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(過去ログNo.)

空港連絡バスの変化形? 高松空港「そらバス」始動

投稿者---551planning (2011/07/12(Tue) 11:44)

茨城上陸から1年、激安ぶりが話題を呼んだ中国・春秋航空がこんどは高松線を就航させます。それに併せてこんな動きが。

高松空港アクセスはことでんが高松市中心部、琴空バスが琴平との連絡バスを、東讃交通が県中西部への乗合タクシーを運行していますが、「そらバス」は高松中央IC・ジャンボフェリーのりばを結ぶもの。高松中央ICは四国・関西各方面との高速バスP&R拠点となっているところ、高松空港とは足がなく、当方も2008年の訪問時にタクシーで移動したのでした…尤も、P&R拠点はゆめタウンにもありことでん連絡バスも停車、高松空港サイトでもそちらが薦められています。蛇足ながら当方の移動も双方の実見が主目的なため参考にはなりませんね。
なお、「そらバス」ではフットバス系統の「インター南」とJRバス系統の「インターBT」前をそれぞれ押さえているのはさすがです。

当面3ヶ月間は運賃無料というのも驚きですが、注目したいのは曜日により運行が異なる点。まさしく国際線接続に狙いを絞っているというわけ。現在アシアナ航空ソウル便が火・日と木/金に、春秋航空が火・金の就航となりますが、それにあわせて火曜日には行3/発4が運行される一方、国際線発着のない月・水・土は辛うじて1往復の運行…ちなみに国内線は羽田へJAL・ANAが各6往復、那覇へANAが1往復飛んでいますが、那覇便に併せた運行の様子。
ジャンボフェリー接続は基本1往復ですが、価格勝負とはいえ訴求力はどうでしょうか。ちなみに神戸発ではフェリー05:40発1600円、フットバス07:50発3600円。神戸着ではフットバス16:50着、フェリー19:30着となります。ジャンボフェリーは07/06から神戸~小豆島線が就航、夜行便では神戸→高松→坂手→神戸の三角就航便ができるなど別の興味もあるのですが…。

海陸空をつなぐ…とは壮大ですが、高松空港からは県東部方面アクセスが弱いだけに、大川自動車としてもいろいろな試行要素があるのかも。いろんな意味でなくならないうちに見たいなぁと思っております。

MiniRepo

そらそうよ? 「そらバス」と四国の空港連絡バス雑感

投稿者---551planning (2011/11/08(Tue) 07:19)

春秋航空第2弾の高松線を強く意識したと思われる高松空港シャトル「そらバス」。タイミングに恵まれなかったのですが、岡電MOMO2登場にあわせて実見することに。ちょうど10/14まで無料運行期間とされておりまさに最終日に訪問予定だったのが10月から航空ダイヤ変更となり、当方が狙っていたジャンボフェリー直通便が曜日変更に…その他の理由もあり結局10/13に試乗してきました。なお無料運行期間も「ご好評につき」10/31まで延長-何やらアヤしさを感じるのは当方だけ?


昼下がりの高松空港、この日は湿気こそないもののどんよりとした天候。東京行が14時台に2便あるもその折り返し便は13時前と14時前の到着とあってちょうど人の動きが落ち着いた時間帯だった。注目は国際線、7月から就航した春秋航空の運行日であったが直前の12:40発で国際線カウンターも12時で終了しておりひっそりと。そんな中そらバスジャンボフェリー行は13:45発。ことでんバス市内方面行は13時台はなく、これだけで中途半端な設定ということがお分かり頂けようかと。ちなみに春秋航空便は11:40着、これを受けるそらバスは12:30発に高松中央ICBT行が設定されている。
手当たり次第にパンフ類を手にしつつ、さて乗り場は…市内方面行のりばにはことでんバスが2台待機中だが指定の「3番のりば」って何処だっけ。カウンターで聞くとちょいと奥まったところとか。そういや前回訪問時には琴平行き琴空バスが停まっていた場所か…『緑色のバスが止まっているはずですよ』とのことで向かってみると-

そらバス

-先入観とは恐ろしいもの、鎮座していた日野中型ノンステ路線車には驚かされた。ナンバー的には大川バス初のノンステ車だそうでまもなく10年選手となる様子。ところで先に目を奪われたのは隣に停まっていた日デ/富士重の中型観光車。トヨタグループの広告入りがシュールだが、その訳はこのクルマ、今年JFL加盟し更にJ2昇格も視野に入れている「カマタマーレ讃岐」のクラブ専用バス。その後選手が続々と乗り込んで出発していった。

さてこちらはというと、ドア側最前席がないこともあり最後部に陣取るも結局貸切にて出発。ルート的にはなんのことはない、R193空港通りをずんずんと北上。この区間は一部を除きことでんの空港連絡バスしか経由せず、大川バスの路線車が走るのは違和感ありそう…高松道の高架が見えてくれば右折して高松東BPへ。ちょうど高松駅13:45発の大阪なんば行南海便が先行する形となったが、その意味では乗り継げないということ。次便は1時間後でそれだと大阪には18時過ぎ着となる。ちなみに直ぐ後ろを高松駅14:00発の「さぬきエクスプレス大阪」四国高速便が追ってくるはずだが、定時だと高松中央ICBTでの接続時間は1分となっておりキビしい…なおこちらは30分間隔、それでも大阪到着時刻は18時前となる。
そらバス 2つのバス停からジャンボフェリーまでの区間乗車も可能だが予想通りなし。なお、ある意味当然ながら高速バス専用無料駐車場の利用はできない。
クルマはそのままr43を北上、ことでん長尾線・JR高徳線・ことでん志度線と交差して臨港エリアに入れば、定刻から5分以上の早着にてジャンボフェリー着。バスは30分弱のインターバルで高松空港に戻るのだが、回送表示で足早に走り去っていった。

ジャンボフェリーは15:00発とちょうどいい接続時間。改札は始まっていなかったが、往時を物語る広めのターミナルビルにはパラパラと待ち人が。トラックを中心に乗船も始まっていた。神戸には19:30着で高速バスの半額の運賃1800円は確かに魅力だが、そこまでマニアックな廉価旅をする人がどれだけいるのだろうか…。当方はというと、高松駅まで移動しなければならなかったのだが、当然と云われればそれまでだが客待ちタクシーが全くおらず、とりあえず瀬戸大橋通りを目指してとぼとぼと歩くことに…と、途中でタクシーLPガススタンドを発見しなんとか移動することができたのだった。

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    松山空港(伊予鉄) 2009/03
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    高知駅(土佐電DS) 2009/03
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    高知駅(駅前観光) 2009/03
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    高松空港(琴空バス) 2011/10

個人的に「そらバス」に注目したのは、コンセプトもさることながら、こと四国の空港連絡バスは総じて垢抜けない-端的に云えば貸切車転用などの経年車で占められている印象が強かったため…ま、その意味でも完全に裏切られたのだが。

高松空港

高知・松山空港については2009年早春が最後の実見となってはいるのだが、松山空港についてはその後日野セレガ新車が一部投入された由も、土佐電ドリームサービスと高知駅前観光のバトルが続く高知はまだまだの様子。高知駅前観光に至っては車内を3列の「スーパーシート」にしているとはいえ外見が…。
ことでんも未だ経年車が多い印象、ただし再建のシンボルともいうべきキャラクター「ことちゃん」をあしらった外装リニューアルによりイメージを一新した感が。ま、今回乗ったのが仙台空港アクセスに失敗した愛子観光バスからやってきた新古車?といっても大袈裟ではなさそうなクルマであったこともあるだろうが。

そんな中で気になっていたのが徳島空港。2010/04のターミナル移転に伴い、徳島バスが途中乗降可能な一般路線扱いだった空港路線が原則クローズドドア化。更に四国交通が徳島道を経由し阿波池田に至る「にし阿波観光交流バス」を4往復新設、こちらは当初3ヶ月間の実証実験運行だったのが延長されていたものの、結局今年3月末で運行終了となっており厳しさは否めない。ともあれ、今回は徳島入りとして空港連絡バスに乗ってみたのだが…。

羽田発ANA初便は徳島空港に少々遅れての到着、新しいターミナルを見る間もなくバス乗り場へ。到着ロビーからトイレ横への通路の奥にある券売機でまず行列、そこから微妙に歩かされたところにあるバス停で待っていたのはそこそこ経年のセレガ。車内に入ればシャンデリアがついていて貸切車転用と伺える。平日ということもあり車内はスーツ姿が大半、ビジネスニーズの強さを伺わせるが、トランクがいっぱいだったのかどうか、車内にカートを持ち込む人も多く車内の混雑に拍車をかけている印象も。当方何とか席を確保したものの、どんどん人が乗り込んできてついには立客も…ってか補助席付いているのではと手元を探ると補助席収納スペースが見事に空洞になっていた。結局、眼前に爺様が立ったので交代することに。
徳島空港 出発してすぐに11:30発ANA羽田行接続の徳島発便と離合、その後松茂の先で11:45発JAL羽田行接続便と離合したが、それぞれ出発便に合わせての設定とはいえ、こちら乗車便がANA羽田便とJAC福岡便の2本受けに対して厚い印象すら受ける。高速バスP&R一大拠点の松茂を過ぎるとR11を南下。途中停留所は全部で8つあるが、結局市街に入った徳大前でようやく2人が降りただけ、残る全員が終点の徳島駅前まで乗車した。

当方乗車日がたまたまだったのかもしれないが、運行本数の違いはあれど高松空港でも1便について2台待機が原則となっている様子、基本的に市内方面がニーズのほとんどだと思われるので(ちょうど一般路線の鳴門公園行が通ったが乗車はなし)予備車の配置を期待したいなと…このあたりはなかなか難しいとも思われるが、いちげんさんにとってはファーストインプレッション、まさに地域の「顔」ともなるわけで、窮屈な思いはしたくないなと。
その意味では、全てを運転手に期待するのは荷が重いのは承知、であれば高松空港でも配置されていたポーターなど人的サポートや、効果的な動線の確保などといった工夫はどうかな…と、いろいろ考えさせられたのだった。

 
そらバス
より大きな地図で 高松空港シャトル「そらバス」経路図を表示

「そらバス」の降り際にさり気なく運転手氏に聞いたところでは、やはりなかなか厳しい様子。思わず「そらそうよ」と返しかけたが、ちと企画倒れな印象が。インバウンド狙いならエアチケットとのパッケージがベストだろうし、高速バスなりフェリーなりとの結節にしても航空時刻ベースだとなかなか咬み合わせ難いのが実情のような。ちなみに車内外の経路図等では4ヶ国語表記だったのが、高速バス乗り場が2か所ある旨についてはがっつり日本語表記のものしかなかったような…このあたりは一事業者に背負わせるのはしんどい気もするが、到着ロビーをぱっと見た限りにおいては現地案内に乏しい気がしたのだった。
その点、さすがに高松空港サイトではしっかりアクセス情報が取りまとめられており、そらバスは勿論のこと市内や琴平のリムジンバスのほか、徳島・高知・松山との高速バス時刻表も掲載されているのだが、「インターライナー」なる記載も…当方今回知ったのだが、これは高松の旅行代理店エアトラベル日本と大川系の屋島観光バスによるツアーバスで、ソウル線運行日にあわせ2010/07から高知便を催行中。一時期は徳島便も運行していたものの、こちらは関空が近い等もあるのか現在設定はない様子。ともあれ、ここからも大川自動車が空港連絡に関心があったと伺える一端かと。

なお徳島については2009/07から、大川&徳島バス運行の「高徳エクスプレス」とことでん空港連絡バスをゆめタウン高松で乗り継ぐ「高松空港リムジンバス乗継きっぷ」が発売されているのだが、高松空港サイトと徳島バスサイトには紹介があったものの、大川・ことでんサイトでは見つけられなかった…というか、実は当方まさにこの乗継を利用したので後で知って悔しかったり。
というのも、空港連絡バスの運賃が御多分に漏れずちと高めで…乗継きっぷは1700円、徳島~ゆめタウン間が1500円のところゆめタウン~高松空港間は580円。更に市街になると700円台。市街までMax700円の高知空港と比べても割高かなという印象を受けるのだが、その意味でも高松中央ICまで500円、ジャンボフェリーまで600円という設定の「そらバス」が刺激になるかどうか注目していたのだが、こちらもやはり微妙な感じを受けた。
左図のうち黄緑線がそらバスの、青線がことでん連絡バスの経路を示しているが、確かにそらバスの沿線には他に結節点が見当たらないところ、加えてことでんは最近停留所増設を進めており、2006/01には空港通り一宮と香川大学附属中学校前を追加(ちなみに琴平線空港通り駅開業は2006/07開業、若干距離があるのが惜しまれる)、2008/06からは一部を瓦町天満屋前経由化、そして2011/05からは一部便がオークラホテル高松・ホテルパールガーデンまで延長されている。ホテルパールガーデンは駅とジャンボフェリーのりばの中間という場所でもあり、だったらいっそことでんバスが一部ジャンボフェリーまで入ればいいのではとも思ったり…なお、ジャンボフェリーは駅との間に無料送迎バスを運行しており、フェリー基準であればこちらを使うのが自然な流れにはなるのだが。


四国4空港でいちはやく国際線を就航させたのは高松空港(1992/04アシアナ航空ソウル線)ですが、遅れて1995/04から松山空港にも就航、2004/07からは中国東方航空が上海浦東線を就航させています。四国内高速道路の進展等により空港を取り巻く環境も変化、高松空港発着の国内線は羽田線と那覇線の2路線になったものの、県をあげての国際線呼び込みが今回の春秋航空就航に結びついたというわけです。
その延長線上で誕生した「そらバス」ですが、今後の展開はいささか悲観的になってしまいます。インバウンドメインで格安旅好みの四国・関西圏日本人“玄人客”にもアピール、という狙いはなかなか判り難く、今後関空のLCC就航が進めば玄人客狙いは更に微妙となりかねません。確かに羽田線との連携も難しいでしょうが、もう少し本数があればというのが率直な感想。そして関西方面との高速バス・フェリー連携強化に尽きるかと。ジャンボフェリーのりばにはFOOT BUSのポールが並んで建っていましたが、これは神戸発の3便が経由するもの。フェリーとバスの片道共通利用券も販売されており、この辺りを巧く絡めてインバウンドへの訴求をかければとも愚考しますが、上海便の多くがまだまだ団体ツアー客と思われるので悠長なこともいっていられないような…。

そらバス

最後に、春秋航空は茨城・高松に次ぐ日本第3路線として佐賀線を2012/01から就航すると発表。なかなかツボを押さえた空港選択と感じますが、ちょうど四国新聞記事で『春秋航空側のターゲットは、茨城空港が首都圏や富士山、高松空港が関西圏、佐賀空港が九州圏。各県が期待するのは、往復でそれぞれ別の空港を利用してもらう「広域観光」だ』とあり、首都圏(茨城)~富士山~関西(-高松)の「ゴールデンルート」や高松ー関西~九州(佐賀)の「プラチナルート」醸成に期待がかかっている様子。一方で各空港が通過点となっている現実もあり、全県的な波及効果にはなお課題もあるようですが、茨城空港でも東京行を県内路線よりも断然安い「500円バス」としているように、二次交通をどのように育ててゆくかも難題だなと改めて実感させられたのでした。


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