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(過去ログNo.100201)

巧遅拙速では済まされない-SKY茨城線開設に思う

投稿者---551planning(2010/02/14(Sun) 17:34)

03/11開港の茨城空港、スタート時点で国内線のない異例?状態となっていましたが、04/16からSKYが神戸線を就航することに…午前中1往復と微妙に使い難そうですが、前割21の5800円は魅力です。今回の発表に先立って03/11には開港記念として神戸-茨城-羽田間記念フライトを実施するなど以前より色気は見せており、海外チャーター便に力を入れているHISとの絡みもあるのかもしれません。
ですが、こんなニュースも。

茨城線就航の余波とはいえ、福岡線は02/01に2往復で就航したばかり。現在の同社サイトトップページでもきっちり表示されているのに、2ヶ月で撤退とは…記事にも

  • もともと茨城線開設を計画も遅れたため、航空機運用効率アップのための暫定的運航 茨城線が開設できなければ福岡線継続のつもりだった
  • 福岡線の採算ラインを40%程度で見込んだが、20%程度にとどまっている (以上要旨)

とのことですが、いかがなものかと。

SKYには2003年にANAが撤退した羽田-青森・徳島線に参入も、青森線は6ヶ月で、徳島線は3年で撤退するというように、ただでさえ撤退判断が早い傾向がある上に、2002年に地元財界の要請から出資を受けての見返り的に参入した羽田-鹿児島線を、神戸線や新千歳線参入を理由に4年で撤退するという、詐欺紛いとも断ずべき「前科」もあります。
ま、これについては経営危機から2004年にHIS主体から西久保現社長体制に変更、更に西久保体制初期には運航トラブルや「幻の北九州線」など就航路線の迷走などが目立つ不安定な状況であったことを斟酌すべきかと思うのですが、結果的にはそれらを飲み込んだ後に、B737-800への機材移行を推進、羽田-新千歳・神戸・福岡・那覇という高需要路線に絞り込む戦略が奏功し経営が安定化、通期黒字決算も実現しています。

しかしここ最近は再び怪しげな動きを見せていました。2007年11月には重要拠点とすべく中部空港就航を発表も、翌年断念。その後は運用効率化を狙った路線進出を計画、2009年4月には経由便設定とはいえ札幌-旭川線という興味深い?路線も誕生していますが、その後は神戸-札幌・那覇・福岡線就航を相次いで発表、神戸拠点化の深化を印象付けていたのですが、年末の発表で更に神戸-熊本・長崎・鹿児島線就航計画をぶち上げる段になると、来年には九州新幹線全通が控えているコトを踏まえているのかな?とも…現在12機体制のところ来年度中に16機体制にすることは決定、羽田拡張による発着枠確保次第では国際線進出を視野に更に7機を追加する方針との報道も。時期的にJALとの対比で好意的評価もなされているところではありますが、このタイミングでの急拡大志向はどのような結果を生むのかが気がかりです。
と、そこにきての今回の話…茨城空港の戦略性そのものを疑問視するつもりはありませんし、個人的には茨城空港のポテンシャルは現時点で喧伝されているほど低くはないとすら思うのですが、やはりそこにいたるステップに引っ掛かりを覚えざるを得ないのです。

失速

投稿者---551planning(2010/04/13(Tue) 23:55)

航空業界にとっては縁起でもない表現でしょうが、まさしくこの言葉に集約されるかと。

3月に表面化した種々の問題を受け厳重注意および特別安全監査を実施した国土交通省は04/06、SKYに対して業務改善勧告を実施。これを受け、西久保社長は日経・朝日の単独インタビューで、拡大戦略の転換方針を示しています。

朝日記事では『(路線拡大に)積極的な考え方だったが、質の改善が先だと思っている』、日経記事では『拡大の速度にブレーキをかけないといけない』との発言があり、あわせて日経では「2012年3月期以降に予定していた機材増強のペースを鈍らせる方針を明らかにした」とのこと。
SKYは2011年3月期の16機体制を決定し、羽田新規発着枠次第国際線進出睨みで更なる追加をともしていましたが、このあたりも見直されることになろうかと。となれば、神戸ベースでの路線拡大にも暗雲と云わざるを得ないかと。

現時点ではプレスリリースとしてお詫びが出ているのみ、上記単独インタビューに答えた以外に記者会見やコメント等も実施されている様子はなく、挙句には業務改善勧告後に社長が国交省から逃げ出したとされる始末…前原国交相も記者会見で経営陣の説明責任に言及していますが、04/13の業務改善計画書提出時点でも記者会見等の話は入っていません。
個人的にはJAL問題が一段落した後、急にSKYの不始末がクローズアップされたこと、特に前原国交相の“怒り”に違和感をも感じたのですが、一方でSKY側も頑なになっていると思しきところも解せない気がしますが…そこに何かあるのかとするのは早合点なのでしょうかね。

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結局どうなった?SKYの新規路線展開

投稿者---551planning(2010/06/13(Sun) 11:28)

業務改善計画書が提出されて2ヶ月。その後もSKYのプレスリリースは就航の文字が賑やかです。

茨城線就航とトレードオフに福岡線が運休となったSKY“神戸戦略”、2009年12月に発表された2010年度新規就航計画では、神戸-札幌・鹿児島・熊本・長崎線の就航が謳われていましたが、一方で10月の羽田発着枠拡大を睨み風向きが変わってきたようで…。

  • 04/30 07/09~ 神戸-札幌・旭川線就航発表
  • 05/19 08/10~ 羽田-北九州線/北九州-那覇線就航発表
  • 05/26 2010年度新規就航計画追加発表
           11月~ 羽田-熊本線/羽田-鹿児島線
           12月~ 羽田・神戸-長崎線

05/26付リリースでは『2010年度の就航計画として、当社の関西の拠点である神戸空港から、鹿児島、熊本、長崎への路線開設を既に発表しておりますが、この度、さらなる路線網の拡充を目指し、羽田空港から鹿児島、熊本、長崎への新路線開設を決定いたしました』とされており、神戸戦略そのものの見直しではないようですが、いささか場当たり的な感じもしなくはありません。

新設路線のうち、神戸-札幌・旭川線は07/09就航、以前羽田-旭川線のうち1便を経由化していましたが(2009/04/01~06/30)、1年を経て「30分フライト」が帰ってきました。しかも07/16からは2往復化されています。ちなみに昨年度の札幌-旭川間と神戸-福岡間の搭乗実績はともに約20%強とそう変わらないのですが、羽田-旭川線と組み合わせた効率化ダイヤの産物かとも思いきや2往復ダイヤは単純往復のようなので、なんとも…というところ。

羽田-北九州/北九州-那覇線は08/10就航、北九州22:20→24:00羽田、北九州00:20→02:10那覇はまさに「ムーンライト便」ばりのダイヤ。羽田-那覇線では那覇ベースでの深夜早朝便がありましたが、北九州からの羽田便を受ける公共交通機関は京急空港線(24:20発蒲田行最終)のみで、この列車も金沢文庫行最終特急に接続しているので横浜まではたどり着けますが、品川方面への接続はありません。SFJが開業当初北九州23:15→24:45羽田の92便を運航していましたが1年足らずで運休、この際到着時刻的に公共交通機関が全くなかったことから乗合タクシーサービスなどを提供しており、現在も比較的遅い最終便(90便:北九州21:00→22:35羽田)について民間駐車場出庫時に搭乗半券提示で日またぎによる追加料金免除対応をしているところ、さてSKYは何らかのサポートをするのでしょうか?

そして羽田からの南九州路線。長崎線は神戸経由便での運航を明示していますが、神戸-鹿児島線が9月、-熊本線が10月予定のところ、時期的なズレやこちらの(一部)経由化というのがあるのか、そしてなによりも運賃がどうなるのかが注目でしょうか。以前にも触れたように4年振りの復活となる羽田-鹿児島線について地元の温度感も気になりますし…。

難解

投稿者---551planning (2010/07/20(Tue) 14:28)

大きく報道されたSKYの茨城空港撤退問題、前原国交相もとびつき“政治問題化”したことで早晩決着するなと思い静観していましたが…まさかね。速報ベースではあるものの、思わず投稿しちゃいます。

SKYは06/24、8月いっぱいで茨城-神戸線の運休を表明していましたが、きょう西久保社長が橋本茨城県知事を訪問し、・神戸線の10月再開 ・2010年度内に中部線と新千歳便を就航 を伝えた由-

うーん、当方は従前より茨城空港のポテンシャルはそう低くない、どうせならSKYも茨城戦略で行くべきだとも思っていたのですが、この紆余曲折からでは「瓢箪から駒」とも言い難く…すなわち、先述の就航計画からどこかが削られることになるのかどうか、という意味では、ねぇ。

***
話は変わるもののFDAも日本全国を飛び回っている状態で更にJAL撤退路線の引き受けを模索しているところ、なかなかに戦略的と思える一方で、SKYを反面教師にしてもらいたいような、逆に手一杯にならないだろうかとも思ってしまったりするのですが。

ついに『丑の刻、羽田着』…SKY北九州線11月ダイヤ発表!

投稿者---551planning (2010/08/30(Mon) 19:08)

もはや何があっても…とは思ったのですが、これを見たときには思わず吹き出すことに。

まずSKYの運航スケジュールを再確認しておくと、10月基本ダイヤは下記の通り(数字は往復便数)。

羽田~札幌(8) 羽田~旭川(2) 羽田~神戸(2+経由便3) 羽田~福岡(10) 羽田~北九州(月~土1) 羽田~那覇(3+月~木1)
神戸~札幌~旭川(2) 羽田~神戸~熊本(1) 神戸~熊本(2) 羽田~神戸~鹿児島(2) 神戸~鹿児島(1) 鹿児島~奄美(1)
神戸~茨城(1) 神戸~那覇(2) 福岡~那覇(2) 北九州~那覇(火~日1)

このうち、経由便と共に注目していたのが8月から就航の羽田~北九州線、北九州22:20→24:00羽田というダイヤで、SKY羽田からの2次交通がないよ…ってな話をしていたのですが、なんと11月ダイヤでは更に遅くなり、なんと北九州00:50→羽田02:15に! 国際線T&D滑走路供用開始により、深夜早朝帯のアクセス向上は規定路線とはいえ、これはどう出るのか?
お盆期間中の搭乗率は79.1%となかなかの離陸っぷりを見せていますが、就航時点でスカイバーゲン狙いでネタ搭乗検討も、さすがに何らかの2次交通対応があるのではとの期待含みで様子見していたものの結果何にもなさそうということでさすがに尻込み…ただし国際線ターミナルが24時間営業となる予定なので、こりゃ11月に実見ですな!

ちなみに11月ダイヤ全容は下記となります…プレスリリースでは概要部分に記載されていないネタも多く、まさに「月替わり」ダイヤですな。

羽田~札幌(5+経由便3) 羽田~札幌~旭川(3) 羽田~神戸(5) 羽田~福岡(10) 羽田~北九州(1) 羽田~那覇(3+月~木1)
神戸~札幌(1) 羽田~熊本(3) 神戸~熊本(2) 羽田~鹿児島(3) 神戸~鹿児島(2)
神戸~茨城(1) 神戸~那覇(2) 福岡~那覇(2)

まず概要部分で触れている通り、神戸経由だった羽田~熊本・鹿児島線が直行便となりそれぞれ増便、一方神戸~熊本・鹿児島便も維持されています。 鹿児島~奄美はさすがにネタ路線ということで消えましたが、札幌経由旭川便が神戸線から羽田線にスイッチ、羽田~旭川直行便は消滅します。また、北九州~那覇も終了に。
年度内には茨城~札幌・中部も就航計画が公言されているところ、今後も路線展開から目が離せなさそうです。

そして東名便

投稿者---551planning (2010/09/07(Tue) 00:52)

各種記事では23時台に中部・羽田それぞれ1便を、とのことですが、はてさて。
いっそJAL・ANAにコードシェアを呼び掛けるのはどうでしょうねぇ…買ってくれないか。羽田ならまだしもの中部深夜2次アクセス対応も気がかり…むしろ空港島内ホテルとパックにしちゃうとか。

なお茨城は札幌が2往復、中部が1往復。中部ナイトステイという意味では茨城も早朝・夜間ということになろうかと。その意味で札幌は有効時間帯になりそうな気がしますが、中部は羽田線もろとも微妙になりそうな…。

【リポート】“平成のムーンライト便”SKY84便搭乗記(+払暁のTIAT滞留録)

投稿者---551planning (2010/12/04(Sat) 14:17)

大きく報道されたSKYの茨城空港撤退問題、前原国交相もとびつき“政治問題化”したことで早晩決着するなと思い静観していましたが…まさかね。速報ベースではあるものの、思わず投稿しちゃいます。

東名便も深夜帯狙いですが、それよりも遅い「丑三つ時の羽田空港」を体感してきました。

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SKY、国際線進出機材はA380!!

投稿者---551planning (2010/11/08(Mon) 21:01)

神出鬼没の路線展開動向をウォッチしていたSKYですが、このニュースには驚かされたというかなんというか…。

2014年度を目処に国際線用機材としてA380を導入することでエアバスと基本合意に達した由。オプション2機含め6機を導入し、「海外主要路線での運航を計画」だそうで。

A380といえばつい先日、豪カンタス機エンジントラブル緊急着陸案件が発生したばかりですが、現時点で5社が運航しうち3社が成田線に投入。当方も先日SQとLF機を見ていますが、なかなかの迫力です。ANAが導入方針を示したもののその後ストップを掛けていましたが、SKYの知らせは“まさか”と“やはり”という感覚が混ざり合います。

とはいっても正直未だ先の話。まず当面は、国内線展開を引き続き生暖かく見守ってゆきたいと思います。


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