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【検証:近未来交通地図】特別リポートNo.016
満2歳…エアポート快特の現実を見る
(2000/11/18)

羽田空港地図成田空港
下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
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 京浜急行電鉄空港線延伸による羽田空港駅開業から2周年。それまで東京モノレールが一手に引き受けて来た対都心鉄道アクセスは、しばし両社の「対決」として取り上げられていることからも分かるように、着実に変化しつつある。その流れは、当リポートで積極的に取り上げている空港直行バスの拡充というカタチでも見て取れるといえよう。

 その中にあって、空港延伸の「象徴」的存在であった列車の存在が改めて気になるトコロ…満2歳を迎えた成羽連絡特急=エアポート快特と、「ライバル視」される東京空港交通のリムジンバスを乗り継ぎ、現実と今後を考えてみることとした。

成田空港駅成田空港駅 11:20 京成成田空港駅

 土曜日昼前の成田空港駅。列車到着時こそ活気があるが、飛行機到着の狭間の時間帯、すぐにホームはひっそりとなった。右写真にもある通り、成田空港駅では「パスネット」カードが使用可能。積極的に宣伝していると思いきや…ほとんど掲示を見ない。逆に都営地下鉄および羽田空港までの切符は「エアポート割引」運賃が適用されるのだが、パスネットを使用するとこれが適用されないという注意書きがなされていた。確かに対都心でパスカード乗り継ぎを考えた場合にまだまだその範囲は狭いといえるけれども、営団や他私鉄とのタイアップで「エアポート割引」を進めていけばとも考えるのだが、機械上の対処が難しいのか…?なお、JRの改札は有人のみで、イオカードでも切符購入を要する(もっとも大半がN'EXなので窓口で購入しなければならないので…ということもあるが)。

 2年前、注目を浴びて登場した成羽連絡特急「エアポート快特」。実は当方、登場当日京急車両にて成田→羽田の同ルートを試乗している。房総鉄道MLに詳細を投稿しているが、そのときの模様と比べながら追いかけてみたい。なお前回は金曜日、成田空港(14:13)→羽田空港(15:58)というダイヤだった。
 今回もチョイスしたのは京急600形。すでに入線しているが、ダウンライトに照らされる「赤」が印象的である。2年前と同じく、「エアポート快特」ではなくて、「特急」表示。なお乗車編成は608編成、結果的に少数派に留まっている「ツイングル」車両の最終編成で、特徴のオールクロスシート座席の配置が異なっている(従前は扉間2ボックスだったのが、1ボックス+1方シートとなり、その分補助椅子が増設されている)。前回は勇んで先頭車両でかぶリついたものだが、今回は最後尾の1方シートに陣取る事とした。

空港第2ビル駅 11:33 成田空港発
11:35 空港第2ビル発

 スカイライナーが先発し、こちらは13分発。なんとN'EXと同発。加速はさすが京急車、しかしさほどスピードを出さないので外回りでカーブがゆるいためかあっさり交わされて第2ビル。ここでは100人近くの乗車。「お早くお乗り下さい」との放送もあるものの、アタッシュを抱えての乗車はやはり専用置場のあるスカイライナーやロングシートでスペースのある京成一般車が有利か。

 定刻に出発したが、目算で100人乗っているかどうか。1車両に10人いるかいないかの閑散とした出発である。空港第2ビルで多めに乗った感じだが、何故か下車客もいて、1車両正座席40席(補助座席24席)のうち半分埋まったかどうかである。…なお、慣れたものかどうかは分からないが、空港第2ビルでの乗車はスムーズだった。
 トンネルを抜けて東成田からの路線と合流、羽田9:55発のエア快1便と離合しホテルやゴルフ場の中を駆抜け、京成成田着…ここで4分の時間調整。前回乗車時も1分少々停まっており、空港内の短線区間が響く格好にもなっているとはいえ、「連絡列車」としては、と思う。もっともどれだけの人が「連絡列車」と認識しているか…むしろ京成線内では、種別表示が示すように一般特急の一部に組み込まれているがために、クロスシートの京急車の「弊害」も指摘されている。
 京成成田発車時点でボックスシートに2〜3人が掛けている状況が、停車駅ごとにどんどん乗客が増えてゆく。やはり扉付近で固まってしまいがちだが、ただ一方的ではなくて、例えば京成佐倉で乗ってきた通学生が勝田台で下車するなど、かなり流動的な乗降が見うけられるのが印象的…そして京成船橋。大量下車も意外と?そのまま乗っている人も目に付く。

京成成田車内 京成佐倉車内 勝田台車内 八千代台車内 京成船橋車内
11:46
京成成田発
11:55
京成佐倉発
12:04
勝田台発
12:08
八千代台発
12:20
京成船橋発

12:35 青砥着

 船橋・八幡・高砂と停まり青砥へ。上野方ホームには(改)3500形特急が停車中。本改正で押上線方面の「通勤特急」に変わり空港がらみの「特急」および「特急」に統一が図られましたが、「エアポート快特」接続とはいえ、上野方面特急も「」表示させる意味はあまり無いような気も…。

青砥 青砥  2年後…「特急」表示はそのままでした…。
 船橋発車後の写真と比べて頂ければ分かるように、埋まっていたボックスシートに空席が見られるように、ここでもかなりの下車、すなわち接続の上野行きに乗換える人が目立った。日中の対都営線方面を選択する人の少なさが改めて伺えるが、車内放送でもずっと青砥で接続の旨を強調しており、これも京成一般特急の中にある「異端児」としてよく指摘されることである。
 押上線内を淡々と走り、押上へ。ここから「エアポート快速特急」に変身する。押上ではメイン改札口が後側という事もあって発車直前の掛け込み乗車が目立ったが、ベルに煽られたのかどうか、浅草線内通過列車を選択したのが間違いだったのかは分からないが、浅草で結構下車、ホームに残る姿も多く見られた。
 浅草橋、人形町、東銀座…ホームには手持ち無沙汰に通過列車を見る視線が。浅草線内ではさほどの乗降を見せないが、これは停車駅が概ね中央部に改札口があるせいか。羽田利用客でリピーターなら最後尾車両が便利だと分かるはずなので…という意味も込めて乗車したのだが、正直期待外れである。
 大江戸線開通に合わせて停車駅昇格が決まった大門を通過し、三田では成田行きエア快と離合。現在成羽直通エア快4本中3本に京成車両が使用されており、エア快=京成一般車という印象も定着しつつある…?泉岳寺で先行の西馬込行きに接続、ここから「エアポート快特」に名称変更となる…京急では去年夏の大規模ダイヤ改正以後、それまでの「快速特急」から「快特」を正式名称としているが、都営線内では各種掲示を直すのが面倒なのかどうか、「エアポート快速特急」と呼称されている。ここにも中途半端さをつい感じてしまうのだが…。

青砥発
12:36
押上発
12:43
日本橋発
12:52
品川発
13:06
京急蒲田発
13:15
青砥車内 押上車内 日本橋車内 品川車内 京急蒲田車内

 レインボーロードもできて変貌著しい品川では大挙の列。といってもあとに雁行する「三崎口快特」を待つ人の群れでした。しかし快特2本続きは新幹線で言うところの「のぞみ」雁行に匹敵するようなもの(といっては言いすぎ?)。京成以上に線形が良いとはいえ、さすがの【いつもの走り】を見せてくれます。

 現在では後の「三崎口快特」が都営線始発に、またその快特との間には普通車が入っているのでさほどの混雑を見せない品川駅。改札口近くで乗降が目立ったようだが、最後尾車両までわざわざ来る人は少数派だった。
 ところで羽田行きエア快だが、泉岳寺発車後、必ずといって品川手前で突っかかる。そして鮫洲までノロノロ…先発の普通車が邪魔しているためで、「いつもの走り」は当分お預けとなってしまうのは残念だ。もっとも鮫洲を抜けると猛然と走り始めた事を付け加えておこうか。
京急蒲田京急蒲田  京急蒲田ホームには結構な乗客が待っていた。横浜方面からの利用客も着実に掴み始めている証拠か…よりはっきり分かるのは羽田発列車が京急蒲田に着いたときに横浜方面行き列車に乗換える利用者の多いこと、一度御覧あれ。ただこの列車の場合は空港線線内無停車ゆえに降りる姿も目立ち、車内は空席はあるもあえて座らないという感じでそこそこの立ち客を迎えてのラストとなった。
 成田から1時間50分弱、羽田空港では最後部となる出口へ300名近い乗客が集中、「パスネット利用者」か有人改札へ直行する姿も多く見うけられる。下車客がいなくなるとホームはひっそり。成田と違って明るいホームがやけに広く見える気がした。

13:22 羽田空港着

羽田空港駅

 京急羽田空港駅は順調に利用客が増加している。累計乗降人員は下記の通りである(データ出典:11/17付交通新聞記事)。
      1000万人突破…1999/08/11(267日)
      2000万人突破…2000/04/07(240日)
      3000万人突破…2000/11/08(215日)
 関東大手民鉄平均よりも早い年度に転落していた輸送人員減少も歯止めが掛かり、1997年度平均で99年度で100.4%(関東大手民鉄平均は97.9%)に。もはや京急の生命線となりつつある。

 何か式典でも…と思っていたが、改札口や空港内にも2周年の文字は見られず、むしろパスネット関連の掲示が目立つ…といってもまだ使用できない旨と「エアポート割引」非適用の注意書きが専らではあったが。年末の使用開始後の対応も気になるところだが…。なおスルッとKANSAI3dayチケットと南海と組んだ特別ルトランカードが窓口で販売されているのも「妙」ではある。

 普段と変わらない風景が、むしろこの駅が空港に溶け込んで久しい事を物語っているかもしれない。

羽田空港駅

羽田空港羽田空港 羽田空港7番バス乗り場発 13:50

 普段と変わり映えしない羽田空港駅探訪を早々に切り上げ、今度はリムジンバスで成田へ向かう。
 現在両空港間で羽田発36便、成田発46便が運行されている。便数の差は東京などでの1泊が考慮された数字かもしれないが、概ね羽田発便は20分間隔、成田発15分間隔と捉えると分かりやすいか。要はそれだけ頻発されている(ちなみに箱崎T-CAT〜成田間が概ね10分間隔)。

 ツアーデスクでチケットを購入、電車(¥1,560)の倍近い¥3,000也。東京空港交通は今年、それまでの乗り場売りを完全廃止、ツアーデスクおよび新設の自動券売機での発売に切り替えているが(京浜急行バスは自動販売機または車内運賃箱直接支払)、TDL線と成田線は便数が多い事もあって完全定員制を採るために以前からツアーデスク発売のみに限定しており、自動券売機での購入はできない。
 7番乗り場にはすでにトランクを手にした旅行者が行列をつくっていた。完全定員制はここにも由来しているのであろう、写真の通り発車直前にはトランクでいっぱいになった。ざっと30名以上が乗りこんで定刻発車、土曜午後の湾岸線は順調に流れているようである。

 大井料金所付近が若干渋滞していたものの、その後は至ってスムーズ。小春日和の天気の中、車内には弱く空調が効かされており、暖かな日差しもあいまって乗客もリラックスムード、一様に仮眠をとっているよう。鉄道のロング・クロス論ではないが、車内環境を考えればリムジンバスは「カンヅメ状態」とはいえそこそこにくつろげ、トイレも完備されている。トランクの置場を気にする事もなければ、各駅での乗降を気にする事もなく、両空港とも高層階になる出発ロビー直結と、ここまでくれば倍の運賃もサービス料といえそうだ。
 京葉道路と交差後も脚力は衰えず。対向車線にはオレンジラインの東空交を始め、京成・京急・千葉観光のリムジン便に加えて銚子・波崎方面からの千葉交通やJRバス関東、関鉄便が走り去ってゆく。ONライナーなどのカラフルな高速バスも見かけるなど、さすが日本でも有数の高速バス街道である。

成羽リムジン 成羽リムジン 成羽リムジン 14:10 首都高葛西JCT
14:23 東関東道習志野料金所
京葉道路分岐点(宮野木JCT) 14:28
東関東道成田JCT 14:46
成羽リムジン 成羽リムジン 成羽リムジン

 成田JCTからは新空港道。ホテルや民間駐車場など、空港独特の雰囲気に包まれる中、「検問に御協力を」の放送が入るとまもなくターミナルである。御存知のように成田空港へ入港の際にはどの手段でも検問チェックがあるので御注意を…これが「ナリタ」の歴史なのである。
 検問はパスポートチェックなど簡単に済み、全区間高速の流れに乗ったスピードなので「速い」という印象はなかったものの、標準80分よりもずいぶんと早い到着となった。羽田空港13:55発の成田行きエア快4便はこの時間京成船橋手前、成田空港着は15:41…逆に電車の「遅さ」が目立つ感じとなった。 成田空港成田空港

 当方は空港第2ビル北口で下車、乗客の約半数がここで降りた。トランクを下ろすサポートスタッフも常駐しており、改めて安心感を覚える。電車だったら下ろして検問を通ってエスカレーターを乗り継いで…やはり現実的とはいえなさそう?
 この時間は北米方面への出発ラッシュが目前、ロビーには時間待ちの利用者が三々五々…というゆったりとした雰囲気に包まれていた。出国手続、搭乗まで数時間を過ごすのは何かと気疲れするもの。改めてリムジンバスで到着までの快適さを噛み締めたのだった。

成田空港第2旅客ターミナル出発ロビー前 14:53


 正直言って疲れました。600形先頭部分座席の脚の部分に余裕がなく、さらに後ろに【ギャラリー】を抱えてあまりもぞもぞすることができなかったという事はあるにせよ、指定席列車でない点「車内を動き回れる余裕」が少ないような気がします。
 言われているトイレの問題もあわせ、将来的にはスカイライナータイプの導入も検討されて良いとは思います。ただし、両空港間利用がそれだけの投資分望めるかといえば違うわけで、その意味では個人的に前から提唱している「一部指定方式」がベストだと思われます。具体的には南海サザンや名鉄本線特急のようなスタイルですね。それであれば一般座席はロングシートであるほうが良いかもしれません。
 「スカイライナー」タイプの電車はスジを取る分生産性が低い気がします。仮に成田方1〜2両を、収容率の高い2階建てにして専属車掌兼クローク係兼軽食販売係の乗務員を配した指定席車両にするほうが、20分サイクルで指定座席率も落とさずに運用することができると思われます。さらに朝夕は「ライナー」「ウイング」号的利用も可能です。
 何はともあれ、まずまずの加速で両空港間連絡列車が飛び立ちました。発展を祈念する想いです。

 2年前から現在に至るまで、旧「エアポート特急」の羽田空港〜高砂系統は増発されているが、両空港直通便は4往復のままで推移している。京急としては対品川〜都心速達性という観点での運行であり、都営もそれに近いだろう。しかし京成は見てきたように一般特急の一部に組み込んでおり、それがクロスシート・「青砥乗換」問題を生んでいる。京急も蒲田駅ホームが1面1線のままでは空港線内増発が限界で、ゆえに空港線内通過列車のこれ以上の増加は難しかろう。都営もネットワークのために大門駅停車を決定したが、品川〜新橋間各停となることはより需要があろう浅草橋・東銀座通過の正当性に疑問を生もう。京急車がクロス、都営・京成車がロングシートという車両面からして差があり、現在のところ各社とも今後の方向性を見出せないでいるという感が否めない。

 登場時と比べて、現時点で三者に「両空港連絡列車」を期待する声は少なくなってきたように思われる。三者にとっても拡大はないが廃止する意味もないだけに、今後もこの状況で推移するように思われる。
 三者三様の「悩み」があるわけだが、解決する方法としてエア快廃止論も考えてみたい。まず都営線内通過運転の是非だが、「パスネット」ワーク時代となっても都営地下鉄接続駅を重視する停車駅選定は解せない。であれば40分間隔という中途半端な通過運転はするべきではないのでは?同様にいくら速達性を売りこむ京急としても、折角停車駅簡易化の方向を示した大規模ダイヤ改正の意義と反していまいか。これは急行電車の存置にも云える事だ。日中では一般特急が上野へ、急行が羽田へという棲み分けをしているなかでパターンを崩されている京成が一番割を食らっているカタチであるが、京急車が上野へ行ったりする運用上の弊害なども解消されようし、一番「エア快」への未練がなかろう。それは頑なに種別表示を変えている姿勢からも伺える。…だったら廃止してしまえばいい。

 「象徴」とするならやはりスカイライナー直通だ。停車駅も思いきって品川・新橋・日本橋・浅草橋・青砥と絞り込めばいいだろう。都営線内ではどうせ前の列車につっかえるのだがら、各停車駅でたっぷりと乗降時間を取ればいい。乗務員の交代は走行中で充分である…安全面?新幹線でも行なわれている芸当ができないはずはなかろう。1日2往復くらい、成田空港最混雑時間帯を狙って運行すればいいだろう。勿論単体で見れば赤字になろうが、宣伝費と見れば高くはないのではないか。

 なおここでは詳しく触れないが、当方個人としては「スカイライナー不要論者」であり、上記の通り一般車指定席増結を主張している。ともあれ、両空港とも明確なパターンダイヤで何時でも何処からでも気軽に行ける列車体系にしてもらいたい…残念ながら、結局中途半端な特別列車は育たないということを痛感する「満2歳誕生日」となってしまったのだった


エア快廃止論
 投稿者---矢切氏(2000/11/22 23:31)
─きちんと退避駅を設けて緩急接続すれば…
 └浅草線内優等運転の不合理性
  └意味のある直通運転の方が望ましい
   └Re:意味のある直通運転の方が望ましい

 特集記事にエア快廃止論が出ていますが、2つの意味で賛成。
 1つは、成田空港発特急を全て上野に回してしまうという意味での高砂分断。東銀座を通過するような列車に直通したくない。
 もう1つは、都・京急の合理化の意味での種別の廃止。都線内は蔵前・本所位しか通過に適さないかも。京急側も横浜方面直通がみな快特なので平和島・青物停車の本数を維持したいし、空港線内で通過運転されると空港線内折り返しの普通が要るという無駄が出る。だったら、ただの特急にしてしまっては、と思う。

 エア快で両空港間を移動しようと思う人はまずいないだろう。少し余裕時間を見てバスに乗る方がはるかに快適だし、大抵ははやくつく。両空港を結ぶというのは沿線対空港という利用の宣伝効果があるので無くすのは惜しいが、だったら全線ただの特急として運転したら良いと思う。
 日中は全て高砂分断で、早朝と夜だけ空港間直通の列車があるような形が良いのかも。
 #空港間移動はほぼ存在しないと見て沿線住民の利便性を考えた場合。

きちんと退避駅を設けて緩急接続すれば…
 投稿者---打越健太郎氏(2000/11/23 01:41)

 打越健太郎です。確かに現在のエアポート快速はおかしな所や不備が多い列車ですね。その最たる点は、矢切様ご指摘の「東銀座通過」でしょうか。それに40分に1本だけ、それもトイレも無いような列車ではねえ…というのもあります。ですから、「現時点では」エアポート快特・特急の廃止というのは1つのやり方かな、と思います。

 ただ、これらの問題点は解決不可能なものでしょうか。退避駅が無い浅草線内での通過運転は確かに不合理ですが、これらは東京駅新設と浅草橋駅の退避駅化という方法での解決が図られています。ホームゲート(三田線と同様のもの)があれば、なお安全で良いでしょう。矢切様は地下鉄内での各駅停車を提言しておられますが、はっきり言ってあの「各駅停車」、特に茨城ではかなり不評ですよ。茨城県内から電車で上京すると上野で必ず乗り換えますが、この時、もっとも評判が良いのが京浜東北線の快速です。浅草線って、そんなに各駅の利用車数が平均的にばらけているのでしょうか。「ただの特急」ならばこれまでにも浅草線内にございましたが、茨城の友人と浅草観光の後で品川に向かった際、友人が浅草線のあまりの遅さに怒って、「インチキ特急」とまで言っていたのを覚えています(水戸から上野まで上り最速68分なのに、あれっぽっちの距離が30分もかかるなんて…と)。
 無論、現在の通過運転は、通過駅にとってはただの迷惑でしょうけれど、きちんと退避駅を設けて緩急接続すれば、そういった不便は相当程度解消するでしょう。また、退避駅を設ければエアポート快特の頻繁運転も可能になるはずです。その際は停車駅を吟味し、車両も改善し(特にトイレ。JR東日本のE217系がロングシート車にも拘らずトイレ付なのは有り難い)、さらに緩急接続その他の上手なダイヤを組めば、むしろ羽田〜成田間でのバスとの競争に勝てるのではないでしょうか。京急内でもある程度の改善が求められる所ですけれど、今、京急としてはJR東日本&モノレールとの競争に勝つことで考えが一杯でしょうから、なかなか矢切様ご指摘の分野にまで、頭が回るかどうか…資本主義ですからね。何としても競争に勝ちたいのでしょう。

浅草線内優等運転の不合理性
 投稿者---矢切氏(2000/11/23 06:37)

 反論主体ですが後容赦下さい。

 退避駅が無い浅草線内での通過運転は確かに不合理ですが、これらは東京駅新設と浅草橋駅の退避駅化という方法での解決が図られています

 浅草線内の優等運転が不合理に思えるのは、待避駅が無いからではなく、停車すべき駅を通過しているからです。京成からの利用で重要な東銀座と羽田からの利用で重要となりうる浅草橋には停車すべきだし、これらを通過するくらいなら(追加停車が決まった)大門は停車に適さないと考えます。

 都心部での待避による所用時間増大や乗車機会の減少は多くの人にとって有害です。都心部を通過する流動は都心部での乗降に比べ小さいですから、都心部で待避を伴う優等運転はすべきでないと考えます。この意味では、新宿線の急行は失敗であり、浅草線のエア快は妥当(押上待避・泉岳寺片接続・都心待避無し)です。ですから、現状以上の緩急接続はありえず、きちんと退避駅を設けて緩急接続すれば、そういった不便は相当程度解消するでしょう、ということにはなりません。

エアポート快特の頻繁運転

 これは浅草線への需要の形態をまるで無視しています。頻繁運転するなら宝町・蔵前・本所しか通過できないでしょう(宝町も競争上嫌かも)。

 さらに緩急接続その他の上手なダイヤを組めば、むしろ羽田〜成田間でのバスとの競争に勝てるのではないでしょうか。

 羽田成田間のバスとの比較なら全線の所用時間と本数がダイヤ上の問題であり、緩急接続は全く関係ないです。また、北総ルートが開業しない限りバス並の所用時間を達成することは不可能です(北総ルートができても時間で勝てないかも)。
 両空港間の直通需要を考えるとスカイライナーでの設定より通勤型電車での設定が合理的ですが、600形も3700形もバスの快適性には到底かないません。

 空港輸送以外の利用者を不便にしてまで、両空港間の速達性にこだわらないようにしてほしいと思います。八千代台対東銀座とか羽田対浅草橋の方が、羽田対成田や羽田対大門より大事だと思います。

京急 意味のある直通運転の方が望ましい
 投稿者---青野邑咲氏(2000/11/23 10:07)

 エア快特廃止論について読ませていただきました。たしかに現状のダイヤでは無理して直通しなくてもよいとは思います。ただ、自分としては廃止という形ではなく形を変えて、京急と京成の間で直通運転をしてほしいと思います。具体的には、京急の快特と京成の特急を合体させて三崎口から成田空港間を結ぶ列車を設定してほしいのです。
 京急を中心に述べると、20分サイクルの中で一本は先ほどの快特、それに青砥三崎口間を結ぶ快特をもう一本設定するのです。要するに京急は10分間隔で快特を走らせるのです。そして、羽田空港線は線内折り返し運用で、全て各駅停車にして、昼間時は5分間隔、朝夕ラッシュ時には3分間隔運転で利便性を向上させます。これなら現状のダイヤを手なしをするだけで今すぐにもできます。問題点は、京急の2100形を浅草線と京成線に入線すべきかといことと、浅草線方面からの乗客に蒲田にて乗り換えを強要させることが問題になるでしょう。2100形を浅草線と京成線に乗り入れについては、賛否両論あると思いますが、京成線に転換クロス車を乗り入れてもけして悪い話ではありません。蒲田での乗り換えも隣のホームなので、乗り換えも簡単に出来ます。ただ、帰りは階段を使いますが、やむを得ないでしょう。
 都営線内の通過運転ももうやめても良いと思います。無理して通過するより京成線内のスピードを上げる方がよいでしょう。無理のような気がしますが、今からでも遅くはないからバラストを高くしてカントをもっととれば、時間短縮はけして夢ではありません。京急でもカントを高くして急カーブが多いにも関わらず速度を向上しているので、京成もこのくらいのことしてもらいたいです。佐倉臼井あたり乗っていると揺れがひどく気持ち悪くなるのは、自分だけではないと思います。

 エア快特問題は、いろいろとありますが安易に直通運転中止より意味のある直通運転の方が望ましいということになります。ただ、早朝には成田方面から羽田空港乗り入れ快特列車乗り入れだけは、行ってほしいです。羽田空港は朝が出発便が多いので、20分間隔で羽田空港乗り入れ列車の設定は好評になるかと考えています。出来れば、津田沼にて千葉線から接続するちはら台や京成千葉などからの利用者のことも考えてくれれば、もっとよいですね。
 でも、2100形を乗り入れについては、京急が貸してくれるか少し疑問になりますし、都営、京成側も難色を示すかもしれません。噂ではダイヤが乱れていたとき京成側にも2100形が来たような話を聞いたことがありますので、入線すること自体難しいことではないのでしょう。みなさんは、浅草線と京成線に2100形を走らせることに対してどう思いますか。

Re:意味のある直通運転の方が望ましい
 投稿者---矢切氏(2000/11/23 19:47)

羽田空港線は線内折り返し運用で、全て各駅停車にして、昼間時は5分間隔、

 品川「直通」は重要なので断固存続すべきです(でなければ客を失います)。また現状設備では踏切があり5分間隔にしてよいかどうか疑問でもあります。(現状で)5分間隔にしてよいのなら空港線は、品川発特急(青物・平和島停車で空港線内は通過)10分毎と、線内折り返し普通10分毎でも良いかと思います。

帰りは階段を使いますが、やむを得ないでしょう。

 大荷物を持った人にこれをさせたら、二度と京急を使ってくれないでしょう。

京成線内のスピードを上げる方がよいでしょう。

 長年京成に乗っていると、徐々にでは有るものの曲線通過速度向上は実現されてきているように見えます。エア快の速度をあげるなら、まずは成田と品川付近での時間調整停車や徐行を無くすのが先。これだけで、都線内各停にしても現状と同じ所用時間が可能です。精神衛生上(?)、本所・蔵前は通過した方がいいですけど。

浅草線と京成線に2100形を走らせることに対してどう思いますか。

 朝夕ラッシュ時に浅草線で使わないことを条件に歓迎致します。但し朝夕ラッシュ時に浅草線で使わないとなるとかなり限られた運用になります。京急としても昼間だけ2100を貸せと言われたら答えはNOでしょう。京成はクロスシート試験車が無くなったことを考えるとクロスシート車を作る気は無いようです。

三崎口から成田空港間を結ぶ列車

 あっても良いと思いますが、横浜対成田の輸送ではN'EXやバスに快適性の上でかないませんし。となると、直通の意義は京成沿線対横浜でしょうが、横浜船橋間では総武線快速より10分遅いですから乗り換えの手間を考えると勝負になるぎりぎりの線でやりがいはありそう。
 ところが困ったことに、京急は快特を京急車に絞って高速運転をしたそう。文庫分割12連にするなら京急車運用は必須。それゆえ、成田空港までの直通では京急の車両貸し出し超過になってしまいます。従って実現は困難かと思います。青砥での接続充実くらいで妥協するのがよいのでは。

早朝には成田方面から羽田空港乗り入れ快特列車乗り入れだけは、行ってほしいです。

 京成沿線(八千代台等)対羽田を考えるなら、
   ●早朝(ラッシュ前)の直通特急設定‥‥‥‥‥‥‥20分〜30分毎
   ●朝の通勤特急を西馬込行でなく羽田行とする‥‥10分毎
   ●夜の通勤特急を西馬込発でなく羽田発とする‥‥20分毎
というあたりを希望します。成田空港当日発着便には搭乗できませんが、両空港直結の宣伝用に成田空港発着列車が数便あっても良いでしょう

エア快の機能分化(超長文失礼)
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/11/24 00:57)
─Re:エア快の機能分化
 └Re:エア快の機能分化
  └浅草線で40分に1本減便?
   └押上線パターン
    └Re:押上線パターン
     └都営線内急行運転を生かした系統整理を
      └Re:都営線内急行運転を生かした系統整理を
       └1号線運行系統の更なる単純化試案

 レス関係が複雑になるので新スレッドにします。

 「不振」のエア快ですが、いったい何のためにあるのでしょうか。
 大きく分けると成田・羽田両空港連絡、成田空港連絡、羽田空港連絡の3つの使命があるのですが、現状の「エア快」は、そこがどれも中途半端ではっきりしないと言えます。

***
 まず、成田、羽田両空港の連絡という目的を考えると、エア快は日中4往復(平日4.5往復、土休6往復の青砥乗換便を含めて約40分ヘッド)で所要は標準1時間47分、運賃は1,560円となっています。
 一方のリムジンバスは成田行き36本、羽田行き46本から推測。標準成田行き20分ヘッド、羽田行き15分ヘッド(時間帯により10分〜30分間隔)で、所要は標準1時間、運賃は3,000円です。

 唯一勝てるのは約半額の運賃だけです。
 高くても速ければ客が付きますが、同時に遅くても安ければそれなりに需要があるはずです。これは京成の一般特急に一定の需要があることで分かります。
 ところがエア快はそれを云々するレベルではありません。

 では安くても選択されない理由はなんでしょうか。
 所要時間が大差で、これではよほどひどい事故渋滞でもない限り、遅れてもエア快よりは速いレベルですが、やはり定時性を考えての選択があってもおかしくはありません。
 結局、直通便では実に12分の1の本数で、フリークェンシーは4倍。乗換便を含めても本数が4分の1見当でフリークェンシーも2倍という本数の差が総てといえそうです。

 もう一つ、成田空港の到着ピークである朝と昼下がりを見ると、リムジンが10分ヘッドと増発しているというのに、エア快は何と「不戦敗」です。
 これでは何のためのエア快かという事でしょう。
 国際線の時刻表を見ると分かる通り、日中は発着が比較的少なく、またコストを気にしなくていいビジネス需要の強い路線が占めており、その時間帯にコストメリットしかウリが無いエア快を走らせても訴求力はないのです。

 両空港間直結列車としてエア快を位置づけるのであれば、日中に漫然と走らせるのではなく、利用が見込まれる時間帯に絞って運転するしかないでしょう。
 あと、都交〜京急線内の鈍足の改善は必須で、蒲田−泉岳寺間で本線系統のSH快特(高速車両限定のA快特ではない)が9分、エア快が13分というのはスジに定評がある京急にしてはちょっとお粗末です。

#この区間、3駅余計に停まる急行でも無待避なら12分で走破する。

***
 では、成田空港連絡だけに絞って考えてみましょう。
 結局成田空港の時間が悪いという問題とともに、千葉〜東京で成田空港への乗客を拾うという時、都交線内通過運転の是非論に帰結します。
 つまり、拠点間輸送よりも、1人でも多く渡航客を拾うという目的に転じた場合、集客の見込まれる都心部の通過運転はかえって不利なのです。
 また「対成田」で考えれば、横浜方面の直通の方がインパクトはあります。
 リムジンが横浜駅ではなくYCATに入ることを考えると、横須賀方面からの直通というのは連続性という面でアピール可能です。

 ただ、同時に日暮里・上野という京成ならではの需要に応えることを考えるとき、40分ヘッドの交互運転、20分ヘッドで総て都交〜京急、同じく上野という3つの選択肢が出てきます。
 現行ダイヤを見ると、京成特急は青砥で京急SH快特と接続しています(エア快のスジは押上で接続)。
 快特〜特急という無料列車としては最上位同士の接続パターンですから、直通ではなく徹底した完璧な接続パターンで、横浜方面〜成田空港の利用を訴える手はあります。

***
 最後に羽田空港連絡です。
 対横浜では品川というターミナルが中途半端でしたが、羽田空港輸送では都交直通もモノレールに対する大きな武器になり、利用を伸ばしていますが、その流れが京成線内で明らかに途切れることが問題です。

 何故そういう事態が起きるかを考えた際、目に付くのはフリークェンシーの絶望的なまでの段落ちです。
 京急は対都心(都交線内)では、約10分間隔という利便性を強調しており、これはエア快の所要より遅い「品川まで標準19分」という謳い文句からも何を京急ルートのウリにしているかが分かります。
 その毎時6本の列車群ですが、北総線に3本入り、京成線に3本入ります。この京成への3本が曲者で、80分に1本のエア快、40分に1本のK急行(京成線内急行運転)となっており、80分に1本のエア快は青砥乗換です。

 京成が競争力を維持している津田沼以東の本線沿線にとってK急行は、船橋までの足に過ぎないといっていいですし、羽田K急行とエア快(接続便含む)が佐倉で緩急結合するため、佐倉以遠ではエア快に乗り換えるだけですし、勝田台と八千代台では雁行と利用価値が小さいです。
 つまり、40分に1本のエア快しか京成本線方面には来ないといえますし、実際に直通するのはさらに半分の80分ヘッド、1日わずか4往復です。
 これでは使いようが無いというのが真相であり、リムジンが繁栄するのも対京成ルートで考えれば、フリークェンシーでの(圧倒的)優位がそうさせているとも言えます。

 京成線内から対羽田という目的においてのみ、都交線内通過運転というエア快の運転形態が生きてきます。品川や浜松町乗換という競合ルートと比較して、運賃では負けるので、乗り換え無しの連続性で訴求すると同時に、時間面でもその目的においては通過線に過ぎない都交線内を通過することで短縮できます。
 また、新京成線方面も、津田沼の徒歩連絡を考えると、京成津田沼という同一駅乗換が生きてきます。

***
 「エア快」の3つの目的を見た場合、パターンに載った運転形態で存続するとなると、京成線内の羽田空港利用客対応に軸足を置くべきでしょう。
 そうなると、存在意義が問われているK急行の津田沼以西特急化とセットで考えることが合理的であり、エア快は京成線内で津田沼まで特急運転、以遠各停として、京成が強いエリアと羽田空港および都心部への速達需要対応にするのです(現行の接続用の特急はこれに対して対上野で運転)。

#このあたりの具体的なパターンは自分の掲示板で追って論じるつもりです。

 特定時間帯だけ「定型外」で両空港直結の「エア快」を走らせますが、それ以外の時間帯は、上野系統の特急(青砥で横浜方面のSH快特と対面接続)と佐倉で対面接続することで両空港間移動を可能になりますし、後述する施策により現状より利用は増えるはずです。

 最後に、なぜエア快に限らず京成からの直通が不振なのかについて、根本的な問題点を指摘しましょう。
 京成駅のLED表示は青砥でのエア快系統の接続と、緩急接続(及び通過追い越し情報)だけは表示しますが、高砂・青砥での接続情報を流しません。
 駅の時刻表、ポケット時刻表に至っては青砥接続のエア快の存在すら分からない表示であり、宣伝で「羽田へ直結」と聞いても、手持ちの時刻表を見て、「なんだ、特急は4本しかないのか」で終わっている懸念があります。

#高砂で急行が車両交換し、都交線内普通やエア快、上野系統の普通となって直通するケースが結構多いが、これも直通、高砂で急行に接続のいずれとも分からないシステムになっている。

 現在八千代台駅では、日中の特急は4本の羽田空港行きを除いて上野行きであり、あと急行が西馬込、羽田空港、高砂行きと入ります。
 これが、特急は「上野行き・青砥で横浜方面京急快特に接続」、急行(津田沼以西特急運転になるという前提)は「羽田空港行き・青砥で上野行きに接続」と表示された場合、基本的には急行の津田沼以西特急化だけなのですが、利便性が飛躍的に向上したように見えます。

 殊更分かりづらくして、便利な部分を伏せていては、客は絶対に来ません。

 最後はどこかで書いた文章と論旨がダブりますが、そういうことです。

Re:エア快の機能分化
 投稿者---矢切氏(2000/11/24 04:21)

 エア快の使命として成田・羽田両空港連絡、成田空港連絡、羽田空港連絡の3つを挙げられましたが、「日中の特急による都線直通サービス」もエア快がはじめて実現させたものです。そして押上をまたいでエア快を利用する人の多くは都線内で下車するのではないでしょうか。

 この観点を考慮すれば、東日本橋以南は各駅に停車することが望ましいといえましょう。本数が少なければ(バスの代わりに)他社線に客を奪われる点、青砥での接続表示が無い点などのご指摘は同様に当てはまります。

 京急線内が特急でなく快特であることは、両空港間輸送以外では重要でありません。京急線内は無理せず特急でも良いと思います。

 ご提案のダイヤで、上野発着を特急・羽田発着が速達化急行としている点は、速達化急行に他社線車両が多少入りそうなことと、特急は車両交換が困難なのに対し急行は宗吾で交換が可能であることから、逆に振るよりも運用上のメリットがありましょう。

 ところで、定型外で両空港直結のエア快が走る『特定時間帯』としては、どのような時間帯をお考えですか。私は早朝と朝ラッシュ時の羽田行きと夕ラッシュ時以降の成田空港行きを考えていますが、成田空港当日発着便には乗れない時間帯です。日中はパターンを破っての挿入が難しくないですか?少なくとも上野に40分間優等直通が無いのは困ります。

Re:エア快の機能分化
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/11/24 17:48) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 成田空港の発着を軸にして考えると、早朝からの東南アジア・豪州便到着と東南アジア便出発、午後遅くのハワイ便到着、夕刻以降のハワイ、豪州便出発が、コスト意識も比較的高いと思われます。

 ですから現在のエア快の前後、ラッシュと日中ダイヤの移り変わるイレギュラーな時間帯に直通エア快を運転するのが需要に応えると思います。

 また、旧通特のうち朝の遅めの時間帯と、夕方の早い時間帯の列車を成田−羽田直通化する(ただし都交線内各駅停車)と、上記時間帯をカバーできます。
 特に朝は、モーニングライナーの空港駅割当が4両と比重が高いことからわかるように、対都心、羽田の需要は大きいと思います。

***
 私案では津田沼以西特急化した急行に対し、青砥−上野間に接続列車を配するため、40分あたり2本上野線で列車が増えます。
 一方で特急を上野行きにし、エア快運行に代えてSH快特の接続に固定するため、押上線で40分に1本列車が減ります。

 運用数や要員を考えたら、40分に1本、どこかで運用を端折るような調整が必要ですが、そこまで帳尻を合わせにかかることは、乗客不在でしょう。

浅草線で40分に1本減便?
 投稿者---矢切氏(2000/11/24 21:44)

 一方で特急を上野行きにし、エア快運行に代えてSH快特の接続に固定するため、押上線で40分に1本列車が減ります

 押上線周辺が分かりません。浅草線で40分に1本減便ですか?20分サイクルにも見えますが。押上折り返しを入れると押上待避は難しいです。どうなさいますか?押上待避を無くして、押上折り返しを毎時3本設定しましょうか(3本は押上終点・片接続)?エア快の浅草線内通過運転の方法は?

成田 押上線パターン
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/11/27 00:13) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

●押上線
 今のパターンを大きく組み替えることになりますが、イメージとしては、
   1.K急行がエア快になる(エア快20分ヘッド)
   2.SH快特は総て急行(エア快で無い回の接続事情から)
   3.普通車は高砂(青砥)−西馬込と北総−羽田が各20分ヘッド

 現状と比較すると、40分あたり、
   エア快:1→2
   急行 :3→2
   普通 :4→4
で不変ですね。(先の「減便」は間違いです)

 なんか矢切さんがとっくの昔にスジを引いている感じがしてきた…

Re:押上線パターン
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/11/27 12:47) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 上の書き込みをして寝床に就いた瞬間に大きな問題に気づきました。
 津田沼−青砥間で特急と急行(津田沼以西特急)が10分ヘッドになる前提で、特急がSH快特、急行が現エア快で運行すると、SH快特の9分後に青砥をエア快が出ることになります。

 となると、SH快特を泉岳寺まで各駅だと泉岳寺でエア快に追いつかれるのでSH快特は青砥−押上間急行にするしかありません。
 それでも泉岳寺−蒲田間で2〜3分の雁行になるため、先発するSH快特が品川増結の時間が取れるか微妙です。

 さらに押上線内や都交線内の普通車の間隔も苦しい...

都営線内急行運転を生かした系統整理を
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/12/14 03:31)

 こんばんわ。私も混ぜて下さい。

 遠い昔、京成電車のダイヤを研究したことがあります。発表する機会もなかった20年前ですが。
 今は、当時とは見違えるような設備になりましたね。船橋の高架や八広駅が出来れば、また変わるのでしょうね。
 京成電車は頭が3本、尾も3本。この組み合わせでダイヤを考えるのは、楽しいですね。都営1号線も昔は考えられなかった急行運転ですか・・・。そして、京浜急行はホントに空港の地下へ入ってしまったのですね。

 私は、都営線内の急行運転を生かして思い切った系統の整理をしたらいいかなと思います。現行の1号線系統の複雑な運行は、どうも流動とあっていないように思えます。地下鉄線内急行運転をするのですから、都心と空港というポイントとポイントの高速輸送に特化するべきでしょう。従来の京成線や京浜急行線の区間への地下鉄区間からの快速運転をする列車と空港連絡の列車を明確に分ければいいわけです。
 1号線のどの範囲を都心とするかは、議論が分かれるでしょうが、私は東日本橋から東銀座のあたりを考えます。浅草橋や新橋も入れてもいいです。実際の地下鉄線内の運行の様子では、下りでは浅草橋をすぎると前の電車に追いつくような感じですから、停車駅を今よりも増やしてもいいくらいでしょう。浅草橋の留置線を九段下の構想のように、追い越し線にしてほしいですね。これは案外簡単かも。ただ、TCATと連携しなければ、人形町を通過してもいいでしょうし、昼間の乗降客数からいえば、宝町は通過してもいいかもしれません。
 大江戸線が話題になっていますが、大門と蔵前はやっぱり通過でしょう。
 先に羽田方向をかたづけますが、京浜急行線区間のスピードは、「快速特急」並みにしてほしいですね。現状のダイヤは最高速度の低い京成車の性能にあわせてあると聞いています。それで、「品川羽田空港19分」を車両に関わらず実現してほしいです。

 さて、京成線側ですが、日本橋を起点と考えて、押上、八広を加えた追い越し駅を活用したダイヤを実現して、京成線内のさらなるスピードアップを期待したいです。出来れば高砂からはスカイライナーと並行ダイヤになるくらいにしてほしいですね。停車駅も青砥と津田沼だけにして、押上から空港まで1時間以上かかるのは何とかしてほしいです。日暮里からでさえ54分でできるのですから。40分パターンでいいのですが、両空港間を100分を切るタイムで運行できれば、宣伝のしようもあるでしょう。車両も京急の600型タイプを京成でも作るか、借りるかしてほしいですね。お客が少ないのなら、はじめは4両か6両で運行できればいいでしょう。地下鉄線内の輸送力列車とは分けて運行すればいいわけです。
 前に成田線の話の所でも書きましたが、羽田空港の出発便の集中する時間帯、成田空港の時間帯に合わせたダイヤで運行するのがいいのでしょう。昼間帯は40分パターンで、ラッシュ時は地下鉄線内の急行運転を行わず、輸送力列車を兼ねる形で運行するようにすればいいのではないでしょうか。

 系統の単純化ですが、
 1 両空港間直通
 2 西馬込〜京成線
 3 北総線〜京急線

の3パターンにできないものでしょうか。今でも基本はこのパターンなのかもしれませんが・・・。
 これに、京急線内列車、京成線内列車が接続するようにすればいいのでしょう。

 おまけ。ロンドンのヒースロー空港から都心への路線ですが、地下鉄ではピカデリー線が直通しています。東京で言えば銀座線がそのまま羽田へ行くようです。郊外区間では複々線になり、快速運転が行われています。これに乗りますと、空港から都心(この路線では盛り場であるピカデリーサーカスあたり。ビジネス街のシティーへは乗り入れていない)まで50分程度でつきます。最近、民営化された旧国鉄の路線を活用・延長して運行会社「ヒースローエクスプレス」が旧国鉄のターミナルの一つであるメリルボーン駅まで急行電車を運行しています。もう一つの空港であるガトウィック空港へは、有名なビクトリア駅から「ガトウィックエクスプレス」が国鉄時代から運行されていました。現在では確かレコード店と航空会社のバージングループの運行になっていると思います。

 超長文でうろ覚えの部分もあるので、不正確な所もありますが、どうぞご笑覧ください。乱筆ご容赦。

Re:都営線内急行運転を生かした系統整理を
 投稿者---矢切氏(2000/12/15 23:09)

 夢の無いフォローで失礼します。

 出来れば高砂からはスカイライナーと並行ダイヤになるくらいにしてほしいですね。

 車両性能の違いから無理ですし、立ち客もいる通勤型電車でライナー並みの速度を出せば大きく揺れ不快です。

 停車駅も青砥と津田沼だけにして、押上から空港まで1時間以上かかるのは何とかしてほしいです。

 停車駅を1つ削っても1分弱しか速くなりません。空港利用客より沿線利用客が圧倒的に多いので、停車駅を今以上に減らすのは無理と思います(減らすとしたら青砥か高砂の片方のみ)。八幡を削れば八幡〜船橋の客が減りますし、船橋を通過すれば大久保付近から京成を使っていた人がJR駅までバスで出るようになってしまいますし、八千代台・勝田台はそもそも利用者が多いうえ通過すれば東葉線に客を取られますし、佐倉も通過すればJRに客を取られます。

 今の特急の格上げでなく全く新しい列車ならと思われるかもしれませんが、空港直結だけを使命とするのでは1列車を運行して元がとれるだけの乗客を集められません。

 押上から空港まで1時間以上かかるのは何とかしてほしいです。

 空港付近の単線区間をうまく処理すれば成田での時間調整をなくせるため、3分以上速くなります。

 両空港間を100分を切るタイムで運行できれば、宣伝のしようもあるでしょう。

 バスは90分以内だし、座席も荷物の扱いも快適です。勝つには90分以内でなければならないでしょうが、90分以内というのは(北総ルートができない限り)難しい数字です。
 京成沿線対羽田という意味ではもっとがんばってほしいのです。こちらも、総武線快速がたいへん速いので厳しい勝負です。

 お客が少ないのなら、はじめは4両か6両で運行できればいいでしょう。
 地下鉄線内の輸送力列車とは分けて運行すればいいわけです。

 4・6両の優等では混雑するので駄目です。混むといっても、普通から客が移ってくるだけです。増発に見合う収入増がなければ増発は難しいです。品川以南対成田空港で、残念ながら京成ルートは遅すぎますので、需要の開拓は難しいです。

北総線〜京急線

 京急としては、本線快特を高速運転可能かつ増結可能な京急車に限りたいはず。低性能車が多い北総との直通を原則とする系統の設置は好ましくないです。

系統の単純化

 急行廃止は?

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 京成のダイヤについてはどこかで議論したいです。私案については拙ホームページにあります。

矢切氏HP…京成ダイヤ論を志す人は必見です! http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/

1号線運行系統の更なる単純化試案
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/12/17 02:07)

 こんばんわ。

 それでは、1号線系統の運行系統の更なる単純化を試みてみましょう。
 当たり前のことですが、都営1号線は、京成線と京急線の2社と繋がっています。京成線側には北総線、成田線、千葉線の3つの終点があります。1号線は泉岳寺で京急線を分けて西馬込の終点へ至ります。京急線側は現在、本線の三崎口と羽田空港の2つの終点があるといえましょう。従って、泉岳寺〜京成高砂間を運行する電車にはどちらの方向へも3つずつの終点があるわけです。
 京成線は、もともと上野と押上の2つの起点から成田と千葉の2つの終点へ向かうことで成り立っている鉄道会社です。現在は高砂から千葉ニュータウンへの北総線が別れています。上野から成田空港への空港連絡鉄道としての役割と千葉県中部から東京への通勤輸送が中心ですが、乗り入れている都営1号線を介して首都圏の2つの空港を結ぶという役割を新たに得たわけですね。
 京浜急行線は、東京の南のターミナルの品川駅から神奈川県三浦半島へ延びる路線といくつかの支線から成り立っている路線です。途中には日本第2の都市横浜があり、東京と横浜、横浜と神奈川県三浦半島を結ぶという2つの役割をもっている鉄道であると言えましょう。
 この2社が都営1号線へ乗り入れることによって、都心乗り入れを果たしたわけです。この時から都心と既存の沿線とを高速で結ぶ役割(もともとターミナルと沿線を高速で結んでいたが)が加わったわけです。
 京成線が成田国際空港直下へ乗り入れ、京浜急行が羽田国内空港直下へ乗り入れたことで、首都圏の2つの空港を直結する形になりました。
 以上が私のこれらの路線群に対する輸送の歴史のイメージです。

 さて、系統の単純化をご提案させていただきましたが、まず
 1 両空港間直通
 2 西馬込〜京成線
 3 北総線〜京急線

の3系統でどうかと持ちかけましたが、話題の「エアポート快速特急」のカテゴリーはどこへ入るかと考えましたが、これはもちろん1の「両空港間直通」に当たるわけですね。ただ、矢切様ご指摘の「京成線沿線対羽田空港」という命題では、私の停車駅削減はもちろん意味を成しません。特に他社線との競合が厳しい京成線特急停車駅での他社への逸走は心配の種となります。この解決方法の極論は、京成の特急をすべて羽田空港行きとすることになりますが、こうすると、特急を2系統にしないと、上野、日暮里から(すなわち、山手線京浜東北線高崎線東北線東武線日比谷線沿線)のスカイライナー非利用者の空港への輸送および上記2駅から千葉県内の京成特急停車駅への利用者に乗り換えを強いることになります。スカイライナー廃止論はこのあたりに論拠があるかもしれません。
 また、1号線の都心区間対京成特急停車駅の輸送は通勤時間にその主眼がありますから(かつてのヒット商品「通勤特急」ですね)都営線内の通過運転はこれも意味がありません。
 ただ、「羽田空港へ乗り換え無し」というインパクトは次第に浸透すると考えられますし、千葉県内から羽田空港へ直通する他の交通機関がバスだけで、その乗り場は「駅」なのですから、人口の集中地域を縫って走っている京成電車が本来有利になるのは明らかなのではないでしょうか。極論を言えば、千葉市中心部でさえも「羽田直通」が生きる可能性があります。他の鉄道路線はすべて、たとえ品川から京急に乗ったとしても「乗り換え」がついて回りますから、競争路線と言えるかどうか。むしろ、宣伝や乗車券などで旅客の誘致を進める努力が足りないのかもしれません。
 京成線からの「西馬込行き」は、羽田乗り入れ以後減少しましたが、京急線のダイヤが詰まる時間には、京成からの直通車の逃げ場として活用したいですね。提案を訂正して、北総線からの列車を西馬込へ逃がしてもいいかもしれませんね。
 京急線の高速車両による乗り入れは、「エアポート快速特急」以外は青砥高砂で折り返すようにした方がいいですね。

 そのように考えますと、
 1 両空港間直通
 2 西馬込〜京成線
 3 北総線〜京急線

の系統を改めて
 改2 京成急行または北総線〜羽田空港または西馬込
 改3 青砥高砂〜京急快速特急

となり、現状に近くなってしまいますね。これと、
 京成1 上野〜成田空港
 京急1 品川〜三浦半島

の各社の系統がありますから、これらを組み合わせて、すべての起点終点を結ぶ事が出来ればいいわけです。
 バスと戦うためには、電車へ誘導するための施策がほしいところです。

運賃 スピード 定時性 快適性 空間
バス 高い 速い 狭い
電車 安い 遅い 広い

 こんな比較では説得力が無いでしょうか。

 そして、都営線内での急行運転ですが、デイタイムの京成線からの羽田空港行きはすべて急行運転してもいいくらいかもしれませんね。北総線からの羽田空港行きを高砂か押上で追い越し、都営線内各駅停車で、品川で羽田空港行きが等間隔になるようなダイヤになればいいわけです。
 成田空港での上野行きと羽田行きも同じように考えて、別種別でもいいから2系統を確保できれば理想ですね。千葉から羽田行きという系統を考えるのなら、津田沼高砂での併結解結はどうでしょう。現実的ではないですかね。ダイヤグラムに入りきらない・・・。

 それから、押上と八広のこともあとで書きましょう。

 なんか現状肯定的な論になってしまいました。系統苦肉。
 乱筆ご容赦。

2005.06.01 Update

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