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    京浜急行バス路線図 当然大新東バス路線は未記入…
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    「大新東バスシステム」とは誇らしげ
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    イメキャラのゴクミが微笑むラッピング車も
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    「コートダジュール・コンフォート」の街づくり…
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大新東

乗合バス事業「自由化」から2年-横浜南部新規参入路線バスを見に行く

本木雅弘、飯島直子、米倉涼子、佐藤浩一、賀来千香子、後藤久美子、三國連太郎、松雪泰子、浅野ゆう子、ジャンレノ…
何やら映画か大作ドラマのキャスティングのよう?(どんなストーリーだ!)ですが、昨今の首都圏新築マンションのイメージキャラクターを務めた芸能人を羅列してみました。アクティブな女優、ダンディな俳優が好まれる傾向にあるようですが、それにしても錦糸町の駅でジャンレノのポスターがペタペタ貼られているのを見るにつけ、「都心回帰」の何たるやを思わずにはいられなかったりする、昔日そこらを学び舎としていた当方なのでした…(高校が最寄り駅だった…念のため記しておきます)。

さて、趣を異にした書き出しになりましたが、GWは皆様如何お過ごしでしたでしょうか。すでに報告の御投稿も頂いておりますが、全般的に天候が思わしくなかったものの、カレンダーの並びも良かったことからいろいろと満喫された事と思います。当方はというとちょこちょこ出歩く程度ではありましたが、大新東週末の都市再生オフや圏央道実地見分といろいろ得るものがありました。そんな中でみどりの日に出掛けた話から。
久々の赤い電車に揺られて着いたのは横浜市の南部、金沢文庫。橋上駅舎はエキナカビジネスの流行を先取った感じでファーストフード系を中心に店がひしめき、かつ以前よりも賑々しくなった感じがしましたが、人の出入りも旺盛です。西側に下りてバスロータリーへ。陸橋下に折返スペースを持つ、京浜急行バスの拠点のひとつですが、以前は大型車が坂道を登って行く印象を持っていたところ、小型のリエッセが増えていることが目に付きましたね。ところで今日のお目当ての路線のポールはどこかな…。

最近でこそ景気も回復傾向で分譲マンションの売れ行きも好調とのことですが、長らく供給が間断なく続いており、数年前にはかなりだぶついていた印象すらありました。その中で2002年の初めに発表されたのが、金沢八景の丘を切り開く「首都圏最大級プロジェクト」なる呼称も誇らしい1800戸超のマンション開発。デベロッパーは新興ながら急成長中の日本綜合地所で、「レイディアントシティ横濱ル・グランブルー」として昨年にはCMをはじめ積極的に宣伝が打たれていましたが、この春から先行入居が始まったのに併せ、住民の足として新規バス路線が開業することとなったのですが、その事業者はというと、かの大新東が遂に満を持して新規参入してきたのです。
大新東といえば、公用車などの運行管理システムを主体に、各種サービス業のアウトソージングや「日光江戸村」に代表されるテーマパークなど多角的展開を見せる中で、「走る演劇バス」や自治体バス・コミュニティバスの受託など、バス事業への関心を強く見せていたことは【検証:】でも折々触れていましたが、ここでの登場は意外な感じがしました…というのも、かの地は先に触れたとおり“京急王国”ともいうべきところ、どうやらいろいろあった結果にデベロッパー側が大新東に依頼した…といったコトを風の便りに聞いていたりします(ちなみにデベロッパーの本社所在地を見てみると…)が、このあたりはなんともなところ。もっとも、デベロッパー開発によるバス事業としては千葉の船橋バスや神戸の(旧)神鉄輸送サービスといった例もありますし、それが珍しいというわけではないのですが、ともあれ、勢いのいいタッグによる新規参入路線とあって、その実状を見にやってきたというわけであります。

ロータリー近辺では「レイディ」のほかにもスーツ姿の“プラカードマン”がちらほら。京急系は案内センターの小屋まで出しているなど、旺盛な開発状況が伺えますが、その「レイディ」の係員にバス停を確認します。なお御興味ある方は現地販売センターまでタクシー代負担がありますよ…当方もそう云われましたが丁重にお断りして指し示された方向へ。陸橋北側の道を入り込んで100mほど進んだローソン前にお目当てのバス停がありました。なるほど、しっかり八分られています。
時刻表を見ると、ラッシュ時15分間隔、日中も概ね30分間隔となっていますが、1時間ほど空く時間帯もあり、夜間はちと少ない気もしますが、最終00:04発は立派でしょう。で、乗車までちと時間があるのでローソンで一息入れます…こう考えると便利な場所かもしれません。大新東
と、バス停に列が出来はじめました。まもなく出発時間、というときにラッピングバスながら“グランブルー”が鮮やか、さらに“ゴクミ”(古い!かな)が微笑むエルガミオが陸橋側からやってきて、買物の若い母子連れなど10人ほどの乗客を下ろしてほぼ同数を乗せて直ぐ出発です。車内も新車の香りが残るかのようで、余計な広告もないすっきりしたものです。
停留所は全部で6箇所。駅前のほか、「レイディ」内に4箇所と、敷地入口の白百合幼稚園前となり、進む道すがらの京急バス停は通過です。対向の京急車とも「離合の挨拶」はなし…あ、これは原則廃されたんですっけ(まだ各地で見かけるが…)。

大新東
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釜利谷交差点で先の陸橋につながる笹下釜利谷道路に一旦出てから南下、この周辺は宅地やマンション開発が早くから進んでいた地域ですが、そうてつローゼンを越えて道が細くなりかけてきたところで「レイディ」の大きな看板のたもとを左折、立派な「八景の杜トンネル」を潜り抜ければ「レイディ」敷地内となりますが、そこは「ヨーロッパの街並み」でした…。その名も「カルティエ4」バス停から同「2」「3」と進んで「5」で終点。同乗客もほぼここまで乗り通すところを見ると見学組のようですが、「5」の周辺は建築途上でいささかゴミゴミしており、一同戸惑い気味で辺りを見回します。
さて、「レイディ」は八景の西方東向き斜面に井型の道路配置に中央部の「レイディアンドパーク」を中心として11のマンション棟を配置、メインルートとなるトンネル部から「ヒルサイド」「パークサイド」「シーサイド」「ユーロヴィラ」の4ゾーンに各種コミュニティスペースが配されていますが、中心部の花が咲き誇る公園からクリームベースの明るい建物に至るまで総てが「コートダジュール・コンフォート」の街づくりだそうで。パームツリーや裸婦像といったモニュメントはちと目が馴れるまではバブリーというか逆に安っぽいという気もしなくはなかったですが…。
現在は公園周りの棟が入居済みで、若い親子連れがのんびりと日向ぼっこしている様は微笑ましいと同時に出来立てでありながら街の優しさ、安心感を感じさせてくれ、コンセプトのターゲット層が合致している証左とも云えましょうか。ただ「タウンセキュリティ」と称して域内に100台以上もの防犯カメラを配するなどの総合的な保安システムは、特にスーパー等の中規模以上のショッピングゾーンが予定されていないことを含めて地理的にも流入を拒む隔絶要素としてあり、住民主体の「フレンドリークラブ」なるゆるやかな連帯組織醸成というソフト的対応での対処を標榜していますが、ちょっと気になるところではあります。ただそのことによって一方で域外と直結する公共系機関の必要性にもつながる事を思えば運営事業者にとっては望ましいのかもしれません。

ところで、実は海手を望めば、「別の興味」が湧いて来ます…地理的にピンとこられた方もいらっしゃるでしょうが、実は東急車輛製造の工場を見下ろすロケーションでして、まぁ実際のところは新車なぞが拝めたわけではありませんでしたが、大新東広い敷地のほぼ全景が望めるものでありました…と、丘の手前に「レイディ」の案内センターがあり、バスも休んでいました。エルガミオが4台とエアロミディME2台の陣容なんですね。ちなみにナンバーも「横浜200 あ・・・1」から「6」までと綺麗であります。大新東サイトにも入居状況に応じて増便をとしており、計画規模から云っても将来的には高頻度運行となる可能性も十分に感じさせてくれるものでありました。
なお、公園横のモールの一角には「大新東バスレイディアンドシティ営業所」があり、定期券等の発券業務を行うようでした(日祭日定休)。事務所には「ニャンまげ」ポスターがしっかり張られていましたよ。

トンネルを潜り抜けて敷地外へ出ます。白百合幼稚園前は京急バス停もありますが、これがまた「微妙な距離感」でございました…と、駅行がやってきたので大看板を前にパチリ。乗り込むとまた母子連れを中心に20名ほどの乗りようでした。先に記したとおりではありますが、文庫駅前を中心に中規模ストアーも点在していますので、日用品購入+片道170円は許容範囲内ということになりましょうか。
こんどは笹下釜利谷道路を真っ直ぐ東進、陸橋脇をすり抜けロータリー前に躍り出るもののさっと左折して先程のローソン前へ。間に信号もあり朝時などは嫌がられそうな距離でもあります…。


大新東

まぁ京急側としては特段の意識はないものと思われますし、大新東側としても「レイディ」の住民に絞ったサービスとの割り切りのもとで参入しているでしょうから、あるようでないような棲み分けの状態で推移してゆくものと思われますが、ロケーション的に横横や湾岸線といったところが視野に入ってくるようになると、横浜MM地区あるいは東京方面へのダイレクトアクセス…なんてな「瓢箪から駒」的な話も無くはなかろうかと思ってしまうのは飛躍に過ぎるでしょうか。そういえば仙台でも団地直結バスが新規参入(愛子観光バス)で実現したようですし。
ちと気になったのは、敷地内から東急車輛と横浜市立大の間に抜ける道が整備されていること。門で塞がれていましたが、あそこがある程度フリーになれば金沢八景の駅まで徒歩圏内になるものと思われるだけに、特に朝時のバス移動との時間的天秤で忌避される可能性すらと取り越し苦労をしてしまいますが如何なものでしょうか。尤も文庫は増結駅でもありますのでトータルでの利便性でアドバンテージを有しているのではありますが…。


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