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  • Time Table:八丁堀深夜バス
  • <1番賀茂鶴オアシス前>
    23:15 芸陽 中野東7丁目
    23:45 広交 にぎつ・高陽車庫
    00:00 広交 にぎつ・大林車庫
    00:18 広交 広島駅
    00:38 広交 広島駅
  • <8番三越前>
    23:10 広交 山本・春日野
    23:15 広電 呉・阿賀●
    23:25 広交 七軒茶屋
    23:40 広交 可部・勝木台
    23:48 広電 あさひが丘●
    00:00 広交 可部・桐陽台
    00:20 広交 サンハイツ
    00:35 広交 可部・勝木
    00:40 広交 春日野
    00:50 広交 毘沙門台
    01:00 広交 可部・大林車庫
  • <13番福屋前>
    23:30 広電 五月が丘団地
    23:35 広電 こころ南●
    23:50 広電 四季が丘団地●
    00:05 広電 こころ南
    00:15 広電 山田団地車庫前
  • 月~土運行 ●は月~金運行

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八丁堀

師走な広島八丁堀発深夜バスを見る

【検証:】ではかねてより深夜急行バス動向に注目してきたところ、広島圏の特異性がずっと気になっていました。個人的に深夜バス(一般路線バスの深夜帯運行便)については首都圏だけでも到底追い切れないため、ターゲットを深夜急行バス・深夜中距離バスおよび深夜割増料金を取る一部高速バスに絞っているのですが、広島圏ではともに10年来運行されてきた、西条・広島大学への中国JRバスグリーンフェニックス深夜便と、三次・庄原への備北交通深夜便が2015/03末限りで廃止。
残るは呉・阿賀への広島電鉄クレアライン深夜便だけに…いやいや!広島圏では深夜バスがなお充実!中でも広島交通の展開は眼を見張るものがありました。

広島圏深夜バス
より大きな地図で 広島圏深夜バス を表示

歴史を紐解けば1985/04までに遡り、広島交通大林行、広島電鉄熊野行、広島バス上深川行の3路線終車繰り下げからスタート。そもそもその前年、流川・新天地地区の商店会が従業員や客サービス向上のため深夜バス運行を要望したのに広交が積極反応、年末からの試験運行を目指し3社協議も、広電と広島バスは労使協議がネックとして消極的、加えて中国運輸局もタクシーとの調整や、ホステス・酔客等を中心とした乗合バス路線の公共性に難色を示して頓挫。地元の更なる要望によりようやく実現したものの、当初要望の24時前後出発から、従前の終車を1時間繰り下げた22時台でなんとか折り合ってのものに。

いざ蓋を開けてみれば利用者の評判は上々、広交は翌1986/08から大林方面を24時前まで3便増便。これまた好評で、1990/02から高陽方面も追加。1991/12から23:30発以降出発便を運賃倍額として可部・高陽方面に計6便運行も年末年始と重なったことで続行便も常態化、結果的に5路線11便に成長したのでした。
1992/12には広交が1便廃止も大町より西方の毘沙門台・平和台へ2路線2便を追加し7路線12便に、そして広電も住民要望を受けあさひが丘・上大塚行の2路線2便でついに深夜便参入。1993/04には広電が西部方面四季が丘・山田団地・藤の木団地・下更地行4路線4便と東部方面熊野行1便を追加。1994/10には広電の西部方面行が広島駅発から八丁堀発に短縮されるも、五月が丘団地行を追加して5路線5便体制に。1999/05からはクレアライン深夜便が新設され、冒頭記したようにその後高速バス深夜便へも拡充されたものの、広交は2002/09の安営業所エンゼンルキャブ移管に伴い平和台線を廃止。広電は2005/04のおおのハートバス移管までの下更地行廃止に加え、2008/03に藤の木団地行を五日市駅北口始発に、2009/04に熊野行を矢野駅前始発に短縮する展開を経ています。

八丁堀

というわけで現状は、広交が大別3方面に計11便(加えて可部からの広島駅行も2便!)、広電が大別4方面に計7便(土は3便)、そして芸陽バスが海田方面中野東7丁目まで1便というラインナップになっています。その全便が経由する八丁堀で、素面で2時間立ち続けてみたのでした…我ながら酔狂にも程があるよなぁ。


12/18(金)23:00前に8番三越前バス停にスタンバイ。宿から滑り込みセーフの薬研堀八昌で腹を満たしてから流川を抜けてきたが、来週末はクリスマスとあって忘年会のピークと睨んでいたものの、過去に記憶ある野球シーズン等からすると、大賑わいとまでの印象を受けなかったのは景気具合もあるだろうか…ただ、バス停に辿り着くと待人大勢、一時的な流れだったのかもしれない。
八丁堀広電胡町電停を挟んだ1番賀茂鶴オアシス前バス停にはちょうど23:05発小河原車庫行広島バス便が出発するところ。r70沿いに東区から安佐北区南部方面に向かう路線で終着は0時前となるがこちらは通常運賃、立客多数で出発していった。電停にも路面電車待ちの人がいるが、広島駅前行終電は23:13発、江波行は23:06発、広島港(宇品)行は23:14発、そして広電宮島口行は23:34発がラストとなる。

さて、23:10発春日野行広交便からいよいよ深夜バスに。広交はなお年季の入った車両が多いが、行先表示ではなくワンマンプレートに深夜バスと入れているのか…バス停前に滞留していた人々を飲み込んでゆく。春日野は安佐南区、アストラムラインが廻り込む武田山の南側奥を切り拓いた大規模開発地で、このあともう1本設定されている。
江波行終電のLEXが10分少々遅れで着席定員以下で出発したのと入れ替わるように現れたのは23:15発クレアライン深夜便阿賀駅行セレガハイブリッド。LED行先表示には「深夜急行」の文字がしっかりと入っていたのが個人的には嬉しい。こちらは定員の半数以下、15人程といったところで出発していった。八丁堀や市役所前、大学病院南門などを経由し、仁保ICから広島呉道路経由を経て、呉駅前23:58着、阿賀駅前には00:18着となるが、JR-W呉線ならこの時点で終電1本前の広島23:32発に乗るのは厳しいものの、広島00:06発の終電まではもう少し余裕ありか。呉00:46着・安芸阿賀00:51着、終着の広には00:57着、なお途中00:20着となる矢野駅前からは広電熊野営業所行00:23発深夜バスが接続。八丁堀先述の通り広島BC始発の深夜便こそ消えて久しいものの、呉線接続で計3本が設定されている。

  • Time Table:八丁堀→広島駅
  • <1番賀茂鶴オアシス前/胡町>
    23:00 電車 広島駅
    23:05 広島 小河原車庫
    23:12 広交 広島駅
    23:13 電車 広島駅
    23:15 芸陽 ※中野東7丁目
    23:37 広交 広島駅
    23:45 広交 ※高陽車庫
    00:00 広交 ※大林車庫
    00:18 広交 ※広島駅
    00:38 広交 ※広島駅
  • 電車150円 10分
    バス160円※深夜320円 5分
  • Time Table:JR広島駅終電
  • 23:18 こだま768号着(福山行)
    23:54 のぞみ129号終着
  • 23:46 芸備線上り 下深川
    00:05 可部線下り 可部
    00:06 呉線上り 広
    00:08 山陽本線下り 岩国
    00:10 山陽本線上り 西条

ダッシュで横断歩道を渡ると、1番賀茂鶴オアシス前バス停から23:10広島BC始発の中野東7丁目行芸陽バス便が立客多数で出発するところ。こちらはR2沿いに東方の安芸区方面へと向かうが、JR-W山陽本線西条行終電は00:10発で、海田市00:19着・中野東00:25着・西条00:45着となっていてこちらも気になるなと。
それよりも気になったのは、この時点で胡町電停の広島駅行のりばに待客がいること…既に電車は終わっているが気付かない様子。定刻23:12発の広交便が5分ほど遅れてやってきたが大勢はそのまま…ちょうど信号待ちになったので、当方思わず声掛けして誘導したのだった。
再び8番三越前に戻ると、23:25発七軒茶屋行広交便がさらりと席を埋める程度にて出発。結果的にこの日唯一だった濃緑地白抜き文字の行先表示は好印象な視認性。R54可部街道を北上するが途中で回送折返で1時間後の勝木行になる働き者。先の春日野行もまた然り、さすが30年の実績はダテじゃない?
ここで1ブロック紙屋町寄りに移動、13番福屋前バス停からは広電バス始発便が出る。三越前がちょうどビル工事で手狭になっていたところ、こちらはまさに福屋玄関前で広々としていたが、それにしても待客の多いこと!23:30発は五月が丘団地行、己斐から佐伯区東部の団地群を巡る。23:35発はこころ南行、横川からトンネルを駆け上がって安佐南区の西風新都へと至る。その2台にものの見事に吸い込まれたのだった。

八丁堀

胡町での乗車で立客満載となった広電宮島口行終電は5分ほど遅れで出発、通常運賃での23:37発広島駅行広交最終便は10人ほどが乗り込んでいった。さすがにこの段階で電停で待つ人はいなくなっていたなと。
8番三越前23:40発勝木台行広交便は、可部からR191を西進した先の安佐北区西部エリアへと向かう。七軒茶屋から先の可部方面は通常便のラストから40分開いていたこともあって立客多数で出発。1番賀茂鶴オアシス前23:45発高陽車庫行広交便は、広島駅からr37を経由し安佐北区南部エリアへ。高陽A・B・C団地の名で知られるが、この便は高陽中央通りを貫いて車庫へと至る。15分後に後追いの上、下深川から可部経由大林車庫行もあるが、広島駅方面の短距離利用か、高陽団地までのロングランか、立客多数の行先が気になるところ。なお深川方面のJR-W芸備線は広島23:46発下深川行が最終と、広島発5方面のうち唯一の23時台〆というところにも便設定の綾があるようで。八丁堀
8番三越前には、23:48発あさひが丘行広電便が定刻より少し遅れてやってきた。広交主体の可部街道方面路線にあって、大町からアストラムライン沿いにしばらく進み、谷筋を北上して安佐動物公園の先にある団地へと進むルート。広電便で月~金のみの運行だが、広交と同様広島駅始発で八丁堀は8番三越前バス停を使い、広交サイトでもその存在がしっかり記載されている。
…っと、13番福屋前からは23:50発四季が丘団地行広電便があったのだが、この日唯一実見叶わず。市役所前からR2を西進、佐伯区を越えて廿日市市内の団地に至る路線だ。ちなみに広島駅からの岩国行終電は00:08発で廿日市00:27着・四季が丘最寄の宮内串戸00:30着(岩国00:59着)だが、宮内串戸駅からの四季が丘方面終バスは23:17発ということでそれなりな利用があるのだろうか。
なお、佐伯区内へは冒頭触れたように藤の木団地行深夜バスがあるが2008/03改正で五日市駅北口発に短縮、翌2009/10改正で岩国行終電接続便が廃止されて現在は終電2本前接続となる23:43発の1本となっている。

日付が変わって00:00発は1番賀茂鶴オアシス前からの高陽深川可部経由大林車庫行(23:55広島BC始発は同地大ラス便)と、8番三越前からの横川可部街道経由桐陽台行。ともに可部駅からさらに北側が終点となるが、先に触れたように前者は高陽車庫系統の最終便、後者は1時間後に大ラスとなる可部街道経由大林車庫行があるという…両便ともに立客満載も、前者のほうが乗っていた感じ。ちなみにJR可部線の終電は広島00:05発・横川00:10発で可部00:39着となっていて、八丁堀からでは15分前には移動しておかないと間に合わない。
またもやダッシュで13番福屋前に向かえば、00:05発こころ南行広電便が入線、西風新都方面はこれがラストとあってこの日は2台出し!大勢の乗客をあっという間に飲み込んで出発してゆく。なおアストラムラインの終電は本通00:11発も長楽寺止まり(00:38着)、広域公園前へは本通23:51発がラストで、大塚00:27着・広域公園前00:29着。このこころ南行に乗ると大塚駅には00:30着…。
広電ラストは00:15発山田団地車庫前行、己斐から美鈴が丘までは先発の五月が丘団地行と同経路で、こちらは座席に余裕のある出発に。五月が丘団地行と直前発のこころ南行、そしてこの便の計3便が土曜日も運行される。なお広電はLED行先表示に「深夜」の反転文字だったが、コチラだけ★マーク入り「深夜バス」の文字が入っていて、ちと擽られるものがあったなと。ちなみに方向幕時代は青地白文字の「深夜」表記と行先は黄地黒文字だったそうで。

八丁堀

0時を過ぎると表通りからは人の姿も格段に減った感じに。この日はさすがにタクシーも普段より少ないとか。冒頭で触れたが、広交は送り込みを兼ねて、JR-W可部線終電(可部23:20発→広島23:57着、なお広島駅で時間調整後呉線広行終電となる)よりも遅い時間に可部上市発広島駅行深夜バスを2便運行。八丁堀1番賀茂鶴オアシス前は00:18・00:38の通過予定もさすがにガラガラでの到着、乗り込む人ももういなかったが、3分ほど遅れて到着した00:38着便からはなんと1人降車!道中普段もゼロではないらしく…。八丁堀

さて残るは5本。8番三越前00:20発はサンハイツ行、大町駅から西北方面の開発地に分け入ってゆく路線だが、この後00:50発にも途中の毘沙門台までの便があり、ひらがなの行先表示が印象的だった。
00:35発は勝木行、約1時間前の勝木台行より少し手前まで分け入る便だが、可部方面は35分開いていたことから乗車が続いた。先述したが七軒茶屋行から戻っての再登板車両、こちらの行先表示は白地黒文字だったなと…つい視認性で?と思ったのだが、濃緑地白抜き文字のものは広島BC経由=立町・本川町非経由というちゃんとした理由があったのだった。
00:40発春日野行も再登板車両、1時間半振りということで乗車口に乗客が集まる、というか群がる? 工事中で若干減っている歩道のスペースの問題や、通常はより多いとされる客待ちタクシーの影響もあるのだろうが、バスの停め方もバス停より離れていることもあって乗車列の形成はなく総じて群がる感じに見受けられるのは御当地性、といったところか…。

というわけで大ラスは01:00発の大林車庫行。他便もそうだったが、広島駅からは殆ど乗車がなく、やはりこの八丁堀で一挙乗車という感じ。可部方面はやはり25分開きということもあってか乗車は途切れず、満員御礼での出発に。可部駅前には01:38着、大林車庫には01:51着予定-御乗車の皆様、お疲れ様…である。
中国新聞 この後、表通りから一歩奥に足を踏み入れれば、なかなかどうして夜はこれから-な様子も垣間見えた。最早かなり遠い記憶ながら2時間前、23時前の界隈が一見少ないかに思われたのは、やはり帰宅客と腰を据えた客との狭間だったのか…さすがに訪問タイミングもあれど、他の地方都市はおろか、なんばの駅前でも意外と汐が引く感じだったことを思えば、なんとも頼もしい限りと!


左画像は1986年8月26日付中国新聞朝刊記事掲載のもの。ちょうど前夜、というか当日未明に八丁堀バス停を出発した大林行深夜バス初便を見送る商店会の人々を撮したものですが、八丁堀00:00発で初日は30人が利用した由。それからまもなく30年…この画像をパッと見した際の第一印象は、「んっ、現在と大差ない?車両的に」だったりもしたのですが、実見してみてその定着ぶりに圧倒される思いがしました。

最後に、当方の酔狂に当日深い時間まで無理矢理お付き合い頂いた上、かなり深い各種資料の御提供まで賜ったゲリラ雪様に、この場にて改めまして深々と御礼申し上げる次第です。


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