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【検証:近未来交通地図】Special010
通好み広島県内高速バス(+1)乗車記

 本投稿は、【検証:】掲示板でもお馴染みの、エル・アルコン様より当BBSに御投稿頂きました文章を、読みやすく構成させて頂いたものです(なお一部文面を編集しております)。

 なお、【検証:】では掲示板投稿に限らず広く皆様からの御意見・レポート等を御紹介致します。自分ではホームページを持っていないけれど、意見が結構纏まっている…という貴方、各種ご相談に応じますのでお気軽に管理人までどうぞ!

下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
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「何でもやります」の高速バス…「三原やっさ号」 (2002/05/07 21:15:25)

 高速バスというと木目細かい集客ですが、ここまで来るとなりふり構わぬ、というスタイルの高速バスが広島にあります。

 広島県安芸東部や備後西部から県都広島の間には、芸陽バスや中国バスによって各市町からの高速バス路線が設定されています。その路線網はかなり中小の町も縫っているばかりか、中国バスのピースライナー(久井、甲山、甲奴)やリードライナー(御調、府中、神辺)のように高坂PAで福山からのリムジンに乗り換えて広島空港連絡もする二刀流もあります。
 通常はクローズドドアを採用して対広島、空港専用にするところ、甲山、甲奴線のように甲山−甲奴間で乗降自由になっていたりともともとの需要が決して多くは無いだけに工夫が見られます。

 さてその極めつけが三原−広島の芸陽バス「三原やっさ号」です。
 三原からだと三原久井IC経由で高坂PAというのは遠回りであること、またリムジンの設定があることから空港連絡はしていません。
 では何がユニークかというと、まず、本郷ICで山陽道を降りてから三原駅・三原営業所(かつての国道フェリー桟橋)まで一般便用の総ての停留所に停まります。本郷町内や本郷−三原間のひなびた停留所からの利用ができるというのもある意味すごいです。

 さらに、それまで三原−本郷はR2を経由してましたが、ここのR2が全国有数の渋滞地帯であることから、R2を経由せず、沼田川の対岸の集落を縫う一般路線ルートを間借りして、しかもここでも各停留所での乗降が出来ます。
 ※三原、尾道へのリムジンも本郷・R2経由だが、こちらは正直にR2を走ります。

 とどめは本郷町内のローカルバスの代替までしているのです。三原市営との兼ね合いで三原市内だけの乗降は出来ませんが、本郷町内からは広島、そして三原への各停留所のみならず、本郷町内の各停留所相互の乗降も出来るのです。かつてあった本郷駅から本郷IC入口の船木集落までのローカルバスの置き換えですが、高速バスルートが町の中心街に近く(役場の前に止まる)、駅には入りませんが代替したようです。

 この「三原やっさ号」、GWに午前中の広島行きに乗ったのですが、三原市域から36人、本郷町内から5人の41人乗車と大入りでした。経路変更による信頼性向上が大きいのでしょうが、3年ほど前に乗ったときの空気輸送を思うとウソのような変化です。惜しむらくは運賃で、広島まで三原から1,400円、本郷から1,300円と、電車の1,280円、1,120円より心持ち高く、回数券や往復券でもトントンということです。
 所要時間も拮抗しており、電車が日中全電車が「山陽シティライナー」で、土休には三原−広島ノンストップの「スーパーラビット」があり、新幹線も、という状態ですから、例えば1,000円ポッキリというように踏みこめば化けるかもしれません。
ただそうなったらローカル輸送兼務は難しいでしょうが...

信号交差点という障壁 ../../neotrans/log318.html#2
ようやく効果を出し始めた三原バイパス 
../../highway/log509.html#4

始発停留所としては屈指のおそまつさ…「リードライナー」 (2002/08/29 00:51:49)

 8月のお盆直前の土曜日、井原鉄道で神辺に降り立ちました。
 広島行きの「リードライナー」はどこから出るのか、福塩線側の駅も含めて、地図の掲示が無くはっきりとしたことが分かりません。R486のほうという位置関係だけは掴んでいたので、暑くて人通りの無い神辺市街を歩きました。
 駅前のR313にバス停があり、井原方面に向かう井笠バスのバス便がありましたが、これが高速バスの「神辺」を通るのかが判らずパス。国道から外れて旧市街を歩き、川を渡っていったん川沿いに進み、役場を過ぎると「ホームセンターユーホー」というホームセンターが見えてきました。その先がR486なんですが、ホームセンターの駐車場にバス停らしきものが見え、近寄るとそこが「神辺」でした。

 井原線の到着から1時間以上の余裕があったのでゆっくり歩いたせいもあるんですが、20分近い時間が経ってました。鉄道と無関係な場所から出る高速バスは珍しくないですが、一般路線バスとの連携もないのはこれは珍しいです。
 待合室が併設されてますが、冷房も無いプレハブ小屋は荒れ放題で入る気にならず、脇のトイレは落書きまみれとさらに輪をかけた惨状です。
 広島行き16本のほか、大阪上本町・USJ行きが3本出ているんですが、高速バスの始発停留所としては屈指のおそまつさです。駐車場の片隅がバス利用者専用となってますが、利用が少ないのか草ぼうぼうで、10台強のスペースに2台。しかも放置自動車があり、これもわびしいです。
 それでも大阪行きの「カブトガニ号」は8月5日から朝の大阪発、午後の神辺発の1往復が増発されており、利用はあるようですが、神辺を出ての井原、笠岡、鴨方の利用なんでしょうか...

 時間もあるのでホームセンターに入って涼んでましたが、1階の一角はスーパーで、家に帰って地図を見るとサティとあることから、マイカルの撤退後、地場スーパーとホームセンターが入って営業しているようです。
 頃合いを見て戻ると中国バスのスーパーハイデッカーがいました。トイレ付きのようで、ローカル県内高速にしては水準が高いです。
 駐車場を挟んで停留所の反対側にとまっており、早く乗せてくれれば良いのにと思っていたら、運転手が窓越しに「何処までいかれます?」と聞いてきて、こっちに乗るように誘導。見るともう11時25分の発車時刻で、何というかです。

 結局神辺からは私1人だけ。このあと福山市(芦田)、新市町、府中市、御調町、三原市と通り三原久井ICから高速に入りますがそこまでが長いです。4車線のR486を折れて200mほど走り福山平成大学へ。ここで2人乗ったのですが大学だけかと思いきや、中国バスの平成車庫があり、新宿、大阪、神戸、松江、そしてこの広島と各方面への高速バスの発着があります。特に松江行きはここが始発ですが、向きを変えるには切り返さないと出れない狭いスペースの車庫というのも今時珍しいです。

 R486は新市町の三叉路までは4車線ですが、途中福山市の駅家西から新市町の境までが2車線で残る不思議な状況。駅家町など福山市域での乗車は平成大学以外には無かったのですが新市町に入ると福戸橋、新市大橋で都合7人、さらに府中市に入ると府中市役所で9人と乗ってきます。福塩(北)線のキハ120を見て芦田川沿いに進むと府中営業所。ここでも8人となり、正座席34人ですからかなり混んできました。
 三次へ向かう福塩線と分かれる下川辺まではそれなりに市街地ですが福塩線は非電化区間とあって戦力外の様子。地元の名所「三郎のすべり滝」最寄りとなる三郎の滝入口にも停車しますが乗車ゼロ、御調町に入り三次と尾道を結ぶR184と合流した御調高校前では1人乗車です。すれ違った神辺行きからも降車があり、御調や芦品郡市の身近な足となっている様がうかがえます。

 ここから少し下がった市に中国バスの市出張所があり、新宿への「エトワールセト」でP&Rをしてるんで、寄っても良いのですが寄らずにR184からすぐ分かれてR486へ。備後国一宮で、枝垂桜と紅葉で名高い御調八幡宮を通りますが停留所はありません。神社周辺は公園として整備されており、広島からの観光利用も視野に入れて停車しても良いと思うのですが。
 そして高速の標識が見えてくると最後の乗車停留所三原久井。なんとここで9人乗車となり、補助席を使って捌きましたが、久井町の中心(実際には御調八幡宮やこの三原久井停留所やICは三原市域)は離れており、甲奴、上下からの「ピースライナー」がカバーしてるんですが、ここの大量乗車は意表を突かれました。

 すぐ三原久井ICとなり、ようやく山陽道へ。ここから高坂PAを過ぎ、本郷ICとの間が山陽道の最高地点となるため延々登坂車線を従えた上り勾配です。高速クルージングを楽しむ間もなく高坂PA到着が告げられ、1時間強のバス旅をここで終えました。
 この高坂PAは山陽道経由で広島と県内外の各地を結ぶ高速バスの多くと、福山から来て、次の本郷ICで降りて広島空港へ向かうリムジンバスの乗り換えで県内各地から広島空港へのリムジン代わりに利用できるシステムのための停留所。広島県空港振興協議会の音頭取りのようで、現在利用できるのはこの「リードライナー」のほか、世羅・甲山・上下・甲奴への「ピースライナー」、因島への「フラワーライナー」、生口島・大三島・伯方島・今治への「しまなみライナー」、岡山への「サンサンライナー」、倉吉・鳥取への「メリーバード」と多彩です。

時刻表非掲載の空港連絡、実は…竹原リムジン (2002/08/29 01:03:25)

 今乗ってきた「リードライナー」の空港連絡客はどうかと見たんですが、結局降車は私だけ。バスはこのあと広島ICで降りて中筋駅、不動院と停まって広島バスセンターに至ります。高坂PAまでは神辺から1200円(広島まで2300円)、最短の三原久井は300円と一般路線の感覚です。
 バス停は駐車場の一番手前で、上屋付きの待ち合いスペースがあります。接続のリムジンの時間が読めないと困りますし、かといってずっと待つのもしんどいのですが、待合室にはバスロケシステムがあり、到着5分前に作動するようです。さらに同時に上屋に付いた黄色の回転灯が回るシステムとなっており、これなら売店棟に行ってても分かります。

 この日は不在でしたが、下り線には8時から14時、上り線には14時から20時まで案内員がいることになっており、詰所もありました。中の掲示を見ると、自由席制のため、満席積み残しが発生した場合はどうもタクシーを手配するようで、連絡先が掲示されていました。
 で、バスロケが点灯して回転灯が回り出してから5分以上経ってリムジンが到着。少々くたびれた中国バスの車内は前2列分を潰した荷物棚が特徴です。300円の料金ですが後払い。ただ整理券が無く信用システムですが、運転手は見分けが付くのでしょうか。車内は11人で私を入れて12人。航空が午後の帰り便の時間にしては少ない感も...
 本郷ICで高速を降り、輪を掛けた勾配を上り詰めると広島空港。周辺に広がる中央森林公園の停留所を通過してターミナルへ。直前の交差点が広島風に「空港分れ」というのは笑います。高坂PAからは300円、森林公園から150円の利用も可と細かく客を拾う覚悟です。

 空港に着き流れに乗ると2階の出発ロビーへ。空港には用が無く、竹原行きのリムジンにすぐ乗り換えるので、1階ロビーへの通路を探すとこれが迷路で、ようやくロビーに出るともうすぐ13時過ぎの発車時刻です。慌てて乗り場を探すと乗り場の外れの0番乗り場。この時刻表非掲載のリムジンは実はジャンボタクシーなんですが、まだ誰もいませんでした(広島空港のHPには高坂PA連絡など総てのアクセスが記載されています)。

 程なく運転士が来て行く先を確認して乗車。後ろに乗ろうとすると、冷房の関係で前のほうが良いと進められたので、運転手後ろの列へ。空港を出て、R432に入ります。丘陵地帯を駆け下り新庄交差点でR2と交差して一路竹原へ向かいますが見どころも無い単調な道です。風致地区とは離れた市街地を通り、港と駅の分かれ道で運転手が再度フェリーか駅かを確認して駅へ向かい20分ほどで竹原駅へ。料金の1000円は降車時現金払いですが、リムジンと思えば高めですが、ジャンボタクシーを結局貸切で1000円と考えると申し訳ないようでもありました。

 なお、事業者はこのエリアのバスを担う芸陽バスではなく「安全タクシー」という会社でした。

インターバル&番外編…JR-W呉線/呉市営バス/瀬戸内産交 (2002/09/04 01:14:21)

 さて呉線に乗り継ぎですが少し時間があります。
 バス乗り場の一角に芸陽バスの営業所があり、のぞいてみました。先程すれ違った広島行きの「かぐや姫号」の時刻表などを入手。竹原からは18往復運転、竹原発午前と広島発昼下がり以降は30分ヘッド、他は約1時間おきと、ほぼ呉線と拮抗しています。
 所要は広島駅まで1時間5分、電車は1時間半で、運賃は1,200円(電車1,100円)とあってか、バスは概ね盛況です。

 広島行きの初便を除く全便が竹原フェリーに入り、3往復は更に忠海駅まで、さらに1往復は須波フェリーまで入っており、呉線東部をほぼカバーしていますが、フェリー連絡だけあって、往復乗車券の販売を広島や竹原だけでなく、大崎上島の白水や木江で行っているのがユニークです。
 竹原フェリー便のうち2往復は河内ICを経由せず湯坂温泉から東広島記念病院と西条地区を回る西条IC経由便。河内IC、東広島記念病院から竹原方面は全ての停留所に停まりますが、さらに湯坂温泉経由便と忠海、須波系統は忠海−竹原といった区間乗車が可能と木目細かい需要に対応しています。

 頼山陽と安芸の小京都で名高い街並みは駅から離れており、駅前はどこにでもある地方都市の風情。呉線の電車に乗ると105系の2連で、広島方はオリジナルの3扉車、三原方は103系1000番代改造の4扉車でした。3扉車に腰掛けましたが、こちらは昭和56年に地方都市輸送用に投入された車両で、オールロングですがロング化による居住性低下を最小限にすべく、座面を下げ、奥行きを増したシートが特徴です。
 一方の4扉車は昭和45年製造、千代田線直通用に新造され、アコモを見直した後期型の直前のグループで、座面が高く奥行きが浅い詰め込み用のシートです。

 海沿いのイメージですが細かい入り江や半島を詰めて走るため山間の景色も続きます。そして14時半過ぎに仁方に着きました。
 ここからは下蒲刈島、さらに上蒲刈島に渡ります。予定よりも1時間早く、これだと島に入るのも早くなるかなと期待して少し歩いて旧道沿いの駅前バス停に行きますと、ちょうどバスはなく結局1時間後。暑いし避難できそうな商店も飲食店も無くこれは参りました。呉方面のポールをみると毎時5〜6本は確保されており、まもなく呉行きが来るので広まで往復することにしました。

 呉市営バスは呉市域のほか、東は川尻町、そして音戸大橋を渡って倉橋島から能美島(江田島)に路線を広げており、広島呉道路経由の急行バス「クレアライン」と、これから乗る上蒲刈島から広島を結ぶ急行バスにも参入しており、市街地では頻繁運転と非常に元気です。
 トンネルを潜って広の町に入るとR185は4車線に。淡々と走るうちに広駅となり下車しました。そしてさっき仁方まで乗っていた編成の三原行きに乗り換え。発車間際に快速「安芸路ライナー」を受けて満員になりましたが、次の仁方で早くもまとまって降りたため、座席定員を割り込んでました。

 私も仁方で降りて改めて島行きのバス停へ。会社は瀬戸内産交、呉市営バスのポールに同居してるんですが、瀬戸内産交名で「お客様へのお願い」として、バス停で待つことと近所迷惑にならないことを訴えています。問題はその下で、「呉市交通局のご協力でバス停を利用できる現状をご理解頂きます様、お願い申し上げます」という表示。なんか呉市に頭が上がらないのでしょうか。

 15時35分のバスに乗りましたが、仁方から4人乗って21人は予想外です。安芸灘大橋直前の小仁方まで降りられないクローズドドアですから、ほとんどがみんな下蒲刈、上蒲刈の両島に行く人でしょう。小仁方までクローズドドアというのは、呉市域というしばりでしょうか。小仁方から川尻町、そして安浦との境にある小用入口まで呉市営は走ってますが、しばりは市内だけのようです。
 小仁方でR185と別れて安芸灘大橋へ。ここですれ違った広島行きは15人くらいは乗ってるようです。
 一昨年、下蒲刈島との間で開通した安芸灘大橋。通常この手の橋は無料か取っても300円程度までですが、ここは通行料が700円と高め。眺めは見事なんですが...
 渡り終えると見戸代。下蒲刈町営バスが接続してます。桟橋があり高速艇が停まってますが、航路があるようにも見えません。かつて橋が出来るまではターミナルだったようですが。

 海岸線を埋め立てた新道を行き、道が狭くなると中学校。ここで8人ほど降車。海沿いに集落がありますが道が狭い様で、グイと登って広域農道を行きます。土地が乏しいのか山腹に段々畑ならぬ墓地が広がり、旧盆の飾りが色とりどりです。
上蒲刈島への蒲刈大橋手前でいったん降りて三之瀬。戻って三之瀬瀬戸を渡る蒲刈大橋を渡ります。渡った向口で9人下車し、採石場と削られた山腹が痛々しい南岸を行きます。山越えの道に入り、北岸へ出ると田戸東谷。瀬戸内産交のバスと、次に乗る広今あきなだ高速の車両が待機中です。そしてまもなく田戸桟橋。仁方から500円を払ってさらに先へ向かうバスを降りました。

少ないお客を食い合ってどうする…広今あきなだ高速 (2002/09/04 01:28:04)

 田戸のバス停は桟橋の一角。フェリー待ちの広場の隅です。25分ほど時間があるので桟橋を一回り。豊島と大崎下島の立花へのフェリー、そして仁方−田戸−大長(大崎下島)−今治の高速艇が発着しますが、ここで気付いたのが仁方15時25分の高速艇。これならもっと早く着いて目先も変わったのに...

 広島行きのバスが回送で到着。広今あきなだ高速の運用ですが、冷房がまだ効いておらず蒸し風呂です。田戸からの乗客は2人と寂しいです。
 この広今あきなだ高速、安芸灘大橋の開通に伴うフェリー会社の雇用対策で出来た広島あきなだ高速が、広今高速船を合併して出来た会社です。船を救ったんですが、バスのほうも苦しく、当初は広電と中国JRバス、呉市営との4社局体制でしたが、今春、減便の上2社が撤退し、呉市営と広今あきなだ高速だけで5往復となっています。

 16時24分発ですが運転士がやおら「船次第で遅れることがあります」と案内。20分にフェリーが来るので船受けのようですが、23分に先発する瀬戸内産交の呉行きはあっさり発車。結局このバスも船を受けずに出ましたが、どういう決まりなんでしょうか。広島直通はこれが最終なんですが。
 23分に田戸に着くはずの下りは若干遅れて山越えの区間で離合。5〜6人と寂しいです。トンネルのサイズが小さいのか、運転手は大型とトンネル内で離合する時は停止してました。

 呉行きについていくような格好ですが、向口で3人、三之瀬で1人乗車。結局島からの乗車はこの6人だけです。目の前を行く呉行きも最終の見戸代で乗客は6人で、少ないお客を食い合ってどうするのでしょう。
 このルートを辿って一番不思議なのが、広今あきなだ高速&呉市営の急行便、瀬戸内産交の呉・広との便、そして下蒲刈島町営と3つの事業者がいるのです。
 特に急行とローカルは呉まででほとんど重複しており、しかも田戸発16時23分の呉行き、24分の広島行きとダイヤまで重複で、両社のバスを受ける町営バスはともかく、はっきり言って無駄なダイヤですし、事業者の乱立は不便です。

 安芸灘大橋を渡ると白崎園なる公園が。安芸灘大橋が借景のようです。
 仁方では瀬戸内産交が旧道、こちらが新道で追い抜きの期待が掛かりましたが、出口の信号で時間を食い、結局呉行きが逃げ切りました。
 安芸阿賀と呉の間を隔てる呉越峠は呉市電の時代から難所でしたが、今年春、それをぶち抜く短絡バイパスの休山新道が完成しました。前後のR185が4車線以上なのにここだけ2車線と言うのもきついですが、かなり時間短縮効果は生んでいるようです。前を行く呉行きはなぜか呉越峠へ。呉市内は降車専用ですが、なぜ峠を通るのか、理由がありません。

 本通4丁目で1人降り、呉一番の繁華街四つ道路を過ぎて右折すると呉駅前。「クレアライン」のように駅舎前の一等地を取れないばかりかロータリーにすら入れず、そごうの前の路上停留所でした。広島呉道路の呉ICへの道は行き過ぎたので、細道をぐるぐる巡って駅前通りに戻ります。途中、駅西の呉市営の駐車場の1階がバス車庫というのには驚きました。
 広島呉道路に入ると対面通行ながら高規格。トンネルを抜けると海が見えます。本線料金所で天応東の出口車線に入ります。そのまま本線にしばらく並行してICへ。どうも天応西条停留所のためだけの寄り道ですが乗車ゼロでした。

 天応西ICから再び広島呉道路。坂北ICからは4車線となって広島大橋で広島湾の東端を渡りますが、海田大橋、高速3号線がクロスする仁保JCTは海上のJCTです。高速3号線で宇品に急ぐかと思ってたらクレアライン同様仁保で下りましたが、電車通りを本通に向かうクレアラインのルートと違い比治山の東を通って駅に直通です。広島駅は17時48分、定刻の到着でした。

 広や呉、天応からも乗れるとか、蒲刈方面島内からは全停留所で降車可能とか集客に務めていますが、バスカードはOKですがクレアラインとの回数券類共通化がないのが致命的です。クレアラインがこない広や阿賀でも乗らず、島からの6人がすべてと言うのはちょっと寂しすぎで、縮小も分かる気がしました。

便利で快適なんですけど、どうも…ふたたび「三原やっさ (2002/09/04 01:39:56)

 広島駅で降りたのは私だけでした。地下道で本駅のほうへ移動して最後は「三原やっさ号」です。またかいな、といわれそうですが、今回はきちんと本郷〜三原のルートを観察するので...
 本当は起終点となるバスセンターまで行きたかったんですが、この乗り継ぎはセンターまで行ってたら不成立ゆえ駅で乗り継ぎました。18時1分の発車ゆえあまり時間はありません。
 発車ホームに行くと、17時56分の「かぐや姫号」が。ざっと数えて25人を乗せて発車。盛況ですが、バス車体のイラストはアニメが若干入ったデザインですね。

 18時1分の「三原やっさ号」は広島駅から4名、それまでで6名の乗車と寂しいです。
 アストラムの中筋経由はしんどいのか広島東ICへ向かいますが、、大多数のリムジンが実は東IC経由という事実もあります。
 このルート、高速1号線(安芸府中道路、ぬくしなバイパス)で隘路をパスしますが、現在この高速1号線と山陽道広島東ICの直結が進んでおり、将来的には中筋駅停車便はあるのでしょうか...

 淡々と山陽道を走り、本郷ICで降りて本郷町内へ。町内発着は乗降自由なので正面の運賃表の数字にいきなり100円台の数字が並びます。本郷橋で3人下車はまだ市街地ですから分かりますが、沼田川を越えて三原市に入った小原工業団地の先で若い女性2人が下車。R2から離れたエリアですが、需要を掘り出したのかな。
 竹原からの県道に左折し、何やらやっているのか煌煌と明るい運動公園入口の見初橋を通過。ここはP&Rが可能とあり状況に興味があったのですが、ただの空き地でクルマはゼロではどうにもなりません。

 R2の渋滞を避けるためとはいえ、R2から見て沼田川の対岸を、センターラインも無いような狭隘区間を含めて走っています。橋を渡る直前の明神で1人下車。R2を横切り三原市街に入ります。
 いったん新幹線の高架を越えて北側に出て医師会病院入口へ。ルートどりもここまで来ると形振り構わず客を確保しようとしたようです。
 三原駅には19時25分着、残る4人全員が降りて、バスは無人で三原営業所に向かいました。

 便利で快適なんですけど、どうも入りが悪いです。GWの41人乗車は極めて例外のようでした。どうも電車が1,280円、バス1,400円(往復の片道分:1,225円)といったあたりも影響しているようですが、真の原因とおぼしきものはというと、JRの「広島シティ回数券」のようです。4枚綴り6,400円。1日1,600円とバスに拮抗する値段で新幹線利用可は大きいです。時間もバスが1時間24分なのに、鉄道は快速で63分、新幹線で31分ですから、バスの苦戦も分かります。
 竹原のように単線の呉線相手では強い芸陽バスも、新幹線や本線快速相手では勝手が違うようです。本郷ICまでで30分以上かかるのもネックでしょう。
 こまめな停車による集客も限界ですし、ここはやはりバス運賃を一気にJRの普通運賃より安い1,200円、往復なら片道1,000円か1,100円まで下げるべきでしょう。

 以上普段あまり紹介されないようなバスを選んで乗った格好の旅行記でした。

2004.11.14 Update


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