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〔新幹線vs航空機〕新大阪駅定点観測 投稿者---エル・アルコン氏(2003/11/10 20:11:09) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs |
─品川新駅&ダイヤ改正から1ヶ月経って └Re:品川新駅&ダイヤ改正から1ヶ月経って ─四半期が経過しての所感 └公式データを見ると └〔新幹線vs航空機〕出張で使ってみた感想 └まき返した新幹線、粘る航空の拮抗は続く |
10月1日の東海道・山陽新幹線のダイヤ改正を機に、首都圏−関西圏における新幹線と航空のつばぜり合いがヒートアップした感がありますが、改正から1ヶ月が経過して、新幹線も航空も数字を伸ばすと言う競争による需要掘り起こしという正の循環に入ったようです。
品川開業1か月、新幹線と航空は「共存共栄」(11/04讀賣)http://www.yomiuri.co.jp/…
さて、両者の利用状況について、新幹線はサイバーステーション、航空機は国内線ドットコムの空席照会に頼るしかないのですが、2地点間を直結する航空機はともかく、途中駅乗降があったり、山陽区間からの通し客がある新幹線の場合、単純に「東京−新大阪」と検索しても必ずしも正確な利用を示しているとは限りません。
また、国土交通省が2000年に調査した第3回全国幹線旅客純流動調査のデータもあり、首都圏対関西で鉄道:航空は8:2、東京都対大阪府に限定すると7:3程度の数字が出ていますが、ここ数年の推移こそが重要なのに5年に一度の調査ですから若干賞味期限が切れた感もあります。
サイバーステーションhttp://www.jr.cyberstation.ne.jp/
国内線ドットコムhttp://www.kokunaisen.com/counter/reservation/index.jsp
***
そうしたなか、たまたまこの6日に代休を取ることになり、いい機会なので新大阪駅で実際に乗車状況を見てきました。
調査対象は6時00分発の「のぞみ100号」から9時17分発の「のぞみ120号」までの「のぞみ」18本、「ひかり」6本の計24本で、東京駅に午前中に到着する全列車です。乗車率についてはホーム上からの目分量ですが、そうかけ離れた数字は出ていないと信じます。当日の予約状況は、当日朝の段階で新大阪8時40分発の「のぞみ116号」にようやく空席が現れましたが、結果として発車時までには満席担った模様。ただし、名古屋まではどの列車も空席ありと言う状況です。
一方の航空は羽田午前中到着の15便のうち、前日の段階で関空発1番、3番、4番のANA972便(6時40分)、ANA974便(7時00分)、ANA142便(7時20分)と、伊丹発ANA018便(9時00分)、ANA020便(10時00分)の5便に空席があるが、他の10便は満席でした。
「午前中到着」はある意味ビジネス需要のウリでもあり、新幹線が東京駅11時53分着、航空機が羽田11時35分着までのカバーなので、アクセスタイムを考えても条件はほぼ同一でしょう。以上のデータより、新幹線は700系の定員をベース、航空は機材情報を元にして座席定員ベースの数字を求め、数量比を求めています。
●調査結果(数字は航空シェアの数字)
凡例 提供座席総数 新大阪発総数 新幹線修正後 航空vsのぞみ 全時間帯 18.0% 27.7% 38.1% 41.9% 9時迄到着 42.7% 76.3% 78.4% 78.4% 10時迄到着 27.0% 54.6% 62.6% 64.5% 11時迄到着 19.6% 37.4% 46.0% 49.2% ◇新幹線データ処理について
【山陽直通】新大阪到着時に東京寄り6両で乗り通すとおぼしき数字を目視して按分計算。
【新神戸乗車】山陽直通客のうち30%と仮定。
【途中駅降車】「のぞみ」は指定席10%、自由席30%、「ひかり」は50%と仮定。
以上の調整を新大阪発の総数に加減しています。
※「航空vsのぞみ」は調整後の「のぞみ」の数字のみで比較しているため、「ひかり」の分だけ航空が高く出ている。◇航空機データ処理について
【空席便】関空発ANA972便、974便は50%、その他は前後の便から80%搭乗と仮定。
スーパーシートは残席表示などから50%もしくは80%と仮定。(JAL936便、JAL340便のみ空席あり)●評価
数字を見る限り、明白な結果が出ています。
つまり、午前中になんとか仕事が出来る時間帯である10時台迄に到着するケースに限定すれば大阪発の半分近くが航空機を選択しており、9時台、8時台と早まると共にその数字は8時台到着で8割近い数字になるまでに至ります。そもそも座席提供数の比較を見ても、航空機の提供は早い時間帯に集中しており、一方で個別の乗車率を見る限りでは新幹線は早い時間帯は山陽直通列車が有意に混んでいる反面、11時台の到着便に入ってから新大阪始発も混み合って来るというあんばいで、朝関西を出て午後から仕事という流動が多いようにうかがえます。
つまり、前泊無しで午前中に仕事が入っているようなケースでは航空が既にメインとなっており、比較的時間が自由になる午後から仕事と言うような流動では新幹線が指向されていると言う感じで、時間的制約によって使い分け、住み分けが出来ていると言えるのではないでしょうか。
新幹線は確かに混んでいますが、京都、名古屋からの乗車が目立ち、新大阪の時点ではさほどでもないと言うことは実感としてありましたが、今回同一列車での京都、名古屋と追っての乗車率の推移ではなく、定点観測の結果として新幹線の新大阪時点の乗車率(対象時間帯全体の新大阪発総数で53%、補正後で33%)を見たことで、その体感と現実との齟齬があまり無いといえますし、世に言う「航空シェア30%」も良いところを突いている感じです。
品川新駅&ダイヤ改正から1ヶ月経って
投稿者---TAKA氏(2003/11/23 22:31:05)10月1日の東海道・山陽新幹線のダイヤ改正を機に、首都圏−関西圏における新幹線と航空のつばぜり合いがヒートアップした感がありますが、改正から1ヶ月が経過して、新幹線も航空も数字を伸ばすと言う競争による需要掘り起こしという正の循環に入ったようです。
☆少なくとも東海道新幹線は「品川新駅効果」が乗客増に反映される形で十分出ているみたいです。今月号の鉄道ジャーナルの100ページに「品川新駅開業で東海道新幹線の乗客増加」との記事が出ています。
<記事の要旨>
○10月の東京口(新横浜〜静岡)での1日平均断面輸送量(対前年同期比)
・のぞみ→219% ・ひかり→50% ・こだま→99% ・全体→106%※新ダイヤでのぞみの輸送力は88%増でひかりの輸送力は約半減。
→のぞみは増加輸送力以上に乗客が伸びた事になる。○10月の品川新駅及び東京駅の乗降客数
・最多10月1日→約7万人 ・最小10月19日→約3.7万人 ・1日平均→約4.7万人
・10月の東京駅の平均乗降客数→1日平均約18.1万人(前年同期に対し約2.7万人減)※東京駅・品川新駅合計では1日平均2万人利用客が増えたことになる。
→東京駅から品川新駅への転移と共に乗客増の誘発効果が有ったことになる。☆私も10月1日以後1度だけ品川新駅利用しました(3時過ぎ小田原発車のこだまで私も品川下車→新宿へ移動)。1度きりでしかも「こだま」だったので必ずしも全容を示しているとは言えませんでしょうが、私の利用車両は自由席で新横浜〜小田原間(此処が「こだま」でも最混雑区間でしょう)で90%の乗車率でしたが、新横浜で15%前後下車、品川で下車時にも15%位下車して、品川発車時で乗車率は6割位の感じでした。
まあ1列車では当然何とも言えませんが、この時の品川1:東京4という降車の比率は全体的に当てはまると言うのが上記の記事からも読みとれます。私が感じた以上に品川への転移が進んでいる感じです。
私の感覚的には渋谷→品川有利・新宿→互角・池袋→丸の内線を使えば(乗換にばてなければ)東京有利という感じでしたから、どれだけ転移が進むのか?という感じでしたが、新宿の場合東京駅での中央線乗換より品川での山手線乗換の方が楽でしたし、以外に品川新駅も便利だな、と感じましたから、その様なことから踏まえても品川新駅の効果は十分という感じです。少なくとも品川新駅と10月新ダイヤが新幹線の需要を引き出したと言えるでしょう。新幹線は確かに混んでいますが、京都、名古屋からの乗車が目立ち、新大阪の時点ではさほどでもないと言うことは実感としてありましたが、今回同一列車での京都、名古屋と追っての乗車率の推移ではなく、定点観測の結果として新幹線の新大阪時点の乗車率(対象時間帯全体の新大阪発総数で53%、補正後で33%)を見たことで、その体感と現実との齟齬があまり無いといえますし、世に言う「航空シェア30%」も良いところを突いている感じです。
☆此方は明確なデータを持って居ませんが、航空との競争はどんな感じなのでしょう?少なくとも上記の記事から考えると品川新駅&のぞみ増発の効果は東海道新幹線には大きかったという感じです。
全体の東京口での利用客が6%増で「ひかり」・「こだま」は輸送力に比例した利用客という事から、6%増加分はほぼそっくり「のぞみ」の利用客増加という事でしょうし、又のぞみの利用客増加と言う事は対名古屋・京都・大阪・山陽方面への利用客が増加したという事です。
東海道新幹線にとっては、のぞみ増発&自由席設置で東京〜新大阪約2時間半の「のぞみ」に大幅に利用客が増えて最高の結果が出たとも言えます。何せ「のぞみ」の利用客が増えると言う事は、JR東海と東海道新幹線にとってドル箱の、東京対名古屋・大阪の乗客が増えると言う事ですから、まさしく望んでいた効果と言えるでしょうし新駅建設や車両入替に巨額の投資をしてきた効果が出たという事でしょう。新幹線全体で見たら、これが東京対名古屋・大阪の乗客増効果が、航空機とより厳しい競争をしている東京対山陽筋の岡山・広島まで波及してくれれば言う事無しでしょう(JR西日本にもプラスですし、全線乗り通してくれる乗客増という点ではJR西日本以上にJR東海にプラスですから)。☆これに対しての航空の状況が気になります。品川新駅開業当日にはJRの改札口前にはJALの「のぞみ先に行っているね」という挑戦的?なポスターを貼りだし、競争心丸出し?という感じでしたが、実情はどうなんでしょうか?
エルアルコン様の言われる様に「棲み分けが既に成立している」と言うのも一面に置いては事実でしょうが、実体はどうなのでしょう。
どちらが勝つというのが好ましいという事はありませんが、都心発着で2時間半の新幹線と飛んでいる間は1時間だが羽田・伊丹と言うどちらも都心から30分近いアクセスタイムを要する地点発着の航空の間の競争は、今後とも目が離せない気がします。Re:品川新駅&ダイヤ改正から1ヶ月経って
投稿者---エル・アルコン氏(2003/11/25 11:35:45)http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs山陽新幹線の利用状況につき、社長記者会見で触れられています。
JR西日本 http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/k031121.html
既に報道されている東海道と合わせて、新幹線の利用が改正効果を活かして堅調と言う傾向がうかがえますが、JR東海の発表は断面輸送量であり、JR西日本のそれは対首都圏と、どちらも主戦場である関西圏を対象とした流動への言及が無いことが気になります。
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東海道のほうですが、JR東海が10月22日に発表した定例社長会見のなかでは、静岡県内など今回「ひかり」が増停車となった東名間の各駅利用が好調とあります。
JR東海 http://jr-central.co.jp/news.nsf/news/20031024-132212
特殊要因として、10月に静岡県内各地で開催された「わかふじ国体」の影響があることは注意すべきで、「こだま」「ひかり」の利用を押し上げているはずです。
また、「のぞみ」の輸送量は終日ベースで88%増ですが、ピーク時の「ひかり」が軒並み「のぞみ」になった時間帯を考えると、結局は置き換え見合いの増加といえるかもしれません。
もう一つ、もともと「ビジネスきっぷ」がなく、今回はじめて「新幹線回数券」のサポートが出来たことで、「のぞみ」化による割高感があまり無い京都や、愛知万博や中部国際空港関連もあって景況感でリードする中京圏(トヨタが本社機能をシフトする話もある)を代表する名古屋の利用に支えられていることは否めず、こうした区間を中心にした「のぞみ」シフト、さらに東名間の「ひかり」シフト、そして落ちこむはずの「こだま」は国体特需という良い意味でのドミノ効果という推測も可能です。
山陽方面からの対首都圏ですが、こちらはもともと「のぞみ」利用がデフォルトだったわけで、新幹線回数券の新規設定や、「のぞみ早特割引きっぷ」のような価格競争に打って出た商品のサポートや、四国での発売のような販路拡大が奏効した感じですが、まあ特に新山口は母数が母数でしょうから率だけでの表示はいかがなものかとは思います。
で、航空機からのシェア奪還か、という部分では、相乗効果という感じのようです。***
足下の状況は、価格競争によるサポートが奏効している山陽直通客の増加と、経済状況が好調な東海地方の利用増加、また国体という要素でしょうか。前年度との比較では数字に出ませんが、見た目の乗客数という意味では紅葉が見頃の京都観光に支えられている面も大きそうですし。四半期が経過しての所感
投稿者---エル・アルコン氏(2004/01/22 14:22:45)http://6408.teacup.com/narashinohara/bbsダイヤ改正から四半期が過ぎましたが、JR東海が700系の増備を発表し、臨時列車の本数も増やすなど堅調な利用を裏付けています。ただ、前にも書いた通り、新幹線の利用は名古屋など途中利用や、中国地方からの通し利用もあるわけで、首都圏−関西圏、関西圏−九州といった航空との競合で主戦場ともいえる区間利用の状況についての言及が無いのはなぜかと言うところです。
そうしたなかでJALグループが11月の利用状況を公表しましたが、羽田−伊丹・関空の利用者数が前年同月割れとなっています(伊丹98.8%、関空98.6%)。
これまで10月を含めて5%前後の伸びを継続して来ただけに、勝負の帰趨が見えてきたのか?という感じもしますが、東阪間の移動総数など基礎データが見えていないですし、ANA側のデータも無いので速断は出来ません。逆に前年割れとはいえたかだか1%程度であり、新幹線側から見たらその「伸び」はシェア奪還というよりは新規需要の掘り起こしとも見えますが、とりあえずはANAも含めた航空側の第三四半期のデータを持って緒戦の戦況判断となりましょう。
もっとも、年末年始の利用状況の速報を見る感じでは、航空側の絶対値は横這いもしくは若干の減少になろうかというところであり、結果としてはシェアの移動自体は微小で、鉄道が新規需要を創出したという感じになろうかと思われます。ちなみにJALグループのデータを少し細かく見てみると、01年、02年は11月の東阪間利用が10月に比べて5〜9%伸び、12月は反動なのか5〜8%減らすという理由が見えにくい季節要因?があります。
前年同月比対比のベースとなる02年のデータがそういう要素を含んでいることは注意すべきであり、03年11月の数字も同年10月比では微増というか横這いであり、02年度と対比して5%程度の伸びを保って来た利用者数の水準は維持しているという見方も出来ます。公式データを見ると
投稿者---エル・アルコン氏(2004/03/10 17:52:41)http://6408.teacup.com/narashinohara/bbsさて、国土交通省航空局の15年10-12月期の航空輸送サービスにかかる情報公開と、JR東海の16年3月期第三四半期業績が出揃いました。
航空輸送サービスにかかる情報公開 http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/12/120301_.html
JR東海 平成16年3月期第三四半期業績 http://jr-central.co.jp/info.nsf/…
まず航空側ですが、輸送人員は東京−伊丹・関空の合計で前年同月比103.1%となっておりますが、7-9月期との比較では99.8%と、14年10-12月期と15年1-3月期で94.6%になって以来の前期比のマイナスを記録しています。前年同月比比較では1-3月期からの3四半期連続で107%前後という高い伸びだったこともあり、伸びてはいるが鈍化した感があります。
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一方の新幹線ですが、こちらは東海道新幹線全体の輸送人キロですが、前年同期比102.2%となっており、7-9月期が前年同月比99.2%、7-9月期と10-12月期の比較で101.5%であることを考えると、底入れもしくは反転が鮮明になったと言えます。
ただ、7-9月期と10-12月期の比較では明暗を分けましたが、前年同月比の比較では航空のほうが伸び率が高いという予想外の結果となっています(輸送人キロベースにすると伊丹と関空の区間距離の差(514km対678km)の関係で10-12月期の伸び率が101.2%に落ち、新幹線のほうが伸び率が高いのだがが、「東阪間輸送」という実質においてそれを考慮することはかえってデータを歪めるので考慮しない)。ただ、あくまでこれは東海道新幹線全体の数字であり、岡山、広島と首都圏間の輸送人員が5ないし10%伸びているというJR西日本からの情報を考えると(航空は10-12月期の前年同月比で東京−岡山が105.2%、広島が98.1%。7-9月期との比較では岡山が88.8%、広島が96.9%)、本来航空機と比較すべき首都圏−関西圏の数字に限定した場合、伸び率は相当下がるか横這いレベルという印象を受けます。
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さて、輸送人員のデータ比較は上記の通りですが、一方で収入を見るとさらに興味深い傾向が見えます。航空については区間別収支が出ていないのですが、取り敢えず10-12月期における国内大手3社の国内線全体での収入は前年同月比で108.3%という結果が出ています。
一方で東海道新幹線ですが、10-12月期で前年同月比102.4%となっています。輸送人キロが102.2%ですからほぼ同水準といいたくなりますが、「のぞみ」シフトで回数券を実質1割程度値上げしたことを考えると、実質の平均客単価が相当下がっているようです。このあたり、7-9月期も含めて見てみますと、7-9月期の輸送人キロが前年同月比99.2%に対して収入は104.7%と、新幹線回数券への改定効果と見ることが出来ます。7-9月期と10-12月期の比較では輸送人キロが上述の通り101.5%に対して収入は101.6%で、7-9月期で「値上げ効果」を取り込んだともいえますが、ビジネスきっぷから新幹線回数券への移行実態を考えると、10-12月期でも7-9月と同じ傾向が見られていいはずで、10-12月期は逆に企画商品やツアーなど平均客単価を下げる側がもっぱら増加したようです。
〔新幹線vs航空機〕出張で使ってみた感想
投稿者---エル・アルコン氏(2004/03/28 00:09:37)http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs先日急に東京に出張しました。別稿の通りメトロリンクを試すなどのおまけもあったんですが、日程的には厳しかったです。
午後からの会議で、終了がちょっと読めなかったので、帰路は新幹線の最終を考えましたが、ちょっと気分をかえて関空最終の航空機を使ってみました。
時間的には新幹線のほうがトータルでは速く、規定では新幹線オンリーなんですが、特割を使えばトータルでも600円程度の差に留まることや、使い勝手のチェックという理由(それが許される職務も兼ねているので)を付けて申請し承認されました。
航空機はプライベートでは乗りますが、実は出張で乗るのは初めてです。
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さて、乗り比べて思ったのは、やはり一つの交通機関への拘束時間が長いと疲れが倍加するということです。遅い新幹線で帰神することは幾度と無くありますが、今回は疲れが違いました。欲を言えばリムジンの小一時間以降が長く、阪神間対象の系統が欲しいです。予約に関しては後日同僚、上司に聞いても航空に軍配です。
JRCのエクスプレス予約は東海道限定&会費徴収ですし、JRWのごよやくサービスは回数券等不可です。JREのえきネットは回数券等も対象ですが、関西では受け取れません...(当たり前ですが)
JRの駅にアクセスしやすくない限り、カード決済であっても事前に足を運ぶ必要があるのが現実であり、航空の利便性が勝ります。出張が多い部署で、航空に切り替えているケースでは回数券を利用してコストを更に下げているわけで、今回、同僚に聞いても、航空利用が相当浸透しています。
価格帯がほぼ近接し、時間もアクセス込みで拮抗して、予約などが便利な現状、少々高くても、少々遅くても、楽なほうを選択と言うケースは増えるでしょう。
ビジネスでは遅くて高いと分かっていてもタクシーを利用したりすることもあるわけで、杓子定規に速いほう、安いほうというのでも無いのですから...まき返した新幹線、粘る航空の拮抗は続く
投稿者---エル・アルコン氏(2004/06/14 20:30:36)http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs航空とJR東海の平成15年度の数字が出揃いました。
航空輸送サービスに係る情報公開(平成15年度)http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/12/120601_.html
JR東海 平成16年3月期業績 http://jr-central.co.jp/info.nsf/…
結論から言うと、第四四半期に入り航空が息切れを起こした格好であり、輸送人員は前年同期比で97.86%と久々のマイナス成長になっています。もともと第四四半期は第三四半期に比べて数字が落ちる傾向があるのですが(平成14年度は97%、平成15年度は92%)、その減り幅が深度化しています。
通期で見ても上期の前年同期比107.46%に対し、下期は100.51%となり、合計103.88%ではありますが、今期の動向が非常に気になるところです。一方のJR東海ですが、区間別利用のデータが一切出てこないのですが、輸送人キロは下期前年同期比で103.7%、上期の前年同月比100.1%と比べて明らかに伸びており、通期でも101.9%と完全に底入れした格好です。
ただ、断面輸送量(「のぞみ」「ひかり」は小田原−静岡、「こだま」は新横浜−小田原の合計)は前年同期比5%の増加ということですから、短距離利用が増えたと言うことが出来ますし、山陽直通の利用増加による通し利用の増加(JR西日本側の数字ですが会社間またがり利用が5%ほど増加している)など、東阪間利用の増加とは言い難い面もあることは留意すべきです。
また、収入の伸びも下期前年同月比で103.5%と、新幹線回数券への改定効果を勘案すると物足りなく、かつ、輸送人キロの伸びを僅かながら下回っているのも気になります。***
10月の新幹線ダイヤ改正から半年が経過しての経営成績を見る限りにおいては、JR東海のまき返しが顕著といえます。特に第三四半期と第四四半期の前年同期比の数字を見ると、第四四半期の伸びのほうが大きく、順調に伸びていることが伺えます。
ただ、上記の利用動向の推測、中京圏や関西圏の経済動向を考えると、東阪間(首都圏−関西圏)での伸びなのか、名古屋をターゲットにした伸びや、明らかに新幹線が奪還している対山陽がメインという観測も捨てがたいものがあります。一方で航空側の状況を見ると、第四四半期の落ち込みが確かに目立ちますが、新幹線との競合関係で見た場合、新幹線の改善により航空の伸びは止まったものの、決定的な影響は現れていないと言うこともいえます。
このあたり、新幹線の「のぞみ」中心ダイヤによる利便性向上、航空の「新幹線回数券」改定に代表される新幹線との運賃格差縮小による競争力向上とも、結局のところは決定打に欠いた感があり、コアとなる利用者の奪い合いには両者成功していないと見ることが出来ます。その意味で、私もコスト面から考えた航空有利の見立てがかなり外れたことは否めません。ただ、サイバーステーション、国内線ドットコムでチェックしてみると、明朝の大阪→東京の新幹線、航空機とも意外なまでに空席が目立つわけで、関西圏の景気低迷による母数自体の減少の可能性も考えられるわけで、この両者の関係、もう少し長い目で見ていく必要がありそうです。そして、2005年の幹線流動調査の結果が、真相を明らかにするでしょう。
〔東海道新幹線〕ICカード化で「エクスプレス・カード」起死回生となるか 投稿者---551planning(2003/12/10 20:25:56) |
─「エクスプレス・カード」起死回生の為に求められる物 └JR-C、みどりの窓口一般クレジットカード開放へ └カード戦略やぶにらみ |
思わずなるほど!と膝を打ちました…ちょっと大袈裟かな?
JR東海、エクスプレス・カードとICカード一体化(12/10日経)http://www.nikkei.co.jp/…
まだJR-Cサイトで社長会見要旨が出ていないので仔細不明ですが、-E(Suica)・-W(ICOCA)との連携を検討するというもの。上記記事に出ている通り、首都圏・関西圏でそのまま在来線に乗ることができることになるというもの…東海道新幹線自体はどのようになるのかは判りませんが、もとがクレジットカードと所有者がハッキリしているだけに、まぁ事前予約を前提としてワンタッチも有り得ない話ではなさそうです。
「JR東海エクスプレス・カード」は1989年に自社ハウスカードとしてサービス開始、その後-C以外の全社のみどりの窓口ですでに他社クレジットカード利用が解禁されているにも拘らず、いまだハウスカードに固執してきた点などが不評であったところ、「のぞみ」30分ヘッド化に併せ2001年から携帯電話やパソコンから東海道新幹線の指定席予約ができる「エクスプレス予約」を開始、「のぞみ」料金の割引や手数料不要での事前変更自由化などをウリに積極的に売り込みを図っているところです。ただし航空会社でのマイレージと比べるとやはり妙味は少ないというのが印象にあるところでした。
他方、中部地区鉄道各社は長らく「ストアードフェアカード不毛地帯」で、ようやく2003年に「トランパス」で名古屋市交と名鉄などが共通化という段階を迎え、-Cの動向がいろいろと云われている所ですが、果たしてその辺りまでイメージされているのか…ともあれ、正直当方は思いつかなかったところ、「瓢箪から駒」となりますかどうか。「エクスプレス・カード」起死回生の為に求められる物
投稿者---TAKA氏(2003/12/14 21:59:13)管理人様今晩は 遅レスで申し訳有りませんが連携のある記事が有りましたので書き込ませて頂きます。
記事は12月8日号の日経ビジネスの「ホテル・エアラインランキング」の「ビジネスパーソン向けアンケート<のぞみ増発で変わる東京大阪間競争>」です(上記アンケートは日経ビジネスがメールマガジンで告知しインターネットで回答してもらったとの事。有効回答384件と少々回答数が少ないのが気になりますが・・・)。
以下の私のコメントは上記記事を元に書き込んでいます。☆上記記事ではICカード一体化の報道前だったので、この話は触れていませんが同アンケートでは自由記入欄に「新幹線にもマイレージサービスを導入して欲しい」と云う要望が結構書かれていたそうです。又「料金が高い」(航空機の10,400円の割引は新幹線回数券より約3,000円安いと同誌にも書いてある)との意見も強かったとのことです。そこから同誌では「JR東海はエクスプレスカード保有者向けにネットで予約した場合に限って割引サービスを提供しているが使用頻度の高い利用者はもう一段のメリットを求めているようだ」とのコメントを書いています(以上日経ビジネスの上記記事の内容を「」部分引用しながら一部要約)。
上記のことから考えると、新幹線へのビジネスマンの要望は「マイレージ」や「さらなる料金の割引」という事です。マイレージを求めると言う事は新幹線と言うよりエクスプレスカードへの要望と言う事でしょう。確かにエクスプレスカードのネット予約のみ割引ではメリットが少なすぎます。航空会社のマイレージは国際線にも使え、その上マイルの使い先は多種多様です。これでは航空会社の利用客はエクスプレスカードは不十分と感じるでしょう。
この事から考えるとICカードとの一体化でSuicaやICOCAの機能も入れば確かに使いやすい事は間違いないでしょう。しかし効果は疑問です。関東では結構Suicaは既に普及していて定期と一体で持っているというビジネスマンも多いでしょう。関西でもICOCAが運用されれば同じ様になるでしょう。又JR東日本にしろ西日本にしろ何とか自社のハウスカードとSuica・ICOCAの一体化を図ろうとするでしょう。そう考えると東海道新幹線の両端の大都市を押さえているJR東日本・西日本のエクスプレスカード勧誘も期待出来ません。そう考えるとこの事でエクスプレスカード保有者の増加は厳しいでしょう。
それに新幹線の乗車もワンタッチになれば便利ですが、同じように便利なだけで根本的なエクスプレスカードへビジネスマンを引きつけるだけのメリットになるとは思えません。ビジネスマンの需要の存在している点とはずれているのではないでしょうか?
此処はICカードにするならマイレージサービスを加え、その上マイレージのマイル分を次回新幹線利用時の料金に使えるとか、Suica・ICOCAでも使えるとかカードでの買い物時に現金で買い物に使えるとかのメリットを付けることがエクスプレスカードIC化時に必要であると思います。☆又同アンケート記事には「品川プリンスの10月〜11月はレストラン利用者10%増・客室稼働率5%増」という内容も出ています。新幹線品川新駅は品川地域自体の活性化にも役立っている見たいです。
又品川新駅開業で「17.7%の人が品川新駅開業+のぞみ増発で18.1%の人が利便性が高まった」と答えています。その意見を見る限り今回のダイヤ改正に対するビジネスマンの評価は好意的であるという事が分かります(その他に「のぞみ増発で利便性が高まった27.8%」という意見の人が居ます)。
又のぞみ増発後の東京〜大阪間の利用手段はと言う質問では「のぞみ54.9%・ひかり15.5%・伊丹空港空路14.1%・関空空路3.3%・どれとは言えない12.2%」との結果が出ています。これを見る限り新幹線は約7割のシェアを占めていることになります(以上日経ビジネスの上記記事の内容を「」部分引用しながら一部要約)。これらのことは「未だ東京〜大阪間では新幹線圧倒的有利」という事を示しています。しかし東京〜大阪間の上客の利用客で有るビジネスマンは新幹線の料金サービスに不満を持っていると言うのもこのアンケートでは出ています。品川新駅・のぞみ増発というインフラ改善は支持されていますが、これがより対航空機の競争に有利になったのかは何とも言えないという事でしょう。
今やインフラ改善に一段落が付いた状況ですから、この次は料金面やサービスの改善が焦点になると思います。それはこのアンケートの結果が示しています。しかし此処での対応策は問題です。既に新幹線は7割のシェアを占めている状況で、次のサービス改善で明確に取り込む標的になる空路と明確に答えた人は17.4%しか居ません。その17.4%を奪う為、今の需要を守る為に値引き的な料金面のサービスをするのはJR東海にとり減収になります。果たしてそこまでする必要があるのか?品川新駅・新車両大量投入と言う投資の回収期に入るJR東海にとり難しい判断になるでしょう。此処は自社カードのエクスプレスカード活性化と新幹線利用客のエクスプレスカードへの囲い込みの為に、IC化に伴いマイレージサービスの導入と事前予約(ネット・それ以外でも)の割引導入という方策が必要であると思います。それと同時にエクスプレスカードへの囲い込みを推進する為にも、新幹線にとり有利な東京〜新大阪間では、エクスプレスカード以外の一般客には、エクスプレスカードの半分ぐらいの割引率の事前指定席予約割引と有る程度の企業まとめ買い等に考慮した割引率(一定量以上のまとめ買いには割引を高める)の有効期限の長い回数券販売ぐらいに押さえて、なるべくエクスプレスカードへ加入するような囲い込み方策を採ると有効なのではないでしょうか?
あくまでエクスプレスカードは新幹線利用客(特に東京・大阪)を囲い込むカードと言う役割を強め、新幹線利用客へのサービスを強化して、それに加えて色々な付帯機能を充実するのがエクスプレスカードの起死回生の方策で、又新幹線利用客の囲い込みにも一番有効であると思います。JR-C、みどりの窓口一般クレジットカード開放へ
投稿者---551planning(2003/12/15 23:46:27)自己レスです。
JR東海「緑の窓口」、クレジットカード利用可能(12/15日経) http://www.nikkei.co.jp/… |
↑(紹介時ママ)日経サン、文中は正解だったのに… |
また社長会見がソースです。-Cサイトでは概要のみ掲載となるようで、この前のエクスプレス・カードIC化も載ってませんでしたが、さてどうなりますか。
内容としては4月以降の開放を目指し各社と手数料交渉中との由。これをも踏まえてエクスプレス・カードのメリットを更にアピールする必要が…ということでしょうが、別途TAKA様にも御指摘頂いたところ、企業需要を動かすのはナカナカに難しそうですね。勿論法人カードもあるのですが、その意味での「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カード等の一般戦略もあるのでしょうが…。
ともあれ、-Cみどりの窓口の一般カード開放化は利用者としては嬉しいですね…さて東京駅の売上がどう変わるかな?カード戦略やぶにらみ
投稿者---エル・アルコン氏(2004/01/06 16:12:46)http://6408.teacup.com/narashinohara/bbsそうこうしている間にSuicaとICOCAの共通化が夏にも実現しそうです。
「スイカ」と「イコカ」秋にも相互利用可能に JR東西(朝日01/05)http://www.asahi.com/business/update/0105/076.html
Suicaが仙台地区でも導入されているおかげで、首都圏、関西のみならず仙台で使えるというのが思わぬ余得?ですが、今後は関西私鉄の「ピタパ」も東西JRとの共通化とあり、関東のパスネットもIC化の折には共通化の方向です。
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さて、気になるのは「東海道新幹線でのICカード相互利用は、運賃・料金が高額になることから遠い先になりそうだ」というくだり。
先にJRCがエクスプレスカードのSuica ICOCA提携を発表しているのに、何やら蚊帳の外と言う雰囲気です。エクスプレスカードのニュースを聞いた時に感じたのが、「これって意味があるの?」という素朴な疑問です。新幹線に「タッチアンドゴー」で乗れない限り、新幹線区間で紙ベースの乗車券類が残りますが、その切符は首都圏−関西圏間であれば都区内(横浜市内)−大阪市内(京都市内/神戸市内)となるため、ICカードの出番はありません。
強いて言えば津田沼とか芦屋といった特定市内駅以外の駅の乗降時に乗り越し精算で使うくらいですが、現状は長距離切符や回数券との併用が出来ないので、これも意味が無いわけです。
おまけに東西のICカード共通化ということで、自分の定期券のストアードフェア部分で東西で乗れるのであれば、別に他のICカードを持つ必要性も無いわけです。座席指定など個別情報を含む分野でチケットレスが実用化されているのは、表示画面を持つ携帯電話を使ったケースであり(JRE、京急、小田急、近鉄)、その機能が無いICカードで実用化するにはハードルがあまりにも多いはずです。
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さらに、一般カードとの互換性の無いハウスカードで突っ張って来たわけですが、結局一般カードの軍門に下るわけで、10月改正以降あれだけの大宣伝にもかかわらず、と言う感もあるところで、ICカード提携がエクスプレスカードの普及の切り札になるともにわかには考えられません。となると、エクスプレスカードとICカード提携のメリットは何か。
察するに、「チャージ」の帰属ではないでしょうか。上記の共通化の記事ではチャージの帰属はカード単位のようです。そして利用に応じて利用会社に回るようで、そうなるとハウスカードにチャージしている「ICエクスプレスカード(仮称)」に一時的に資金が滞留しますし、使用しても会社間の精算時点までは「未払金」として計上されます。逆に使われる東西JRや各私鉄は、会社間の運賃精算までは「未収入金」となるわけで、損益的には問題無いとはいえ、場合によっては運転資金不足も有り得ます。
そう考えると頑なにJRCが一般カードに自社窓口を解放しなかった理由も見えてきます。つまり、単価が高い利用者が事実上「後払い」になってしまうと厄介というわけでして、グループでもない一般カード会社との間の精算頻度はそうないでしょうから、決算期などによっては資金不足の問題すらあるかもしれません。冒頭記事の「運賃・料金が高額になることから遠い先になりそうだ。」もその流れで考えればさもありなんというところかもしれませんね。
2004.11.14 Update | ||
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