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富士山静岡空港
  開港記念!

セントレア発ビッグバード行…名東間空港連絡バス乗継旅

2009/06/04、富士山静岡空港が開港しました。「最後の地方空港」とも揶揄されるように、開港までにまさに紆余曲折を経て、開港後も“滑走路問題”や“JAL問題”など難題山積の状況にあるわけですが、できてしまったものはまず活用するのがなにより!
欠航・遅延相次ぐ富士山静岡空港 まずはアクセスを実見しようと“1000円高速料金”ドライブで向かったのですが、その日は生憎の天候、静岡空港設置のアメダスでも現時点で過去2番目の日降水量を記録しているタイミングでの訪問となってしまい、到着時点で軒並み欠航・遅延が発生している状況ということで、早々に引き上げることに…。

ちなみに気象庁データによると、日降水量観測史上1位の08/10は、未明から早朝にかけまとまった雨量を観測しているものの、当方“体感”の08/02は、午前中の3時間弱にまとまって降っている状況…その意味ではタイミング悪くドンピシャであったとも言える一方で、空港ビルオープン時間帯での就航状況の実見という意味ではなかなかなタイミングだったとも? その際の実感は改めて後程。

ということで、リベンジを果たすべく、今度はバスアクセスを利用しようと思っていたのですが、直後に“駿河湾地震”発生や、滑走路延伸による“本開港?”を受けバス増便などの情報もあったことからタイミングを図っていたのですが、ひょんなことから思わぬ行程が出来上がってしまったのでした…。
静岡空港バスアクセスは、最寄の島田駅と静岡駅からのしずてつジャストライン、浜松からの遠鉄バスがメイン。掛川駅には両者が入り込んだり、河口湖から富士急山梨バスが1往復やってくるなど多彩です。当初は、島田駅からの最寄アクセスと、セントレア便から力の入っている遠鉄バスの状況を見ようかなと思っていたのですが、東京からのアプローチをどうしようかなと思案。18きっぷ期間でといっても、1日だけ消化するには効率が悪いし、新幹線や東名ハイウェイバスにも食指が伸びず…といううちに、だんだんと富士急便の存在が気になってしまい。「羽田アクセスバスウォッチャー」として、そういえば羽田・横浜-沼津・富士線は未乗だったな、というところでこんなことに。

中部国際空港08:00→09:25浜松西IC09:40→10:45富士山静岡空港13:30→15:10新富士駅17:05→19:40羽田空港

-題して、「セントレア発富士山静岡経由ビッグバード行 名東間空港連絡バス乗り継ぎの旅」。まぁホント酔狂ですが、出発進行です。

  • photo:キラキラ号
  • キラキラ号
    工学院大学前で出発待ち
  • キラキラ号
    ついに東京~博多間にも進出
  • キラキラ号
    海老名SA休憩
  • キラキラ号
    ツアーバスが集う牧之原SA
  • キラキラ号
    セントレア到着

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プロローグ-新宿→中部国際空港:足元ゆったりキラキラ号

今回の行程が成立したもう1つの理由がこれでして。ツアーバスで空港に入っている例は少ないと思うのですが、このキラキラ号は東京~名古屋間便の延長というカタチで2008/07に運行開始した際、絵葉書などのプレゼントキャンペーンを張るなど結構押し気味だった…というか、セントレア側が結構アピールしていたので以前から気になっていました。

***
昼夜各1往復、さて昼間はどうかな…と気にかけつつ夜行便をチョイス。セントレアから朝旅立つ利用があることを期待というよりも信じて…といった気分で、各地へのツアーバス利用者で雑然とした雰囲気の新宿西口を通り越し工学院大学前へ。キラキラ号のカラーリングに加えて迷わない場所選択かと。
出発20分前に到着しチェックを受け、待機する前代エアロクィーン2台の前車に。入口掲出の座席表には20人の名、外国人の名も。適当に分散され、当方の席は窓側、隣人なし。混むのは嫌だなと思っていたのでひとまず安心。既に奥に女性が3人乗っており、当方乗車後しばらくして運転手がチェック後、定刻23:00よりも10分以上早く出発となった。

バスは新宿通りから皇居を廻り東京駅八重洲口に移動、女性2人男性1人が乗車しここでは23:40定刻出発。運転手のマイクが入り、前方ディスプレイでビデオでの設備案内。海老名SAと牧之原SAでの休憩が伝えられる。運転手交代を兼ねるということで、2人ハンドルだが、仮眠は最前列客席ということでしんどそう…。
首都高横羽線を進み、日を跨いで横浜駅西口へ。キラキラ号も今や東名間昼行6往復、夜行4往復と膨れ上がっているが、横浜経由は昼夜各1便ということで、ここで女性8人男性3人が乗車。白人男性が女性の熱い見送りを受け乗り込んできた。運転手が何ヶ所かに電話確認、結局キャンセル2人となった模様、定刻より少し遅れ24:33に出発となった。

再びディスプレイで案内の後に消灯。保土ヶ谷BPから東名へと進んでしばし、横浜乗車組には早くも海老名SAで20分間休憩に、マイクはあるものの減光状態は就寝組には救いか、降車したのは半数程。1時を廻ってさすがに熱気は取れたものの、寝静まる雰囲気のない海老名SA。ツアーバスの姿もちらほらと。
適宜追越車線に入るものの、安定した走りで西進。ウトウトして気付けば牧之原SAに入るところ、丁度「奇跡の復旧」と相成った駿河湾地震による崩落現場を目視することはできず。ここでも20分程の休憩、さすがに降りる客は減った。それにしてもキラキラ号やWILLREバスの集結振りときたら!

中部国際空港

その後は眠りに落ち、気付いたのは豊田ICを過ぎたところ。カーテンを頭に潜らせてぼんやりと明るくなった外を眺めつつ、名古屋高速を降りれば名古屋駅太閤通口に定刻05:50到着。ここで15人降車、結局当方と白人男性、女性1人がセントレアへ向かうことに。
名古屋高速から知多半島道路、セントレアラインは空港連絡バスで何度か通った道。それにしてもセントレア空港連絡バスの凋落は…と考えながら、朝日にきらめくセントレアに定刻より20分程早い06:35に到着と相成った。
乗客を下ろすと、バスは直ぐに走り去っていったが、順当ならば昼行便出発の10:00までの小休止となるだろうか。お疲れ様である。

***
平日かつ終盤とはいえ夏休みとあって、どれだけ乗るかというか残るかと思いきや、実質2人とはいえまぁニーズはあるんだなと…とはいえやはり採算は取れないわけで。利用者側にしても、直通のメリットはあるものの、料金プラス1000円なら名鉄利用850円でも別に、と思ってしまったり。
先に紹介したセントレアサイトでもあるように、当初は静岡経由をウリにしていたわけですが、2009/04から静岡・浜松別便化というカタチで静岡~セントレア間は中止となり(その意味ではセントレアサイトが修正していない…)、更に2009/09いっぱいでセントレア発着自体が終了してしまうことに。ツアーバスの柔軟性といってしまえばそこまでですが、やはりここにも「セントレアの苦悩」が透けて見えてくるような気もします。

松坂高速船
セントレア逡巡■
セントレアに来るのは2年振り5度目だが、こんなに早朝に来るのはさすがに初めて。
セントレア大橋から空港島内に入った際に、ちらとB747LCF“Dream Lifter”が見えたのでひとまずスカイデッキへと向かうも、7時オープン。スカイタウンの各ショップもまだ開店準備中で、早朝出発客が集まるも所在無げ。センターピアガーデンでは「ありがとうパノラマカー展」が8月末まで開催も、こちらは10時からとのことで残念。
一気に転進し、自分の中での訪問時のお約束と化している高速船のりばへ。丁度津からのエアポートライン始発便が到着したところで、ざっと50人以上は降りてきたか。
折り返し津行きが07:00出発、松阪からの始発便が07:10到着ということで、いいところで離合風景が見られるかと期待ししばし待機、ちと中途半端なところだった… i-REAL ちなみに松阪からの乗客数は見られなかったが、やはり思わしくないのか8月末で運営会社が撤退、9月からは津エアポートラインが引き継いでいる。
アクセスプラザ経由で再びスカイデッキへ。オープン直後にもかかわらず100人近いギャラリーが。Dream Lifterや燃料電池バスを遠くに見やりつつ当方もしばし海風に吹かれる…と、巡回警備員がi-REALに乗って登場! ギャラリーの注目を集めていたが、なかなか様になっているのでは。
そろそろ時間と戻れば、各地へ向かう人が続々と。新型インフルエンザ対策かマスク姿の人が目立った。
 

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  • photo:e-wing
  • e-wing
    始発は空港間連絡便
  • e-wing
    国際線到着客が乗った
  • e-wing
    当方乗車の2便は浜松駅行
  • e-wing
    一瞬一般道経由で伊勢湾岸道へ
  • e-wing
    ほぼ定刻で浜松西ICBT着

第1走-中部国際空港→浜松西IC:遠鉄空港直行バス“e-wing”

さて、ファーストランナーは遠鉄バス。セントレア開港にあわせ、磐田・浜松からのアクセスとして運行開始。その後、各所に駐車場を設置するなど積極的対応を展開し、セントレアの空港連絡バスの中では気を吐く存在となっていましたが、静岡空港開港に際してかなり複雑な体系に。
基本的にはセントレア系統を主軸とし、静岡空港系統は浜松駅発着でなく浜松西IC駐車場発着、セントレア系統との相互乗り継ぎにて対応しているのですが、セントレア発静岡空港行直行便が1便、浜松駅発着静岡空港便も1往復あったりと、いう感じ。これに掛川駅や東名袋井通過便などが絡み合う形となっています。

ともあれ、キーポイントは浜松西IC駐車場。ここを見たいがためにセントレアに顔を出すことになったといっても過言ではありません…果たしてどんなところなのか。

セントレアバス

***
先に触れた、セントレア発静岡空港直行1便は07:25始発便。これも浜松西IC経由で、時刻表上では浜松駅発便乗り継ぎのため10分停車となっていることから、当方これ乗ればいいのだが、一応“乗り継ぎ”を体験すべく、08:00発の浜松駅行に乗車することとした。

とはいえ一応時間もあることから始発便を見送ることに。高速船のりば実見からスカイデッキに向かう途中で、アクセスプラザ1Fの空港バスのりばへ。それにしても訪れる度に掲出時刻表が寂しくなっている。3つあった自動券売機コーナーも1つ潰されていた。
そんな中、遠鉄バスでは係員を常時配置しており、始発便も例外に漏れず。アジア方面からの国際線早朝到着便利用者か、大荷物を抱えた利用者が三々五々集まり、結局11人乗車となったのは意外だった。家族4人にペア2人、男連れ2人に個乗男性2人女性1人という構成。

スカイデッキからアクセスプラザに戻り、サンクスで朝食を調達してから再び空港バスのりばへ。自動券売機で静岡空港まで購入し、係員に提示。運転手氏からパウチされた乗継券を受け取るも、その後現れた別の係員が注意して回収される。セントレア発の場合は発券で判るため、途中停留所乗降時での乗継の際に使用するものらしい。
トイレこそないものの車内荷物ラックやLED情報案内板のほか、乗車口には貸出用新聞ラックがあるのが珍しい。早速1部借り出発までしばし眺め読み。

結局当方含め3人乗車にて定刻出発、いずれも男性で、思い思いに寛ぐ態勢を採る。当方にとってはもと来た道をしばし行くが、遠路長野からの伊那バスをはじめ何台か空港連絡バスと離合、各便まぁまぁの乗りというところ。
知多半島道路からいったん一般道に降りる形で伊勢湾岸道へ。観覧車で名の知れた刈谷PA-HOも、さすがに営業時間前で人影はまばら。豊田JCTから東名に入るとさすがに大動脈、1車線差以上に交通量がある。なお、LED情報案内板ではニュース等のほか、「ただいま「豊田JCT」~「岡崎IC」を運行中です」といった現在地情報が流されるのがうれしい。

本宿を過ぎたあたりからウトウトしたため豊橋北BSは記憶なしも乗降もなし。県境越えあたりで記憶が戻ったが、三ケ日BSも乗降なく浜名湖をぼんやり眺める。
浜松西ICを降り左折、直ぐのパチンコ店手前で細道に左折。しばらく進むとそこが浜松西IC駐車場…なかなかの規模に納得であった。結局ほぼ定刻09:30に到着。ここで当方含め2人が降車、乗り継ぐことに。

一大拠点!浜松西IC駐車場■
浜松西IC駐車場は、もともと遠鉄バス「バンビツアー」の駐車場として機能していた(浜松観光バスの会社沿革によると、1987年には既にあった模様)ところ、2005年のセントレア行e-wing運行開始にあわせ空港利用者向けにも駐車場が設定された。
遠鉄グループでは2006年から完全自社販売形態でツアーバスにも参入しており、それに併せてか浜松観光バスが西インター営業所を開設。e-wing好調を受け、2007年には第6駐車場増設にまで至っている(第1~3をバンビツアー専用で200台、第4~6をe-wing用で320台)。
googleデータは以前の状況と思われるが、その後中央部の駐車場エリアに、プレハブ的簡易工法とは思われるものの、e-wing用のりばとバンビツアー用待合所を併設した浜松観光バス営業所の2棟が向かい合うようにして建っており、周囲を駐車場が取り囲む状況に。駐車場は増設を繰り返した結果、隣のラブホテルを飲み込まんばかりとなっている。
e-wing用のりばにはトイレを挟んで待合室が2つ設置されており、空港別にも分けられるようにしているようだが、厳密には区分していなかった。ここにも係員が複数待機、適宜声掛けするなどして気を配っている。ま、乗継拠点であること、バスデザインが同一であることなどから必要十分というところかと。
 

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  • photo:e-wing
  • e-wing
    待機車が入線
  • e-wing
    磐田IC駐車場はほぼ満車
  • e-wing
    掛川IC工事渋滞で思わぬロス
  • e-wing
    掛川IC駐車場に辿り着くも…
  • e-wing
    空港到着直前のパノラマ

第2走-浜松西IC→富士山静岡空港:遠鉄空港直行バス“e-wing”

浜松西ICBT

バスを降りると、前方にはセントレア行が停車中、係員に静岡空港行は待合室でしばし待つよう声掛けされる。その後、浜松駅行とセントレア行が相次いで発車。駐車場の一角に待機していたバスが入線し、これが富士山静岡空港行となる。先のセントレア行で浜松駅方面から来た客などを加え、7人が乗車し出発。幼い子供2人がかぶりつき席に座り、お祖母ちゃん引率による見学のようだ。

浜松西ICから再び東名を東進。浜松北BSでは乗車なし、天竜川を渡り遠州豊田PA・SIC直結のららぽーと磐田を横目にする。
その後磐田ICを降りた先の磐田IC駐車場で4人が乗車。こちらも家族連れで見学のようだ。駐車場にはかなり車が留まっていた。ちなみに磐田ICにもバンビツアー駐車場があるが、こちらは場所がまったく異なるとのこと

東名袋井は乗車なし、次は掛川IC駐車場に停車…と、ICランプに入ったとたんに出口渋滞。ETCレーン工事閉鎖で支払に手間取っている様子…思いもかけずここで20分以上をロスすることに。そんな手間をかけて立ち寄った掛川IC駐車場での乗車はなし…。
この便は掛川駅南口は経由せず、再び東名に乗り、相良牧之原ICから金谷・相良道路に進めば、牧之原台地の雄大な景色を眺めることに。結局、定刻から25分遅れの11:10で富士山静岡空港到着となった。

***
ETCレーン工事閉鎖という思わぬアクシデントがあったにせよ、浜松駅からのアプローチとしては、わざわざ浜松西IC経由となることや、磐田・掛川とICを降りるなど時間を食う印象を受けました。
ただ、結果同行となった方の利用理由までは不明ですが、掛川~磐田方面からの対セントレア利用に静岡空港アクセスを加えたと考えれば判り易いのかもしれません。

なお、09/12から掛川駅南口~富士山静岡空港間についてはしずてつジャストライン菊川経由便とあわせ大増発を実施。10/19には浜松方面1往復が減便となりますが、その意味では浜松駅をはじめJR利用が可能な場合には掛川やこちらも大増便となった島田乗継のほうが有効かと思われます。
…って、『結論から言えば、浜松駅からE-wingを利用するのは止めた方がいいでしょう(遠鉄さんゴメンナサイ)』と浜松市議さんにも言われちゃってますが、『もっといえば、空港駐車場がタダなので、やはり自家用車利用が一番でしょうね』となっちゃうんですよね。

ただし、e-wingをプロジェクトとして立ち上げ、対セントレアニーズを駐車場整備などで上手に汲み上げている遠鉄の姿勢とともに、結局は発着便バランスをはじめとした静岡空港の存在意義にも話が及ぶことになるのではと当方は思うのですが…。

蓬莱橋
静岡空港至近のギネス認定スポットへ■
時刻通りだと小松からのFDA便着陸が見られたのだが、結局は降機も終わり給油中。印象的な赤ボディは海外のLCCにも見えてくる。
さて、次のバスまで時間があることから、タクシーで10分ほど移動し、徒歩で林間の下り坂をうねうね降りてゆくと、真っ直ぐな一本橋が現れた。
大井川に架かる蓬莱橋は全長897.4m、世界最長の木造歩道橋として1997年にギネス認定。1879年架橋というから今年で130周年だ。もともとは明治維新後、駿府移住となった旧幕臣や大井川の川越人足らが牧之原台地を開拓し茶の栽培を開始。多大なる労苦の中で、島田市街に生活物資を求める際に小舟で渡る危険性から、安全に川を渡るべく架けたという。
その後大井川増水による幾多の被災を経て、1965年には橋脚のみコンクリート造に架替え。2005年に護岸保護などの災害復旧工事が完了も、2007年の台風4号で一部流失、2008年に復旧している。
下り坂を降り切るとすぐに橋の袂、まずは獣道を進んで台地側左岸・初倉側の河原に降りてみる。なかなか背の高い橋だ。護岸もがっちししており、なかなか川と絡めて撮るのが難しい。
この日はちらほらと観光客が渡る程度、そのほとんどが右岸・島田側から往復するとのことで、先程乗ったタクシーの運転手氏も「散歩で渡ったことはあるけど、こっち(初倉側)がどうなってるか知らないね。前も観光客を乗せたことがあるし、1度行こうかな」と。ちなみに当方は丘の上でタクシーを降りたが、橋の端の直ぐ上に産廃処理施設があり、そこまではタクシーでも入って来れそう。
いよいよ渡ることとしよう。幅は2.4mとのことだが、欄干が40cmしかないので、踏みしめる際のミシミシッという木の音とともに、結構スリル感を味わえる。ただ、当方高所恐怖症ながら、なかなか爽快だった。
ふと振り返ると、原付バイクがやってきた。大井川橋や谷口橋などの道路橋が架設されたことから、 蓬莱橋 昭和後期には農道としての役割から観光橋としての側面が強くなっていたようだが、未だに短絡路としては活用されている。ちなみに最寄の橋は1994年に供用開始された島田大橋、後程空港連絡バスで渡ることになる。
ゆっくり渡って15分程で右岸島田側へ。端は小公園になっており、賃取橋ゆえ小屋もある。ちなみに左岸初倉側に小屋はなく、そちらから渡った場合にはスルーすることも可能そう…当方は小屋で通行料100円とお土産の厄無し箸を購入…全長897.4m=厄無し、だそうで。
最後に右岸河原にも降りる。こちらは階段がついていて近づき易くなっている。静岡空港開港により、蓬莱橋を訪れる観光客も増えているそうだが、欄干の下に埋め込まれた夜間ライトアップ用の照明機器が壊される被害が絶えないという報道も。すらりと伸びた橋を見るに、大切にしたいものだと感じる。
 

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  • photo:島田線
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    開港に併せ整備された島田駅南口
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    FDA機飛翔
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    在来車というよりも経年車
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    島田大橋から望む蓬莱橋
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    最終工事中

短距離走-島田駅南口→富士山静岡空港:しずてつJL“静岡エアポートライナー”島田線

さて、橋の先にはアピタがあり、昼食でもと思ったところ、時間がいいのか結構混んでいた。さほど時間的余裕もないことから、とりあえず島田駅まで歩くことに。駅までは15分程で到着も、駅前にめぼしい店がなく当てが外れる。
静岡空港のメインアクセスを担うしずてつジャストラインは「静岡エアポートライナー」3路線を運行。今回実見はできなかったがやはり中心は静岡線、伝統ある特急静岡相良線の派生的扱いとして途中乗降にも対応するのが面白い。空港最寄で鉄道連絡を担う島田線、西部方面アクセスを担う菊川・掛川線は遠鉄(掛川直行)と実質的なダブルトラックと多彩だ。

さて、空港開港にあわせ島田駅は橋上化されるとともに南口広場が開設。空港連絡バスは南口発着となるが、真新しさゆえにがらんとした印象。セブンイレブンがあるもオープン準備中、当方にとってはついていない。ふとジェットエンジン音がしたので空を見上げると、FDA赤ボディ機が飛び立っていた。12:15発の鹿児島行だ。
タクシーが数台客待ち中も、かなり暇そう。路線バスが1台待機しており、これが12:50発の空港行となるものと思われたが、運転手氏休憩中。静岡方面からの普通列車が到着し、ぱらぱらと人がやってきて、時刻を確認し「少ないな」との声も。14:00発のJAL福岡便の利用者と思しき中年男性が、空港集合だかの相手と携帯電話でやり取りし、バスでは間に合わないとしてタクシーで向かっていった。

その後出発間際になってようやくバスが入線。前回空港訪問時にはノンステ車が入っていたかと思ったが、往年の感漂う路線バス。結局8人が乗車も、中学生グループなど多くが見学組の様子。
島田大橋を渡り、牧之原台地のアップダウンにエンジンを唸らせつつ淡々と進むが、島田市街地からは空港手前で高度を上げつつも滑走路をぐるりと半時計周りにまわる形となるため、そこそこ時間がかかる印象も。結局、25分程でほぼ定刻到着となった。

***
6月の開港時には発着便数の少なさもあり、最寄の島田線で5往復のみの設定。暫定滑走路ゆえILSが使えなかったための気象条件等による遅延・欠航時の移動手段確保の観点のみならず、そもそも国内線・国際線数便をまとめて1本で輸送しようとした形態に批判が集中。FDA就航の07/23に増便改正となりましたが、それでも島田線で8.5往復になっただけ。しかも増発分のうち平日については一部が8月末までの期間限定ともされていました。

結局、県が赤字補填前提で増発を要請、09/12から15往復化されることとなりましたが、静岡線、掛川線もそれぞれほぼ倍増されており、バランスという意味ではどうなのでしょうか。今回実見できなかった静岡線については19往復30分間隔化が謳われていますが、1日の空港発着便が20便程度にあってそこまで要るか?という印象も。

駐車場は無料

個人的には、対県西部(浜松方面)は掛川線を主軸、対県央部(静岡方面)と県東部(富士・沼津方面)は島田線を主軸とし、鉄道アクセスを主体にすればとも考えます。連絡を意識したダイヤ構成や、連絡きっぷの発売などが求められるところでしょうが、定時性をウリとすれば、乗換障壁のマイナス面もかなり相殺されるのではないかなと。浜松線や静岡線は事業者主体で取り組んでもらい、ローカルバスにこそ継続的な補助を充てることで維持を図るべきと考えます。

その根底に、少なくとも実感としては、現状のバスアクセスへの不満の過半が「見学者輸送」にあるのではないかと思われるのです。県内利用者の多くが2000台規模の無料駐車場利用になろうかと思われる分、本来の利用主体である対県外利用者のよりどころとなるべきバスアクセスは、複数便を1本でという設定は論外としても、発着便にピンポイントでダイヤが組まれるべきであり、今回の増発を見る限りバスアクセスが共倒れになりかねないとも…とするのは大袈裟でしょうか。

あと期待したいのが、観光を意識した周辺地域アクセスの改善。島田線だけとっても、蓬莱橋至近に停留所を設けるだけでアピールになるでしょうし、金谷・大井川鉄道方面や、(現状でも吉田BS乗換が可能とはいえ)御前崎方面へのアプローチも欲しい気が。同じ静岡県であっても伊豆方面や、冠にしていながらも富士山方面へのアクセスも実質的になしでは…このあたりは乗合タクシー規模だとは思うのですが、完全事前予約制とすれば負荷もそうはないものと思うのは素人考えでしょうかね。

ターミナルビル-「ハコモノ」としての魅力と懸念■
それにしても、2度の訪問でいちばん感じるのは、見学者の多さ。初回は荒天とあいまってロビーは大混雑、展望デッキに長居出来ない見学者はショップに集中しレジが大混乱を起こしていた。
2度目は快晴とあって展望デッキが賑やか。今回はショップをじっくりと見ることが出来たが、まさしく地物のお茶系を中心に、わさびにおでんに夜のお菓子…と静岡特産品がずらりと並び、改めて全県で見たときのブランドの多彩さを思い知らされる。
2000台対応の無料駐車場はターミナルビル前の第1駐車場をはじめ合計5か所確保されており、第1駐車場は利用者専用、エプロン脇の第5駐車場が見学者専用に指定されている。第5駐車場から滑走路手前までに野天の展望広場も設けられており、足を伸ばす見学者も多かった。 大賑わいの展望デッキ 貸切バスも回転良く現れており、県内の小中学校関連や各種団体による見学会も少なくなさそうだ。勿論、家族単位での見学訪問の数もなかなかなもの。
すったもんだがあったとはいえ、やはりできた以上は1度は見てみたいのは当然のこと…「ハコモノ」批判も多かれど、国内のみならず海外との“空の玄関口”という存在には魅力があるのだ。
そんな中、見学者集中の状況を受け「空港ビルは危険」と言い切る現知事は、県が直接関与することはないとしながらも、早くも観光客向けの施設整備の可能性を匂わせているのだが…ちと総計という気が。
利用者と見学者の動線が入り混じっているという指摘もあるが、確かに1Fのチェックインロビーから2F出発ロビーへの移動空間で“遊び”の部分が少ないかなという印象、またちょうど荒天時の混雑に拍車を掛ける状況を目の当たりにしたが、団体旅客の収容スペースも実質ないのが気になった。とはいえ、年間138万人なる当初需要予測の半分程度ともされる現状予測からすると、必要十分という気がする。
ただ、空港唯一の飲食施設はフードコートとなっており、県内メジャー寿司チェーンによる運営で意欲的ながら、いささかカジュアルに過ぎる印象を受けたのも事実。2Fの2箇所の県情報発信スペースが中途半端、1Fのコンビニも空港規模の割りに大き過ぎる感じを受けるなど、 吹きぬけで空間を広く見せるも… 配置構成に難があるように思われた。
イベント時にはアクセスがかなり大変という話もあるので軽々には言えないものの、空港周辺でもかなり未利用地があるだけに、まずは週末を中心に見学客を受け入れるような、地場産品即売会等の“仕掛け”を打つことで回遊性を持たせるなどで様子を見つつとすれば、そのうち知事も期待する民間資本の動きが出てくるものとも思われるが、さて。
これは余談になるが、地元・島田市は空港活用のひとつとして「多目的産業展示施設」の整備を計画しているとか…なんでもツインメッセ静岡を超える規模を計画しているともされるが、空港とは微妙な距離感が。加えて現知事は「富士山静岡空港を活用した最先端分野のコンベンション誘致」を公約に掲げていた。余所者が口を挟むことではないのかもしれないが、一応触れておく。
なお現在、現知事の音頭で「富士山静岡空港利活用戦略本部会議」「富士山静岡空港の魅力を高める有識者会議」が設置され、各種議論がなされているところでもあり、今後の展開に注目したい。
 

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  • photo:河口湖線
  • fq
    運賃取扱注意!
  • fq
    見事“富士”並び
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    静岡駅南口は掠めるだけ
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    ここから始まった…
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    運転手氏もさすがに一服

第3走-富士山静岡空港→新富士駅:富士急山梨バス 河口湖線

静岡空港からは日1往復の“変り種”、富士急山梨バス便に乗車します。初回訪問時にも荒天の中そこそこの乗客を乗せたトーマスバスを見かけていましたが、やはり目立つ存在です。
e-wingとトーマスバス 県東部、そして富士山方面との唯一のダイレクトアクセスですが、そのスタイルは新富士~河口湖線快速バスの延長系。ただし同路線を共同運行し、県東部の機軸バス会社でもある富士急静岡バスサイトには静岡駅・静岡空港延長便の案内はなし…うーん、ややこしい。

新富士駅~静岡駅南口・富士山静岡空港間は高速バス扱い事前予約定員制となっており、指定の「富士急東名高速バス予約センター」に電話予約をと思ったのですが、担当女性オペレーターにあっさり『ウチでは扱ってませんよ、直接乗って下さい』と言われてしまい…まぁ平日なので満席お断りはないだろうとは思ったのですが、ちと不安になりました。

***
蓬莱橋観光を終え再び戻ると、そう時間はない。赤ボディ機と入れ違いで戻ってきたFDA青ボディ機をカメラに収めたのち、ターミナルビルをひとまわりしてバスのりばへ。そうそう、ターミナルビルにはバスの券売機はなく、各路線とも直接支払となっている。

バスに乗ると、PASMOリーダーがついていたのでタッチしようとすると、「ここからは使えないんですよー」と運転手氏。延長区間の売上を別カウントにする必要があるようで、運転席横には「富士山静岡空港線の乗務員様 車内売金庫扱いのお願い」なる手順書がおもいっきり貼り出されていた。
ちなみに、しずてつジャストライン「静岡エアポートライナー」路線では機器対応の絡みでか、IC「ルルカカード」は使用不可で磁気「パサールカード」は対応という逆転現象?が起きている。

結局乗車5人で13:30定刻出発。吉田ICへのアプローチは一部バイパス整備が終わっておらず市街地内の細道も通る。吉田ICでは「焼津-静岡 工事車線規制/静岡-清水 工事渋滞2km」の表示にちと不安がよぎるが、東名に入ればスムーズ。焼津-静岡間の工事車線規制は、日本坂トンネルのうち右ルートの点検閉鎖とあって難なくパス。静岡IC手前ではプレミアム昼特急号と離合もパチリとやってごきげんだ。
静岡ICから静岡駅南口までは交通量も多くちと時間を食った印象も、静岡駅南口には余裕を持って到着。ここで予約のカップル2人が乗車。富士急ハイランドに行くようで早くも盛り上がっていた。ちなみに富士急の静岡駅南口バス停は、駅から1ブロックほど離れたしずてつジャストライン「稲川町」バス停付近。空港~静岡駅間のみの利用不可などしずてつとの棲み分けを感じるが、期間運行の富士急ハイランド直行便は静岡駅北口BT発着しており、ちと気を使い過ぎなきらいも?

再び静岡ICから東名を東進。すると、日本平SA付近でまず工事渋滞。運転手氏からも御了承の程との案内が。清水ICの先で一旦流れるも、由比PA付近から再び渋滞に嵌る。結局富士ICまでノロノロ状態が続き、ようやく抜けたと思ったら、出た先の港大通りで工事車線規制によりまた渋滞…運転手氏もたまらず営業所に無線を入れる。
結局新富士駅には30分以上延着の15:45着。富士急サイトでも『道路状況や天候により運行ダイヤが大幅乱れ、目的地への到着が大幅に遅れる場合がございます。特に、新富士駅で新幹線に乗り継がれるお客さまにつきましては、十分ご注意ください。時間に余裕を持ってのご利用をよろしくお願いいたします』との注意書きが入れられているが、このあたりはなかなか難しい…というか、空港~新富士新幹線乗換ニーズって?とも思うが。とはいえ、ここで当方含め4人が降りた。ここから4人が乗車、PASMOも対応開始となった。

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新富士到着後、空港から乗車の女性がたまらずトイレを申告、駅に向かっていました…そう、トイレなし車両で途中休憩なし、全区間乗車で約4時間ではちとしんどいのでは? 運転手氏もさすがに一旦降りて背伸びをしていました。対ハイランドニーズでは子供の利用もあるでしょうし、特に渋滞遅延時には停留所時間調整もなくなってしまうので、せめてトイレつき車両をと感じました。
あくまで対富士五湖観光アクセスがメインであり、静岡駅経由のロスからして富士地区からの空港アクセスには使い辛い印象を受けました。富士急サイドとしても試行的要素が強いものとは思います。とはいっても「富士山静岡空港」ですから、遠景だけでなく富士山へのアクセスがあるほうが名折れにならない気がするのですが…。

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新富士駅撮■
当初計画時には、富士宮まで足を伸ばしてやきそばでも…とも思っていたが、結果的に新富士乗換にしておいて良かった。
定刻通りなら、富士川を渡る新幹線でも撮ってみようかと考えていた。ちょうど6月から、新富士駅観光案内所でレンタサイクル無料貸出が開始されていたのでそれを使えばと思っていたのだが、結局取り止めることとした。
その理由は…まもなく「のぞみ28号」通過時間のため。そう、来年3月までの撤退を前に、今年11月にはついに1往復となってしまうこととなった東海道新幹線500系を狙うもの。 500
新富士駅は通過線との間に架線柱が入ってしまう構造、さらに最高速度での通過、しかも逆光と、ド素人にはハードルが高かったものの、それなりにらしい写真が取れたかなと。自己満足の世界でしかないのは承知。
小1時間ほど時間を潰したため、丁度こだま発着シーンを上下線とも各2度見ることとなったが、16時台ながらそれぞれ300人規模での乗降があった。富士駅方面との路線バスもそこそこ乗る印象で、DMV計画が出てくるのも判らないではないが…で止めておく。
 

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  • photo:富士~羽田線
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    東名沼津ICバス停
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    第二東名は「無料開通」になる?
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    保土ヶ谷BPでしばし雁行
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    ベイブリッジを見上げて
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    11時間半の長旅完結!

第4走-新富士駅→羽田空港:京浜急行バス 富士・沼津線

いよいよのアンカーは2008/12に運行開始した、富士・沼津-横浜・羽田線。羽田空港アクセスバスでは甲府・竜王線に次ぐ西端路線となります。富士~成田空港線は2003/12に運行開始しており、ちと遅い開業との印象も。成田線が沼津駅・東名裾野・御殿場IC経由なのに対し、羽田線は富士宮駅・ロゼシアター・沼津IC経由と経路が異なるのも興味深いです。
ちなみに静岡~成田空港線は2008/09にしずてつジャストライン&京成で運行開始も、今年4月に京成が撤退し1往復に。富士~成田線も今年10月から6往復が4往復に減便されるなど、景気後退や静岡空港開港絡みなのか、動きが出ています。

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そうなると静岡~羽田空港線はどうか…と思うのですが、実は静岡航空サービスという会社が「日本平エクスプレス」なるツアーバスで2005/12~2006/05まで羽田・東京駅・TDR・成田方面に催行していたものの、かなり厳しかったようで…社長さんがブログで経緯を残していまして、いろいろ着地を変えるなど努力の程は見えるのですがこれでは路線化はなかなか難しそう。

話を戻して、富士~羽田線は羽田行のみ乗車券発売による座席指定制となっており、発車オ~ライネットで事前予約しておきましたが、コンビニ発券には非対応。富士山静岡空港からの到着時に新富士駅前の案内所で発券してもらいましたが、たまたま1時間以上間があったことから「ホントに羽田行きでいいの?」と窓口のオバちゃんに念を押されてしまったのでした。

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駅撮りを切り上げた後、新富士駅前はまだまだ店舗が少なく、駅南側へ少し行ったサンクスで飲料補給。先程富士山静岡空港からの便で着いたのりばでしばし待機していると、シャッターを下ろした案内所のオバちゃんが帰っていった。
定刻通り京急車が到着、見慣れたカラーに東京を感じる。先乗で男女各1人。次のロゼシアターで母親の見送りを受けた若い男性1人が乗車し、当方含めて予約組が揃う。
富士ICから東名に入り、7月に伊豆縦貫道直結によりかなり複雑な構造となった沼津ICでいったん降りて、ロータリー完備の沼津ICバス停を経由…も乗車なしで、結果乗客4人で確定となる。ちなみにバス停は東名ハイウェイバスのそれとは異なるところになっているのがどうなのか、という感じ。

徐々に夜の帳が下りてくる中、バスはなかなかアグレッシブな走りを見せる。一気に峠を駆け下りれば相模平野。ぐんと交通量が増える厚木ICから先も、巧みな車線取りで小気味良い。
東名横浜ICから保土ヶ谷BPに入ると、前に更にアグレッシブな羽田空港行京急車が入り込んできてしばし雁行。行き交う空港連絡バスには各車多数の乗客が。首都高狩場線から横羽線に入り、みなとみらいランプで降りればもう横浜のど真ん中。結局ほぼ定刻で横浜駅東口に到着となり、3人が降車。予想していたがラストスパートは貸切となった。
運転手氏から降車希望の確認を受け、2TB直行となる。YCATからは今年2月から直ぐに横浜駅東口ランプで首都高入りとなっているが、実体験ははじめて。感覚的にだいぶ違う。
あとはもう通りなれた道、1TBに寄らなかった分、定刻より若干早着の19:30過ぎに無事羽田空港到着となったのである。

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セントレアからビッグバードまで、途中適宜オプションを交えつつの名東間酔狂移動となりましたが、個人的にはなかなか楽しめました。
ちなみにお気づきの通り、逆コースは成立しません。また、最速ならセントレア09:15発→富士山静岡空港12:15着の便となります。なお、その遠鉄e-wingは10/19に減量改正となり、セントレア始発便は統合の上繰り下がり、セントレア発の富士山静岡空港行直通便はなくなることに。ただし空港間直通の看板?維持のためか、逆直通便が1本誕生します。

オプションを除く“一気通貫”で、〆て運賃8400円也…貴方なら、高いと見ますか?それとも安いと見ますか?

エピローグに代えて

■ピンチかチャンスか-FDA

富士山静岡空港アクセスバスについては中程でまとめたので、最後に静岡空港発着便について。
これまで日本国内の地域航空会社が夢破れてゆく姿を見てきた中、鈴与単独出資による純民間企業としてFDAが設立され、しかも新機材にて就航にまでこぎつけたのは、改めて敬服に値しようかと。もともと静岡エアコミュータが傘下にあり、ある程度のノウハウがあったとはいえ、定期航空便参入までには相当の苦労があったことでしょう…とはいえ、本当の苦しみはここから始まることにもなるのですが。

さて、早くもJAL撤退云々で喧しい現状ですが、FDAにとっては思わぬチャンスにもなろうかと。もともと新千歳・福岡就航を前提としていたところ、JAL・ANA就航によりバッティングを避けて小松・熊本・鹿児島就航に切替えた経緯があります。
65%確保を目標に掲げた中、6月~8月の搭乗率は鹿児島線が60.9%と甘めに見て合格ギリギリ、日2往復の小松線が48.8%、熊本線が更に低い47.0%となかなか苦しい状況。JALは新千歳線で89.4%、福岡線は3往復で63.7%となっており、基本的にMD90使用ですから座席約半分のER170ならばとも。

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とはいえ、既に3機目が来年4月就航予定という状況ではあるものの、現行の2機体制では運用がかなりキツいことにもなり、小松・熊本線を切ってまで…という話になるのかとなってしまいます。
FDAは就航当初、3機目投入後に富山、松山、仙台への新規路線を模索していましたが、JAL撤退報道を受け福岡線の代替用意ありとの狼煙を上げています。新千歳線は代替しないとのことなので、恐らく熊本線と小松線1往復程度を差し出す覚悟でということなのかもしれません。無論搭乗率保証問題から福岡線も1往復削減ということになるやもしれませんが。

ANAはどう動くでしょうか。新千歳・那覇各1往復と手堅く就航し、それぞれ75.6%、84.9%という数字を残しています。JALの動向次第で、新千歳線を中心にどのように組み立ててくるかが注目されますが、機材大型化まではなかなか難しいでしょうかね。

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■先輩なき「最後の地方空港」

「最後の地方空港」は、対羽田路線なしという大きな十字架を背負っての離陸となったにしては、うまく飛び立ってはみせたのではないかと個人的には思います。勿論、何度も繰り返すようで恐縮ながら、難題山積の状況は変わらないどころか更に増すばかりという状況に。なにより対羽田路線がないことで、規模が見合う“先輩”がないだけに、手探り状態が続くものと思われます。
新知事のリーダーシップ、前知事の責任問題だけでは解決し得ない、五里霧中としても過言ではなかろうかと。それを過去のツケと見るのか未来への投資と見るのか…現代日本の抱える課題の縮図にも思われてなりませんが、それゆえFDAの存在が今後の鍵を握るものと考えます。

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それは夢物語へ…

投稿者---551planning(2010/03/08(Mon) 08:28)

いくら酔狂でも、やったモン勝ち?ということでしょうか…。

03/31限りで富士山静岡空港でトーマスバスを見ることはできなくなることになります…「富士山」静岡空港から富士山方面の直通ルートがなくなるわけです。
当方乗車時もそうでしたが、1往復とは云えどさすがに維持するだけの乗車はなかったのが実情。さらにFDAが頑張るとはいえ、JALの事実上撤退では、先行き不透明といわざるを得ないでしょう。

さすがにもう一度、は無理かな…。


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