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成田空港3TB開業の払暁~とりあえず外の状況までに

2015/04/08(水)03:30、いよいよ成田空港第3ターミナル(以下3TB)が開業しました。建物内部の情報は早晩いっぱい出てくるでしょうから、【検証:】としては外の状況を取り急ぎさっくりと。それにしてもまさかの極寒に…ブルッ。

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当方アプローチはTHEアクセス成田深夜便、JRバス関東八日市場支店担当便。銀座数寄屋橋から当方のほか予約の男性3人が乗車、東京駅八重洲南口高速BTで予約3人と非予約の3人を加えての出発となった。なお10分前に出発したあすか交通の女性専用便は銀座から1人乗車を確認している。
ともに成田空港到着は03:30で、途中酒々井PAで「運転停車」するも降車不能な旨アナウンスが。変わらず湾岸線経由で新木場付近で車内減灯し淡々と走行、酒々井PAではアナウンスもなく運転手氏も身じろぐことなく50分間の途中停車-こちらの出発間際に眼前を東京シャトルKBS便が走り去っていったが、本来は時間調整なく02:30到着予定も、今宵は3TBのオープンが03:30なため併せたものと。
酒々井PA到着時点で先に待機中の女性専用便も確認も、出発時にはおらず。雁行ではなくきっちり10分間隔を取る様子…の理由は成田空港に到着して判った。早朝時間帯は3TB直行からの2TB行だが、てっきり第1ゲート直行と思いきやいつもの通り第2ゲートへ。「徐行」「止まらずにお進み下さい」の文字に従いゲートをスルーすると、眼前の3TBを横目にして空港東通り経由1TB方面へと向かう地下道を潜り抜けた先で右に折れ、従前からのバス待機場を右手に見るカタチで進めば、3TBバスターミナル到着となった。であるなら日中も…となるところは、この経路だと2TB出発ロビーに着けられない故の限定ルートな訳。ただし、成空交深夜急行バスは2TB先着からの3TB行となっているのだがこれは…?

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よく確保したなというスペースには大きく3つのレーンに合計19バースが切られているが、外側レーン11バースを乗車バス停、内側レーン6バースを降車バス停、その内に更に2バースという構成に。東京シャトル2台と新宿からの東空交便が先着しており、丁度あすか女性専用便が2TBに向かわんとするところ。どうやら外側と内側の構成は似た感じになっている様子、THEアクセス成田は13番での降車、東京シャトルは12番ないし京成所管と思しき14番での降車、東空交は15番…といったような。ちなみに乗車バス停は左図の配分となっていて、東京シャトルとTHEアクセス成田への優遇度合いが解かろうというもの。
なお、タクシー到着は17番と到着レーンの最奥に、乗車はターミナルへのペデ傍ながら呼び出し方式となっている。貸切バスや空港外駐車場送迎バス、一般車の乗り入れはできず、空港周辺ホテル送迎バスについても乗車は2TBでの対応となる様子(乗車バス停は10・11番が充てられるようだったところ、直前修正ということなのか案内板にも目張りがされていた)。最内18・19番は降車で使われていたが、所謂LCCプラン対応等の早朝便に限っての乗り入れなのか否かは不明。

それにしても吹き晒しな場所、遮るものがない降車レーンでは到着客は急いでターミナルビルへと向かっていったが、乗車レーンの3番乗り場脇、というか第2ゲート脇には屋内待合スペースとトイレも確保されていて、中には券売機がまだプチプチを被った状態で置かれていた。スペース的に3台分置けるようだが、京成バスの1台のみの設置。3TB公式サイトでは『第3ターミナルから出発するバスについては、第3ターミナル内のGPAサービスカウンターでチケットをご購入いただけます』となっているが、京成・東空交系で買いそびれた利用者はこの待合スペースに誘導する、ということなのだろうか。なお、THEアクセス成田も3TBではこのサービスカウンターで「便(時間)指定」乗車券が発売されることとなるが、乗り場の注意書きによると各便概ね20席程度/台が用意され、3TB乗り場では先乗扱いとなる由。回数券や交通系IC支払の場合は直接乗り場へとなっており、暫くは2・1TBの状況含めどのようになるか注目となりそうな。

3TBもうひとつの注目点がターミナル間無料連絡バス。2TBとのピストン系統が04:30~23:20の、1TB・東成田駅までを経由する系統が07:00~21:30の、従来の1TB・東成田駅・2TB循環系統が05:00~22:30の3本建てとなった。3TBの無料連絡バス乗り場は建物脇に別設置されているが、制限エリア内(貨物ゾーン)ということでかホームドアで仕切られる形となっていた。運行時間中は警備員が常時配置されるそうだが、いきなりホームドアの運用で四苦八苦…まぁ初日の御愛嬌ということとしておきたいが、バス接近が中から見難いとか、2系統が入るもののどちらか判らないという点も気掛かりな。
加えて悩ましいのがそのルート。3TB出入りはゲート通過で那覇2TBのそれに似た感じだが、3TB出発後は先程THEアクセス成田で到着した際と同様に地下道を潜り抜けてバス待機場を周回、ピストン系統の2TBのりばは従来の路線バスレーンの8・18番ではなく、ホテル・空港外駐車場送迎バスレーンの24番を使用。nrt3
これが2TB北側と、鉄道駅との関係性を考えればなんとも中途半端な位置取りに。3TBや1TBが乗り場1か所で対応していることを考えれば、分ける必要があったのか…運行時間帯や系統が入り乱れるリスクは確かにあるとはいえ、羽田での内際色分けといった対応もあったのでは、なんて。
当方は2TBから徒歩で3TBに向かったのだが、バスだと空港東通りを北進して東成田駅バス停は素通り(他の2系統は停車)、バス待機場と3TBバスターミナルを右手に見つつ、更に第2ゲートへ進んでからの3TB入りということで、だったらバスターミナル発着にしておけば3TB出発後の小回転が不要になるのでは、なんて声も出たり。種々勘案しての苦心の策なのだろうが、なかなか最適解は難しいもので。

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さて当方は約500mのアクセス通路で再び3TBへ。ちらと2TBの様子も伺ったが、3TBオープンから1時間以上経過も、ソファーに寝っ転がる人がまだまだ多数。ここで触れておくと、3TB開放エリアにおける仮眠&電源事情はかなり厳しい状況、前夜からの滞泊や道中時間調整のない東京シャトルでやってくる場合には、引き続き2TBを使ったほうが快適なのでは…。
陸上のトラックを模しているアクセス通路は屋根があるものの側面下部は遮るものなく、風が通る通る!こりゃ冬寒く夏熱いパターンかと。適宜休憩スペースはあるものの、そこもきっちり仕切られているわけではないので、さて意図通りに使われるか。『成田から飛び立ち、素晴らしい旅をしてきた“ナリタニスト”ロード』として発着地のイメージ広告が目を楽しませる仕掛けも、さてじっくり見る余裕があるかどうか。ちなみに『成田へ向かう列車の中から、もう旅は始まっている』そうで。
日中のバスアプローチだと2→1→3と廻ることから、荷物がなければ2TB到着後歩いたほうが、とも思っていたが、乗り具合如何ではそのまま3TBまでバスを乗り通したほうが基本ラクなのかもしれない。一方鉄道利用では無料連絡バスより徒歩移動優位となりそうだが、時間帯によっては“成田ダッシュ”なんて展開になるかもしれない。

そんなこんなで、3TB内部の紹介も少し…当方が最初に入ったのはオープニングから暫くしてだったためか早くもマッタリモード。注目を集めるフードコートは開店時間直前だったためかまだ席につく人は少なかったが、横のソファーでは早くも寝転がって今しばらくの惰眠を貪る人々が。そして先に触れた通り、フードコートでの電源スペースは使っていいかどうか微妙な柱の下と、奥の柱1本のところは立ち食いテーブル兼用然で用意されていた程度。フードコートのテーブルに付けると居座られる可能性もあっての判断かと思われるが、なかなか厳しい印象を受けた。ショップも一巡りしたが、バニラエアのVstoreで購入者にもれなく記念ステッカープレゼントということで、100円也のボールペンを所望しゲット…と、その後NAAからの記念品を戴いたところこちらにもボールペンが…どちらも大事に使わせて頂きます。

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チェックインカウンターとフードコートとの動線の脇にあるのがGPAサービスカウンター。東空交・京成とともにTHEアクセス成田陣営が呉越同舟、東空交が06:30~23:00なのに対し、京成・THEアクセス成田は07:00~22:00で、営業時間外は直接乗り場へというスタイル。それにしても1TB・2TBでは東空交・京成ともにそれぞれが2~3窓口×数か所で対応しているのに、こちらは1窓口で対応しきれるのか…THEアクセス成田もこれまで直接乗り場へと連呼し、3TBでも回数券や交通系IC利用時には直接乗り場へ、となっている点の吉凶も焦点になりそうな。
いっぽう、京成電鉄が券売機を、JR-Eがインフォメーションのサイネージを並べているが、京成電鉄も07:00~21:00の対応となる様子、特に深夜帯の販売はリスキーと思われる反面、JR-Eともども出発案内時間をどこまででセットしているのかも改めてチェックしてみたい。

ところで、先般発表された「成田空港のアクセス利便性向上等に関する連絡協議会」で、主要方面別の時刻表や各交通機関の運行情報等を一元的に表示するパブリックディスプレイを設置する-とされていたが、てっきり3TBは開業時からかなと思い込んでいて探しまわったのだが、改めてリリースを見るところ今夏からだったなと。これは直ぐにでも-という気がしたが、それとは別にこんなアクセスインフォメーションが…間違ってはないのだが、あまりなインバウンド狙い故に、細部を見るといろいろツッコみたくなるような図示だなぁと。

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このまま飛び立ちたいところ、現実はそう甘くない。ならばということで空が白んできたバスターミナルへ…3TBからの最初発便となる05:55発東京シャトルと、千葉駅行「早朝直行バス」の、ともに成空交便出発風景をチェックしようと思ったのだが、風雨に加え冷え込みまでもが更に強まるという厳しい状況な上に、東京シャトル成空交車が専用車だったのでえいやで飛び乗ることに。フードコートで朝食でもと考えてはいたのだが、ラインナップ的にちと重めが多かったというのもあったり。
改めて感じたのは、各乗り場掲出の時刻表の小さいこと。チケット所持前提としても、サイネージはおろか時計すらアナログ時計が数か所にある程度と超シンプル。悪天候だと乗り場で待つのも一苦労なだけに、出発ギリギリで現れる可能性も否定できず、乗り慣れてない人にはシンドいかなと。まぁ東京シャトル/THEアクセス成田の1TB乗り場も似たような感じなだけにそうトンデモナイ感じにはならないかな?少なくとも両者が区分されただけでも違ってくるかもしれない。
東京シャトル始発便は貸切での出発だったが、2TB北・南でそれぞれ男性1人が乗車して東京へ…時間帯や乗車人員もあろうが、3TBから乗ると1TBまでがえらく時間が掛かる感じがしたり。TIATからの羽田国際線2か所経由とも大差ないだろうが、これも慣れの問題かな。その意味で“2台出し”について東京シャトルが3→2南/3→2北→1と3TB重視な一方、THEアクセス成田が3→2北/2南→1と2・1TB重視とした点も今後注目かと。


駆け足な初日払暁の状況をつらつらと書き進めている最中にも、京成の券売機が稼働したとか、GPAサービスカウンターでバスの出発時刻表示が出ていないとかの情報が続々と出てきています。鉄道駅との距離感を含め、見処は盛り沢山。3TB制限エリア内の状況も体感したいし、暫くは成田詣が続きそうです…。


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