| 【検証:】特別リポート |
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【検証:近未来交通地図】特別リポートNo.025 【2001・夏・バスレポ2】 進展する栃木の高速バス事情 ![]() (01/07/13〜14) 下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。 当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。 |
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首都圏高速バスを軸に積極的に展開しているJRバス関東。2001年に入って新設されたのは、塩原温泉(もみじ号 1/10…会員バスの定期化)、新宿−名古屋(中央ライナー 3/20)、高遠・伊那里(南アルプス号)、常陸大宮(4/1)と江戸川台、宇都宮(7/11)と6路線(うち首都圏内4路線)になっている。常磐新線(つくばエクスプレス)の開業が見えてきたことで、ドル箱であるつくば線「後」を考える必要が今後次第に高まってくる分、また来年の規制緩和による新規参入への対応をも見越しての積極展開といえよう。
| 栃木県を発着する高速バス路線 | ||||
| 運行区間 | 運行会社 | 愛称 | 運行本数 | 運行開始 |
| 宇都宮・栃木=京都・大阪 | 関東自動車・近鉄バス | とちの木号 | 夜行1往復 | 1995.07.21〜 |
| 宇都宮=成田空港 | 関東自動車・千葉交通 | マロニエ号 | 10往復 | |
| 桐生・足利・佐野=成田空港 | 関東自動車・千葉交通 | サルビア号 | 4往復 | |
| 塩原温泉・西那須野駅=新宿 | JRバス関東 | もみじ号 | 4往復 | 2000.04.28〜 |
| 宇都宮・鹿沼=羽田空港 | 関東自動車・東京空港交通 | マロニエ羽田号 | 6往復 | 2000.12.08〜 |
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茂木・益子・真岡=東京方面
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東野交通 | 1往復 | 2001.03.16〜 | |
| 宇都宮・鹿沼=新宿 | 関東自動車・JRバス関東 | マロニエ新宿号 | 10往復 | 2001.07.11〜 |
| かつてあった高速バス路線 | ||||
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東武鉄道・関東バス | 4往復 | 1995.07.16〜1998.02.28 | |
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東野交通 | 羽田行1便 | 2000.08.16〜2000.12.31 | |
JRバス関東の展開により2路線が増えた栃木県内の高速バス事情が変わりつつある。成田空港リムジンバスが順調に成長、ゲリラ的に開設した羽田路線は挫折したものの、新たに高速バス路線を仕掛ける東野交通の動向も気に掛かる。そして地元大手の関東自動車の次の手は何処になるのか…。
今回は新設された新宿=宇都宮線と、好調により増便なった羽田空港線を試乗、その動向を探ってみることとした。
北関東地域に見る羽田アクセスバスの新様態 012.html
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新宿=鹿沼・宇都宮線(マロニエ新宿号) HighwayBus Data
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21:45 JR新宿駅新南口ハイウエイバスのりば
7/13(金)、眠らない街・新宿の21時半はまだ宵の口といった感じ、何処も彼処も人で溢れている。その中で多少は人通りが少ないであろうというのが新南口。埼京線と中央本線優等列車ホームとしか結ばれていないためなのだが、甲州街道陸橋改修にあわせて一大交通ターミナルに変貌する計画となっており、5年10年後はここもまた人いきれに蒸すことになるのだろうか…。
新南口1Fがハイウエイバスのりば。チケット売り場から狭い通路を奥に入れば、その改修工事の資材置き場の一角となってしまった待合所、多くの人がじっとバスを待っていた。「待合所」といっても雨がしのげるというだけのスペースで、風も吹かない蒸し暑い場所…東京駅八重洲南口BTとさほど違わぬ「環境」にある。お世辞にも綺麗といえない中央道高速BTの待合所が天国のように見えてしまうほどだ。昨今新宿発着の昼行便が急に増えたが、この時間となるとあとは宇都宮行き最終のみ。待ち人のラフな格好、荷物を見ると宇都宮行きもそこそこ人が乗るのかもしれないという「期待と不安」が過ぎる…。そんななか、福島・高遠・仙台・TDLからの便が続々と到着、各便10名以上の乗りを見せており、特にTDL便は2台続行!親子連れが目立った。蛇足ながらTDL便は今春ダイヤ改正が行われており、新宿発が午前中、TDLが午後とはっきり分かれてしまった…舞浜地区からの対新宿「お買い物利用」の穴路線と地元で密かな支持を受けていただけに、残念な改正ではあった。
と、「ニュードリーム大阪1号」が2台で入線、乗車開始の放送が流れると、待合所の人がどっと動いた。旺盛な需要に納得するも、宇都宮線は案外少ないのでは…?という気もしてきたのだった。
22:30 新宿駅発
23:10 東京駅発「ニュードリーム」が満席で発車、いったん落ち着いた待合所だったが、また次第に人が増えてきた。
発車10分前入線となっている新宿新南口BTだが、お目当ての宇都宮線はなかなか現れず…新南口周辺の道路事情のため、こうした遅れがまま発生しているようだ。結局バスが現れたのは5分前…しかも2台組には驚いた。早速乗り込むと「金曜だからね…2台出したんだけど」と気さくな運転手氏。そのあとの道中、話が弾むこととなった。結局乗車は…4名。
「こんなもんですよ、上りも1ケタだからね。上りなんかは(渋滞で)3時間は見てなくちゃ。電車のほうが速くて安いんじゃ難しいかなぁ」
(※中電で約2時間強 \1,890)
通常はすぐ首都高入りであるが、最終便のみ東京駅経由となる。新宿御苑トンネルを抜け、四谷から半蔵門へ。新宿発車時に東京駅から来る「ニュードリーム堺号」が遅れる旨の放送がされていたが、四谷あたりで引っかかっていた…。実は新宿―東京間も高速バスが増え、新宿通りや靖国通り(上野→新宿)はちょっとした高速バス銀座に。だったら四谷や神保町あたりで客扱いしても面白いのでは?皇居の堀をぐるっと周り、東京駅へ…深夜の都会もタクシーが溢れてライトが眩しい。
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本文中、新宿発便はすぐ首都高入りする旨記載しておりますが、正しくは一般道を経由し鹿浜橋ランプから首都高川口線に入る(すなわち、上下両ルートともほぼ同じである)との御指摘を受けました (平岡様、有難うございます)。 左の写真は、当方が柳田車庫のバスポールに掲出されていた路線図を撮影していたもので(拡大処理済)、ちょうど光が当たってしまって分かりづらいのですが、新宿駅新南口から鹿浜橋ランプまで矢印が延びております。正しい経路は下記の通りです。
新宿駅新南口→明治通り→R122(北本通り)→環七→鹿浜橋ランプ というわけで、結果的に当方のあやふやな認識から誤った情報を記載しておりました。御覧の皆様をはじめ、関係者各位にこの場を借りてお詫びし、訂正させて頂きます。 |
「すんなり入れるかなぁ…この時間が大変なんですよ」
繁忙期には運行台数が増える夜行便とつくば・鹿島線終車狙いの利用者増で八重洲南口は人車ともに大混雑!! 夜行便の発車が手狭なせいで進まずにベタ遅れ、さらには23:00の終車便に乗れなかったつくば便待ち客が200名以上に達しており、続行便を待っているという状況らしい。隣の都営バスのりばはすでにひっそりとしており、夜間帯だけでも開放できないものなのだろうか…なんとかのりばに割り込んだ我が宇都宮線、乗車は…1名だった。
運転手氏から改めて放送が入り、東京駅を無事定刻発車。「鹿沼ICまで車内灯を暗くしますね」とは嬉しいサービス。貸切車を転用したようなスーパーハイデッカーで、座席も深く倒れ、気分は夜行バスの体。トイレもついており、くつろげることを考えればお値打ちではないかと思うが…。
扇大橋付近で大阪・USJ行「とちの木号」関東自動車便と離合。東北道浦和料金所を0時前に抜け、同時発車(のはず)の盛岡行き岩手県交通便に抜かれながらも、そこそこのスピードで東北道を北上して行く。ついうとうととして、気づけば鹿沼ICを降りていた。
車内灯が再び灯され、最終コースへ。乗車時に降車場所を確認しているので直行でJR宇都宮駅へ若干の早着、ここで出張帰り風の3名が下車。さらに宇都宮大学工学部正門前で1名が下車した。
「これで今日は終わりです。まだ楽なほうですよ…どうぞまたご利用下さい!」
運転手氏の声に押されて柳田車庫終点で下車。バスはほっとした表情の運転手氏の手さばきで軽やかに走り去って行った…。
01:02 JR宇都宮駅着/01:15 柳田車庫着
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宇都宮市街の外れ、鬼怒川のそばにある柳田車庫。広大な敷地の半分がマロニエ号駐車場(210台駐車可)となっており、実際クルマで埋め尽くされていた。1日\200、事前にJR宇都宮駅前の事務所で駐車券の購入が必要となっている。ダッシュボードに判り易く券を提示しておけばいい仕組みで、現地の管理はフリー。気軽さの反面、夜間の管理もなく安全面もある種自己責任というところ。 バスは広々とした敷地の中で塀の端に肩身狭そうに固められて休んでいた。市内コミュニティバス「みやバス」もお休み中。今夏より路線を増やしており、塗装も2種類となっていた。今後の活躍にも注目したい。 |
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関東自動車柳田車庫 02:45
ひっそりと静まり返った柳田車庫。しかしこの時間からクルマが1台2台と現れ始めた。雨が凌げる野天の待合所があるが、羽虫が集まっており心地いい場所とはいえない。壁に貼られたトイレ情報も「常時使用可」との告知がある方向はバス整備場の一角らしく、ひっそりとした夜間にはちと辛そう。車庫の敷地を出ればコンビニがあるのでうまく絡められないものだろうか…と勝手なことを思ってみたりする。なお、昼間は周辺にドライブイン的な飲食店があるようだが夜間はコンビニのみ営業、失礼を承知で言えば「何もない」ところでございます…。
柳田車庫発 03:05
JR宇都宮駅西口発 03:20しばしそれぞれのクルマ内でくつろいでいた人たちがバス停前に集まって10人ほどとなった。「お早う」と挨拶を交わしているグループも。3時過ぎにバスが到着し、最終的に14名が乗車して発車となった。なお、宇都宮発便に関しては前日までの予約が原則となっているが、当方も電話予約をしたものの宇都宮地区以外でのチケット発売はしていない由。運転手に伝えると「駅でポーターさんから買って下さい」と。その他の乗客はちゃんとチケットを用意しているところから飛び込み客は少なさそう…。
JR宇都宮駅西口で運賃をポーター氏に支払。「ポーター」とは駅前パーキングの管理者のことらしい。ここで柳田車庫駐車券をも受付となる由。その他2名が乗車、うち1名が飛び乗り客だった。そのあと東武宇都宮駅前で4名が乗車、結果20名の乗りとなった。2時間半前に来た道を戻る行程。7/11の改正で増えた鹿沼IC手前の停留所は陸橋そばの中途半端な位置にあり、わかりづらそう…かつての東野便ではIC入り口手前のGS付近で乗車させており、深夜帯の場合は差し支えないだろうからこちらのほうがいい気がする。なお、乗車無しだった。
「本日も関東バスを御利用頂きまして誠に有難うございます」…改めて車内に案内放送がなされ、03:41に鹿沼ICから東北道入り。蛇足だが、東京都中野・杉並区を拠点とする「関東バス株式会社」とは全くの別会社ですので念のため。
東北道浦和料金所 04:39
羽田空港出発ロビー前着 05:21そろそろ空が白み始めるころ、東北道は対向車線はトラック便を中心にそこそこの交通量だが、上り車線は至って静か。時折先を急ぐ車が横を走り去って行く。何時しか利根川を渡り、1時間弱で浦和料金所へ。羽虫がぶつかって体液などで汚れたフロントガラスが興醒めだが、それだけ頑張って走ってくれているのだ…。
車内に朝の日差しが差し込み始めるころ、バスは首都高川口線を荒川沿いを南下、日中の渋滞ポイントである堀切〜小菅間も難なく通過、若干交通量が増えつつある中央環状線も軽やかに進む。
葛西JCTから湾岸線へ。最終コースは早朝にも関わらずさすがの交通量であるが、滞るほどではなく、羽田空港も程ない距離だ。結局空港着は所定より20分程早着。念のために渋滞分も織り込んでいるのだろうが、東野便とほぼ同じ時間経過、ともあれ予定時間より速くつくほうが乗客にとってはありがたかろう…仮眠を取った乗客らが楽しいフライトを思いつつ軽やかな足取りでバスを降りてゆく。折しも桐生からと思しきNCB便も到着、こちらも20名弱の乗りだった。
始発便の搭乗手続きは05:30から。出発ロビーには日本各地へと向かおうとしている利用者の姿が増え始めていた。
LimousineBus Data 羽田空港=鹿沼・宇都宮線(マロニエ羽田号) |
今回の改正で1往復増えて6往復となった羽田空港線。特に宇都宮始発で3時台に1本、4時台に2本、5時台に1本となったことは需要の旺盛さを物語る。さらに成田空港行きが10往復というのも驚かされる。
一方新宿線は開業したばかりとはいえ、苦戦しそうだ。運転手氏の指摘通り、在来線でも掛かって2時間半の距離、在来線車両が新車投入でロングシート車両と居住性が低下するとはいえ、バスは快適でも時間が読めないとなると、東京からの下り便の利便性のアピールがまずはポイントとなろう。現在柳田車庫のみのP&Rも、鹿沼IC付近での実施による沿線勢圏の拡大策も必要ではないか。
新宿線の動向如何では、栃木や佐野、あるいは真岡方面への路線拡充も考えられなくない。あるいは北関東道の進展も要因のひとつとなりうる話題といえる。実際東野交通が魅力的な路線を運行しているが、これまた1往復と及び腰なのかゲリラ戦術の一環なのか…東京側事業者との折り合いがつかず涙を呑んだとされる羽田線の轍を踏まないとしているのだろうか、それにしても今回も1社単独、(営業エリアの那須方面含め)JRバス関東と組めば手っ取り早い気もしなくはないが…。
新宿線でいえば、定時性が大きな問題となっているのだろうが、明るい話題とすれば首都高中央環状線(王子線)が数年内に開通見通しであり、川口線の渋滞緩和と池袋までの高速ルートの確保が実現することになる。現上り便は東領家ランプで降りて鹿浜橋経由で王子駅へと向かっているのだが、下道でかなりの時間を食っているという。裏を返せばこうした道路事情の改善を見越して新宿発着が増えているということがあるのだが、現実の利便性を云えば問題であり、ここは無理に池袋を経由せずとも上野経由とするのはどうか。在来線との差別化を図るとしても、現実には中電が池袋・新宿まで直通しているのだから重要なポイントとは言い切れないのではないだろうか。
常磐道高速バスネットワークが深化する茨城県、NCBを核として高速バス路線網が形成されつつある群馬県、そして今後の進展が注目される栃木県…他地域との交流において「東京」を拠り所とする北関東3県だが、今後は県・地域としての主体性が求められてくることになろう。栃木ではいち早く開設されていた対近畿圏夜行バスが群馬・茨城両県でも相次いで開設された。それぞれの交通体系のあり方をも相互研究してゆけば、新たな方向性が見えてくるやも知れない…高速バスはその大きな一助になりうる可能性を秘めているといえよう。
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2004.11.14 Update |
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