の比率は高いと思われます。確かに、23時以降に到着する便はそのものは少ないものの、飛行機を降りてから帰路につくまでの時間には人によってもばらつきがあり、また空港施設内の勤務者の帰宅等を考えれば、この時間でも十分利用者はいるのではないでしょうか。

 ちなみに、これは私自身が朝と深夜の高割引率な運賃を利用して短期滞在型の旅行をするので、夜はできるだけ遅い便に乗ることが多いことや、もともと通勤・通学で京急蒲田を利用している中で、この時間に大きなスーツケースを持った人が蒲田止まりの普通でやってきて、3番線の横浜方面からの特急に乗り換える姿をよく散見させられる経験に基づいています。この中にはおそらく、乗った電車が全て品川か横浜まで行くと思って京急に乗った方もいると思われますが、果たしてこういう経験をした人が次の機会にも本当に京急を利用してくれるでしょうか?

 空港バスとの対抗についても、空港バスがこの時間に力を入れていないからこそ、規模の経済が活かせる鉄道という交通手段の信頼性を向上させるチャンスではないかと思います。「鉄道アクセスシェア半々から一歩でもリードすべく全日で勝負」しようとするのは当然ですが、相対的に沿線利用の多い時間で、沿線利用に大きな影響を与えてまで空港アクセスに力を入れる一方、肝心なところをフォローできていないというのではないでしょうか。

 それこそ、10月からのぞみが品川に停車する中、飛行機が日帰り出張という流れをどれだけ取れるのかという点が試されるわけで、京急空港アクセスの深夜帯の「穴」が後々、大きな痛手とならなければよいのですが…。

 ではでは。

Re:磨き続けることに意義を見出したい
 投稿者---551planning(2003/07/05 12:41:25)

 かまにし様、素早いリプライ有難うございます。

 かまにし様の論点は理解しているつもりです。実際当方も先日関空からの最終便を利用したものの、当方の自宅最寄駅(営団東西線西葛西)までの終電にはぎりぎりかつ蒲田乗換を嫌って、タクシーにしました(ANAの「あいのりタクシーサービス」を飛び込み利用、別スレで報告します)。京急であの時間がイヤなのが、泉岳寺止まりになる(品川−泉岳寺間の本数も格段に落ちる)ことも挙げられます。

 しかしながら、これらは何も京急がいたづらに引いているスジでないことはかまにし様も御理解頂けようと。本線筋での23時台の横浜方面からの便も重要であり、実際2列車を仕立てるほどの利用があるかとすればまた別問題で、蒲田での乗り継ぎはやむをえない措置と考えますが。さらには現蒲田駅は高架化が決定しているわけで、遠い将来ではあるものの対面接続(あるいは上下動いずれか1回のみ)になるものとも思われます。
 当方はダイヤには疎いですが、素人考えでも本線直通として品川、あるいは泉岳寺折り返しの処理によるコスト増とのバランスで云えば現行でも致し方なしというところになるのではと考えます。無論、ニーズは現在でも存在していることは事実、その意味において改善策の議論は有意義と考えますが、今改正が表現悪を差し置いて「片手落ち」かの如き論評は如何なものかと考えますが。

 個人的には東モノの動きは非常に注目するところでもあり、一方で空港バスにとってはニッチが転がっているという気もしています。しかし、空港バスのオーダーでダイヤが組まれていないということは、深夜帯の需要がどれだけのものかを推察することは容易かと思います。さらには特にこの時間帯で送迎および民間駐車場需要が決して細くないことをも実感していますし、そうした分析ができれば非常に興味深いとも考えています…その方法は質問・疑問板でかな?

≪交通・まちづくり用語集≫【質問・疑問掲示板】 http://bbs.rakusagashi.com/free/yougoshu/bbs.php?db=yougoshu

…別に当方、京急サンの廻しモノでもなんでもないんですが。ちと感情入った表現かもしれませんが、御容赦の程。

深夜の充実は不可避だけれど
 投稿者---とも氏(2003/07/08 13:16:57) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

●京急のダイヤ
 私個人としては一利用者として品川−羽田14分は心動きます。
 これまでなんだかんだといいながらもモノレールが多かったのですが、京急に傾きますね。本数が20分ヘッドという点は不満ですが、15分を切ったのは心理的に大きいです。

 確かに中間駅の問題はありますが、利便性という点で「対羽田約5分短縮」を打ち出すことが良いという経営判断でしょう。

●深夜
 東京モノレールはこの時間、天王洲アイル以外利用者少ないですからね・・・。損せずアピールできるわけですからやるのも不思議はありません。
 京急の強化ですがどんなものでしょう。いくら深夜に格安便が増えたといっても羽田着23時台ですと関空線ですらナローボディが入りますし、沖縄線などでもB767や下手するとB737が使われます。
 福岡・千歳で747や777が使われるもののその前後は便が空きますし、乗客は日中に比べ格段に少ないと思われます(私が見る限りでも20時前に比べたら段違いに少ない)。
 ましてやその時間帯ならばまさに「あいのりタクシー」やマイカーが優位になりますし。

 そう考えるとその時間に直通を仕立てるというのはリスキーでしょうし、むしろそうではなく終日で勝負し、「いつでも京急」のイメージを植え付ける方が優位かと思います。

●モノレールの怖さ
 モノレール協会誌(2003.6)によると、浜松町への京浜東北線快速停車によりモノレールの利用者が1日500〜2000人増加したそうで。
 率としては非常に少ないとはいえ、快速停車だけでこれだけの増加がある。
 ということは今回の連絡通路とキャンペーン、しかも夏休みという利用者の多いアピール期に勝負に出たのは京急にとって怖いかも知れません。
 不便さは否めなかったモノレール浜松町の乗換が楽になった・・・京急の14分との勝負ですが、果たしてどうなるか。

 大阪モノレールや福岡市営など他空港のアクセス路線においても強く打ち出される両者のアピール広告。さてさてどうなることか・・・

 まとまりませんが。ではでは

非常に細かい点ですが…
 投稿者---かまにし氏(2003/07/08 17:08:38)

 かまにしです。

●深夜
 そう考えるとその時間に直通を仕立てるというのはリスキーでしょうし、むしろそうではなく終日で勝負し、「いつでも京急」のイメージを植え付ける方が優位かと思います。

 ということは、とも様のご趣旨ですと『深夜以外は、いつでも京急』ということになりますね。

 私はむしろ、帰ってくる人も疲れている上、線路容量にも比較的余裕の多いこの時間こそ、直通列車があることで「京急に対する利用者の顧客満足度」が向上しイメージアップにつながるのではないか、逆にこの時間が弱いと「いつでも京急」のイメージ作りにはマイナスではないか、とすら考えています。

 直通列車といっても別に快特である必要はなく、例えば以下のようなダイヤパターンを提案したいです。例えば23時台だと、20分サイクルに快特(品川方面)×1・快特(横浜方面・川崎で下り特急に連結)×1・普通(蒲田で上り特急に接続)といった具合です。

 ただ、横浜方面直通の快特は特急にくっつくので、神奈川新町ではみ出し停車をすることになってしまいます。ただ、空港付属編成は快特の種別幕なので、この列車だけ客扱いしないということでいかがでしょうか。

 不便さは否めなかったモノレール浜松町の乗換が楽になった・・・京急の14分との勝負ですが、果たしてどうなるか。

 京急の空港線快特、高い乗車率で利用されるとよいですね。ではでは。

あえてアクセス鉄道の弱さを批判する
 投稿者---とも氏(2003/07/08 18:55:25) http://town-m.vop.jp/

 ともです。
 かなり批判的に。

 ということは、とも様のご趣旨ですと『深夜以外は、いつでも京急』ということになりますね。

 まぁ京急からすればそうでしょうね。そりゃ。先のレスで言えば「京急の目指すところは」ですから。
 私の個人的感想としてはそれがいいとは思いません。おそらくこれで新宿や渋谷経由の場合は京急が第一選択肢になるかも知れません。でも、都心からならまずモノレールですね。モノレールのほうがずっと便利ですから。その状況であればもっと違うアピールも必要かと感じますが。

 さて、深夜に関してはリスキーとは書きましたが否定したつもりはありません。

 なぜ私が否定的か。深夜帯において果たして品川直通需要がどれほどかが疑問であるからです。
 確かに深夜においても蒲田での乗り換え客を「散見」します。しかし、モノレールにしてもそうですがその数は限られています。一方22時台以降に盛況なのはといえばタクシーであり運行されている一部バス、そして自家用車ではないかと感じます(あくまで見た目の感想ですが)。

 一般的に空港へのアクセス交通は、「往路:鉄道、復路:バス」が強いと言われます。その割合は公共交通利用の6:4と言われ、往路では鉄道6:バス4、復路はその逆で鉄道4:バス6と言われます。
 この辺は成田などで公表されているデータでも明らかですし、過去の管理人様の羽田アクセスレポから乗車客数をひもとくと誤差はあれど傾向は似た形で現れますから外れてはいないでしょう。また、夜間になるとバスが増えるという傾向もあるようです。実際、各路線とも夜間の乗車は多いようですから。

 理由は単純で往路は定時性を、復路は楽さをとるからでありましょう。
 そう考えると、京急で品川に深夜について、激しく混雑する山手線なりに乗車し、その他の路線で移動する。その導線を強化して利用する人がそれほど多いでしょうか。
 京急として投資に値するでしょうか。横浜方面への直通は賛成です。しかし、その時間帯での品川方面直通による顧客貢献はさほどではないと考えます(散見する程度ではニーズが太いとはいえませんし)。

 また、深夜割安便の利用者が増えるかも・・・と思うかも知れません。
 しかし、そうそう増えないでしょう。
 なぜなら、この時間帯の就航可能路線が限られるのが大きいです。福岡、千歳、関空、那覇以外は運用時間(どこも20〜21時ぐらい)を超えちゃうので現地を離陸ができないんです(あとはナイトステイを欲しがる地方空港の事情も絡むのですが)。
 これら4都市からはすでに各社2〜3便がこの時間帯着で飛んでおりますので、そもそも路線がこれ以上増える可能性は低いというコトになります。よって利便性が高まっても新規需要創出は限られるということですね。

 過去を見てもこの時間につくローカル便は長距離便の久米島、石垣、宮古、奄美といったところ。スケジュールが厳しいですから(石垣は帰りは4時間程度かかるので現地19時発でも23時近くなる)。

 しかし、全く可能性が無いとは言いません。
 金曜深夜とか土曜深夜、羽田発の国際線チャーターがおおむね数便/日運行されてます。
 で、このアクセスがどうしようもない。
 また、国際線の場合、運用制限があるような空港はほとんど無いですからこの時間帯の増便は期待できます。
 これと絡めて上下に設定するのならありえますね。
 つまり、今の国内線専業空港としてならば対都心アクセスを深夜にやっても効果はさほどないが、国際線が就航すればビジネス・観光などでの対都心需要は必然的に高まるので効果はある。
 そういうことではないかと。

 京急にとって深夜のサービスを優先してもアピール度は低いでしょう。昼間に使ってもらってはじめて深夜のサービスが活きるのですから。昼間に使ったことがない人が深夜に使うというのはほとんど賭けです。そんなことをする人はそうそういないでしょう。昼間が遅くて使いにくいのに深夜だけ便利といったところで、空港アクセス経路としての認知度がなければ意味がないのですから。
 なんだかんだといっても、京急の認知度はまだまだ低いです。いくら深夜に本数増やしてもそうそう簡単に30年の時の利があるモノレールに勝てるわけがないが、とにもかくにも使ってもらわなきゃならない(そう言う意味では今回の改正で14分は予想外に早く、いいけれど、本数などに非常に期待を裏切られた思いもあります。可能なら15分でいいから10分間隔を期待したのですが・・・)。
 モノレールは昼間の認知度も非常に高い。実際、使いやすいですし。だからこそこのチャレンジが可能になったと言うことではないでしょうか。

 すくなくともこのモノレールの深夜列車で使いやすくなったのは間違いありません。
 京急に歯がゆさを感じるのも確かですが、まずは使いやすくなったことを肯定的に捉えてみたいですね。
 さてさてさらなる深夜便が就航するかな・・・

<追記>
 前レスにて、「京急の空港線快特、高い乗車率で利用されるとよいですね。」と書かれてますが、私は快特が高い乗車率になろうがどうでもいいんですが。
 その前のレスを含め気になるのですが、「沿線利用者にくらべ空港利用者の比率が高い」といいますが、それを比較する時点で違うと感じますが。
 それを対立軸に持っていくことで中間駅へのエア快の停車という結論をもし導き出そうとするのなら無理矢理感は否めません。結局は両立の道を探るような言い方をしながら端々に「沿線利用者を優先する」というお考えが見え隠れするのは気のせいでしょうか。

 私は一空港利用者としていつも感じるのは「中間駅停車の多さ」であり、「種別の複雑さ」です。それをなんとかするのなら賛成ですし、それがそのままなら不満が残ると。
 空港線快特に人が乗ろうが乗るまいが、青物横丁や平和島に止まろうがあるいはこの2駅を通過しようが、利便性が低ければ無意味なんです。それだけのこと。京急に肩入れする気もモノレールに肩入れする気もありません。なにか勘違いをされているようですので追記として。

 非常に失礼な文面で申し訳ありません。それでは。

Re:あえてアクセス鉄道の弱さを批判する
 投稿者---かまにし氏(2003/07/08 22:39:26)

 かまにし@いろいろと、疑問な点が多いので少しずつ指摘させていただければと思います。

 私の個人的感想としてはそれがいいとは思いません。おそらくこれで新宿や渋谷経由の場合は京急が第一選択肢になるかも知れません。でも、都心からならまずモノレールですね。モノレールのほうがずっと便利ですから。その状況であればもっと違うアピールも必要かと感じますが。

 これがまずよく分かりません。所要時間の面で考えれば東京駅周辺においてモノレールの方が有利というのは分かりますが、渋谷の場合は浜松町に出るよりも京急の方が明らかに有利です。新宿の場合は大江戸線があるものの、ホームにたどり着くまでに人ごみの中を上下移動しなくてはならないので、特に空港利用者には嫌がられ、であれば山手線品川経由の方がましでしょう。池袋はどっこいどっこいですよね。とも様は一体、何をもってして新宿や渋谷経由で京急が第一の選択肢でないとおっしゃっているのでしょうか?

 その前のレスを含め気になるのですが、「沿線利用者にくらべ空港利用者の比率が高い」といいますが、それを比較する時点で違うと感じますが。
 それを対立軸に持っていくことで中間駅へのエア快の停車という結論をもし導き出そうとするのなら無理矢理感は否めません。結局は両立の道を探るような言い方をしながら端々に「沿線利用者を優先する」というお考えが見え隠れするのは気のせいでしょうか。

 全く気のせいです。ただ私も京急沿線ではありませんが近隣の大田区に住む身として、近頃の京急が空港アクセスに力を入れるために、結果として沿線向けの列車を削る傾向にあることを大変問題視しております。もちろん、空港アクセス列車を純増するなり、両者が使えるように設定するなら、何の問題もありません。しかし、沿線利用の需要が減っているわけでもない中で、沿線向けの列車(急行)が20分間隔になってしまって良いものかと疑問を感じざるをえません。

 何か両者の両立を図る道はないのでしょうか?ここは交通のコンサルタントであるとも様にぜひお伺いしたところです。

 私は一空港利用者としていつも感じるのは「中間駅停車の多さ」であり、「種別の複雑さ」です。それをなんとかするのなら賛成ですし、それがそのままなら不満が残ると。
 空港線快特に人が乗ろうが乗るまいが、青物横丁や平和島に止まろうがあるいはこの2駅を通過しようが、利便性が低ければ無意味なんです。それだけのこと。京急に肩入れする気もモノレールに肩入れする気もありません。なにか勘違いをされているようですので追記として。

 その通りですね。羽田空港の需要が今後、さらに伸びていくことが予想される中、空港アクセスに対する利便性はより高めていかなければなりませんから、今よりももっと本数も増やしていかなければなりませんね。そして、もちろん沿線の人口密度も高くまた業務集積も多いエリアですから、沿線利用者向けの列車も確保する必要もありますね。

 いかがでしょうか?ではでは。

羽田空港アクセス夜の陣  投稿者---エル・アルコン氏(2003/07/25 20:35:57)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 7月19日の羽田輸送強化をメインとした京急ダイヤ改正にぶつけるように、同日東京モノレールが土休深夜の「快速」運転を始め、また浜松町駅にJRとの直結通路を設置するというホットな戦いが始まりました。
 その三連休、ちょうど上京していたこともあり、モノレール側を中心に見てみました。

●浜松町駅連絡通路

 従来同一レベルにあるはずのJRと東モノのコンコースはいったん階段を降りて上らないと行き来が出来ませんでした。しかも従来通路、特にモノレール駅側の階段、エスカレーターが非常に狭く、通るのもひと苦労だったのです。
 これを改善するため、同一レベルのままつなぐ工事が竣工したわけですが、実際に通ってみると今までは何だったんだという感じの近さです。従来通路も残っているため、ノーラッチや中間改札ではなく、いったんJR改札を出て東モノの改札になりますが、考えようによっては連絡きっぷやSuicaでない乗客にとってはこの方が親切です。中間改札方式だと、出札が無くて連絡きっぷなどが無いと思わぬ遠回りを強いられるケースが多く、最大多数の幸福という意味では許容範囲です。

 ただ、後で羽田から戻ってきて気がついたんですが、この通路、というかJRの改札は出口専用なのです。通路の幅の問題や、よしんば拡張したとして、東モノ側の動線が改札前で重なることになるのを避けたのでしょうか。うがった見方をすれば、コンコースから数段の階段で羽田行きホームに至れる京急品川駅の条件をにらんでの対応かもしれません。京急も羽田からの帰りは階段やエスカレーターで線路を跨いで改札に至る訳で、浜松町に東モノで着いた客と条件はあまり変わらないと見ているのかも。

●羽田空港駅

 22時半頃、もう到着便も残り少ない時間帯のコンコースでしばらく観察してみました。
 実は品川から京急で来ましたが、さすがに三連休の最終日とあって夜更けなのにホームに、またホームへと連綿と到着客が続いていましたが、モノレールと京急をわけるコンコースで動静を見ると非常に興味深い結果が出ました。
 人の流れ具合から数便分の乗客のようですが、京急に向かう客が明らかに多いのです。というか、京急の方が目の子で2倍はいます。もちろん京急が横浜方面という独占区を抱えていることが大きいのかもしれませんが、羽田への道すがらでも上り電車の乗客数が明らかに羽田発だけ目立つということもあり、京急が羽田輸送を強化するのもわかりますし、また東モノと親会社のJR東日本が連携プレイで輸送改善を図るのもわかります。

 ちなみにモノレールの改札前まで、柱の手前側(到着客が見る側)に「羽田空港→品川16分」の改正告知ポスターが張り巡らされてますが、玄関前に貼られた感のある東モノは異を唱えなかったのでしょうか。
 「16分って」と訝しむ方もいるかもしれませんが、これは羽田および他都市のバージョンでして、今回ダイヤの最速は羽田行きこそ「14分」ですが、羽田発は16分なのです。このあたりは芸が細かいですが、肝心なポスターがちょっとごちゃごちゃし過ぎて見辛いのが難点。広告ポスターはまず見やすさです。

●モノレール快速

 今回の目玉。土休5便の運転で途中天王洲アイルのみ停車の速達便。所要は4分短縮の18分です。従来あった平日上り最終のノンストップ便も今回から天王洲アイルに停車しますが、早朝の下り臨時は従来通りノンストップで残ります。
 22時36分発の状況を見てから、次発の48分の快速に乗りましたが、36分発はこれまで5分ヘッドで運行していた時間帯に4分早い快速を設定する関係上、前の電車は4分に詰め、快速までの間隔を9分空けています。そのせいか混雑が激しく、快速の3分あとに出る普通との混み具合は対照的です。36分の発車後、39分を見送って48分の快速へ狙い乗車する傾向は見られません。それもそのはずで、所要時間こそ短いですが追い越しが無いわけで、普通が先発なら普通の方が早く着くのですから快速を狙う理由が無いのです。
 こちらも先発から9分空いた48分発の快速も混みました。段階的に混んだ感触から察するに、先発から時間が空くことで、より多くの到着便を受けてしまうということでしょうか。定時性がいま一つでランダムに到着する、しかも一時に大量の客が集中するという特性を考えると、中途半端な速達化よりも、発車を平準化して車内混雑を緩和したほうが利用者の満足度は高いのでは。
 このあたり、京急が手前の品川で山手線にアクセスするため羽田からの所要時間がどうしても短くなるということ、しかも相手が10分台でこっちが20分台というイメージを考えての快速運転という見方も可能ではないでしょうか。

 ちなみに浜松町への道中ですが、車内の停車駅などの表示機は快速運転に対応しておらず、行けども行けども次駅は新整備場で現在位置はその手前という表示を続け、天王洲アイルでドアが開いた瞬間に表示上は天王洲アイルまでワープします。アイルの降車は少ないですが、目を見張ったのは下りホームにわざわざ階段で移動する人が何人かいたこと。りんかい線乗り換えに便利な出口が下りホームにしかないことによるのでしょうが、「利用者の知恵」に感心する前に、なんとか対応できないものでしょうか。
 浜松町で見てますと、乗り換え客の大半が山手内回り、京浜北行方面に向かいました。これも京急との住み分けの結果なのでしょう。

2004.11.14 Update


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